マラソン | 2005 韓国 シネカノン=松竹 MARATHON |
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ストーリー | 自閉症のチョウォンは母の愛によりマラソンをはじめる。10キロマラソンで3位になった彼は、飲酒運転の罪でボランティアをするかつてマラソン選手だった男にコーチについてもらうが・・・ | |||
監督 | チョン・ユンチョル | |||
出演 | チョ・スンウ | キム・ミスク | イ・ギヨン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 「オナラは外で」・・・外へ出るまでに我慢できなくなって、思わず力が入ったりして実が出たらどうするんだ・・・ 「息子より一日だけ長生きしたい」と願う母親。コーチからは「エゴ」だと非難されるが、これは言い得てると思う。実話ということがわかった時点で重みが出てきてはいるけど、障害者の内面を見つめるといった領域にまでは到達していないのではないかと感じてしまいました。ただ、自閉症とはどういった病気なのか、過去において動物園で捨てられそうになったというトラウマに気づいたり、言葉に出せないだけで自分の意思がしっかりと存在している点を明らかにしている内容は納得。 途中、コーチに感情移入してしまって、「物のやりとりという概念がない」自閉症のチョウォンから水をもらったシーンでは思わず涙が出てしまいました。それなのに母親のわがままのためにコーチを解任され、練習もままならぬ事態へ。ラストのマラソン大会を必死に止めようとする母親と、途中棄権した際の参加賞のメダルが不釣合いに見えてしまい、家族愛を感ずるよりもコーチが障害者を見る目が変わり人間として成長する過程の方に重きを置く物語にすべきだったのでは・・・と、後半には涙腺もクールダウンしてしまいました。 シマウマとチョコパイとジャージャー麺。忘れてならないのが「スモモ」の存在だ。スーパー、室内プール、地下鉄と出会った人が沿道で応援してくれるシーンはなかなかよかった。もちろん、チョ・スンウの演技力も素晴らしい。『フォレスト・ガンプ』よりは上で、『オアシス』よりは下というところでしょうか・・・ (2005.7)
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マラソンマン | 1976 アメリカ Par=CIC MARATHON MAN |
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ストーリー | 大学生ベイブはマラソンが趣味。石油関係の実業家だと信じていた兄が殺されたことにより、ナチ系のギャングに狙われることになる・・・ | |||
監督 | ジョン・シュレシンジャー | |||
出演 | ダスティン・ホフマン | ローレンス・オリヴィエ | ロイ・シャイダー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 冒頭からユダヤ人とナチのおっさんがカーチェイス。何だこれは・・・コメディか?と思っていたのも束の間、後ろ暗い秘密組織の内部分裂が始まる。中盤の驚きは意外な人物がベイブの兄だったことだが、招待がわかってからすぐに殺された。 歯医者だったスツェル(オリヴィエ)がベイブ(ホフマン)を歯の拷問にかけるシーンが痛さが伝わってくるほど凄まじい。しばらく歯医者に行きたくなくなるくらいの迫力だ。そして謎の政府支局員が絡んで、誰が味方なのかわからなくなる二転三転するストーリー。マラソンマンは孤独なのだというテーマを上手く伝えている。 しかし、父親についての説明がなされないまま終り、他にも穴がいっぱい。ナチ戦犯への恐怖心と孤独なマラソンマンという2本の筋が光っていたけど・・・ 1976年アカデミー賞助演男優賞(オリヴィエ)ノミネート 1976年ゴールデングローブ賞助演男優賞 他 (2005.3)
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マリといた夏 | 2002 韓国 アルゴ・ピクチャーズ MY BEAUTIFUL GIRL, MARI |
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ストーリー | ナムとジュナが再会し、12歳の頃を振り返る。父を亡くしたナムは愛猫ヨーにしか心を開かなかったが、文房具屋で不思議なビー玉を見つけてから、灯台で不思議な体験をする・・・ | |||
監督 | イ・ソンガン | |||
