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アナコンダ 1997 アメリカ
COL=COLTRI
ANACONDA
ストーリー  人類学者ケイル(エリック・ストルツ)と恋人の映画監督テリーは伝説のインディオを求めてアマゾンの奥地を探検する。途中、蛇の密猟者サローンを拾うが、やがて彼が主導権を握り・・・
監督 ルイス・ロッサ
出演 ジェニファー・ロペス アイス・キューブ ジョン・ヴォイト
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★
コメント  有名俳優をふんだんに使いB級パニック映画を作った・・・といった感じ。いきなり好きな俳優ドニー・ダレホが死んじゃうし。
 見所なんていっぱいあるような気がする。ジョン・ヴォイトがジェニファー・ロペスを見つめる目なんて、娘アンジェリーナ・ジョリーを見つめているような雰囲気だし、オーウェン・ウィルソンのアホ面は楽しいし、アイス・キューブだって面白い。
 クライマックス、小屋でのヴォイトvsロペス・キューブvsアナコンダ!CGによってアナコンダの大きさがまちまちなので興ざめしてしまう。ヴォイトをもっと不死身の悪役にしてくれれば楽しかったかなぁ〜

1997年ラジー賞作品賞、主演男優賞、監督賞、脚本賞、ワースト・スクリーンカップル賞(ジョン・ヴォイトと機械仕掛のアナコンダ)、新人賞(機械仕掛け・・・)ノミネート
(2005.5)

アナコンダ2 2004 アメリカ
SPE
ANACONDAS: THE HUNT FOR THE BLOOD ORCHID
ストーリー  7年に1度だけ咲くという不死をもたらすというボルネオの蘭を探すためにやってきた製薬会社のチーム。
監督 ドワイト・リトル
出演 ジョニー・メスナー ケイディー・ストリックランド マシュー・マースデン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  設定がずいぶん違う内容。南米ではなく東南アジア。知ってる俳優はいないほどのB級映画のはず。が、結構面白い。
 ワニとの格闘。滝壷に落ちて船を失う。といった序盤での急展開。船の代わりのために船長の友人に連絡を取るが、その友人もアナコンダにやられてしまう。好戦的な部族の村へも急ぐがそこも蛇たちの大群が来ていたらしい。蘭を見つけ、アナコンダが巨大化して長寿になったのはこの不死の蘭のためだと確信する・・・
 結局、リーダー格の科学者が出世欲と金に目がくらんで仲間割れ。蛇よりもこいつが怖い。まるでイケメンにしたホリエモンといった感じだった。

2004年ラジー賞リメイク・続編賞ノミネート
(2006.5)

アナスタシア 1997 アメリカ
FOX
ANASTASIA
ストーリー  1916年、怪僧ラスプーチンによって崩壊したロシアのロマノフ王朝。しかし、王女であるアナスタシアはどこかに生きているという噂でもちきり。王宮に住むディミトリ(キューザック)は孤児アーニャ(ライアン)を皇女に仕立てて皇太后マリーから謝礼金を巻き上げようと計画する。
監督 ドン・ブルース ゲイリー・ゴールドマン
出演 メグ・ライアン ジョン・キューザック クリストファー・ロイド
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★ ★★★ ★★
コメント  このアニメ映画辺りから声優(俳優)に合わせて作画するという手法がとられていたようだ。怪僧ラスプーチンはクリストファー・ロイド。ぴったりの雰囲気に驚いてしまうし、ジョン・キューザックだってアニメの絵とそっくりの雰囲気だ。
 自分が皇女であることも記憶喪失になり、めでたくおばあさんに認められるというストーリーだったけど、ソ連が崩壊したおかげで堂々と作れる映画であって、ロシア革命がラスプーチンの仕業だとする点なんてどうかしている。
 ま、最終的にはディミートリと駆け落ちすることになるんだからハッピーエンドなんだろうけど、そんなに面白いラブストーリーでもないし・・・

1997年アカデミー賞歌曲賞、音楽賞ノミネート
1997年ゴールデングローブ賞歌曲賞
1997年放送映画批評家協会賞 ファミリー映画賞
(2007.4)

