マダガスカル | 2005 アメリカ アスミック・エース MADAGASCAR |
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ストーリー | ニューヨーク動物園の仲の良い動物たち、ライオンのアレックス、シマウマのマーティ、カバのグロリア、キリンのメルマンがひょんなことからマダガスカル島に漂着した。 | |||
監督 | エリック・ダーネル トム・マクグラス | |||
出演 | ベン・スティラー | クリス・ロック | デヴィッド・シュワイマー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 今年は白と黒の動物映画が多くないですか?(また、おかしな問題提起だ) ペンギン映画といえば、『皇帝ペンギン』、『50回目のファーストキス』。シマウマ映画といえば、『レーシング・ストライプス』、『マラソン』。時代は白黒動物に癒しを求めているのでしょうか。映画の中でも「黒地に白か、白地に黒か」という点にこだわっていたようですけど、今更皮膚の色を問題にするようなテーマなどは盛りこまないだろうし・・・白と黒の動物映像によって人間の精神状態が穏やかになるという学説でも発表されたのか? と、こんなことを考えたり、「ペンギンはもっと崇高だぞ」などと『皇帝ペンギン』の余韻が残っていると、あのキャラ設定は納得いかなかったり・・・色んな思いがよぎってしまい、素直に楽しめませんでした。しかし、ドリームワークス特有のデフォルメの効いたキャラクターと相反するかのようなリアルな3D効果。自然の美しさも活かして、独特の素晴らしいアニメであることは否定できません。せめてこの記事くらいは面白く書かないといけない!と思い、擬人化ならぬ擬国化を考えてみました(全くの妄想です)。 ライオンのアレックスは勿論アメリカ。すると、仲のいいシマウマのマーティは日本ということになるでしょう。えさが無くなると仲間である日本を食い物にするなんて考えるとぞっとしますよね。暴走する仲間をいさめる役のキリンのメルマンはフランスで、カバのグロリアは女性のようなのでイギリスあたりか。こうやって考えると、ニューヨークの動物園は国連だったのかなぁ。そして、マダガスカル島のキツネザルは内戦が起こっている小国であり、彼らを襲うフォッサはその国のゲリラ。こうなってくると、ペンギンズはテロリストでもあるようなのでアルカイーダが妥当かもしれない。あぁ、多分、全て見当はずれなので、忘れてください・・・ モグワイにも似たキツネザルのモート。キュートな彼だけはお気に入り! (2005.8)
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またまたあぶない刑事 | 1988 日本 東映 |
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ストーリー | コカインの売人を追ってパーティに潜入した鷹山と大下。首領は大峰だが、なかなか尻尾をつかませてくれない。しかし、釈放された緒方が殺されてしまう・・・そんな折、幼稚園児誘拐事件が起こる。 | |||
監督 | 一倉治雄 | |||
出演 | 舘ひろし | 柴田恭兵 | 浅野温子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ |
コメント | 劇場版1作目『あぶない刑事』よりは署内の活気もあるし、会話のセンスもいい。使われているBGMも『黒いジャガー』をパクっているようで中々心地よい。女好きの二人だが、鷹山(舘ひろし)には結婚願望が強いなどといった会話もいい。ストーリーの中核を為すのは、国家機密法をなし崩しに成立させるための爆破計画であり、当時の社会風刺が効いている。アクションは少なめだが、内容が優れている。 セクシー大下とダンディ鷹山。今回ははじけている浅野温子の真山薫。山下署の刑事も「セックスをした」とか「高見山」とかで大笑いを与えてくれた。ボスの伊武雅刀が若く見えるし、子分の赤井英和はひょっとして俳優デビューのチョイ役で可愛い感じ。 仲村トオルがバズーカ砲を担いでどこまで走っていったのかと想像するのも楽しい。 1988年日本アカデミー賞話題賞 (2005.10)
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まだまだあぶない刑事 | 2005 日本 東映 |
