あらくれ | 1957 日本 東宝 |
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ストーリー | 大正の始め。着物問屋に嫁いだ島(高峰)は階段から落ちて早産。 | |||
監督 | 成瀬巳喜男 原作:徳田秋声 脚本:水木洋子 | |||
出演 | 高峰秀子 | 上原謙 | 森雅之 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 気性が激しく、感情をむき出しにしてしまう女。最初に嫁いだときから働き者で、それほど酷い女には見えないけど、旦那の浮気というのがそもそもの原因。墓参りするシーンなんてのは逆に優しさに満ちていると思う。3番目の夫加藤大助なんて、島が育てて商売繁盛させたのに・・・そういう運命にあったのか・・・ (2008.5)
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阿羅漢(あらはん) | 1986 中国/香港 東宝東和 南北少林 MARTIAL ARTS OF SHAOLIN |
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ストーリー | 時の総督フー・スオが誕生日の宴。親の仇を討とうとしていた北少林のチー・ミンは南少林の徒に先を越されるが、暗殺は失敗。男二人と女一人で南へと逃げる・・・ | |||
監督 | リュー・チャーリァン | |||
出演 | リー・リンチェイ | フー・チェンチャン | ユー・チェンウェイ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | チー・ミン(ジェット・リー)が可愛い!稽古熱心で皆楽しそうな少林寺の風景。なぜだかいきなり親の仇討ちというストーリーに・・・ 南少林寺の女はソマ・イェン(チェンウェイ)。彼女もまた親を殺され仇討ちのため宴の出し物に紛れ込んでいたのだ。早速総督の兵たちは南の関所をもうけて3人を探そうとするが、そこは女装したジェット・リーと羊に扮した二人で通り抜け、その後は実力行使。 展開はグダグダな上に、両親が許嫁として鈴を持たせていたというラブストーリーもある。ジェット・リーは出家僧だし、結婚はできない・・・。そんなグダグダのなかにあって、最後には南北少林の僧が総督の船で格闘するアクションが圧巻。集団での武道の型もピタリと決まっていて見ていて気持ちがいい。 (2008.10)
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アラン・ドロン/私刑警察 | 1988 フランス ヒューマックス NE REVEILLEZ PAS UN FLIC QUI DORT |
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ストーリー | パリのボス達が一晩で数人殺されるという事件が起きた。目撃者や密告者が次々と殺され・・・ | |||
監督 | ジョゼ・ピネイロ | |||
出演 | アラン・ドロン | ミシェル・セロー | パトリック・カタリフォ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | ジャン・ギャバンに捧ぐ・・・というフィルム・ノワール作品。 捜査をまかされた本部長グランデル(ドロン)。部下としてつけられた2人の刑事のうち一人はルッツという正義警察実行犯の一人だったのだ。最初から警察内部の者が犯人だとわかっちゃいるけど、スリリングな展開。右翼と左翼という思想の違いも対立構図としては面白いし、アラン・ドロン一人が浮いているように感ずるほど孤立無援の状態。 ルッツの犯行は簡単にバレてしまい、窓から飛び降りて自殺。そして、もう部下の一人ペレ(カタリフォ)が痛々しい・・・そんな簡単に誘いに乗るなよ! クライマックス。総監の事務室。スカッとする展開だったけど、これがたまらなくいい。ペレを殺したのは誰だ?!それだけは知りたいと言って、復讐を果たすグランデル。その時だけはブラインドを下ろし、通信機の線を抜く・・・この時期のドロンが一番渋いのかも。しびれた〜 (2008.6)
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あるスキャンダルの覚え書き | 2006 イギリス FOX NOTES ON A SCANDAL |
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ストーリー | 労働者階級の子が通う学校で歴史の教鞭をとるバーバラ(デンチ)は孤独な存在。新任の美術教師シーバが赴任すると、彼女の孤独性に友達になれると確信。ある日、彼女が15歳の生徒との関係を目撃してしまい・・・ | |||
監督 | リチャード・エアー | |||
出演 | ジュディ・デンチ | ケイト・ブランシェット | ビル・ナイ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 浮気をするなら大人としろ! なんだか名言のようなビル・ナイの台詞が印象的です。それにしても、教師と生徒のセックススキャンダルがこれほどまでの大騒動になるとは、さすがイギリスでしたよね。普段、ハリウッド映画ばかり観ていると、ちょっとビックリするかもです。それにしても、そうしたネタに飛びつくタブロイド紙の記者たちも凄いです。イギリスのお国柄の一端を垣間見たような気分・・・ やはり見どころは2人のオスカー女優の競演。特に、定年間近のオールドヴァージンのベテラン教師バーバラを演じたジュディ・デンチは、まるでその人物に乗り移ったかのように鬼気迫る演技。孤独、嫉妬、自尊心、そして強迫と裏切り。ナレーションが彼女自身であったこともあって、観客は否応なくバーバラ視点を強要されるわけですが、たとえ同じ境遇に立たされたとしても猫の死という転換期からはまったく共感できなくなる性格に背筋が凍りつくほどの思いになりました。 (個人的)男性目線からだと、シーバ(ケイト・ブランシェット)の情事の相手である少年にも感情移入してしまいます。中学時代にいた憧れの美人美術教師。受け持たれたこともない先生だったのに、美術室前で呼び止められ、雑用を手伝わされた経験を思い出しました。狭い美術準備室には2人きり。大人の女性の匂いが少年の心をくすぐってきます。ほんの30分ほどの甘いひとときを大人になってからあれこれ妄想してしまう記憶。