あなたに降る夢 1994 アメリカ
Tri=COLTRI
IT COULD HAPPEN TO YOU
ストーリー  良き警官の見本のようなチャーリーが妻の言いつけで宝くじを買うが、ダイナーのウェイトレス、イボンヌにチップ代わりにくじが当たったら分け前を渡すことを申し出る。その宝くじが・・・
監督 アンドリュー・バーグマン
出演 ニコラス・ケイジ ブリジット・フォンダ ロージー・ペレス
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  イボンヌは別居中の夫が作った借金のためカード破産していた。ブリジット・フォンダの天性の明るさで悲壮感は感じない。チャーリーは全く欲がない。せっかく宝くじが当たって喜んでいる妻にチップを分けなければならないことを告げる。400万ドル。義理堅いチャーリーは約束したからといって、当選金をどうするか悩みぬく。
 善人であるチャーリーが当選金の半分を渡し、世間の注目を浴びるが、夫婦仲はだんだん悪くなり、ついには家を追い出されチャーリーとイボンヌが不倫の関係へ・・・ラング夫人は当選金の全額返済を要求、勝訴し、一文無しとなった彼は失意のどん底へ。
 2004年、福井県が洪水の大被害を蒙ったときに宝くじ2億円を寄付した人がいた。金銭欲に目がくらんだ女と、全く欲がないチャーリー。寄付が趣味になっているところなんて、まさにこうしたおとぎ話のようだ。
(2005.7)

あなたになら言える秘密のこと 2005 スペイン
松竹
THE SECRET LIFE OF WORDS
ストーリー  工場で黙々と真面目に働くハンナは工場長に呼び出され1ヶ月の休暇を取るように告げられる。暇をもてあそんだハンナはダイナーで知り合った男に聞き、油田掘削所で事故に遭った患者を看護することになった。
監督 イザベル・コイシェ
出演 サラ・ポーリー ティム・ロビンス ハビエル・カマラ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★
コメント  好きな夢を見るなら、ショーン・コネリーがバンダムとディーゼルと格闘しているシーンがいいかな・・・BGMはディープパープルで・・・
 海の中にポツンと浮かび上がる要塞のような油田掘削所。爆発事故が起こり一人が死亡、一人が大火傷・骨折・一時的失明の重傷を負った。無理矢理与えられた休暇にうんざりしていたハンナ(サラ・ポーリー)は、看護師が一人必要だという話を聞きつけ即名乗りでることに・・・従業員たちには看護師の経験があることだけ伝え、「出身はどこだ?」と聞かれても頑なに返答を拒むハンナ。仕事さえ出来れば文句はないはずと言わんばかりの彼女だが、過去には触れられたくない様子に従業員たちもそれ以上聞いてこない。いつ掘削作業が再開されるかわからない要塞において、国際色豊かな残された人々は皆孤独を分かち合うかのようで、人の痛みを互いに理解している優しい雰囲気に包まれている。
 従業員が皆ヘッドホンで騒音をカットしている中、難聴のハンナには必要ない。労働組合にも加わらず、友達もいない。常に孤独。食堂では決まって白米とチキンナゲットと半分に切ったリンゴをひとりで食べているのです。彼女は食べ物も質素。ある町へ旅行に来て、入った店が日本の音楽がかかっている中華料理店というのもカウリスマキ風の哀愁を感じるのだ。
 掘削所には世界各国の料理を作ることができるサイモン(ハビエル・カマラ)という料理人もいて、ハンナにも好きなものを食べさせたくてしょうがない。ジョゼフ(ティム・ロビンス)の看護を始めたとき、彼の残した食事(ニョッキ?)を食べたことがなかったらしく、こっそり食べてしまうのです。「美味しい。こんなの食べたことないわ」とハンナの気持ちが伝わってくる(実際には言ってません)。サイモンとジョセフのおかげで食べ物の言葉が数多く登場しますが、世界各国の音楽とともに土地の料理を食べるなんてかなり幸せかもしれない・・・
 タイトル通り、看護師と患者が心を通わせハンナがジョセフに秘密を伝えるところも涙なしでは観れないところ。それでもまだ自分の名前をコーラのままにしておいたり、髪の毛の色もブロンドではなく赤毛だと隠していた。クロアチアのホテルには看護学校の友達も実際にいたのかもしれないし、子供を連れたお母さんもいたのかもしれないけど、三人称で悲劇を語り泣き崩れるハンナの気持ちを全て察したかのようなジョセフ。病院に転送される際に「ハンナ!」と叫んだシーンによって彼の心も伝わってくる・・・
 ハンナのカウンセラー(ジュリー・クリスティ)の言葉でもわかるように、戦争の傷痕は受けた本人にしか伝えられない。ナチスの行った虐殺さえも風化してしまうのが現実であり、人間は悲惨な事実を忘れてしまうものなのです。語り継ぐ者が必要なのに、当の被害者は生き残ったことさえ恥だと感じるくらい心に傷を負っている。日本においても南京大虐殺の事実や慰安婦問題を消し去ろうとする勢力があるけど、戦後生まれの人間に歴史を否定されても説得力がない。かといって、被害者・加害者ともに口を閉ざしてしまっているのだから、水掛け論になるのも当然なのかもしれない。
 映画では要所を子供の声のナレーションを入れていることが印象に残ります。その子の正体は謎のまま進みますが、「赤いコーデュロイパンツと青のシャツを着て・・・」とは、おそらくクロアチア国旗を指す言葉なのでしょう。また、最後には2人の子供が生まれたので役目が終わったと言ってるところから、ハンナの子供だったと推測できますが、秘密の告白を聞いてしまった後では、その子が母親を全て許している親子愛にまた泣けてしまう・・・