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ストーリー | 7年前に生死不明となっていた二人は韓国プサンで潜入捜査官として働いていた。横浜に戻ってきた二人は7年前に逮捕した尾藤が脱獄した事実を知り・・・ | |||
監督 | 鳥井邦男 | |||
出演 | 舘ひろし | 柴田恭兵 | 浅野温子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | 7年経ってまた7年。かつての同僚も昇進し、自らも体力の衰えを感じていたタカとユウジ。タイトルは『よぼよぼあぶない刑事』がいいのかもしれない(失礼っ!)。 生死不明のまま7年経ってしまったダンディ鷹山とセクシー大下。実は韓国釜山で小型核兵器の闇取引をめぐる潜入捜査を行なっていた。7年といえば、民法上失踪宣告を行なえる年月であり、彼らも死んだものとして見なすことができたのである。7年おきに復活する「あぶデカ」シリーズも巧い設定なのかもしれない。 今回の映画では若手刑事の二人、パソコンオタクの刑事水嶋(佐藤隆太)とガンマニアの刑事鹿沼(窪塚俊介)が加わった以外は、ほぼ前回と似たようなキャスト。さすがに7年も経つと昇進して上司になってしまった者も多いが、タカとユウジにとってはおかまいなしだ。若手刑事の育成を兼ねて、7年前に逮捕したものの脱獄した犯人を追ってゆくが、事件は意外な展開を見せる!といった内容だ。 劇場版「あぶデカ」シリーズには典型的なパターンが存在する。まずは、重要な凶悪事件に必ず首をつっこむタカとユウジ。そして、必ず死者が出て、捜査チームからはずされる二人。犯人に捕らえられたり、撃たれたりして、次第に単独行動に出る二人。犯人扱いされたり、「逮捕せよ」と上からお達しが出たりするが、同僚刑事や木の実ナナからこっそり助けられたりするといった展開なのだ。今回もそのパターンを踏襲するのですが、昇進により立場が変わってしまった同僚や新人二人によって若干バリエーションを広げていた。 時代を反映した趣向もわかりやすく、韓流の影響、『インタナルアフェア』や『香港国際警察』『亡国のイージス』の影響、サッカーJリーグ人気の背景等々、数年経ってから観直してみると、この時代に流行っていたことが懐かしく思えるかもしれないのです。さらに、今までのシリーズの決り文句や行動パターンなどを自嘲気味に笑わせるところも面白かった(「どこからバイク拾ってきたんだよ」みたいな)。もちろん、五十肩や走れなくなったという高齢ギャグも・・・ アクションが少な目ではあるもののストーリー展開は面白く、仲村トオルのギャグや浅野温子のコスプレも笑わせてくれたのですが、日本映画で核爆弾を軽々しく扱ったことに対して評価が下がってしまいました。 (2005.10)
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待合室 -Notebook of Life- | 2005 日本 ハピネットピクチャーズ |
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ストーリー | 東北の小さな駅の待合室に備え付けられたノート。全国各地から多くの旅人が書き込み、ひとつひとつ丁寧に返事をかく女性がいた・・・ | |||
監督 | 板倉真琴 | |||
出演 | 富司純子 | 寺島しのぶ | ダンカン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
コメント | やっぱ日本人にはおにぎりが似合うなっす。 感動の押し売りなど一切ないのに、心に響いてしまう。「生きていればいつかはいいことがある」と命の大切さを淡々と書き綴る主人公の夏井和代(富司純子・寺島しのぶ親子競演)。人生においてひとつもいい思い出などなさそうな彼女の口から発せられるからこそ、言葉の重みがひしひしと伝わってくるのです。 岩手県遠野市から二戸郡一戸町へと嫁いできた和代。教師をしていた夫(ダンカン)が教え子から人生相談をよく受けていたため、その返事を手伝ったことがきっかけとなり、駅にあった「命のノート」に返事を書くようになった。「文才がなくても心で書けばいい」と夫に教えられ、こつこつとノートに書いてゆく・・・ 観光名所など何もない村の小繋駅。全国各地から心に傷を負った者が訪れてはノートに人生の苦悩を書き連ねる。