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幻影師アイゼンハイム 2006 アメリカ/チェコ
デジタルサイト=デスペラード
THE ILLUSIONIST
ストーリー  19世紀末のハプスブルグ王朝。イリュージョニストとして人気を集めるアイゼンハイムの噂を耳にした皇太子が彼のステージを観に来る。ショーの手伝いをする皇太子同伴の公爵令嬢ソフィを見た途端に、幼き初恋を思い出す・・・
監督 ニール・バーガー
出演 エドワード・ノートン ポール・ジアマッティ ジェシカ・ビール
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  
 爽快でありながら驚くべきラスト・・・などとラジオ番組での映画評を耳にしてしまったのが失敗。伏線も絶妙なんだからソレしかないだろう!と、見えざるところに真実があることがわかってしまった。かと言って、19世紀ヨーロッパの美術や俳優の上手さ(エドワード・ノートン、ポール・ジアマッティ、ルーファス・シーウェル)のおかげで評価が下がるものではない。特に良かったのがイリュージョンのステージ。もちろん実際に大がかりなマジックを行ってるわけじゃないのに、なぜか映画の中の観客と同化してしまうような錯覚に・・・とにかく撮り方が上手いんです。
 基本的にはエドワード・ノートン扮するイリュージョニスト・アイゼンハイムとジェシカ・ビール演ずる公爵令嬢ソフィの恋物語に、ハプスブルグ家皇太子レオポルド(シーウェル)が絡んでくる三角関係。平民と貴族という身分違いという壁。しかもライバルが皇太子ときたもんだから、さあ大変だ。やらしいことに、皇太子はアイゼンハイムのトリックを暴きたくてしょうがない・・・
 マジシャンの基礎的なネタに関しては皇太子もウール警部(ジアマッティ)も知っているほどで、19世紀末の当時にもイリュージョン人気があったんだと教えてくれる。だけど、鏡を使ったネタやホログラムのような幻影は観客にとっては全く未知の世界。死者の魂を呼び戻すショーにはファンタジーを超えて、どことなく霊的な世紀末思想さえうかがえるほど。見える部分には真実がない!と言われても小市民は信じちゃう悲しさ・・・
 身分違いの恋。大人になってからよりも、2人の幼少期がノスタルジックで心地よいのです。ソフィの「わたしを消して」という願いをかなえるために10数年も幻影師の修行をしたんだろうなぁ。そしてウール警部だって肉屋の息子という設定で、アイゼンハイムを陥れるように命令されても自分と同じ平民なので本気になれない心情が見事に表現されていました。
 ちなみに実際に起こったマイヤーリング事件を参考にして・・・などとあるのですが、どこが似ているのかわかりませんでした・・・

2006年アカデミー賞撮影賞ノミネート
2006年インディペンデント・スピリット賞脚本賞ノミネート

(2008.7)

けんかえれじい 1966 日本
日活
ストーリー  昭和10年ごろ、岡山。女学生道子の家に下宿するキロク(高橋)はスッポン(川津)にケンカを習い、硬派集団OSMS団に入る。
監督 鈴木清順 脚本:新藤兼人
出演 高橋英樹 浅野順子 川津祐介
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  岡山でずっと頑張るのかと思ってたけど、後半になって、キロクが退学ということになり、会津に転校してしまう。軍人教育にも反骨精神を見せたところなんて、結構面白かったのになぁ。やっぱ退学なんですよね・・・
 転校そうそう、いたずらでイスを隠され、ずっと蹲踞の姿勢で授業を受ける。物理のマンモス先生が加藤武。後年、金田一シリーズの等々力警部をやっているが、顔が全く変わってないことにびっくりです。
 会津なので、ケンカグループも“白虎隊”。まぁ、白虎隊は右翼ですからね・・・こんなグループには入りたくないや。
 道子が会津まで追いかけてきて「結婚できる体ではないので修道院に入る」とキロクに別れを告げ、2.26事件のニュースを見て東京にケンカしにいくキロクであった・・・なんだかシュールな描き方。
(2006.4)

