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日曜日が待ち遠しい! 1982 フランス
東宝東和
VIVEMENT DIMANCHE!
ストーリー  妻と妻の愛人が殺された不動産屋ベルセルが解雇した秘書バルバラ(アルダン)に調査を頼む。妻が泊まったニースのホテルに泊まると探偵事務所の男が潜入して、謎が深まる・・・
監督 フランソワ・トリュフォー
出演 ファニー・アルダン ジャン=ルイ・トランティニャン カロリーヌ・シホール
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★
コメント  ヒッチコック風のサスペンスタッチの白黒映像。軽い展開にトリュフォー風のコミカルなシーンと拙い編集は健在。ファニー・アルダンは知ろうと劇団の女優という設定だけど、ずっと舞台衣装のままで調査活動する。ホテルのエレベーターで出会った男はポケットからブラジャーを落とすし、探偵事務所の男はカツラをかぶるし、クスっと笑わせるシーンが満載。
 犯人は最初から胡散臭い男。終わってみると、色々と伏線があったのだなと感ずるが、無駄な人物が多すぎる。動機や関連付けなど、後からこじつけたような感じ。ツッコミだらけだけど気軽に楽しめるかもしれない。
 
1983年英国アカデミー賞外国語映画賞ノミネート
(2005.7)

ニック・オブ・タイム 1995 アメリカ
Par=UIP
NICK OF TIME
ストーリー  娘と一緒にLAに降り立った会計士ワトソンは、警官の振りをした男女に連れ去られ、娘を人質にとられ、知事を暗殺せよと脅かされた。
監督 ジョン・バダム
出演 ジョニー・デップ クリストファー・ウォーケン ローマ・マーフィア
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★★
コメント  90分という時間の中でリアルタイムで時間が経過するサスペンス。エレベーターの中でのデップの汗、ギョロ目ウォーケンの不気味な合図。俳優陣の名演が光っていた。靴磨きの黒人復員兵ヒューイ(チャールズ・S・ダットン)の耳が不自由な演技も見事だった。
 『真昼の決闘』のように時間をシンクロさせるという手法のためか、後半の緊張感を上手く引き出せなかったようだ。前半の謎に包まれた展開と恐ろしい男に睨まれる恐怖はすごく良かったのに、いかにもハリウッドのアクション映画として終わってしまったのが残念。しかも黒幕の男がそのまま去っていくのはいいけど、そんなに社会派作品じゃないのだから、娯楽作品として楽しむ人にとっては欲求不満になるはずだ。
 
(2004.12)

日本沈没 1973 日本
東宝
TIDAL WAVE
ストーリー  深海潜水艇わだつみの調査により日本海溝の異変に気付いた田所博士(小林)と小野寺(藤岡)は政界・財界によるD計画に参加することになった・・・
監督 森谷司郎  原作:小松左京
出演 藤岡弘 いしだあゆみ 小林桂樹
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  2006年のリメイク版とは主旨もテーマも全く違う内容。特に後半の海外移住計画はシミュレーションとしては見事だし、それでも840万人しか行き先が決まらない。前半の山本総理(丹波哲郎)の言葉も「自衛隊は何のためにあるのか?国民の生命や財産を救うとは?」と根本的な疑問をつぶやく姿も面白い。
 特撮技術は1973年なのに凄い!地震の揺れ具合や明らかに模型であるとわかるところはご愛嬌だが、当時の科学者の意見を取材したことからもリアリズムに徹している。リメイク版でも特攻精神が描かれていましたが、こちらでは海外から神風と称されていた。だけど、それは無謀な救助活動であって、わざわざ死んでいくことじゃなかった・・・
 日本は沈没してしまう・・・虚しさと未来を考える心が同居してしまう社会派映画ともいえる作品だ。
(2007.1)