出演 | イ・ビョンホン | アン・ソンギ | コン・ヒョンジン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★ | ★★ | ★★ |
コメント | マリっていつ登場するんだろうとハラハラしながら観てしまった。 少年時代の懐かしい想い出を語る二人。彼らの小学校には男子をいじめるような強い女の子がいた。多分、男女の仲が悪くなる時期。この設定だけでもストーリーが出来てしまうくらいなのに、彼らは更に不思議ワールドを体験するのです。 冒頭の再会を果たすシーンでは都会的な映像。回想シーンに入ってからは、地方の港町風情とどことなく懐かしい小学校の映像。ビー玉やランドセル、壊れてしまった灯台など、コントラストも効いていた。その上、不思議ワールドでは空中を飛ぶし、巨大なふさふさ犬も闊歩する。なかなか雰囲気もいいのです。 しかし、なぜなんだろう。とても退屈。素晴らしいアニメの見過ぎなのだろうか、美しさに感動できず、輪郭がまったくないアニメに違和感を覚え、色が溶け出すんじゃないかと感じたら徐々にスクリーンからシャットアウトされるような気分になってしまいました。ビー玉、巨大犬、空飛ぶバスなんて日本風でもあり、ストーリーも日本風なのですが、この輪郭のない事と緩やかな動きはディズニーアニメ風なのです。マリも日本女性名? 声優イ・ビョンホンの名前に騙される人も多いことでしょうけど、最初と最後の数分だけだったように思いました。 (2005.9)
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マルコヴィッチの穴 | 1999 アメリカ アスミック・エース BEING JOHN MALKOVICH |
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ストーリー | 人形使いのシュワルツと妻のロッテは映画俳優のジョン・マルコヴィッチの頭の中につながる穴を発見する。15分だけマルコヴィッチ体験をできることを商売にしてから、大繁盛する。 | |||
監督 | スパイク・ジョーンズ 脚本:チャーリー・カウフマン | |||
出演 | ジョン・キューザック | キャメロン・ディアス | キャサリン・キーナー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★ |
コメント | ほんのちょっとだけのネタをここまで拡げることができるのも才能でしょう。本来ならば5分くらいのコントで終わりそうなのに(笑)。最初は見えるだけだったのが、徐々にマルコヴィッチの意識・言葉とシンクロしてしまう。マキシンという女性もちょっとおかしいが。。。 ジョン・キューザックの映画を何本か観た後では、彼が映画オタクとしか思えなくなります。この映画もそんな雰囲気がある。ブラッド・ピットもその気があるかもしれない。もちろん、チャーリー・シーンも。 1999年アカデミー賞助演女優賞、監督賞、脚本賞ノミネート その他いっぱい (2004.5)
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マルコムX | 1992 アメリカ UIP MALCOLM X |
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ストーリー | マルコムXの生涯。チンピラだったころ、窃盗罪で投獄、服役中にイスラム教に改宗。出所後、白人を敵対視するグループに入るものの、やがて組織に疑問を持つようになる・・・ | |||
監督 | スパイク・リー | |||
出演 | デンゼル・ワシントン | アンジェラ・バセット | アル・フリーマンJr | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ |
コメント | 「デモクラシーじゃなくてヒポクラシーだ」という名言。 ニグロであることをやめたアフロ・アメリカン。内容を真剣に吟味することを忘れ、デンゼル・ワシントンの演説が素晴らしくて神のように思えたしまった。それぞれの時代のニュースによってアメリカの近代史を再確認。 1992年アカデミー賞主演男優賞、衣装デザイン賞ノミネート 1993年ベルリン国際映画祭男優賞 その他 (2005.5)
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マルチュク青春通り | 2004 韓国 東京テアトル=ギャガ・コミュニケーションズ SPIRIT OF JEET KEUN DO |
