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昔みたい 1980 アメリカ
COL
SEEMS LIKE OLD TIMES
ストーリー  売れない小説家ニックが銃で脅かされて銀行強盗するが、銀行のカメラに綺麗に写ってしまう。元妻である女性弁護士グレンダ(ホーン)のところにころがりこむが、地方検事の夫アイラから隠す。
監督 ジェイ・サンドリッチ 脚本:ニール・サイモン
出演 ゴールディ・ホーン チェヴィー・チェイス チャールズ・グローディン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★ ★★ ★★
コメント  アメリカ的であるため、ニール・サイモンの脚本はイマイチ笑えない。映画自体も映画っぽくないこともあるのだろう。
 
1981年ラジー賞助演男優賞(グローディン)
(2004.12)

麦の穂をゆらす風 2006 イギリス/アイルランド/独/伊/西
シネカノン
THE WIND THAT SHAKES THE BARLEY
ストーリー  1920年、イギリスに支配されてきたアイルランドに独立の気運が高まった。故郷の町コークを逃げ出そうとしていた医師のデミアンは仲間が殺されるのを見かねて兄テディの指揮する義勇団に参加することになった。
監督 ケン・ローチ
出演 キリアン・マーフィ ポードリック・ディレーニー リーアム・カニンガム
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★
コメント  愛国心を強要されたら・・・
 なんだか今の日本に照らし合わせてしまいました。この映画でのアイルランド独立運動は彼らの愛国心そのもの。結局は分裂してしまう義勇軍でしたけど、英国からの抑圧支配から逃れるという心は一つ。理不尽にも殺された仲間を見たら、黙ってはいられなくなりそうです。だけど、途中からその激しい感情もデミアン(キリアン・マーフィ)の冷静な交渉のおかげで納まりました。武器がなくても・・・
 過去のアイルランド史を学ぶのにも参考になる映画でしたが、それよりも現代の世界情勢をも見つめなおすいい契機となりました。支配者と被支配者、帝国主義国家と植民地、どこを見ても似たような関係があるものです。民族自決権は奥が深いものがあるので、ここでは敢えて論じませんが(というより、よくわかってない)、第三者の介入だけは納得できません。独立を勝ち得たとしても、独立戦争時に植え付けられた暴力性がそのまま残ってしまうのも彼ら自身のせいではないように思えるくらいです。最初は戦いたくなかったデミアンだって、周囲の暴力を目撃しなかったら武器をとることもなかったはずですから・・・
 映画の中では生爪をはがすという拷問シーンがとても痛々しくて、強烈な印象を残したし、シネード(オーラ・フィッツジェラルド)の家が焼かれるシーンに胸が苦しくなりました。それに屋根が燃えてなくなったのに、そこに住み続けようと頑張るおばあちゃん。祖国に住むことを主張する縮図ともなっていましたけど、支配者はなぜもこう弱い人たちをいじめるんでしょう。こんな光景を見せられたら暴れたくなっちゃいますよ。
 終始ドキュメンタリーのような撮影のおかげで感情移入しまくり。ジープ2台でやってきた英国兵士に攻撃を仕掛けるシーンでは、自分もあの場で銃を構えているかのような気分になりました。しかし、あの一連の状況下にあったら自分は真っ先に殺されるだろうにと、反省もしまくり。歴史、政治、法律と、正確な知識さえあれば渡り合える。暴力だけの報復の連鎖をどこかで断ち切ることができると信じて・・・
 

2006年カンヌ国際映画祭パルムドール
2006年ヨーロッパ映画賞撮影賞
(2006.12)



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