現実の続き 夢の終わり 2000 日本/香港
日活
想死趁現在   A CHANCE TO DIE
ストーリー  台北。台湾の組織と日本人マフィアが取引現場で第三者に襲われる。そこで恋人伊藤が殺されたと聞き日本からやってくる加奈子(水野)は犯人に復讐を誓うが、逆に犯人に狙われてしまう・・・
監督 チェン・イーウェン
出演 水野美紀 柏原崇 レオン・ダイ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★
コメント  敵地に乗り込んだかと思うと、男は殺されるし、加奈子も腹を撃たれてしまう。。。しかし、ヤクザの実態の描写もリアリティに欠けるし、何を言いたいのかもさっぱりわからない。日活らしいといえば日活らしいのだが、これを劇場公開するという大胆さにも恐れ入った。OVで充分。それでも評価は低くなると思う。
(2006.9)

原始のマン 1992 アメリカ
ブエナ
ENCINO MAN  CALIFORNIA MAN
ストーリー  現代のカリフォルニアで地中に氷漬けになっていた原始人を発掘して、ハチャメチャな騒動になっちゃうストーリー。
監督 レス・メイフィールド
出演 ショーン・アスティン ブレンダン・フレイザー ポーリー・ショア
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  日本語吹替えの方が笑えました。発想や設定は面白いのだが、何故か主人公たちに感情移入できないオバカ映画とも取れる。この手の映画ではもっと笑える工夫をしてもらいたいものだ。
 ラジー賞にノミネートされたポーリー・ショアって何か悪い事でもしたのかな?と演技に注目していたのだが、それほどひどくなかった(笑)原始人役のブレンダン・フレイザーが光っていたな。

1993年ラジー賞ワースト新人賞ノミネート(ポーリー・ショア)
(2003.10)

県庁の星 2006 日本
東宝
ストーリー  K県庁のエリート職員野村が200億円の老人ホーム建設という巨大プロジェクトの前に人事交流研修として三流スーパーに派遣されることになった。彼の担当はベテランパート店員二宮あきだった。
監督 西谷弘
出演 織田裕二 柴咲コウ 佐々木蔵之介
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★★ ★★ ★★★ ★★★
コメント  スーパーが舞台となった映画では伊丹十三監督の『スーパーの女』が思い出されますが、『キャプテン・スーパーマーケット』も忘れてはならない・・・違う?
 客が見えてないエリート公務員の野村も改革しなければならないと思うのですが、映画製作スタッフも観客が見えないようでは困ります。設定やストーリーには興味深いものがあり、官であれ民であれ共感できるうえに、働く上での参考にさえなると思います。ヒットもするでしょう。違う立場からお互いの欠点を再発見し、観客は自分なりの答えを見出すことができるのかもしれません。
 「人の上に人をつくり、人の下に人をつくる」という信念を持った野村(織田)に対してはエリート意識を持った嫌われ体質が備わっていて、スーパーのパート店員・二宮(柴咲)にガツンと言われたり惣菜チームで敗北したりと、エリートが失敗を積み重ねるというシーンで溜飲が下がる思いになります。しかし、建設会社社長令嬢を婚約者にして200億円の巨大プロジェクトの中心となる順風満帆の公務員生活はそれほど堅実なものではなく、派閥や官民癒着といった現実に敗れ、見えてない性格により婚約者も離れていってしまう。そんな途方に暮れる彼の姿に感情移入先まで変化していき、憎むべき対象がライバルでもあった桜井やプロジェクトを始動してしまった議会に向いてしまうといった展開。
 談合入札や汚職といった問題を提起した社会派映画とも取れるはずなのに、市民オンブズマンの中心人物がベンガルだという点が弱い。これでは「文句ばかり言ってる団体」といった主張が正しいようにも思えてしまいます。野村をヒーローとして扱いたい趣旨はわかるのですが、“公文書マニュアル”を作ってるような男だけにまかせてはいけないですよね。現実には市民にもわかりやすい文章を作るためのマニュアルのほうが多いはずです。また、週刊誌に人事交流研修の失態を暴露するマスコミだって三流過ぎますし、内部告発の意味だって違うような気がしてなりません。まぁ、まともなマスメディアが無いような田舎という設定なのかもしれませんが。
 今までにない面白い内容の作品でしたけど、期待してたほど笑えるシーンが少なかったことや、テレビドラマ風だった点は残念なところです。
(2006.2)