彼らのほとんどは再び訪れてノートの返事を確かめることをしない。しかし、和代とは心が通じ合っているかのように彼女のことを「東北のおかあさん」と呼んだりしているのです。命の重みを語るには心に傷を持った者のほうがやはり説得力があるのだろうか、いや、それ以上に彼女の明るさと心からの接し方に温かみを感じてしまうのだろう。 日本初のフィルムストリームカメラ「VIPER」を使用といった映像よりも、人の死を全く映像化していないという、ヤクザ映画出身監督のこだわりが感じられた。普通なら死に際とか葬式の映像を取り入れて「さあ、ここで泣いてください」と言わんばかりのクライマックスを持ってくると思うのです。そのあざとさが全くない・・・淡々とノートに書き込むだけ。 終盤、和代の姿が「鶴の恩返し」のようになっていましたが、彼女が亡くなった人やノートによって救われた人たちへの感謝の気持ちの表現していたのか・・・彼女自身もそれが生きがいとなっていることが重要だったのかもしれません。そして綾戸智絵によるエンディング曲が心にしみる。 (2007.1)
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間違えられた男 | 1953 アメリカ WB THE WRONG MAN |
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ストーリー | 金策に困っていた男マニーが銀行強盗に間違えられて、強引な取調べによって犯人にされてしまう。そして妻ローズも次第に精神を病んでゆく。 | |||
監督 | アルフレッド・ヒッチコック | |||
出演 | ヘンリー・フォンダ | ヴェラ・マイルズ | アンソニー・クエイル | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | オープニングでヒッチコック本人が登場。「この話は異色のスリラー。実話に基づいている・・」という台詞によって、いきなりぐいぐい引きずりこまれる。 この警察の取り調べって・・・かなり恐ろしい。しかし、実際には妻が病気になってゆく姿のほうが悲しい事実。今でこそ冤罪事件を取り扱った映画はかなり増えてきているが、当時はそれほどでもなかったのだろう。社会性だけは十分に訴えている。 (2005.7)
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マッスルモンク | 2003 香港 アット・エンタテイメント RUNNING ON KARMA |
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ストーリー | 大切な人を亡くしたことから人の業(カルマ)が見えてしまう筋肉ムキムキのビッグガイ。男性ストリップの手入れによって彼はフンイ刑事と知り合い、彼女に惚れてしまう。 | |||
監督 | ジョニー・トゥ | |||
出演 | アンディ・ラウ | セシリア・チャン | チョン・シウファイ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | マッスルスーツを着たアンディ・ラウ。ずっと着ぐるみを着て格闘するコメディのようであるが、犯人逮捕とかそんなサスペンス要素はほとんど無意味。 リ・フンイー刑事の背後に日本兵の虐殺シーンという業が見え、彼女が死ぬと確信するビッグガイは彼女を守ると決意するが、山奥でフンイーが惨殺された場面に遭遇。しかし、犯人を殺そうとするが僧によって悟りを得る。因果応報なのだ。犯人を殺してもそれが因果応報となって、やがて自分も殺される。宗教の輪廻をも想像させる奥深い展開に驚いた。 香港アカデミー賞作品賞、脚本賞、主演男優賞 (2005.10)
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マーティ | 1955 アメリカ UA=松竹 MARTY |
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ストーリー | NYブロンクスで肉屋を営むマーティは婚期を逃し34歳になっている。ある日参加したダンスパーティで知り合った地味な教師のクララも同じ悩みを抱えていた。 | |||
監督 | デルバート・マン | |||
