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子鹿物語 1947 アメリカ
セントラル
THE YEARLING
ストーリー  フロリダ北部の森林地帯で暮らす一家の物語。
監督 クラレンス・ブラウン
出演 グレゴリー・ペック ジェーン・ワイマン クロード・ジャーマンJr
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★
コメント  子鹿の物語だと思って見たら愕然としてしまうかもしれない。今では動物愛護団体が抗議してしまいそうな内容。まず圧巻なのが熊対犬の死闘!どうやって訓練したんだと驚いてしまう。特に犬があれほどまで果敢に熊に襲いかかるなんて・・・
 ペックのお父さんが息子ジョディとともに森へ出かけ、ガラガラ蛇に噛まれてしまう。咄嗟に鹿を撃ち、その肝臓を息子に持ってこさせ応急手当。ここでもう大自然の中で暮らす逞しさは備わっていたのですが、さすがにジョディは殺された母親の元から離れられない子鹿が気がかりになって、結局は飼うことになる。穀物、家畜なら大歓迎なのだが、開拓者にとってはペットなど飼う余地はない。息子の成長を優しく見守る父親と、何かとしかめっ面をする母親の対比も面白い。
 オリバーおじさんや大切な友達がいなくなるというエピソードもちらり。とにかく大切なのは大自然の中で生き抜くこと。鹿のフラッグが成長して畑を荒らすようになったら殺さなくてはならないという現実の厳しさ。生半可な可愛い動物の物語などでは決してないのです。
 128分もあるというのに、細かなエピソードを盛り込み過ぎなのが欠点。場面の展開が早過ぎるため、連続ドラマの総集編といったイメージは拭い去ることができなかった。それでも画面の美しさと子役の演技力にはまいりました。

1946年アカデミー賞撮影賞、室内装置賞(美術)、室内装置賞(装置)
同作品賞、主演男優賞、主演女優賞、監督賞ノミネート
1946年ゴールデングローブ賞男優賞(ペック)
(2006.12)

ゴシップ 2000 スウェーデン
アルシネテラン
GOSSIP
ストーリー  スウェーデンからハリウッドへ移り『クリスチナ女王』を演じて大成功したグレタ・ガルポ。9人の女優が集まり、リメイクされることになった映画の主役を争う。
監督 コリン・ナトリー
出演 ペルニラ・アウグスト ヘレーナ・ベリストレム レナ・エンドレ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★ ★★★★ ★★
コメント  実在の映画タイトルや実在人物がぼろぼろと出てくる。オリジナルの『クリスチナ女王』のシーンも何カットか出てくるが、グレタ・ガルポの美しさがすごいですね。しかしまぁ、本国の人ならウケるんでしょうけど、女優がさっぱりわからない。一応、夫がスウェーデンNO.1セクシー男優の夫を持ち、誕生日であるレベッカが主人公かな?
 携帯切り忘れの監督が最高!こっちの方が演技賞もの?『グロテスク』の映画も観てみたい。
(2005.3)

50回目のファースト・キス 2004 アメリカ
SPE
50 FIRST DATES
ストーリー  ハワイの水族館で獣医として働くプレイボーイのヘンリー・ロス。あるダイナーでいつもワッフルで家を作っているルーシーに人目惚れするが、彼女は交通事故により短期記憶障害にかかっていて、前日のことは全て忘れるという症状があった・・・・
監督 ピーター・シーガル
出演 アダム・サンドラー ドリュー・バリモア ロブ・シュナイダー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  10秒のトム!彼は『シックス・センス』を観るとどうなるんだろ・・・
 セイウチのネタが多すぎた。所詮セイウチは2番目なんだよなぁ〜と、あれだけ連発されたらかなり記憶に残ってしまいそうです。ショーン・アスティンのムキムキぶりや、ロブ・シュナイダーの腎臓ネタ。一番笑えるのはゴルフ場のティーショットシーンだったかもしれない。個人的にはタトゥー・フェイスが良かったです。
 記憶喪失を扱った映画ですけど、『君に読む物語』の若者版といった内容を期待していました。多分、毎日の生活は似たようなものになるんじゃないかと想像できるのですが、この映画のドリュー・バリモアは1日分の記憶だけはハッキリしているのだから、相手が対応するのも大変ですよね。
 日記に関する描写がよくわからなかったこともあって、ちょっとマイナスだったけど、連日のキスシーンやラストシーンで心地よく鑑賞できます。きっと、デートムービーに最適です(一人の客が多かった・・・)。

2004年MTVムービーアワード チーム賞
(2005.6)

