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ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男 2005 イギリス
ファントムフィルム クロックワーク エイベックス
STONED
ストーリー  ローリングストーンズの創設者ブライアン・ジョーンズが自宅プールで謎の死を遂げた。
監督 スティーヴン・ウーリー
出演 レオ・グレゴリー パディ・コンシダイン デヴィッド・モリッシー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  はじめてミュージックテープなるモノを買ったのがローリング・ストーンズの「イッツ・オンリー・ロックンロール」でしたが、そのときすでに彼はいなかった・・・
 どちらかというとビートルズ派であったため、ブライアン・ジョーンズの名前も知りませんでした。ストーンズといえば70年代以降しか知らず、『小さな恋のメロディ』でトレーシー・ハイドがミック・ジャガーが好きだったということや、自宅プール謎の死を遂げた男がいるという噂話しか聞いたことがありませんでした。60年代、70年代に若死にしたミュージシャンなんて、みんな麻薬が原因だろうという間違った知識しか持ち合わせていないので、この映画の内容には大変興味深いものがありました。
 60年代のロックシーンを象徴するようなギタリストだったこと、ジミ・ヘンドリックスと仲がよかったこと、恋人アニタをキース・リチャーズに取られてしまったことなど、Wikiで調べる限り、かなり忠実に描かれていたようです。「クマのプーさん」の著者A・A・ミランが住んでいた家を改築して、バンドメンバーとは離れてしまったブライアン。ミュージシャンにありがちな女好きやヤク中という人物像。わがままな性格も事務所やマネージャーを困らせ、建築業者たちも呆れ返ってしまう様子がリアルに伝わってきました。
 また、60年代のサイケデリックな映像を模したかのように、エロチック映像をコラージュにしたり、ドキュメンタリー風の回想シーンを多用したりして、当時の映画の雰囲気をも再現したのでしょうか、かなり凝った作りでした(いい、悪いは別にして)。あちこち飛んでしまう回想シーンなどもブライアンのラリった頭の中を表現したかのようで、音楽のことよりも女のことしか頭にないことがよくわかりました。
 あまりにもストーンズに関するウンチクが無かったため、結末は面白かったのですが、ストーンズの音楽をもっと使ってほしかったです。音楽使用料は高額なんでしょうけど、最初から売れない映画だという逃げ腰の姿勢で作ってしまったように感じてしまいました・・・
(2006.9)

ブラス! 1996 イギリス
シネカノン
BRASSED OFF
ストーリー  炭鉱閉鎖の危機に晒される町でブラスバンドを楽しむ人々。労組も条件を飲んで、街を出て行く人も後をたたない。そんな中で、ブラスバンドは全英大会に出場するが・・・
監督 マーク・ハーマン
出演 ピート・ポスルスウェイト ユアン・マクレガー タラ・フィッツジェラルド
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  この町で生まれた女性グロリア(フィッツジェラルド)が戻ってきてバンドに参加。男ばかりのバンドが伝統だっただけに異色ではあったが、彼女は会社側の人間で、調査が目的だった。
 炭鉱が閉鎖されればバンドも解散。とにかく投票によって存続を求める声が強い。中にはアンディ(マクレガー)のように退職金がどれだけ上乗せされるかを期待する者もいたが、圧倒的に多い存続希望派。
 指揮者のダニー(ポスルスウェイト)が病に倒れたときに窓の外ではメンバーがダニーボーイの演奏。ここでまずウルウル。そして結局大量解雇のまま英国大会に出場。ラストのポスルスウェイトのスピーチが泣けてくる。

1996年英国アカデミー賞オリジナル脚本賞、作曲賞、イギリス作品賞ノミネート
1997年セザール賞外国映画賞
(2006.11)

ブラック・ダリア 2006 アメリカ
東宝東和
THE BLACK DAHLIA
ストーリー  元ボクサーの刑事二人が女優志願の女性が殺された事件を追ううち、同棲相手の女性もそっちのけで捜査にのめり込む。レイプ魔として服役していた男も出所することにも興味を示すリー(エッカート)はそのうち脅迫されて・・・
監督 ブライアン・デ・パルマ
出演 ジョシュ・ハートネット アーロン・エッカート スカーレット・ヨハンソン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  あんたのはボクシングじゃないわよ!鼻折ってあげましょか?!
 などと自分のボクサーとしての苦労話をぶつけるわけでもなく、愛欲に溺れてしまったかのようなヒラリー・スワンクでしたが、この妖しい彼女も魅力的でした。もちろんスカーレット・ヨハンソンの唇は健在。時代が戦争直後の雰囲気をだすために口紅の色がどぎつかったために、『マッチポイント』ほど彼女の魅力を引き出してはいませんでした。そのスカJの背中にBDというイニシャルが痛々しく刻まれていたのですが、これは出所間近のレイプ魔のイニシャルではなくブライアン・デ・パルマのモノだったのか、それともタイトルのブラック・ダリアを意味しているのかよくわかりませんでした。まさか少年探偵団のイニシャルではないだろうし・・・
 なぜかハードボイルド風にジョシュ・ハートネットの語りによって進む映画でしたが、彼にはあまり似合ってなかったのではないでしょうか。デ・パルマ・カットと呼ばれる細かく刻んだカット割りの部分は所々で見せてくれるのですが、スローモーションや長回しがありません。最初の死体発見のシークエンスだけはスリリングでしたけど、こうしたグロくてショッキングな映像を瞬時に見せるところなんてなかなか良かっただけに、この古臭いハードボイルドの雰囲気にノレませんでした。
 それにしても、犯罪者側の登場人物が多すぎるし、彼らの接点も多すぎる。終盤になって意外な接点やどんでん返しが次から次へと出てくるためにスリルを感じる前に混乱してしまうのです。真相を知らないのはハートネットと観客だけなんだから、もう少し上手く見せてほしいところ。一人称で進むのはしょうがないとしても、ハートネットの捜査に軽率な単独行動が多すぎます。簡単に後ろからやられちゃうんだから、小屋を発見したときなんてヒヤヒヤものでした。せっかく『ハリウッド的殺人事件』でハリソン・フォードから教わったのに・・・
(2006.10)

