ヘアスプレー | 2007 アメリカ ギャガ・コミュニケーションズ HAIRSPRAY |
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ストーリー | 1962年、まだまだ黒人差別が残っていたボルチモア。16歳のトレーシーは地元TV番組の“コーニー・コリンズ・ショー”に夢中。ある日、母の反対を押し切りオーディションを受けるが落とされてしまう。しかし、ふとしたことで番組のホストの目にとまり、レギュラーの座を獲得・・・ | |||
監督 | アダム・シャンクマン | |||
出演 | ジョン・トラヴォルタ | ニッキー・ブロンスキー | ミシェル・ファイファー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 女子高生版ブルース・ブラザースじゃなかった。 トレーシー役のニッキー・ブロンスキーは黒メガネをかければジョン・ベルーシになるんじゃないかと、ストリートダンスを見たときに思った。衝撃的・・・いや、笑撃的女装のジョン・トラボルタや、最近は怪しい脇役ぶりを発揮しているクリストファー・ウォーケンが期待通り笑わせてくれるし、意外にもクイーン・ラティファで泣かされてしまう。と、もう一人、ペニーの母親役のアリソン・ジャネイという女優がなぜだかツボ。 観る前には、てっきり太った少女がダンスの才能を見出されスターダムにのし上がるというシンデレラ・ストーリーを想像してたのですが、全く違うじゃありませんか!冒頭に出てくる黒人差別の見出しがある新聞は単なる時代背景を表したものだと思ってたからです。主人公のトレーシーも歌とダンス番組に夢中になるノーテンキな女子高生に映ってたし、途中まではリンク(ザック・エフロン)に恋焦がれるという普通の青春ミュージカルの雰囲気。内容がガラリと変わるのがピンクの居残り票をもらった辺りから・・・ 黒人のダンスセンスに興味を持ったトレーシーはメイベル(ラティファ)の家で“コーニー・コリンズ・ショー”の黒人枠打ち切りショックを受け、デモ行進することを提案したのだ。人種的偏見・差別の多かった60年代、テレビ局では黒人と一緒に踊ることまでも禁じられる状況で彼女は天真爛漫ぶり・・・というかハチャメチャぶりを発揮してくれる。オマケに親友のペニーまでもが禁断の恋を見せつけてくれるのです。 社会派的ミュージカルの側面を見せるものの、そんなことは置いといて、ただただハッピーになれるダンス映画だと思ったほうがいい。60年代ファッションも楽しめるし、どこからそんなパワーが出てくるのかと驚嘆するほど二の腕が揺れるダンスもいい。観ている者までついついステップを踏ませてしまう、まさしく血湧き肉踊る映画なのかもしれません。 (2007.10)
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HAZE ヘイズ | 2005 日本 ゼアリズ・エンタープライズ |
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ストーリー | 闇に閉じ込められた男。腹部に傷を負い、狭い中でもがき苦しんでいる。 | |||
監督 | 塚本晋也 | |||
出演 | 塚本晋也 | 藤井かほり | 村瀬貴洋 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | ズギャン、ドカン、ボカン、ズキュン、バコン・・・ 闇の中での恐怖映像。何故この闇の中、しかも狭くて苦しい排気口のようなところに閉じ込められているのだ?!ひょっとすると、外の世界では戦争が始まっていて、俺たちは捕虜にされたのかもしれない。ひょっとして、カルト宗教団体に拉致されて拷問を受けているのかもしれない。とにかく脱出だ!という49分の映画。これはホラーなどという生易しいものではない。むしろ「ホギャーッ!」と叫びたくなるほどの戦慄映像だ。 何故なのかわからない。この『CUBE』にも似た閉塞感と恐怖感。爆発感溢れる大音量の音響効果によって、精神異常を起こしそうなほどなのです。いや、身体の自由もきかない緊縛感は『ジョニーは戦場へ行った』の感覚かもしれない・・・とにかく圧倒的なパワーが客席にまで押し寄せてくる。やがて一人の女と遭遇し、一緒に脱出しようと試みる男だが・・・ これほどまでに意味がわからない生命力(終盤にはわかりますが)。生きることの大切さをも訴えてきます。あぁ、生きて帰れてよかった・・・ (2006.5)
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ペイバック | 1999 アメリカ ヘラルド PAYBACK |
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ストーリー | 泥棒のポーターは相棒のヴァルと組んでチャイニーズ・マフィアの裏金14万ドルを強奪したが、ヴァルと女房の突然の裏切りに遭い、分け前の7万ドルを奪われたばかりか瀕死の重傷を負わされてしまう。 | |||
