モンゴル | 2007 独/カザフスタン/露/モンゴル ティ・ジョイ=東映 MONGOL |
|||
ストーリー | モンゴルの一部族の長(ハーン)の息子として生まれたテムジンは毒殺された父の姿を見て、一族の男に裏切られる・・・たくましい少年ジャムカに助けられ盟友(アンダ)の血を交わす。 | |||
監督 | セルゲイ・ボドロフ | |||
出演 | 浅野忠信 | スン・ホンレイ | アマデュ・ママダコフ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | マハ(肉)は世界に誇れるモンゴル語? 『蒼き狼』に高評価をしてしまった者としては何をどう書いてよいのやら・・・と、悩む暇もなく全編モンゴル語による壮大な叙事詩にのめり込んでしまいました。その見方というものが『蒼き狼』とは全く違うため、比較する術もなく、12世紀末の中央アジアにおける出来事にタイムスリップするかのように身を委ねる鑑賞法がベストなのかもしれません。 物語はテムジン(後のチンギス・ハン)の幼少期とジャムカとの再会や彼との確執、そして壮絶な戦闘まで。テムジン(浅野忠信)の知的な戦略による英雄伝というよりは、彼の父親が毒殺された上に部下の裏切りによって虐げられたり、メルキト族に射抜かれたり、ジャムカに負けて奴隷として売られたりと、弱々しい面を全面に打ち出したような印象が残ります。負けてばかりなのに世界の半分以上を統一したというテロップには違和感さえ覚えるほど・・・ 根底にあるテーマとしては復讐の連鎖を強調したものであるし、テムジンが囚われていた期間にモンゴル族の統一を夢見て黙々と瞑想していたのではないかと推測したセルゲイ・ボドロフ監督の脚色が光ります。また、『蒼き狼』でも見られた息子の問題。自分の子ではないと知りつつも父親としての威厳を保つという、大らかで寛大な人物像も浮かび上がる。そして、兵は主人を自ら選ぶことができるというモンゴル族の不文律や、戦利品を全て部下に与えるという現代にも通ずる理想の上司像が魅力的なのです。 全編モンゴル語の映画なんてのは初めての経験でしたが、どことなく韓国語やギリシア語に似たところもあり、柔らかい響きが心地よかったです(眠くなるかもしれませんが)。そのモンゴル語を浅野忠信が流暢(よくわかりません)に喋り、日本人であることを忘れてしまうほど成り切った演技。誰もがCGだとわかるほどの血飛沫にも違和感を感じず、むしろ歴史ファンタジーとしてとらえるのもいいかもしれません。 ドラクエ8のやりすぎです・・・鑑賞中、メルキトと聞いてドラクエを思い出し、ドラクエ8のボスキャラであるラプソーンが朝青龍に似てるために親の仇であるかのように攻撃したことを思い出してしまいました。とにかく兵士やら建物やら、何でもドラクエに結びつけてしまったのです。その上、テムジンの敵が朝青龍だったならば・・・燃える・・・ 2007年アカデミー賞外国語映画賞ノミネート (2008.4)
|
モンスター・ハウス | 2006 アメリカ ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント MONSTER HOUSE |
|||
ストーリー | 12歳の少年DJの向かいの家にはネバークラッカーという老人が住んでいた。敷地内に入ると何でも取り上げてしまう頑固じじいだったけど、心臓発作で倒れてしまい・・・ | |||
監督 | ギル・キーナン 製作総指揮:スピルバーグ&ゼメキス | |||
出演 | 高山みなみ | 宮里駿 | 石原さとみ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | アーケードゲームの連続記録を出すにはオムツまで用意しなければならないのか・・・ ロバート・ゼメキスの『ポーラー・エクスプレス』に続いてのモーション・キャプチャー・アニメーション。3DCGによる気持ち悪い動きを見ると、モンスターハウスよりも人間のほうが怖かったりする。さすがにお子様向けの映画だけあって、他人の家の敷地内に勝手に入っちゃだめだよと注意を促すような内容で、小さな女の子が三輪車を奪われたり、DJの友達チャウダーのバスケットボールが奪われてしまったりするのです。 有無を言わせず何でも飲み込んでしまう芝生。怖いようですけど、有料ゴミ・粗大ゴミを置いて逃げてしまえばとても便利そう。大切そうに扱ってその家の前に置いてしまえば完璧だと思います。 モンスターハウスの頑固爺さんが心臓発作により救急車で運ばれてしまうのですが、まだまだ悪さをする家。そこで、DJ、チャウダー、そしてハロウィン用のお菓子を売っていた少女ジェニーの3人が家を退治しようと乗り込みます。太ったお婆ちゃんの存在が明らかになるのですが、ここで『ギルバート・グレイプ』を思い出してしまいました。主人公DJの名前は何の略なのかわからなかったのですが、もしやジョニー・デップのイニシャル? ストーリーはたいしたことないのですが、色々考えさせられます。他者を寄せ付けないで侵略されることを極端に怯えるような様子はアメリカそのものじゃないのかと思っていた前半と打って変わり、謎が解けてからはそれが逆転する。ネバークラッカーとその妻の怨念が古い慣習と宗教に縛られた小国のように思え、その怨念を解き放ち民主主義を植え付けようとする帝国主義国家の関係。まるで世界の縮図のような争いが描かれていたような気さえしてくるのです。こうなってくると、酔っ払って家に拉致されたボンズは「自己責任だ」とDJたちから非難されるだけかもしれません。 モンスターハウスといえば、9年前に流行ったパチンコの機種にありました。攻略用のPSゲームも持ってます・・・ (2007.1)
