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八月の狂詩曲(ラプソディー) 1991 日本
松竹
ストーリー  長崎から少し離れた山村に住む老婆・鉦の許に4人の孫たちがやってきた。親たちはハワイで大きなパイナップル農園を経営する鉦の兄のもとへ旅発っていたのだが・・・
監督 黒澤明 原作:村田喜代子
出演 村瀬幸子 井川比佐志 茅島成美
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  黒澤明後期の作品にしては珍しく2時間切っている。反核・反戦のメッセージが強烈に伝わる映画だけども、ずっと訴えてきたかったことの集大成になったんだろうなぁ。リチャード・ギア出演作の中では一番いいかも。
 「野ばら」が全面に流れているけど、これがまた印象的。もちろん村瀬幸子おばあちゃんが台風の中彷徨うシーンにゾクゾクさせられるのだが・・・
 森の中で吉岡秀隆が大寶智子に迫ってしまうシーンだとか、夏休みに久しぶりにあったであろういとこ同士。ノスタルジックな田舎の風景と長崎に落とされた原爆の傷痕が妙にマッチしていたりするのが素敵。滝の美しさと神秘的な森に心癒されたりもする。

1991年日本アカデミー賞撮影賞、照明賞、美術賞、録音賞
同作品賞、主演女優賞、監督賞、脚本賞ノミネート
(2008.12)

二十日鼠と人間 1992 アメリカ
MGM=UIP
OF MICE AND MEN
ストーリー  1930年、カリフォルニア。牧場を渡り歩いて働くジョージとレニーはタイラー牧場へ向かった。
監督 ゲイリー・シニーズ 原作:ジョン・スタインベック
出演 ジョン・マルコヴィッチ ゲイリー・シニーズ レイ・ウォルストン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★★
コメント  小柄で頭のいいジョージ(シニーズ)と怪力で知恵おくれのレニー(マルコヴィッチ)。レニーは欲しいものには何でも手を触れる癖があり、以前いたところも、赤いドレスの女に触れたばかりに町を追われるハメになったのだ。二人には自分たちの牧場を持つという夢があった。
 牧場主の息子カーリー(ケイシー・シーマツコ)は元ボクサーで従業員をこき使いイジメばかり。その上、色気たっぷりの女房に首ったけなのに、いつも浮気してないかと探し回ってる。「あいつはいつかお前を殴る」というジョージの予想通りにレニーに八つ当たり。思わず「やれ!」と叫んだジョージのおかげでカーリーの拳を使い物にならないほどつぶしてしまう・・・
 機械にはさまれたということで事件は片付いたが、カーリーの妻(シェリリン・フェン)がレニーに近づく。夫以外の人間と話すことができない寂しさを紛らわすためだった。「柔らかいものに触りたい」癖があると言ったレニーに対し、妻が「髪の毛を触ってみて」と近づき、思いあまって殺してしまう・・・シェリリン・フェンといえばTV版『ツイン・ピークス』のオードリー役が印象的。左側の目尻のほくろが魅惑的・・・レニーもまいってしまったのだろう・・・
 同じ宿舎の爺さんが自分の飼っていた老犬を殺してしまうことに同意し、仲間が銃で殺してしまう。「どうせ殺すのなら、自分の手で殺すべきだった」と悔やむことが最後にきて伏線になっていたと気づく。ジョージの複雑な思いも死体を発見したときに決意したのだろう。一発の銃声がここまで悲しくさせるなんて・・・シニーズもマルコヴィッチも人間の心を持っていただけにグサリときてしまう。

1992年カンヌ国際映画祭コンペ
(2009.1)

