輝きの海 | 1997 イギリス/アメリカ パイオニアLDC SWEPT FROM THE SEA |
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ストーリー | 閉鎖的な海辺の村。エイミーは風変わりで嫌われていた。ある嵐の晩、難破した船から生還した男ヤンコと運命的に出会い・・・ | |||
監督 | ビーバン・キドロン 原作:ジョセフ・コンラッド | |||
出演 | レイチェル・ワイズ | ヴァンサン・ペレーズ | イアン・マッケラン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | キャシー・ベイツが臥している。医者のイアン・マッケランがレイチェル・ワイズに冷たくあたる訳を聞き出そうとしていた。ヤンコがロシア人であり、難破船のただ一人の生き残りであったことなど・・・ 嵐の中で踊るレイチェル・ワイズが美しいですね。そして、洞窟の中の水の中という変わったシチュエーションでのラブシーンが良かったです。ストーリーよりも映像がいい。 (2005.5)
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隠し剣 鬼の爪 | 2004 日本 松竹 |
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ストーリー | 幕末、東北の小藩である海坂藩の下級武士・片桐宗蔵は妹志乃が嫁ぎ、母が死に、寂しく暮らしていた。3年前に身の回りを世話していたきえが嫁ぎ先で病気になっているという噂を聞き、連れ戻すため伊勢屋に乗り込む。。。 | |||
監督 | 山田洋次 | |||
出演 | 永瀬正敏 | 松たか子 | 吉岡秀隆 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 『たそがれ清兵衛』から2年。山田洋次監督による藤沢周平原作の第2弾作品が公開。 下級武士という設定。終盤では謀反を企てた罪人を討つというストーリーもそっくりになってしまった。地方の小藩が現代の公務員の階級制度と酷似していて、武士の魂が無いことを除けばすんなりと受け入れられる点も前作から引き継がれている。 今回、優れているなぁと感じた点は、宗蔵が入城する際にコミカルな使用人(たそがれにも出てた人?)が草履を片付けるところや行燈の火を消したり火を移したりする細かいシーン。そして、すり足が定着している侍が西洋風に歩いたり走ったりすることができないことを描写するところだ。筋の本線がたそがれの二番煎じであるところから、観客を飽きさせないために細かな点にこだわってるのでしょう。 宮崎アニメにも共通するのですが、ほんの数箇所に必ずグロいシーンがあることも定着するのかもしれません。宗蔵と狭間弥市郎との対決シーンはぞっとします(笑)。元々は剣豪小説なのだから、殺陣が大切なんですけどね。。。 今回のヒロインは松たか子。どうしても宮沢りえと比較してしまいますが、どうだったでしょうか?個人的には宮沢りえの演技の方が上だと思うのですが、松たか子の自然に出てくる涙にはクラクラしてしまいました。吉岡秀隆の演技も『半落ち』よりはずっと良く、小澤征悦だって『ほたるの星』とは雲泥の差を感じるくらいの演技でした。 総合的に見ると、「あの山田洋次が時代劇を?!」という意外性がなくなっているのだから新鮮さを感じないし、設定・展開がそっくりであるため感動も少ない。したがって、『たそがれ』から1点引かせていただきます。。。。 2004年日本アカデミー賞美術賞 (2004.11)
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革命児サパタ | 1952 アメリカ FOX極東 VIVA ZAPATA! |
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ストーリー | 20世紀初頭、メキシコの独裁者を追放する一揆が起こりサパタは将軍になり、マデロが大統領に就任、しかし側近の軍がクーデターを起こし、また新たな革命が・・・ | |||
監督 | エリア・カザン | |||
出演 | マーロン・ブランド | アンソニー・クイン | ジーン・ピータース | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★ |
コメント | 冒頭、大統領に陳情する農民たち。大統領はその名簿に強く訴えたサパタの名前を見つけ丸で囲む。大統領になったサパタの元へ同じような陳情団がやってきて、デジャビュのように同じ行動をとる。歴史は繰り返す。戦いによって得た権力もまた暴力によって覆される。 エピソードを詰め込みすぎのためか、展開がスピーディーではあるが、端折りすぎ。自分の農園は自分で守らなければならないという暴力の連鎖を庶民にまで押し付ける政治。自分の兄が将軍になっても貧乏生活のため農民から搾取する姿。一体誰が悪なのか・・・外敵アメリカが一番の悪に違いないが、そこまでは言及していない。 農民たちのために優雅な暮らしなど求めないマーロン・ブランドの姿は庶民的であり好感も持てるのだが、虚しすぎる結末。憤りをどこにぶつけることなく、自衛の手段を訴えるところは、アメリカ銃社会を助長しているのかもしれない・・・ 1952年アカデミー賞助演男優賞(クイン) 同主演男優賞、脚本賞、音楽賞、美術監督・装置賞ノミネート 1952年カンヌ国際映画祭男優賞(ブランド) 他 (2006.2)