|
問題のない私たち | 2004 日本 レジェンドピクチャーズ |
|||
ストーリー | 中学3年の笹岡澪(黒川)は友達と一緒に同じクラスの潮崎マリア(美波)をいじめていた。ところが転校生の新谷麻綺(沢尻)がクラスでの主導権を握ると立場が一変してしまうのだ・・・ | |||
監督 | 森岡利行 | |||
出演 | 黒川芽衣 | 沢尻エリカ | 美波 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | 「これはイジメではない」と自分の行為を正当化する澪。「私たちへの不快感に対する正当防衛」などと主張する。イジメによる自殺のニュースを見ても、「死ぬくらいの勇気があるなら歯向かっていけばいいのに」というのが持論だ。 リーダー格の立場も成績やスポーツなどでころころ変わるという脆さがある。危険だと感じた澪は麻綺を無視するように働きかけるのです。が、次の日には事態は一変、澪がいじめられるようになる。咄嗟に屋上から飛び降りようとしたとき、今までいじめていたマリアに助けられる。そうこうしているうちにイジメのターゲットがまた変わる。そして、いじめられた経験のある澪がみんなをまとめあげた・・・よかったよかった。と、揺れる心理状態もスピーディすぎるほどの描写で拍子抜け。 学校の先生(野波麻帆)がコンビニで万引きするところを見てしまった澪。家では父が再婚するなどの問題があった。そして今度は先生と澪との対決。万引き事件がかなりしこりを残してしまったのだ。先生からのイジメになる展開かと思ったら、さすがに皆は団結した後。集団パワーが勝ってしまうのだ・・・ 前半のイジメ問題の取り上げ方が良かっただけに、後半の万引き事件がわけわからない。こんな開き直る先生なんていないだろうと感じたのも束の間、最後は道徳の授業で見るテレビ番組のような終わり方だった・・・ま、実話がベースだということだからしょうがないか・・・ スクール水着の沢尻エリカ。他の生徒たちの水着姿も眩しいという、ロリコン趣味の映画だったとも言える。 (2006.11)
|
モンティ・パイソン 人生狂騒曲 | 1983 イギリス 劇場未公開 MONTY PYTHON'S THE MEANING OF LIFE |
|||
ストーリー | 7編のオムニバス | |||
監督 | テリー・ジョーンズ テリー・ギリアム | |||
出演 | グレアム・チャップマン | ジョン・クリーズ | エリック・アイドル | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★ |
コメント | プロローグ:クリムゾン(ギリアム)・・・終身保険会社が経営難に陥り、馬車馬のように働かされ、ちょっとしたことでクビを宣告される老労働者たちが決起!ビルが巨大な帆船となって船出する。海賊となった彼らは巨大な金融ビルを襲い、やがて世界中の金融ビル群を破壊していくのだが・・・ちょっとあっけないオチ。5章辺りに再登場するけど・・・ シーンの移り変わりが予測不可能。哲学的でありながら、単なる大人のジョークといった雰囲気でもある。下ネタには笑わせてもらえるけど、つまらない部分ももちろんあったり。後半になってエロ、グロ、ナンセンスが爆発するんだけど、最初から下ネタがあるためはじけぶりはイマイチだったかな。アニメパートが少ないのもちょっと残念。 1983年カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ(テリー・ジョーンズ) 他 (2008.5)
|
モンパルナスの灯 | 1958 フランス/イタリア 東和 MONTPARNASSE 19 LES AMANTS DE MONTPARNASSE |
|||
ストーリー | 1917年春のモンパルナス。肺結核に冒されたモディリアーニは麻薬と酒に溺れどん底生活を続けていた。ジャンヌという女性と知り合い、恋に落ちるが親に引き離される。静養のためニースに向かったが、ジャンヌは家出してやってくる・・・ | |||
監督 | ジャック・ベッケル | |||
出演 | ジェラール・フィリップ | リノ・ヴァンチェラ | アヌーク・エーメ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | モディリアーニの生涯は最近観た『モディリアーニ 真実の愛』によって衝撃を受けた。彼が死んでからは美術家として高い評価を受けているものの、生前の彼は見向きも去れない画家であり、逆に皆から見下されていたのだった。 いきなり女にだらしないモディの映像。年上の元娼婦ベアトリスと付き合いながらもジャンヌに目がいってしまう・・・ ずっと普通の恋愛劇のような雰囲気で飽きてきそうなところ。終盤に貧乏画家らしくカフェで絵を売る姿が涙を誘う。表情の少ない画商モレロ(ヴァンチェラ)がすごくいい。これぞ画商だ!という雰囲気。モディの死を見とってから、自宅へ行って絵を買い漁る姿には彼をなんとか有名にしたいと思う心と画商として才能を発揮したいという二面性も垣間見えるのですが、なんとも皮肉な人生を・・・ 実際には妻ジャンヌは後追い自殺。束の間の喜びも感じることができなかったのかもしれません・・・と考えるともっと悲しい。 (2006.3)
|
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||