ハッド 1962 アメリカ
PAR
HUD
ストーリー  テキサスで牧場を営むバノン一家の息子ハッドは父親と折りが合わないでいたが、飼い牛が病気に罹ったことから衝突。それを機に名義を自分にしようと企てたハッドはますます親子の溝が・・・
監督 マーティン・リット
出演 ポール・ニューマン メルヴィン・ダグラス パトリシア・ニール
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  34歳独身のハッドは街に出ては酒浸り、女遊び、そしてケンカばかり・・・17歳の甥っ子ロンだけは両親がいないせいもあって彼を慕っている。
 なぜだか狂牛病のような集団発生の牛の病気。口蹄疫じゃないかと保健所は言っていたが、そうなれば牛をすべて殺さねばならない・・・ハッドは病気が確定する前に州外に売ってしまなどと乱暴な提案。
 ハッドは15年前、飲酒運転で兄貴を死なせてしまった過去がある。そのために父に嫌われていたかと思ったら、それ以前からだったと告白される。そこからがメードのアルマ(ニール)に襲いかかったり、ロンの車にからかってぶつけたり・・・荒れてしまったハッド。
 大きな穴に牛を追いやって一斉射撃するシーンにはゾッとさせられる。ユダヤ人虐殺のメタファーかとも感じるけど、そうではないのか・・・生あるものはいつかは死ぬ。厭世主義と楽観主義が入り混じったハッドの投げやりな態度が不思議だし、ストーリーだって何だか変。結局はロンの成長物語みたいに終わってしまってる。

1963年アカデミー賞 主演女優賞、助演男優賞
同主演男優賞、脚色賞、監督賞、美術監督・装置賞ノミネート
1963年ヴェネチア国際映画祭国際カトリック映画事務局賞
その他
(2008.8)

ハッピー・エンディング 2005 アメリカ
劇場未公開
HAPPY ENDINGS
ストーリー  20年前、両親の再婚により姉弟となったメイミーとチャーリー。すぐに関係して妊娠、そして中絶。するつもりが息子を里子に出していたのだ。
監督 ドン・ルース
出演 リサ・クドロー スティーヴ・クーガン ジェシー・ブラッドフォード
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★ ★★
コメント   走るリサ・クドロー。泣きながら、誰かに追いかけられながら・・・車にはねられる!動かなくなった。しかし、「彼女は死なない、コメディだから・・・」などとテロップが入り、ホラー映画でないことを確認し、ホッとする。文字での解説により彼らのその後が簡単に説明される・・・
 メイミーは快感マッサージのハビエルと付き合っていた。そこへ、息子は母親を探していてそれをドキュメンタリー映画に撮ろうとするニッキーが現れる。
 ゲイのオーティスは奔放なジュード(マギー・ギレンホール)に惹かれ関係を持ってしまうが、彼の父親とも関係するようになる。チャーリーのホモダチであるギルは精子提供して子供がいることが判明。パム(ローラ・ダーン)はその事実を知りたくなかった・・・。なんだかどうでもいいような群像劇が続く。
 ハッピーエンディングスてのは性感マッサージ師ハビエルの性技の名前。人物相関図を頭に描こうとしただけで混乱しがちで、結局は彼らの息子が誰かということだけ。複雑な関係にも終止符が打たれるが、ばかばかしいのはオーティスの父フランクが最後の女性に選んだのがエイミーだったということ。男女関係だけで笑わせようったって、笑えないぞ。
 マギー・ギレンホールが最初に歌うのが「オネスティ」、最後に歌うのが「素顔のままで」とビリー・ジョエルの曲。

2005年インディペンデントスピリット賞助演女優賞(マギー・ギレンホール)ノミネート
(2007.12)