監督 | ブライアン・ヘルグランド | |||
出演 | メル・ギブソン | グレッグ・ヘンリー | マリア・ベロ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★ | ★★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | 命の値段は7万ドル。ハードボイルド風に傷ついたメルちゃんのオープニング。知り合いは皆生きていることにびっくり。ヴァルを探し当てたポーターは13万ドルを取り戻せと迫る。そのとき寝ていたのがルーシー・リュー。彼女に対する捨て台詞が「卵をゆでろ」 時折カッコいいセリフを吐いたりするけど、基本的には復讐なんだか、泥棒の意地なんだか、よくわからない。 (2006.5)
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ペイ・フォワード | 2000 アメリカ ワーナー PAY IT FORWARD |
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ストーリー | 中学1年になった最初の日、社会科のシモネット先生が出した宿題は「世の中をよくすることはできるか?」だった。そして、トレバー少年はホームレスを家に連れてきて・・・ | |||
監督 | ミミ・レダー | |||
出演 | ハーレイ・ジョエル・オスメント | ケヴィン・スペイシー | ヘレン・ハント | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 「次へ渡せ」と善意の心を次から次へと渡していく。その人が善の心を持たなかったらそこで止まってしまうが、人を信じて繋げていく・・・日本で考えたら「一日一善運動」とかボランティア精神たっぷりの行動だ。 なぜ人が善意を渡さなければならないのか、そりゃアメリカ政府が貧困層を生み出しているからに他ならない。皆が平等であれば、そんな必要さえないのだろう。しかし、日本も格差社会が広まってくると、こうした心が必要となるかもしれない。だけど、ほんの一握りの勝ち組がそれを許さないだろう。負け犬なんて要らないと考えてるだろうから・・・ いじめだとか、暴力の連鎖を打ち切ろうとするところはよかった。そして、冒頭のジャグアをプレゼントした紳士は何者なんだ?という同時進行するミステリアスなところも。だけど、もうちょっと深く掘り下げてほしかった・・・オスメントくんが可哀想とかだけじゃ質が下がります。 (2006.12)
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ヘイヴン 堕ちた楽園 | 2004 アメリカ/イギリス/ドイツ/スペイン アート・ポート=ギャガ・コミュニケーションズ HAVEN |
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ストーリー | カール・リドリーは、脱税容疑で家宅捜査が入るとの情報を掴み、愛娘のピッパを連れて、ケイマン諸島へと逃亡を図る。そこはタックス・ヘイヴンを求めて世界中の金持ちが集まる島。状況も分からないまま、強引に連れてこられたピッパは父への反発を募らせる。一方、この島で観光客を乗せる船で働いている青年シャイは、美しい少女アンドレアと恋に落ちるが、それを快く思わない彼女の兄から執拗な反対にあっていた。やがて、そんな2人は、ある事件によって引き裂かれてしまうが…。 | |||
監督 | フランク・E・フラワーズ | |||
出演 | オーランド・ブルーム | ビル・パクストン | スティーヴン・ディレイン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 100万ドルを100ドル札で計ると13キロなんだぜ・・・ふふふ。 一瞬、13日の金曜日に引っ掛けてあるのかと思いましたが、ポンドで言っていたので単なる勘違いでした。ちなみにケイマン島はイギリス連邦なのに通貨はドル。主に観光客による収入が大きく生活水準が高い。映画の中でも言ってましたが、ジョージ3世が手厚いもてなしを受けたために税金がかからないという恩恵も受けている。そのためか海外の資産運用会社や特別目的会社を置く金融業が多く、課税対策のためにマネーロンダリングで稼いでいる人間も多いらしい。村上ファンドだって投資ファンドを置いている。 ジョン・グリシャムの小説「法律事務所」にも同諸島がタックス・ヘイヴンとして登場していて、タイトルの“HAVEN”も税金の隠れ蓑という意味があるのでしょう。さらに若者の悲恋と報復の連鎖を群像劇風に描き、島では殺人事件が年間1件しかおきないというのに、その1件の殺人事件を物悲しく語る内容です。 