2005年ゴヤ賞最優秀作品賞、監督賞
(2007.2)

あなたを忘れない 2006 日本/韓国
ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
26 YEARS DIARY
ストーリー  2001年、JR大久保駅で転落した男を助けようとして事故死した韓国人留学生を題材にしたフィクション。
監督 花堂純次
出演 イ・テソン マーキー 金子貴俊
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★ ★★ ★★★
コメント  すみません。チケット売り場で「あなたを忘れたい、一枚」と言ってしまいました。
 ネット上ではかなり物議を醸し出している映画。ここまで非難・中傷が多いのに、逆に観たくてしょうがなくなってしまいました。フタを開けてみるとビックリ。なんだか普通の作品でした。実際に2001年にJR大久保駅で起こった事件を題材にしているだけであり、安心して観ることができたのは最初に「フィクションです」と断ってあるためだったのかもしれません。
 韓国人の日本人嫌い、日本人の韓国人嫌いなんて、そんな感情はあってもしょうがないことだし、今更コトを荒立てる気も起こらない。主人公である韓国人留学生イ・スヒョンがスピッツの曲“チェリー”が好きだと主張していることなど、好きなモノまで否定されちゃたまらない。ベトナム戦争時にはベトナムと敵対していたこととか、兵役義務についての考えまでも美化しちゃいないし、いいモノはいい、悪いところは悪いとはっきりしているところは評価できる。
 さすがにタクシーにぶつかったエピソードだけは目をそむけたくなった。事故を起こすだけで気分が滅入るというのに、相手が外国人だとなると逃げたくなる気持ちもわかる。普通に事故届けをすればいいはずなのですが、相手の日本語能力が劣ると示談も難航しそうですし。どこの国でも同じなんでしょうけど、「こんなことで日本を嫌いにならないで」と慰めるしかないのかもしれません・・・
 ほとんどがフィクションということなので、バンドのシーンやギターが上手いと言われている主人公にはもっと力を注いでもらいたかったところ。ヒロインの日本人マーキーのボーカルばかりが目立っていましたけど、主人公のギターはもうちょっと練習してほしかったです。また、竹中直人は意外と好演。そのおかげで主人公とヒロインの演技の粗が目立ってしまいました。ルー大柴なんてのも、なぜ出演させるかな〜と思いましたが、「本当に音楽が好きならアマチュアでいることだ」という台詞だけは大正解です。
 この映画が日本と韓国の架け橋となるか?は人それぞれ感受性が違うので一概には言えませんが、映画を観ることによってお互いの生活・文化の違いを理解しあい、少しでも前進できればいいのでしょう。犠牲となった李秀賢(イスヒョン)さん、関根史郎さんのご冥福を心よりお祈りいたします。
(2007.2)

