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8月のクリスマス 2005 日本
東芝エンタテイメント
ストーリー  『八月のクリスマス』の日本リメイク。
監督 長崎俊一
出演 山崎まさよし 関めぐみ 井川比佐志
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★★
コメント  オリジナルの感動が損なわれるかと心配していたけど大丈夫!しっかりと感動させてくれました(地元びいきもあるけど・・・)。
 オリジナルであるホ・ジノ監督の『8月のクリスマス』があまりにも良い映画なので、どうしても比較してしまう。主人公は鈴木寿俊(山崎まさよし)。父と二人暮し、父から受け継いだ写真館を営むという設定も同じ。ストーリー展開も重要な箇所はほぼ取り入れ、違う点はヒロインの高橋由紀子(関めぐみ)が小学校の臨時教員であるという設定だけであろう。
 余計な説明は一切しないホ・ジノ流の撮影手法をも取り入れているように思えるし、編集によって、シーンの切り替えが何となく似ていて、オリジナルを大切にしている長崎監督の思いも伝わってきました。一番好きなところは、おばあさんを中心とした家族写真と一人で撮る写真の意味。そして投石のシーンだ。これらの大事な部分はもちろんこの映画でも見られる。ただ、ラストシーンだけは、広い客層を狙ったためか、わかりやすい演出へと変化させ、由紀子が未来を強く生きていけるだろうと想像させ、安堵感を与えてくれる。
 ヒグラシの鳴き声を背景に、縁側でスイカの種を飛ばす兄と妹。年代ものの扇風機。食卓も座卓であり、小津安二郎の世界をも感じさせる。また、寿俊が好きな「お気に入りの場所」では日本の四季を感じさせてくれるはずです。
 何しろ、高岡、魚津、氷見、金沢のオール北陸です。見たことある場所ばかりで、感情移入しまくり。映画を観終えてすぐに「お気に入りの場所」へ行ってきました(詳細)。

http://kossykossy.fc2web.com/diary/050923.html
(2005.9)

バーチュオシティ 1995 アメリカ
Par=UIP
VIRTUOSITY
ストーリー  1999年、LA。バーチャルリアリティを利用してあらゆる犯罪者のパターンを研究するシミュレーションシステムを開発した。元警察官のパーカーは殺人罪で服役中だったが、この被験者として仮想現実の世界で犯罪者を撃退するテストを受けていた。そんな中で200人の犯罪者の人格を持つシドが現実世界へ逃げ出した・・・
監督 ブレット・レナード
出演 デンゼル・ワシントン ケリー・リンチ ラッセル・クロウ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  CGがまぶしく、目がチカチカする。ストーリーが単純なため、眠気と闘いつつもなんとか追いつくことができた。服役囚であるデンゼル・ワシントンの髪型とか、意外と怖い犯罪者ラッセル・クロウがいい。どちらもアカデミー俳優なので安心して観ることができるのに、CGが派手すぎたようだ。
 冒頭ではジャパニーズ・レストランが舞台のバーチャル・リアリティ。芸者さんみたいな人がいっぱいいた(笑)。
(2005.7)

バッドアス! 2003 アメリカ
ミラクルヴォイス
BAADASSSSS!
ストーリー  1970年、コメディ作品『ウォーターメロン・マン』を成功させたメルヴィンは独立作品として、黒人のための黒人の映画『スウィート・スウィート・バック』を作る。
監督 マリオ・ヴァン・ピープルズ 製作総指揮:マイケル・マン
出演 マリオ・ヴァン・ピープルズ ジョイ・ブライアント T・K・カーター
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  息子マリオにあんなことまでさせて・・・と、よく考えてみると、現監督=主演男優(マリオ・ヴァン・ピープルズ)がさせられたことだったのか!
 映画製作のドキュメンタリー風なドラマは何本か観たことあるけど、これだけ熱くなれるモノはなかったかもしれない。実際に公開された『スウィート・スウィートバック』はもちろん未見ですが、ストーリーなどの内容なんてどうだっていい!作る意欲と作る過程、黒人のための映画だということが重要だったのです。
 ベトナム戦争のころ。映画製作の会社、俳優組合、映画関係の団体はすべて白人社会。黒人の扱われ方はひどく、『夜の大捜査線』など人種差別への批判映画も数多く作られてきていたハリウッドであっても、黒人主体の映画は皆無だった時代。そんな中でメジャーに頼らず、インディペンデント系で黒人映画を作ろうとメルヴィン・ヴァン・ピープルズが立ち上がった。資金面、俳優起用面と様々な壁にぶちあたりながらも、奇抜なゲリラ戦術で切りぬけてゆくのです。
 笑ってしまうほどの作戦。白人が不快感を感じるような内容なので、まずはクレームをつけられないように“黒人ポルノと思わせる”内容にしてしまったこと。資金不足を補うため、パトカーを爆破するシーンで実際に消防車を呼んでしまうが、ちゃっかり実物を撮影してしまうという妙案。転んでもただでは起きない監督の手腕がお見事でした。出来あがっても配給会社が決まらないという難関を残してしまいますが、成人向けにしてしまったツケがまわって来たのでしょう。
 ドキュメンタリー風なインタビュー風景も採りいれてるのですが、登場するのはこの映画の出演者。最後に70年当時関係者も登場するという凝り方。アース・ウィンド&ファイアの登場には拍手してしまいそうにもなりました。しかし、18禁映画なのに息子までも出演させて、かなり可哀想だと思いましたが、その息子がこの映画を作ったのですから、いい思い出となっていたのでしょうね。