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かくも長き不在 | 1960 フランス 東和=ATG UNE AUSSI LONGUE ABSENCE |
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ストーリー | パリのカフェの女主人は一人の浮浪者が店の前を通り過ぎるたび、怖くなっていた.。記憶をなくしたその男が行方不明になった夫に似ているのだ。 | |||
監督 | アンリ・コルピ | |||
出演 | アリダ・ヴァリ | ジョルジュ・ウィルソン | ジャック・アルダン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 【ネタバレ注意】 「セビリアの理髪師」の一節をくちずさむロベール・ランデと名乗る人物。確信は持てないが行方不明になった夫アルベールではないかと思うテレ―ズ。戦禍が残るパリの街で乞食同然の生活をして哀愁をひきずっている男と、何とか彼の記憶を取り戻そうとするテレ―ズの対比が戦争の悲惨さを伝えます。収容所に入れられて16年の月日が通り過ぎると、本人と判別がつかなくなるのであろうか・・・一人の男を変えてしまうほど戦争が悲惨であるということも感じる。 一番好きな場面は、親戚の二人とアルベールの過去をわざとらしく語り合うシーンだ。オペラはイマイチわからないので、二人で音楽を聴く場面には感動できなかった。残念。でも彼女の優しさは充分伝わります。そして、町中の人が彼の名前を呼ぶ「アルベール、止まれ!」の言葉に、収容所もしくは留置所でのつらい経験が彼に両手を挙げさせるのだ。記憶喪失のドラマ性以外にも戦争による不幸を如実に表現しているシーンだ。 1961年カンヌ映画祭パルムドール 1962年英国アカデミー賞作品賞、男優賞ノミネート (2004.5)
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かげろう | 2003 フランス ギャガ・コミュニケーションズ LES EGARES |
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ストーリー | 1940年、パリ。戦争で夫を亡くした教師のオディールは息子フィリップと娘カティとともにナチス軍から逃れていた。途中、爆撃に遭い、17歳の青年イヴァンに助けられ、4人は避難して無人となった田舎の村に隠れた。 | |||
監督 | アンドレ・テシネ | |||
出演 | エマニュエル・ベアール | ギャスパー・ウリエル | グレゴワール・ルプランス=ランゲ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 一面に広がる麦畑と緑いっぱいの森、そんな田舎の田園地帯にもドイツ軍は爆撃してくる。もぬけの殻となった村のある家に避難し、3人家族と一人の青年という奇妙な関係を続けていくが、他人の家で生活するうちに理性や道徳観が失せていく様子がわかる。その間にも、子供たちはイヴァンを慕い、良好な関係を築いていったが、人間関係は徐々に変化してゆく。 唐突に「妻にしたい」と言うイヴァン。理性で感情を押さえ、文盲の彼に文字を教えるオディール。そのまま4人で生活を過ごし、幸せな一時を過ごせそうな予感がした途端に、フランス軍兵士二人が村にたどり着いた。 官能的な描写はほんのちょっとだけ。むしろ、『かげろう』という邦題に示されるように若者の短い命を表現したかったのであろう。ラストが駆け足で流されていくので、観終わってからジワリとくるパターンだ。「あっさりしすぎ」とも言う・・・ この映画を観てジュネが『ロング・エンゲージメント』の主役に抜擢したといわれるウリエルと、ベテラン女優のベアール。子役の二人も名演技だ。カエルと遊ぶ女の子クレメンス・マイヤーが可愛い。 2003年カンヌ国際映画祭コンペ (2005.3)
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陽炎座 | 1981 日本 日本ヘラルド |
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ストーリー | 泉鏡花の原作小説。ほおづきを持った女が墓場から集めた花を届けようとしていた。 | |||
監督 | 鈴木清順 原作:泉鏡花 | |||
出演 | 松田優作 | 大楠道代 | 中村嘉葎雄 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | どこまでが幽霊なのかわからない。心中マニアと春画と人形。玉脇がらみの女がつきまとう。楠田絵里子の貴重なヌードはほんの一瞬。大楠さんもいい! 歌舞伎の世界とかおどろおどろしい世界観は結構よかったのに、ラストが冗談っぽくて全体的にコメディ仕立てなイメージが残ってしまう・・・もっと艶っぽくしてくれたらいいなぁ。 終盤に背景として出てくる血なまぐさい絵が雰囲気でてました。 1982年アボリアッツ・ファンタスティック映画祭参加 (2006.3)
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下弦の月/ラスト・クォーター | 2004 日本 松竹 |
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ストーリー | 19歳の望月美月は恋人知己とけんか別れした後、ギターの音色に惹かれるまま洋館に入って行く。そこでアダムと名乗る青年と出会うが、ある日トラックにはねられ意識不明となってしまう。 | |||