アニマル・ファクトリー 2000 アメリカ
劇場未公開
ANIMAL FACTORY
ストーリー  恵まれた家庭に育ったロン・デッカーはヤク密売の罪で刑務所に入れられた。
監督 スティーヴ・ブシェミ
出演 エドワード・ファーロング ウィレム・デフォー ミッキー・ローク
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★ ★★
コメント  ウィレム・デフォーがスキンヘッドだ!かなりの強持て。 自分で作ったせいかもしれないが、ブシェミは悪役じゃなくて看守の1人だった。
 とにかく内容がつまらない。何でも融通が利く刑務所内でもボス的存在の囚人デフォー。徐々にロンと仲良くなっていく姿。“女房”とか“恋人”とか隠語で言われる、ゲイの相手などの生々しい描写も一切なく、平和な刑務所(若干、暴動とか怖そうだったけど)。
 終盤になって、デフォーが手を切るシーン。これだけは凄まじかった!というか、デフォーはいつもか・・・そして、シャワー室でファーロングも剃刀で・・・
 結局、脱走ものだったのか!と、法律に詳しいデフォーが何故?と、よくわからない。
(2005.9)

あの空をおぼえてる 2008 日本
ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
ストーリー  田舎で写真館を営む深沢雅仁と保育士の妻慶子。突然2人の子供がトラックに撥ねられ、娘は死亡、小4になる息子英治は瀕死の重体となった。
監督 冨樫森
出演 竹野内豊 水野美紀 広田亮平
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  オルフェウスのバカ〜
 最近の水野美紀の出演作としては、『口裂け女』、『図鑑に載ってない虫』しか記憶にないので、まともなキャラだとどうしても違和感があった。へんてこなダンスを竹野内豊と一緒に踊るシーンによって爆笑態勢になっていたのに、感情は泣きの方向に・・・
 物語は、娘を亡くした悲しみに暮れていた両親が立ち直り再生の道を歩むという、どこにでもあるような設定なのですが、兄である小4の少年目線で描く作り方がユニークなため感情移入しやすいし、最初から最後までのめり込んでしまいました。
 あらすじを知らずに観ていると、まず、交通事故に遭った兄の英治(広田亮平)が死んでしまう物語なんだと錯覚するのです。死んだはずの妹絵里奈(吉田里琴)はちょくちょく英治の目の前に現れるし、誰も死ななかったのか?それとも『シックスセンス』のパターンか?などと勘違いさせられる。やがて、ツートンカラーのサングラスや英治の松葉杖によって過去の映像がフラッシュバックしていることに気づき、英治の目に焼きついた妹像だとわかるのです。極めつけは、中盤まで“絵里奈が死んだ”という事実が一言も語られない!こと。
 トンネルの探検、父の撮った写真、快活な性格の妹との楽しかった思い出など、英治が中心となり父(竹野内)や母(水野)の記憶とともに観客も一傍観者家族となってしまう演出。特に、絵里奈の名前を口にしただけで父親に怒られる強迫観念は痛いほどよくわかるのです。広田亮平の演技もさることながら、『ごめん』でも思春期の少年の心理を鋭く描いた冨樫森監督の才能なのでしょう。もしかすると、秘密基地のおかげかもしれませんが・・・
 学校カウンセラーの小日向さんは聞き上手という設定のキャラ。誰かに悩みをしゃべるだけでふっきれることってあるよな〜という感じで、ワンポイントとして効いていました。ただ、残念なのは学校の先生である小池栄子の存在。演技力の問題じゃなく、あのシチュエーションでオルフェウスはないだろうな・・・キツすぎるぞ!
(2008.4)



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