2004年インディペンデント・スピリット賞作品賞、監督賞、脚本賞ノミネート
(2005.7)

バッド・エデュケーション 2004 スペイン
ギャガ・コミュニケーションズ
LA MALA EDUCACION
ストーリー  1980年、マドリード。スランプ中の映画監督エンリケのもとに神学校時代の友人イグナシオが訪ねてきて、「訪れ」という作品とともに俳優として雇ってほしいと申し出る・・・
監督 ペドロ・アルモドバル
出演 ガエル・ガルシア・ベルナル フェレ・マルティネス ルイス・オマール
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  アルモドバル監督の半自叙伝的映画だなんて、ひょっとして彼はゲ、ゲ、ゲ・・・
 全体的には、『オール・アバウト・マイ・マザー』や『トーク・トゥ・ハー』のような映像によるインパクトは弱かったように感じた。『モーターサイクル・ダイアリーズ』でも素晴らしい演技を発揮したガエル・ガルシア・ベルナルが新境地を見せてくれたことや、後半のサスペンス映画のような展開のおかげ沈みかけた感覚も再浮上しました。
 ゲイ映画はそれほど好きじゃないのですが、数あるゲイ映画の中ではかなり上位にくるかもしれません。エンリケとイグナシオの愛よりも、フアンとベレングエル氏との惰性的で打算的なラブシーンが衝撃的なのです。バッド・エデュケーションというタイトルを冠したことや、チラシや予告編で2人の少年がクローズアップされているため、映像化もやばいであろう少年愛が中心になるかと思っていたら、意外な展開に唸ってしまうほどです。
 しかし、「この愛の物語を全ての人々に捧げる」という監督の言葉はいかがなものでしょうか。かなり見えにくくなっている愛のテーマ。もしかすると、「復讐がテーマなのでは?」と途中で感じてしまうほどドロドロした部分を見せておいて、監督対役者という構図の面白さと、ホモセクシャルへの偏見を無くそうとするほどの普遍的な愛情表現。物語の構成が後になって、計算されつくしたものであると気づいてしまいます。上手いなぁ・・・やはり。

2004年NY批評家協会賞外国映画賞
その他いっぱい
(2005.7)

ハッピー・フライト 2003 アメリカ
ギャガ・コミュニケーションズ
VIEW FROM THE TOP
ストーリー  田舎町で冴えないスーパーの店員をしていたドナはサリー(キャンディス・バーゲン)の番組を見て、一念発起スチュワーデスを目指し小さな航空会社に入る。
監督 ブルーノ・バレット
出演 グウィネス・パルトロー クリスティナ・アップルゲイト マーク・ラファロ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★ ★★ ★★
コメント  フットボール選手だったボーイフレンドはスーパーの店長になり、いつかは町を脱出する約束をしていたのに・・・あっけなく別れてしまう。自分を見つけるためスチュワーデスを志すが、小さな国内線では飽き足らず、大手のロイヤルティ航空を目指すドナ。しかし、訓練生として乗った旅客機は初めて乗る飛行機だった・・・こんなの乗りたくないと思わせるほど騒ぎまくってた。それにしても制服がSFヒロインもののような雰囲気でオタク心をくすぐりそう。
 面接官兼教官のマイク・マイヤーズ。ヤツが喋ると、どうも『オースティン・パワーズ』っぽくなってしまい、違和感を感じる。
(2005.12)

バーティカル・リミット 2000 アメリカ
SPE
THE VERTICAL LIMIT
ストーリー  3年前、ロッククライミング中に妹と自分自身のために父親の命綱を切ることになったピーター。妹アニーはずっとそれを許すことができないが、父親の意志を継いで登山家となりK2登頂を目指す。兄は写真家となるが、妹がクレバスに落ちたことで救出に向う・・・
監督 マーティン・キャンベル
出演 クリス・オドネル ビル・パクストン ロビン・タネイ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  閉じ込められたのは、ボーン(パクストン)、トム、アニー。水を飲まなければ肺水腫になる。タイムリミットは36時間。
 わっはっはっは・・・どか〜〜ん!来ると思った。突然の雪崩といい、爆発といい、驚かされるシーンがすごい。人間の高度の限界バーティカル・リミット。過去の恨みや登山の倫理など複雑に絡んではいるが、寒いためか葛藤の表現が難しい。クロースアップとか色々手段はあったはずなのに映像の凄さしか面白味がない。人間関係をもっと掘り下げたドラマにしてくれればよかった・・・
 遭難生存者3人に対して捜索隊6人。生きて帰ったのが3人ってのも・・・