ブリガドーン 1954 アメリカ
MGM
BRIGADOON
ストーリー  NYからスコットランドへ休暇で鴨撃ちにきた二人のアメリカ人は100年に1日だけ出現するという村に迷い込む。村の娘フィオナと恋に落ちたトミー(ケリー)は残りたかったが相棒ジェフの説得でしぶしぶ帰るのだが・・・
監督 ヴィンセント・ミネリ
出演 ジーン・ケリー ヴァン・ジョンソン シド・チャリシー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  ジェフも欲のない男なのか、それともそんなに鴨撃ち(字幕では雷鳥)がよほど好きなのか、幻想の世界だと思えばアバンチュールを楽しめるのに・・・男が少ないから尽くしてくれる女なんてそうそういない。
 大人の童話といった雰囲気だったけど、振られたばかりのトミーだったから真剣な恋愛にのめり込んでいったんだろうなぁ・・・

1954年アカデミー賞美術監督・装置賞、衣装デザイン賞、録音賞ノミネート
1954年ゴールデングローブ賞撮影賞
(2006.6)

ブルー・エンカウンター 2002 香港
マクザム
衛斯理藍血人
THE WESLEY'S MYSTERIOUS FILE
ストーリー  サンフランシスコ。地球外生物を研究する国連AAAのメンバー、ウェズリーは凶悪な異星人と遭遇するが骨董屋で出会った女性に助けられる。フォン・ティンガイ
監督 アンドリュー・ラウ
出演 アンディ・ラウ ロザマンド・クワン スー・チー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★★ ★★ ★★
コメント  『インファナル・アフェア』シリーズや『デイジー』の監督アンドリュー・ラウ。こんな映画も撮っていたとは・・・
 ワーロック星人に侵略されたこともあるオリオン近くの青い星。戦争も病気もない平和な星なんだそうだ。そこの女性が弟と一緒に聖典を求めて旅に出て、行方知れずになった弟を捜すために200年も地球にいるという。国連地球外生物研究所は異星人と友好関係を築こうとしているのだが、FBI特捜部は悪用しようとしているようだ。特捜部の日本支部では弟を捕らえ、聖典を奪おうとした経緯があり、弟は地球人を信頼していない。下手するとワーロックよりも悪い人類だと感じているのです。
 そのワーロック星人はイカのような触手を伸ばし攻撃し、地球人に乗り移ることができる。国連で飼っている宇宙人も凶悪な奴が多かったけど、ドラクエに出てくるラスボスの風貌の奴が面白かった。
 CGは綺麗だったけど、実写との融合が難しいことがよくわかった。青い星とワーロック星人の戦いということもあって、壮大な決戦が行われるのかと思っていたら、最終的にはミクロの戦いだった。毎年7月の晴天の日に青い星を見つけることができたら、この映画を思い出すことにしよう。
(2006.7)

ブルースカイ 1994 アメリカ
COLTRI
BLUE SKY
ストーリー  1962年、ハワイの基地にいたハンク・マーシャル少尉がアラバマ州へ転属になった。ネバダ州の砂漠で行われる“ブルースカイ”という核実験プログラムに参加するためだった。
監督 トニー・リチャードソン
出演 ジェシカ・ラング トミー・リー・ジョーンズ パワーズ・ブース
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★
コメント  基地内でデートしようとしていた娘は無邪気に手榴弾を暴発させて大騒ぎになってしまうところもすごいが、性懲りもなくもう1度デートしようとしたらママ(ラング)の浮気現場を目撃してしまう。娘にチクられるよりも先手を打ったほうがいいと、自分から告白したりする。
 トミー・リーが核開発を行って罪の意識を感じてるというのに、家族はその心さえわからない。浮気性、踊りやパーティ好き。浮気相手の大佐に殴りかかって乱闘騒ぎ。軍法会議にかけられ危機に陥るが、強制的に入院させて最悪事態を避けさせようとする大佐とラング。
 しかしトミーリーには核開発の矛盾を訴えたいというわだかまりもあったため、精神病院で本当に病人にさせられてしまうのだ。軍部の陰謀がどこまで関与しているのかは定かじゃないが、明らかに何かある。核実験により民間人が被爆した事実などを知った彼のノートを見つけ、ラングと娘二人は基地を抜け出しヒバクシャに会いに行く。夫を救いたいと訴え、実験を阻止しようとするラング。マスコミにも事実を流そうと試みたが軍部に揉み潰された。
 一気に社会派映画と変貌を遂げたシーンではあったが、その後はジョンソン大佐が隠密に動いて穏便に済ませるような展開。家族の絆を取戻すかのような普通の家族愛の映画に落ち着いてしまったようだ。黒髪に変えたラングは「エリザベス・テイラーだ」などと言われて喜ぶような平凡な映画に落ち着いた・・・残念。