出演 | アーネスト・ボーグナイン | ベッツィ・ブレア | ジョー・マンテル | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 普段は悪役が多いボーグナインだけど、こうした人のいい役もなかなか似合っている。オスカー獲得も納得(作品的には・・・) 弟たちも先に結婚してしまい、今では母親と二人暮らし。トミーから聞いたダンスホールを勧めるけど、「何度も行ってるよ。どうせ俺はfat ugly man だ!」と結婚を諦めている男なのだ。 意外と、出会ったその晩のシーンが長い。普段は聞き役に徹しているのにここぞとばかりに饒舌になるマーティ。なんだか喋り過ぎで嫌われそうな気もするけど、似たもの同士だったから心が通じたんだろうな。 終わり方も恋愛映画らしくない。男友達の誘いを断って、彼女との次のデートを楽しむぞ!てな心意気だけ見せる。そして電話・・・「ハロー、クララ」 で終わり。 母親のエスター・ミンチオッティがボーグナインに似てるってのも面白かった。なんといっても、マーティとともに恋愛体験を共有できたような気になるのがいいな。 1955年アカデミー賞作品賞、主演男優賞、監督賞、脚色賞 同助演男優賞(マンテル)、助演女優賞(ブレア)、撮影賞、美術監督・装置賞ノミネート 1955年カンヌ国際映画祭パルムドール 1955年ゴールデングローブ賞男優賞 その他いっぱい (2005.10)
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マッチポイント | 2005 イギリス/アメリカ/ルクセンブルグ アスミック・エース MATCH POINT |
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ストーリー | 元プロ・テニスプレイヤーのクリスがロンドンでコーチとして働き始め、上流階級のトムと知り合い、彼女の妹と結婚する。しかしクリスはトムの婚約者ノラと浮気をし、婚約解消となってからも愛欲が再燃する。 | |||
監督 | ウディ・アレン | |||
出演 | ジョナサン・リース・メイヤーズ | エミリー・モーティマー | スカーレット・ヨハンソン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ |
コメント | 魅惑的な唇にやられちゃいました・・・ ロンドンに拠点を移してからの作風を考える前に、最近の映画はオチにこだわりすぎているような気がするウディ・アレン。彼の映画だと知らずに観ていたら、多分つまらないんじゃないかとも思えるストーリー展開なのですが、イギリス上流階級をさらりと皮肉ってみたり、逆にアメリカ人をも皮肉ってるようであったり、嫌味に感じない程度の平凡な流れ。上流階級の人間が観客をも小ばかにしたような態度にはムカムカとしてくるはずなのに、ウディ・アレンの映画だと思えばこそのめり込むことができました。 設定はどうあれ、浮気していた相手が妊娠してしまったため、悩んだ末に殺意を抱くといったよくあるパターンで、中盤以降はドストエフスキーの「罪と罰」をモチーフにした心理サスペンスの展開となってくる。しかも衝動殺人ではなく、用意周到に計画したクリフ(ジョナサン・リース・メイヤーズ)はノラ(スカーレット・ヨハンソン)の隣人に住む老婆をまず殺害してしまうのです。この終盤の展開が案外とスピーディに描かれていたため、罪の意識に苛まれ苦悩するといったシーンが短めなのがいい。逆に序盤が長すぎたようにも感じたのですが、ウディ・アレンがスカーレット・ヨハンソンに惚れこんでいたためなのでしょう・・・ 完全に見落としていると思うのですが、オペラや小説など、伏線がいっぱいあったのでしょう。だけど、ドストエフスキーと意外なオチがわかりやすいので、誰もが楽しめる作品になっていると思います。ただ、リングが欄干にぶつかり宙に舞うショットは『ロード・オブ・ザ・リング』かと思ったのですが、これは違うのでしょうね(教えてください)。クリスが一生罪を背負っていくのか、成功者となるのか・・・議論の余地も残してくれたことも素敵な映画かと思います。 2005年アカデミー賞脚本賞ノミネート 2005年ゴールデングローブ賞作品賞、助演女優賞、監督賞、脚本賞ノミネート 2005年セザール賞外国映画賞ノミネート (2006.10)
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