2000年英国アカデミー賞視覚効果賞ノミネート
(2006.1)

ハート・オブ・ウーマン 2000 アメリカ
ギャガ=東宝東和
WHAT WOMEN WANT
ストーリー  シカゴの広告代理店。チーフ・ディレクターのニックはバツイチのプレイボーイだが、ある日女性の心の考えが聞こえるようになってしまう。
監督 ナンシー・マイヤーズ
出演 メル・ギブソン ヘレン・ハント マリサ・トメイ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  ヘッドハンティングされたやり手の女性ダーシー(ヘレン・ハント)がやってきて、ニックは孤軍奮闘といった感じだが、武器は読心術だ。いきつけのカフェの女性ローラ(トメイ)ともうまうベッドインに持ちこむが、セックスの最中でも心が聞こえてきて、肉体よりも心が結ばれたような快感に・・・
 ダーシー、ローラ以外にも、娘や内気な社員、セラピストの女医(ベット・ミドラー)などのやりとりで笑わせてくれる。しかし、結局は心が読める能力なんて要らないと結論づけているところには好感もてる。

2000年ゴールデングローブ賞男優賞ノミネート
(2006.1)

ハドソン・ホーク 1990 アメリカ
Tri=COLTRI
HUDSON HAWK
ストーリー  出所したばかりのハドソン・ホーク。ダ・ビンチの隠れた名作である馬の彫刻を盗めと依頼され、成功した後オークションにかけられるが爆発してしまう。
監督 マイケル・レーマン
出演 ブルース・ウィリス アンディ・マクダウェル ダニー・アイエロ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★
コメント  歌の時間を全て覚えているハドソン・ホーク。そしてジェームズ・コバーンもちょい役で出演している!このあたりだけ面白かった。爆発させすぎ・・・つまんないくせに!

1991年ラジー賞作品賞、監督賞、脚本賞
同主演男優賞、助演男優賞(リチャード・E・グラント)、助演女優賞(サンドラ・バーンハード)ノミネート
1999年ラジー賞この10年ワースト作品賞ノミネート
(2005.7)

パトリオット 2000 アメリカ
SPE
THE PATRIOT
ストーリー  7人の子をもうけた、かつての戦争の英雄ベンジャミン・マーティン。罪の意識に苛まれ続けたため、独立戦争が起こっても乗り気じゃなかった。
監督 ローランド・エメリッヒ
出演 メル・ギブソン ヒース・レジャー ジョエリー・リチャードソン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★
コメント  『インデペンデンス・デイ』での最悪な映画を撮ったあと、『デイ・アフター・トゥモロー』では見事な社会派パニック映画を撮ったエメリッヒ監督。その中間の時期に撮った大作だ。タイトルからしてもアメリカ愛国心を養う映画であることは間違いないと思っていた。
 しかし、歴史に基づくドラマといった意味以外に何も訴えてこない。最初に、勇敢な息子を失い、戦争中に長男を失う。家族を守るために、誇りを守るために戦った男。そういった感じ。ラストの突撃は絵になるなぁ・・・

2000年アカデミー賞撮影賞、作曲賞、音響賞ノミネート
2001年MTVムービーアワード男優賞ノミネート
(2005.12)

鳩の翼 1997 イギリス
エース・ピクチャーズ
THE WINGS OF THE DOVE
ストーリー  1910年。没落貴族の娘ケイトは財産のある伯母に育てられ、父とは住居を異にしている。新聞記者マートンと恋仲ではあったが、家を存続させるため結婚できないでいた。社交界にNY帰りの富豪の娘ミリーがやってきて、ケイトと親しくなるが・・・
監督 イアン・ソフトリー
出演 ヘレナ・ボナム・カーター ライナス・ローチ アリソン・エリオット
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  ミリー(エリオット)は病気で死期が近い。しかし憐れみを受けたくないので病気を隠している。そんな中、ケイト、ミリーとマートン、そしてスージーと共にベニスへ旅行に行くのだが、このベニスの風景がとても綺麗。巨大なセットと夥しい数のエキストラ。カーニバルの真っ最中ということもあって、下町文化と上流階級の衣装が美しく融合する。
 ミリーにはマートンとのことを友人だと紹介したために、ミリーも彼に恋をする。病気のミリーに同情したケイトはマートンを譲ろうとするが、キスシーンを目撃すると決心が揺らぐ。やがて、静かにミリーは逝ってしまうが、その描写があまりにも静かで、死んだのかどうかもわからないくらいだった。
 ヘレナ・ボナム・カーターが大胆ヌードにもなっているが、ロングショットでもあり、セックスシーンも体を合わせているだけの静かな演技。もっと彼女の心理描写を重要視するべきなのだろう。無駄にシャーロット・ランブリングやマイケル・ガンボンを出演させているような気もする。

1997年アカデミー賞主演女優賞、脚色賞、撮影賞、衣装デザイン賞ノミネート
1997年ゴールデングローブ賞女優賞ノミネート
1997年英国アカデミー賞撮影賞
その他
(2005.7)



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