監督 | 二階健 | |||
出演 | 栗山千明 | 成宮寛貴 | 黒川智花 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★ | ★ | ★★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | 栗山千明は映画での生存率が低いらしい。『バトルロワイアル』では登場から55分で死亡。 『キル・ビル』では登場から22分で死亡。『死国』では最初から死んでいる・・・不覚にも、この映画でもどうなることかとハラハラしてしまった(笑) しかし、脚本が恐ろしいくらいにつまらないものになってますね。19年に1週間だけ同じ形になる月という素晴らしいテーマが生かしきれてないからだ。そして重要な音楽が・・・幻想的にリバーブかけてごまかしてあるが、単純なコードと単純なメロディ。「この曲を弾くためにピアノを習った』というふざけた台詞に吹きだしそうになってしまった。ジョー・サンプルの曲をドビュッシー風に味付けして、単純にしてしまったという感じだろうか。 一番問題なのは、さやかというもう一人の女性が美月と融合してしまっていることなのでしょう。霊の存在を信じない者にとっては、幽体離脱プラス19年前の霊という派手な設定にはついていけず、見えてないはずの三浦君にエールを送りたくなった。 マイナスだらけの評価になってしまったが、栗山千明の魅力や及第点の演技力(HYDE除く)、「自殺はよくない」という主張、最近あったばかりの月食(微妙に日はずれている)、わざとらしいけど指輪の伏線等、真面目に取り組んでいたことが評価できます。 峰って、まだあるの?おっさんくさいタバコだけど・・・ (2004.10)
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ガーゴイル | 2001 フランス/日本 キネテック TROUBLE EVERY DAY |
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ストーリー | シェーンとジューンのブラウン夫妻はハネムーンでパリを訪れた。性行為に及ぶと相手を噛み殺してしまうという病気を治すために・・・ | |||
監督 | クレール・ドニ | |||
出演 | ヴィンセント・ギャロ | トリシア・ベッセイ | ベアトリス・ダル | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★ | ★ | ★★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | 噛み殺すというシーンは凄まじいですな。ストーリーが全然わからないために、血まみれの残酷シーンが際立ってしまうというインパクト勝負の映画。大雑把な流れとして、同じ病気をもつ女性コレを探すのだが、このシェーンとコレが地球上で最後のガーゴイルであるかのように愛し合うことになる。最後は噛み殺し合うという陰惨な地獄絵を想像していたが、あんなところを噛むなんて・・・ 2001年カンヌ国際映画祭招待作品 (2004.12)
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過去のない男 | 2002 フィンランド/ドイツ/フランス ユーロスペース MIES VAILLA MENNEISYYTTA L' HOMME SANS PASSE THE MAN WITHOUT A PAST |
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ストーリー | 暗闇の中を走る列車。ヘルシンキの駅で降り立った男は小高い公園へとたどり着くが、そこで突如3人組の暴漢に襲われ、瀕死の重傷を負ってしまう。港に近い川のほとりで少年に助けられたが、男は名前もわからないほどの記憶喪失になってしまっていた。。。 | |||
監督 | アキ・カウリスマキ | |||
出演 | マルック・ペルトラ | カティ・オウティネン | マルコ・ハーヴィスト&ポウタハウカ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 踏んだり蹴ったりの男。これから何もかも無くし、絶望の淵に追いやられるのか・・・いや、そうではない。彼は必死に前を向いて歩いていた!明らかに人生の希望を持って。 実に後味がよい映画だ。過去を気にせず現在と未来だけを見据える姿勢の人生訓、ホームレス問題を抱える社会派映画、そして「愛」。特に気に入ったエピソードが、元零細経営者のおじさん!彼は銀行強盗に入るのだが、その理由が泣かせてくれます。現実の経営者にもこのくらい愛情たっぷりの人がいてくれたらと切に願います。 主人公の男は無口なため、台詞が唸らせるほど的を得ていたり、フランス風の小粋な比喩表現であったり、時には笑わせてもくれました。何とも渋いキャラクターなんだ! ラスト近くで日本人のためのファンサービスか、「ハワイの夜」(byクレイジーケンバンド)が流れ、寿司を食べるシーンがあるのだが、これは必然性を感じないな。。。しかし、頭の中にこのメロディーが焼きついてしまった。。。 見所は、男の記憶を確かめようとするシーン!「これは?」「灰皿」「これは?」「吸殻」「8×8は?」「61」「違うだろ。。。72だよ」 2002年アカデミー賞外国語映画賞ノミネート 2002年カンヌ国際映画祭グランプリ、女優賞 (2003.12)
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