コースト・ガード 2001 韓国
エスピーオー
COAST GUARD  湾岸線
ストーリー  37度線。朝鮮戦争が終わっても夜間侵入する者は射殺される。村の若者が挑発的にも畑で逢引し、セックスしている最中の男を撃ち殺してしまう。
監督 キム・ギドク
出演 チャン・ドンゴン キム・ジョンハク パク・チア
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  カン上等兵(ドンゴン)は血気盛んな兵隊。スパイを撃ち殺してやると燃えていた。顔には迷彩色で化粧して、持ち場を離れてでもスパイを撃とうと身構える。昼にレクリエーションを楽しんでる兵をよそに彼一人だけ畑に潜んでたりするのだ。誤射して殺してしまったカンは村人からも殴り蹴られるなどの暴行を受け、罪悪感から精神に異常をきたす。恋人を殺されたミヨンも精神がおかしくなり軍の近くで奇行を繰り返す。
 通常業務不可能と診断され、兵役半ばにして除隊となったカン。しかし、彼の精神異常は重症で、軍服を着て舞い戻ってくる。隊の中でもミヨンと関係を持ったものが多数出てきて、彼女を妊娠させてしまう。彼女の兄も暴れるし、外には武装したカン上等兵。コーストガードもボロボロの状態となってしまう。
 毎度のことながらギドク映画は予想がつかない。狂人兵士と狂人。いや、民間人だって、規則違反を犯したわけだから、罪がないとは言えないところがミソ。みんなどこか狂わせてしまう37度線。軍部批判とまではいかないけど、人を殺してしまうことの罪深さや正常と精神異常の境界線を絶妙なバランスに仕立て上げている。そして階級の差や、兵と民間人の境目。些細なことが発端となって、人間は常に狂ってしまう弱い動物だということがわかる。
 ラストシーン。一等兵を殺そうと基地の周りをうろついているかと思われたカンはソウルの街の中で群集に囲まれていた。なんともやるせない・・・
(2007.1)

ゴーストシップ 2002 アメリカ
ワーナー
GHOST SHIP
ストーリー  公海のベーリング海で漂う遭難船を発見する。40年前に消息不明となったイタリアの豪華客船で、フェリマンとサルベージ会社の6人が回収にあたる。
監督 スティーヴ・ベック
出演 ジュリアナ・マーグリーズ ガブリエル・バーン ロン・エルダード
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★★★ ★★★ ★★★
コメント  冒頭の豪華客船のダンスシーン。いきなりの全員胴体切断というグロい恐怖映像だ。幽霊の少女ケイティは『レモニー・スニケット』の長女役もやったエミリー・ブラウニング。『LOTR』でエオメル役のカール・アーバンも出演。
 見事に、2億〜3億ドル相当の金塊を見つけたが、突如爆発して一人死んでしまう。しかもタグボートも沈んでしまい、幽霊船の穴をふさぐしか方法がなかった。クルー6人とフェリマンがそれぞれ別の幽霊や異物に遭遇することや、少女ケイティによって過去映像を見せられるシーンが斬新。ラストは『タイタニック』さえも彷彿させる沈没の特殊効果とエンディング。
 デジタル時計の説明が最後までおいてけぼり食ってしまった・・・ 
(2005.5)

ゴーストシャウト 2004 日本
東京テアトル
ストーリー  否応無く幽霊が見えてしまう榊ようこ。ゴーストネゴシエイターの一員として幽霊と交渉して成仏してもらうという職業だ。
監督 塚本連平
出演 滝沢沙織 井澤健 永井大
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★★ ★★
コメント  旧題「ゴーストネゴシエイター」。公開直前になって細木数子によってタイトルを変更させられたという曰く付きの映画。その結果はだれも知らない映画だということを考えれば明白だ。
 藤村俊二が絡む過去の愛憎劇と現代の恋愛。三途の川とか“死”に対する描写が甘すぎる内容。巨大な歌手が教会の上に現れ、幼児化、石化と強力な技に対してネゴシエイターは説得という武器しか持たない・・・「恋のバカンス」が延々と流れ、飽きてしまう・・・たまに笑えるんだけど。
(2006.11)