ハッピーエンド 1999 韓国
ギャガ・コミュニケーションズ
HAPPY END
ストーリー  リストラされた夫ミンギの代わりに英語塾で生計を立てるチェ・ボラ(チョン・ドヨン)。
監督 チョン・ジウ
出演 チョン・ドヨン チェ・ミンシク チュ・ジンモ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  不倫にはげむチョン・ドヨンの映像。一転して、古本屋で時間を過ごすチェ・ミンシク。恋愛小説が好きなようだし、家でゴロゴロしているときも恋愛ドラマを見ている。そんな彼にも昔馴染みのイ・ミヨンの登場・・・発展するのか?
 一日中暇なので、妻も乗る車のメーターや有料道路の領収書をチェック。ボラのだらしないところがあって、キーの束に不倫相手の部屋の鍵まで・・・。ミンギはすかさずチェックして存在を突き止めるのだ。一方、ボラの不倫相手の男はどんどん本気になってくる。そのうち彼らのマンションまで押しかけてくるものだから、ミンギにも目撃されるのだ・・・しかも、赤ん坊が熱を出して病院まで行った帰りということが災いして、ミンギの怒りは頂点に達す。
 殺人・・・恋愛小説が好きなのについつい推理小説を読んでしまうミンギという伏線もあり、妻を殺し不倫相手イルボムを犯人に仕立て上げるのだ。彼の部屋から凶器や毛髪を集める徹底振り。見事にはめられたイルボム。完全犯罪が成り立ってしまうのか・・・
 イルボムの部屋に忍び込んで写真を持ち帰ったり、嫌がらせをするミンギの陰湿な性格までは納得だったのに、結局は自分が一番悲しい存在だった。浮気に気づいたときには「幸せか?」とだけ訊ねるシーンは渋かったのに、かなりブラックな方向へ行ったものだ。ラスト直前のファンタジーっぽいシーンに映る写真はちょっとだけ謎だ・・・

2000年映画評論家協会賞 女子主演賞
2000年釜山映画評論家協会賞 主演女優賞
2000年春史映画芸術祭 主演女優賞
2000年大鐘賞映画祭 主演男優賞(チェ・ミンシク),助演男優賞(チュ・ジンモ
(2007.10)

ハッピーフライト 2008 日本
東宝
ストーリー  機長昇格を目指して最終訓練であるホノルル行き1980便に乗り込んだ鈴木(田辺)。初の国際線飛行となる斎藤(綾瀬)。若手整備士がスパナが一本足りないことに気づく・・・
監督 矢口史靖
出演 田辺誠一 時任三郎 綾瀬はるか
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  ナイスランディングゥ〜と、どうしてもエドはるみの顔がチラついてしまう・・・
 飛行機は嫌いです・・・というより、乗る機会がないのです。パスポートは更新しないまま埋もれています(しかも昔の大きいサイズ!)。それくらい飛行機の経験も知識もないままの鑑賞となりましたが、パイロットやCA(キャビン・アテンダント)のみならず、整備士やディスパッチャーやバードパトロールの仕事ぶりまで描き、かなり勉強になりました。ただ、管制塔の雰囲気はジョン・キューザック主演の『狂っちゃいないぜ』で確認済ですが、NYだと休んでる暇もなかったように記憶してます。
 驚いたのは『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』の矢口監督作品とは思えないほど専門的でリアル描写に徹した映画だったこと。もっとおちゃらけた内容だと予想していたのに裏切られた気分です。だけど、映画館の大スクリーンだと臨場感たっぷりだし、観る価値はあり。103分間のフライト・シミュレーションのアトラクションを経験したと思えば損はないハズ。
 綾瀬はるかが主演だと思っていたのに、彼女は群像劇の中に埋もれてしまい、むしろ田畑智子のほうが目立っていたような・・・サイボーグとか座頭市を演じた後だから人間味が感じられなかったのが原因かもしれません。フライトの怖さのためか、彼女の小ネタでも笑えずに、笑いは笹野高史が映ったときだけだったかもしれません。
 専門知識や細かな絵コンテ、そして良くできた脚本による完成度考えると、矢口監督の才能と映画に賭ける情熱は評価できるのに、なぜか物足りない。さすがに人の命を預かる職業を題材にしているのでシリアスになるのはわかるけど、それならば昔ながらのスチュワーデスに憧れる女の子を描くにしても、もっと現状をちらつかせてもいいのではないでしょうか。キャビンアテンダントや他の航空関係の職種は派遣や契約社員などの非正規雇用が多くなっている現実。鬼教官がビシビシしごいても、CAの中には「どうせ私は派遣だから・・・」と考える人も出てくるはずです。まぁ、ANAが全面協力じゃ無理かもしれないけど・・・

・ウザキャラになりがちな竹中直人をチョイ役にしたのはグッジョブ
・今回も日アカ音楽賞を狙えるか?ミッキー吉野。ギターに土方隆行、ベースがナルチョ、そしてドラムがトミー・スナイダー!なつかすぃ
(2008.11)



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