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ストーリー | 1978年、軍事政権下の韓国。ブルース・リーに憧れる高校2年のヒョンスは不良の多いマルチュクとおりの男子校に転校する。クラスのボス、ウシクと仲良くなった彼は女子高3年のウンジュに同じく恋をする。 | |||
監督 | ユ・ハ | |||
出演 | クォン・サンウ | イ・ジョンジン | ハン・ガイン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ |
コメント | ブルース・リーへのオマージュがあるだけで評価が上がる・・・この性格をなんとかしなければ! 70年代は日本もブルース・リーに憧れる若者が多かった。韓国だって軍事政権下ではあるものの同じ状況だったようだ。クラスの中には、必ず誰かがヌンチャクを持ってきて、ブルース・リーの真似をする。この映画でもそのブームが、大げさではあるが、しっかりと描かれていた。エロ本を同級生に売りつけるハンバーガー(パク・ヒョジュン)だってヌンチャクを使いこなすし、オレンジ色のジャージを着ると、クラスメートが集まって『死亡遊戯』ごっこを始めてしまうのだ。 ブルース・リー以外の海外の映画は人気があるようだ。登場するのは日本の映画雑誌「スクリーン」。表紙はオリビア・ハッセーだったりする(1977年9月号)。そして、PENTHOUSE誌やPLAYBOY誌は読みまわしすぎなのだろうか、全てボロボロだった。こうした雑誌を学校に持ってきている光景も日本と同じならば、持ち物検査があるところも同じ。しかし、根本的な相違点は、韓国の学校には軍人がいるということだ!この軍人や教師による体罰なんかは日常茶飯事。こんな学校へは行きたくないと、日本人ならば誰しもが思うでしょう・・・ ユ・ハ監督は、暴力がまかり通る学校生活に対して、真の「男らしさ」と「喪失」というテーマを反面教師的に描いていると言います。暴力に対する暴力では何も解決しないのだが、男が成長する過程において、避けて通れない世界。クラスのボス的存在であるウシクに裏切られたハンバーガー。ヒョンス(クォン・サンウ)が失恋したとき。青春時代の痛い経験を権力への追従や暴力で対抗することで昇華しようと間違った選択をしたことを反省しているのでしょう。もちろん、ランクによるクラス分けや体罰に対する批判もうかがえます。 韓国料理屋の女主人に迫られるシーンなどはやりすぎかもしれないけど、学校生活や純情だった恋心のエピソードは自分の若かりし頃を思い出し、ちょっと恥ずかしくなってしまったほどです。「フィーリング」なんてのも恥ずかしいぞ!結局、ウシク(イ・ジョンジン)とウンジュ(ハン・ガイン)はどうなったんだ?と、まるで自分が劇中の人物になったかのような錯覚に陥るような演出もよかったと思います。 (2005.9)
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マルティナは海 | 2001 スペイン ギャガ SON DE MAR |
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ストーリー | 海に囲まれた小さな町に新任文学部教師のウリセスがやってきた。カフェで働くマルティナと恋に落ちるウリセス。すぐに結婚をする二人だったが、ウリセスが失踪し・・・ | |||
監督 | ビガス・ルナ | |||
出演 | レオノール・ワトリング | ジョルディ・モリャ | セルジオ・キャバレロ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | オレンジをまるかじり。オレンジの匂いまでもが伝わってきそうな映像だ。洞窟でのウリセスとマルティナのエロチックな愛の交歓。あっという間の2人は結ばれ、2世が誕生。家も買い、ウリセス妻の名前を冠したボートも手に入れ、幸せの絶頂を感じていたマルティナ。そんなある日、釣りに出た彼のヨットが漂流し、行方不明となった。そして、かねてよりマリティナに言い寄ってきた不動産王シエラと再婚する。 いわゆる“できちゃった結婚”をしたウリセスは、同僚にも「何もかもうんざり」と漏らす。マルティナとのセックスにおいても物語を聞かせるほど文学漬けで、簡単に手にはいった幸せは真の幸せではないとでも言いたいかのようなウリセス。なんとなく理解できるのではあるが、別の幸せを手に入れたマルティナにストーカーのように電話するのはやばい。事故で行方不明になったのならともかく、浮気心から自分の意志で失踪した男にはそれほど共感できず、ただ物語を静観するだけとなった。 売り出す前の不動産物件に囲い、密会を繰り返すウリセスとマルティナ。なんどもセックスシーンが断片的に映し出される。最後は『ジョーズ』のラストの雰囲気だ。展開が速すぎる前半のせいだろうか、100分は短いのかもしれない・・・ (2005.8)