ゴースト・ドッグ 1999 アメリカ/フランス/ドイツ/日本
フランス映画社
GHOST DOG: THE WAY OF THE SAMURAI
ストーリー  伝書鳩を通信手段とする孤高の殺し屋、ゴースト・ドッグ。
監督 ジム・ジャームッシュ
出演 フォレスト・ウィテカー ジョン・トーメイ クリフ・ゴーマン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  「武士道は死ぬことと見つけたり」と武士道に命を染める男ゴースト・ドッグ。
 やくざのフランクが殺された。ルイがやくざのボスに問い詰められる。“ゴースト・ドッグ”?変な名前だな。最近のラッパーにも変な名前が多いぞ。インデアンもな・・・シリアスなカオして無茶苦茶笑える会話。
 殺し屋フォレスト・ウィテカーは日本マニア。“すべて熟知”と書かれたTシャツを着ていたり、武士道の書を暗誦したり、屋上では日本刀を振り回す。フランス語しか喋らないアイスクリーム屋が唯一の友達なのに、会話がさっぱり噛み合わない。チェスの相手とアイスクリーム・コーンが二人を繋ぐ。そんなときでも恩人ルイはやくざに狙われ、ゴースト・ドッグは拳銃を日本刀のように振り回して銃撃する。そして、やくざは執拗に鳩のいる屋上に住む黒人を片付けようとしていたのだ。
 そのほかにもやくざのボスの娘から借りて、黒人少女バーリーンに貸した「羅生門」など、日本びいきの雰囲気が漂っている。明るい場面ではジャームッシュらしいオフビートしか感じないが、アラン・ドロンの『サムライ』へのオマージュとフィルム・ノワール全体へのオマージュが感じられた。

1999年カンヌ国際映画祭コンペ
2000年インディペンデント・スピリット賞作品賞ノミネート
(2005.12)

ゴースト/ニューヨークの幻 1990 アメリカ
Par=UIP
GHOST
ストーリー  恋人モリーに結婚話を告げられた直後、強盗に殺されたサム。幽霊となって彼女の周りに現れるが、彼女も狙われていることに気付き、偶然みつけた霊媒師オダ・メイに頼ることになるが・・・
監督 ジェリー・ザッカー
出演 パトリック・スウェイジ デミ・ムーア ウーピー・ゴールドバーグ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★★
コメント  「アンチェインド・メロディ」を聞くたびに思い出してしまうこの映画。やっぱり恋人同士で見るべき映画だったのだろう。
 80年代というと、日本のコミックでも幽霊モノが流行っていたし、中国映画でもゴースト大流行だったように思う。冒頭でいきなり主人公が殺されてしまうという大胆な設定や、コミカルな霊媒師ウーピーのおかげで重厚なストーリーとなっていた。特に面白いのが、銀行で不正の金を引き出すところで、『ディック&ジェーン』のクライマックスでなんとなくデジャブを感じたのはこのシーンだったのかと思い出される。
 その直後に教会への寄付するシーンは『天使にラブソングを…』へと通ずる逆オマージュだったのかわかりませんが、色々と関連性があることも興味深い。とにかくこのいやいやながら400万ドルの小切手を差し出すシーンが最高です。

1990年アカデミー賞助演女優賞、脚本賞
同作品賞、作曲賞、編集賞ノミネート
1990年ゴールデングローブ賞助演女優賞
同作品賞、男優賞、女優賞ノミネート
その他
(2007.1)

五線譜のラブレター DE-LOVELY 2004 アメリカ
FOX
DE-LOVELY
ストーリー  コール・ポーターの伝記映画。1920年、コール・ポーターは年上でバツイチの女性リンダに恋をする。交際は順調にスタートし、結婚。彼は男色でもあるが彼女は承知。
監督 アーウィン・ウィンクラー
出演 ケヴィン・クライン アシュレイ・ジャッド ジョナサン・プライス
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★
コメント  ナタリー・コール、エルヴィス・コステロ、シェリル・クロウ、ダイアナ・クラール、アラニス・モリセット、ロビー・ウィリアムズと豪華なゲスト陣。
 男へと女への愛情は別のもの。ベネチアへと新婚生活の拠点を移し、スランプもあるが夫婦二人三脚で乗り切り、夫のゲイ癖も許容して彼の成功だけを願うリンダ。なかなか勝気で、誇りが高い。関係が崩れそうになったときには「ナイト・アンド・デイ」。オープニングから始まった「エニシング・ゴーズ」ですでにハートを掴まれていたので、音楽にはのめり込めました。
 元々は裕福な家庭に育ったコール・ポーター。夫婦仲も純粋であるように見えて、金で割り切れることができるようになったのかもしれない。裕福すぎて見えなくなった愛。夫婦の葛藤の最中にコールが落馬して足が不自由になる・・・ピアノのペダルが踏めない!
 20回以上手術をして、ペダルを踏めるようになったのは数年後。その間の作品は酷評されるもののハリウッドに呼ばれたコール。夜も昼もが大ヒット
 リンダが病死したことを契機に、コールは右足を切断する。これもリンダへの思いやり。かなり痛い話だけど、その後のピアノの弾き語りによって、愛の深さが伝わってくる。
 音楽が好きなので満点評価になるかと思ったけど、作り方がそれほどでもなかったような気がした。舞台を指導して回想を繋げる手法はそれほど珍しくないけど、もっと順撮りのほうが感情移入できそうな・・・

2004年ゴールデングローブ賞男優賞、女優賞ノミネート

(2006.5)




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