そんな記憶のせいで少年の心にどっぷりと溶け込んでしまいそうでした。 「浮気をするなら大人としろ!」・・・シーバの年上の夫の声によって、ハッと気が付き、大人視点になった自分がいました。性能力の衰えを認め、妻を満足させられない哀れなコキュでありながらも、ビル・ナイには家族の幸せだけをひたすら求める姿に人生の達人を感じてしまいます。そして、外見からは判断できないブランシェットの孤独。さらにはその孤独性を早々と見抜いていたデンチの眼力。もしかすると少年にも見抜く能力があったのかもしれません。各々の登場人物の心理がこうやって手にとるようにわかるほど、見事なストーリーを組み立てていたのです。 無理矢理とも思える友達作り。相手に自分の理想にそぐわない部分があると、それを許せない性格の主人公。友人であれ、恋人であれ、夫婦であれ、相手の欠点をも理解する寛容さがなければ、自然な関係は生まれない。小品でありながら様々なことを教えてくれる作品でした。そして、終盤に校長がバーバラに過去の事実を責め立てる内容に愕然・・・さらに追い打ちをかけるラストシーンには寒気がするほど。なんだか凄い映画だ・・・・ 2006年アカデミー賞主演女優賞、助演女優賞、脚色賞、作曲賞ノミネート 2006年ゴールデングローブ賞女優賞、助演女優賞、脚本賞ノミネート その他 (2007.6)
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ある愛の風景 | 2004 デンマーク シネカノン BRODRE |
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ストーリー | 正義感の強い将校であるミカエルは出所した弟ヤニックを迎えに行った。ミカエルはその後戦地へ向かうが、戦死したという知らせが妻サラの元へ。葬儀も済ませ、ヤニックにも支えられ立ち直ろうとしていたとき、捕虜となっていたミカエルが生還する・・・ | |||
監督 | スザンネ・ビア | |||
出演 | コニー・ニールセン | ウルリク・トムセン | ニコライ・リー・コス | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 鼻がでかいと短気らしい・・・ スザンネ・ビア監督作品としては『アフターウェディング』(2006)を観たばかり。この作品はそれより前の2004年作品。どことなく2002年のドグマ映画である『しあわせな孤独』のタッチをそのまま受け継いでいて、編集は普通のものだが『アフターウェディング』と同じく意味深なカットを挿入しています。戦争というテーマもあるものの、根本的にはヒューマンドラマ。何度も感情を揺さぶられ、人間の罪深さと家族内の葛藤と信頼に涙を禁じえない・・・ 原題ともなっている“兄弟”。冒頭では兄ミカエル(ウルリク・トムセン)が銀行強盗の罪で服役していた弟ヤニックを迎えにいく。犯した罪については、PTSDを引きずっている被害者に謝罪することを勧める程度で、兄は弟を信頼し、愛していることがうかがえる。しかし、成績優秀、スポーツも得意な兄と違い、弟はコンプレックスの塊りだった。そして父親との確執。いらない子として毛嫌いされていたほどだ。 兄は優秀な軍人。弟が出所した後、アフガニスタンの戦地へと赴く。通信兵を救助するという作戦に参加するもヘリが撃墜され、妻サラ(コニー・ニールセン)のもとに訃報が届く。飲んだくれていた弟ヤニックも目が覚め、サラや2人の娘の心の支えとなる。しかし、葬儀も済ませたミカエルは奇跡的に助かっていたのだ・・・もしや、2人の間に恋愛感情が芽生え、帰還する兄と最悪の三角関係になるのかと・・・と、ありがちなドラマにはならず。 戦地での過酷な捕虜生活。さらに、生きるためとはいえ犯してはならぬことを強制させられた体験が彼を罪悪感の塊りにしてしまったのだ。悩めるベトナム帰還兵を扱った映画は多いけど、舞台はアフガン戦争であり、しかもデンマーク兵。正義感が人一倍強いという性格もあったし、相談できる相手もいない。完全に精神異常をきたし、家族やものに当たり散らすといった内容です。 戦死の知らせが契機となったこともあるけど、精神的にも生活態度も立ち直った弟。対して重い十字架を背負うことになり、精神的にもマイナスに向かうこととなった兄。この2人の対照的な構図を軸に、家族のそれぞれの思いが交錯する。無邪気な娘や厳格な父、それに偏見のない愛を見せてくれるサラ。バラバラになりかけてもしっかり繋がっている家族愛を感じる作品でした。 細かな部分では、何をしていいかわからずに遺品となるレコードの整理をする母親や、新しくなった食器棚の中を神経質そうに配置換えするミカエルなんてのが良かった。それにソファでヨダレを垂らして寝ていたヤニックもリアル・・・ 2005年ヨーロッパ映画賞作品賞、監督賞、男優賞、女優賞、脚本賞、音楽賞ノミネート (2008.2)
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アルバレス・ケリー | 1966 アメリカ COL ALVAREZ KELLY |
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ストーリー | 南北戦争時、アルバレス・ケリーは北軍の依頼で2500頭の牛を運ぶことになった。それを知った南軍の大佐ロシターはケリーを誘拐し、牛たちを強奪する計画を立てるのだ・・・ | |||
監督 | エドワード・ドミトリク | |||
出演 | ウィリアム・ホールデン | リチャード・ウィドマーク | ジャニス・ルール | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | いつの時代でも、どんな戦争でも、食料は最大の武器となる・・・ケリーが請け負った仕事はとかく金になるのだ。今のアメリカの考え方そのもの。戦争が最大の利益を生むのだというものだ。 最初にケリーが誘拐されたときから、すぐに南軍に加担。以降は南軍とともに牛を強奪する作戦へと進む過程の物語。かなり限定地域であるので世界観は狭いし、終盤の牛追いと爆発アクションだけが見ものであった。眠くなること必至。 愛国心のある兵士たちとは違い、とにかく金さえもらえばいい中立の人物なんて、やっぱりアメリカを象徴しているのかもしれませんね。 (2007.11)
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