1994年アカデミー賞主演女優賞
1994年ゴールデングラブ賞女優賞
その他
(2006.12)

ブレイブ ストーリー 2006 日本
ワーナー
BRAVE STORY
ストーリー  
監督 千明孝一  GONZO 原作:宮部みゆき
出演 松たか子 大泉洋 常盤貴子
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  RPGゲームをしたくなるアニメ映画。だけど最後にはしたくなくなる・・・
 直木賞作家宮部みゆきはゲーム好きだという。主人公ワタルの家庭や芦川ミツルの設定以外は全てドラクエなどのRPGの世界そのもの。ゲーム好きが昂じて書いた作品なのでしょうけど、ただ敵を倒して成長するストーリーではないところがいいですね。
 『ナルニア国物語』のように、戦って平和を勝ち取るといったファンタジーは20世紀に入ったら時代にそぐわない物語だと思うのですが、一方的な視点から描くゲームの世界は別物なのでしょう。自分さえ良ければ、他はどうなってもいい。とにかく勝てばいいんだから、どんどん敵を倒すことに専念すればいい。観ている多くの子供たちも、「頑張れ!そこで最後の願いを叶えろ!」と心の中で叫んでいたのかもしれませんが、そんな都合のいい結末にしてしまっては社会派の宮部みゆきの名が廃ります。冒険の部分はかなり端折られている雰囲気でしたが、主人公の心の葛藤部分はかなり時間を割いて、何が大切なのかを訴えてくる映画でした。ただ、もっとストレートに反戦メッセージを出してもよかったのでは・・・あれだと単なる強大な召喚魔法のようです。
 ワタル少年の父親は家族を捨て、家族はボロボロ。そして母親が倒れ集中治療室へと運ばれる・・・そんなとき、転校生芦川の言葉を信じて、運命を変えるため幽霊ビルの階段の上の扉を開く。そして、不思議なヴィジョンと呼ばれる世界に足を踏み入れたワタルは「母親を助けたい」という願いを聞いてもらうために冒険を始めるのです。「見習い勇者なんてやだ〜!魔道士がいい!」などと駄々をこねてましたが、風変わりな設定のRPGといったところです。
 松たか子の声もよかったんですけど、途中、どうしても少年の声より大人の女性の声に聞こえてしまうので、もうちょっと頑張ってもらいたかったところです。それよりも常盤貴子が声を担当したハイランダーのカッツがよかった。最も迫力があったのは樹木希林でしたが、純粋な子供たちは今晩悪夢にうなされるでしょう。そして、残念だったのが音響効果・・・スカイウォーカー・サウンドって日本映画をナメているのかもしれません。
 それにしても客席には子供、子供、子供・・・終わってから「そんなに怖くなかったね」と言ったやつ!あとでお母さんに教えてもらいなさい!
(2006.6)

ブローン・アウェイ/復讐の序曲 1994 アメリカ
MGM=UIP
BLOWN AWAY
ストーリー  北アイルランドの刑務所。天才肌のギャリティ(ジョーンズ)は同室の囚人を殺し、爆弾を爆破させ脱走する。ボストンの爆発物処理隊のジェームズ・ダヴは彼とはIRAで仲間だった男。自分が刑務所暮らしをしていたときに奴はアメリカのヒーローに・・・と怒り爆発!
監督 スティーヴン・ホプキンス
出演 ジェフ・ブリッジス トミー・リー・ジョーンズ スージー・エイミス
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★ ★★★★★ ★★★ ★★★
コメント  人間ドラマなんてほとんど感じられないが、何度も登場する爆破シーンはすごい。ダヴの妻がオーケストラのバイオリニストだったこともあって、花火大会とのオーバーラップが音楽をバックに激しさを増す。
 処理隊のトニー(フォレスト・ウィッテカー)もいい働き。彼も人間爆弾の危機に晒されたがなんとか回避。ジミーじいさんだけはやられちゃったが、そのシーンだってわけのわからない恐怖を煽る。

1995年MTVムービー・アワード アクションシーン賞、悪役賞(ジョーンズ)ノミネート
(2006.6)















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