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マルホランド・ドライブ | 2001 アメリカ コムストック MULHOLLAND DRIVE |
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ストーリー | 深夜のマルホランド・ドライブで起きた衝突事故。女(ローラ・ハリング)は助かり、追っ手から逃げるようにハリウッドの女優を目指すベティの家に隠れるのだが、記憶を失っていたのだ。 | |||
監督 | デヴィッド・リンチ | |||
出演 | ナオミ・ワッツ | ローラ・ハリング | アン・ミラー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
コメント | これは映画館で観なくて正解だったのかもしれない。最初はTV向け連続ドラマに仕立てようとしたこともあるが、とにかく謎だらけで何度も観たくなるからだ。そして、何度観ても新たな発見がある奥深い映画なのだ。TV版『ツイン・ピークス』の雰囲気をそのままハリウッドへと場所を移動した感じなのだが、観る者によって全く違う感想を与えるほどの緻密で難解な映画でもある。リンチ監督による『サンセット大通り』へのオマージュや50年代音楽への傾倒も感じられる。2度目を観ると、名前と細かな台詞にも納得がいくのですが・・・ 【ネタバレ注意】 本線はベティとリタの記憶取り戻すストーリーなのだが、ウィンキーズのダン、部屋の中のポスター、映画監督アダムとカミーラ・ローズ、ジョーの殺人、青の鍵、カウボーイ、怪しげな老婆ルイーズ、オーディション、ウィンキーズのウェートレスの名札、12号室と17号室の交換、ブロンドのかつらとレズシーン、バンドのないシレンシオ劇場とレベッカの歌、これらが“青い箱”を境にして全て後半へと有機的に繋がりを見せる。後半の冒頭ではいきなり名前に混乱させられるが、こちらが現実での名前であり、前半のストーリーが全て彼女の願望(または夢)であったことをうかがわせる。登場人物も全て重なり、初めて観たときの衝撃を思い出してしまう。 後半の時系列がかなり狂ってるように感じるが、思わせぶりな灰皿のアップから、目覚めた時のシーン以外は順序通りであるかと思う。小物のクローズアップや意味が無いようなシーンによって謎は深まるのだが、3度目を観てもまた疑問が残ってしまった(笑)。結局のところ、殺人の動機は同性愛の相手への嫉妬心からなのか、彼女が主役を射止めたことに対する嫉妬心なのかが掴めなかったが、どちらでもいいんでしょうね。。。 2001年アカデミー賞監督賞ノミネート 2001年カンヌ映画祭パルムドールノミネート、同監督賞受賞 その他多数 (2004.5)
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マレーナ | 2000 イタリア/アメリカ ギャガ・ヒューマックス MALENA |
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ストーリー | 1940年ファシストにより宣戦布告された日、少年は初めてマレーナに会い、初めて自転車を買ってもらった。夫が出征し一人暮らしのマレーナに少年と仲間達は皆恋していた。 | |||
監督 | ジョゼッペ・トルナトーレ | |||
出演 | モニカ・ベルッチ | ジョゼッペ・スルファーノ | ルチアーノ・フェデリコ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 「ませガキ!」と言ってしまえばそれまでだが、レナート少年の年上女性に対するはかない想いと甘美な妄想とが上手く描き出されていた。しかし、単なる「少年の性への目覚め」のような作品ではないと思います。 エロチックな妄想の他にも、レナートと家族とのやり取りがユーモラスに描かれていて物語を引き締めて完成度の高い作品です。その中でもイタリアの性教育ってすごい!と笑ってしまいました。 一種のストーカーのような行動には現代社会では受け入れられませんが、戦時中の荒んだ民衆の心の中にあるからこそ映画として成り立ってるのでしょうね。映像的にも美しい海辺の風景と街中での空襲のシーンがアンバランスでゾっとさせられました。 それにしてもさすがはトルナトーレ監督、泣かせてくれます。(女性の方はひいてしまう?) 2000年アカデミー賞撮影賞作曲賞ノミネート (2003.9)
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