原爆の子 1952 日本
北星
ストーリー  昭和27年夏。小学校の女先生石川孝子は故郷を広島を訪ね、まだまだ続く悲惨な現状を目にする。
監督 新藤兼人
出演 音羽信子 滝沢修 宇野重吉
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  めくらの岩吉さんは孝子の家で働いていた老人。顔は焼け爛れ、薄明かりを頼りに乞食をして生きている。生き残った孫を孤児院に預けざるを得ない状況に胸が痛む。その後幼稚園で一緒に働いていた夏枝を訪ねたが、原爆の影響で子供を生めない体になったと告げられショックを受ける。アルバムを見て懐かしく思い、かつて園児だった三平、敏子、平太の三人の教え子を訪ねることにした。三平を訪ねたところ、丁度父親がピカの影響で臨終する現場に出くわしてしまった。また、敏子は原爆症で教会で介護を受けていた。平太の姉は原爆の日に足を怪我したまま障害が残ったが、婚約者からは予定通り結婚しようと言われ、ようやく幸せを感ずることができた孝子であった・・・
 戦争、原爆の爪痕は障害、貧困、病気を植え付けていったが、人間の心までは奪えなかった。真摯に生きる姿と相互扶助、人間信頼の心を感じ取った。三平の作文には稚拙な文であるのに衝撃を覚えるほどの訴えがあり、心打たれました。できれば、他の子供たちの作文も掲載してほしかったかな。
 もっとも感動するのは平太の姉の嫁入りのシーンだったし、ラストの宇野重吉の乞食小屋が燃えるシーンでは、ひょっとして自殺の意図もあったのではないかと思われたので、ちょっとだけ評価がマイナスとなってしまいました。

1955年英国アカデミー賞国連賞
(2005.10)

幻魔大戦 1983 日本
東宝東和
ストーリー  大宇宙の破壊者“幻魔”が地球に近づきつつあった。旅客機が墜落したが、トランシルバニアの王女ルナは宇宙の意識体“フロイ”の言葉を受け取った。彼女は死んだが、サイオニクス戦士として使命を与えられ、世界中から超能力者を集めることになった。
監督 りんたろう 原作:平井和正 漫画:石森章太郎
出演 古谷徹 小山茉美 原田知世
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  石森章太郎のコミックにはハマってしまったので、大友克洋のキャラクター・デザインがかっこよすぎてついていけなかった。しかも『AKIRA』の前である。今でこそ素直に観ることができたが、当時は違和感が・・・
 「トッカータとフーガ」をバックに心地よい宇宙空間の映像で始まり、サイオニクサーとして甦ったルナ。まずはサイボーグ戦士ベガとの対面。そして最初に見つけたサイオニクサー東丈。彼の描写に関しては、野球部レギュラーから外れ、ガールフレンドにも振られた喪失感や、新宿の町を彷徨い歩く描写、そして、念動力の使い手として覚醒して悪いことを考えるといったリアル感がすごくいい。ただ、物語全体からすれば時間を割きすぎ。
 次なる超能力者は黒人少年ソニーだが、その前に起こった世界の破滅映像がアニメじゃなくて静止画だ。ここはがっかり。最初の敵、幻魔のザメディとの戦いもなんだかおとなしく、キース・エマーソンの曲もピタリとこない。超能力者が集まるさまは「サイボーグ009」の雰囲気に似ているが、ここでも盛りあがらない。エログロの怪物たちは『超神伝説うろつき童子』にも影響を与えているのかもしれない・・・姉さんが危ない!
 一枚絵で破壊された都会を描いていたけど、月の下にそびえる新宿ビル群がなかなかよかったでしょうか。原田知世の声でタオが言う「レッスン1終了」とかって、かなりはずしていると思う。
 劇場で観たのに、あまり記憶に残ってないのは、翌年の『風の谷のナウシカ』の衝撃のせいだろうなぁ・・・
(2006.4)





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