金融ビジネスの楽園ではあるけど、登場人物にはいい人がほとんどいない。ジャマイカにも近い島国なのに、大らかさよりは陰を持った人間が多く、美しい南国の景色とは対照的に殺伐とした空気が漂う映画でした。主演のオーランド・ブルームは女子高生アンドレア(ゾーイ・サルダナ)と彼女の自宅で一夜を過ごすが、レイプされたと騒ぎ立てられ彼女の兄から執拗に追われることになり、硫酸を浴びせられ顔に醜い痕がつけられる。2人は別れることになり、ともに「人を愛したことないの?」と涙ながらに訴えるシーンが印象に残ります。しかし、父親を集団暴行で殺されたという幼少体験からずっと内気な性格のため、妙なところではっきり意見を言えないところにイライラしてしまいました。 一方、脱税容疑でアメリカから娘とともに逃れてきたビル・パクストンも自分を陥れたのは誰かと考える術も無く保身と財産隠しに精を出す。娘のためにと考えてはいたようですが、所詮何でも金で解決しようとする成金の性格。ホリエモンを見ているようで、こちらもイライラ。その娘のアグネス・ブルックナーも清純女子高生なのになぜか自暴自棄気味だし、ゾーイ・サルダナにしても尻軽女への変貌ぶりにイライラしてしまいます。 脚本や13日の金曜日に集約するストーリー構成は面白いのに、誰にも感情移入できず、密告者は誰だ?とか殺されたのは誰だ?とかのサスペンス要素だけ楽しめました。 (2006.11)
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ベオウルフ/呪われし勇者 | 2007 アメリカ ワーナー BEOWULF |
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ストーリー | 6世紀のデンマーク。フロースガール王の治める小国が呪われし巨人グレンデルに襲われていた。海を越えやってきた勇者ベオウルフ一行は王の命を受け退治し称えられるが、山奥の洞窟にはグレンデルの母親が残っていたのだ・・・ | |||
監督 | ロバート・ゼメキス | |||
出演 | レイ・ウィンストン | アンソニー・ホプキンス | ジョン・マルコヴィッチ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★ |
コメント | ベオウルフの股間を見事に隠すカメラワーク! 『フォレスト・ガンプ』以降、ロバート・ゼメキス作品とは相性が悪かったのですが、これは久しぶりに満足。予告編で想像していたのは『300』をファンタジーにしたような内容だと思っていたのに・・・です。『ポーラー・エクスプレス』や『モンスター・ハウス』と同じく、またもやパフォーマンス・キャプチャーによる3D作品ではあるものの、俳優の顔をそのまま再現しているリアルさ。細部にまでこだわった映像は、アップになると顔の産毛までクッキリ映し出されるほどなのです。まぁ、これが不気味だとも言えるのですが・・・そして、驚愕の映像というほどではないにしろ、ゴールデンドラゴンの迫力は凄まじいものがありました。 映像的には最初こそ違和感があるのですが、アクションが派手になってくるとメイキングも見てみたいことさえ忘れてしまいます。単なる英雄モノとは一味違うと感じてしまったことは、公式HPのプロダクション・ノートを読んで確信を持ちました。古代英語詩が原作になってるものの、欠落した部分を脚本家の2人が文献を研究してオリジナリティを持たせているらしいのです。 王国を攻めてきた一人のモンスター、グレンデルはなぜだかフロースガール王(アンソニー・ホプキンス)だけは殺そうとしない。ドラゴン退治をしたこともある勇者だったことは確かだけど、かなりの老齢。かつては脳みそも食ったことのあるシリアルキラーとは思えないほどの好々爺なのです。秘密は徐々に明らかにされていくのですが、海を越えて魔物退治にやってきたベオウルフ(レイ・ウィンストン)だけは魔物の母親と対峙してその秘密を知ってしまう・・・。 魔物の母親がアンジェリーナ・ジョリーなだけに、“英雄、色を好む”というより“英雄、色に弱し”といったところか。二代にわたって魔物と交わってしまい、出来た息子に王国を脅かされるという面白い発想には驚かされてしまいます。それに“英雄、大ぼら吹き”といった2人の性格が面白く、英雄伝説はこのように誇大して伝えられていくものだということを教えられました。 世界観もどことなく似ていたため、ずっとファイナルファンタジーをプレイしてる気分で見ていて、やっぱり最後にはドラゴンの登場があったので嬉しくなってしまいました。なんとなく映画賞の一つを取るような気もするのですが、これはアニメ部門になるのかな?ジョン・マルコヴィッチがなかなかの演技だったと思うものの、アニメだし・・・アンジェリーナ・ジョリーも美しかったけど、下唇が割れてないようなCG処理(?)されてるし・・・ (2007.12)
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