日本沈没 2006 日本
東宝
ストーリー  
監督 樋口真嗣  原作:小松左京
出演 草なぎ剛 柴咲コウ 豊川悦司
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★ ★★ ★★
コメント  今のうちに海外移住計画を!会津でも大丈夫かも・・・
 さすが樋口監督だけあって、特撮では素晴らしいシーンがあった。しかしそれよりもエキストラの人数が凄い!そして意外な登場人物、富野由悠紀、庵野秀明、福井晴敏などなど。「わだつみ」スタッフの中にもこっそり明和電気の土佐社長が出ているし、吹き出してしまいそうになったのが、柴咲コウのじいちゃんが丹波哲郎だったこと。こんな大勢の出演者の中で、意外な人物探しも楽しいかもしれない。
 オリジナルの映画はさっぱり覚えてないけど、もうちょっと骨太だったような気がする。それを今回のリメイクでは、深海調査パイロットと女性レスキュー隊員のラブストーリーがメインのように扱われてが、ドラマとしては全くお粗末なもの。むしろ大災害におけるシミュレーション映画と思えば腹が立つこともないでしょう。
 しかし、特別出演の石坂浩二演じる山本首相を中心にした興味深い台詞やエピソードもあり、ちょっと考えさせられました。まずは「アメリカに見捨てられる」こと。いくら経済大国日本であっても産業経済が崩壊してアメリカにおける日本企業も株の大暴落しては、日本に魅力がなくなるため。そして「民族的特徴として、国土とともに死ぬ覚悟である者が多い」こと。国土を失って流浪の民となっても、「人が集まればそこが国になる」という発想が生まれない国民性があるのかもしれませんね。
 また、難民の受入先を交渉しに行くなどといった、日頃の外交がお粗末な国であることも皮肉ってるようなエピソード。「韓国は受け入れてくれない」などとも言ってましたけど、中国もかなりやばいでしょう。元々日本が難民受け入れに消極的なため、いざというときには日本人は嫌われることになるかもしれません。ましてや靖国問題が解決しないのだから、仮に中国で受け入れられても、日本難民が迫害されるのは目に見えてます。
 前半はそれなりに楽しめましたけど、緊張感が徐々になくなり、『アルマゲドン』的な特攻精神にうんざりしてしまいました。國村隼は交渉のため中国に向かったようですけど、彼もまた特攻だったのかもしれません。戻ってこなかった理由も、袋叩きにあってたのからなのかも・・・
(2006.7)

日本の黒い夏 冤罪 2000 日本
日活
ストーリー  松本サリン事件を題材にした冤罪を描く。1994年、松本で毒ガスがまかれ、第一通報者が逮捕され、11ヶ月後、放送部の高校生たちによってドキュメンタリーが撮られる。
監督 熊井啓
出演 中井貴一 細川直美 遠野凪子
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  あくまでも、マスコミに謝罪を求めるのではなく、神部さんが捕まった背景、「なぜ簡単に犯人にされたのか」を調べる高校生。エクスプレス社のデスクだけが神部さん無罪説に向かっていた事実。
 警察、マスコミの事実確認などは想像もあるのだろうけど、かなり響いてきました。それもこれも河野さんを知っているからで、実際、最初の報道だけでは自分も疑ってしまったことを思い出しました。ただ、河野さんが出たテレビ番組を見たことがあるので、それほどまで感動もできなかった。高校生の取材という手法を取ったのも苦心の末ということがわかるけれど、順撮りのドラマにしたほうが感慨深いような気がします。
(2005.7)

日本の悲劇 1953 日本
松竹
ストーリー  戦後8年経っても日本は暗黒の坩堝に巻き込まれたまま。戦争未亡人である、旅館の女中・井上春子の息子清一は養子に行きたいと相談する。
監督 木下恵介
出演 望月優子 桂木洋子 田浦正巳
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★ ★★★
コメント  戦後に起こった事件をニュースフラッシュのように登場させドキュメンタリー風のオープニングで始まる。「湯の町エレジー」を奏でる流し(佐田啓二)。
 戦後直後には闇市で働いていた春子。子供たちに米を食わせるためにどんなことでもやってやるというタイプの働き者の母親だ。清一は医学を志し、裕福な医者夫婦への養子話が魅力的なのだが、母親を蔑ろにしているのではなく、これ以上苦労かけたくないと願うだけだ。
 ストーリーは冗長気味に進み、回想シーンが戦後の社会派要素満載なのに比べ、本編のほうでは、洋裁教室と英語塾に通う娘春子が塾長(上原謙)との不倫(未遂か?)や、春子が旅館の常連客にそそのかされて相場をやっていることがメインになり、養子になるために籍を抜かぬまま医者宅で住むことが手抜きになってしまった感がある。特に塾長赤沢が婿養子であることとかつてはお嬢様育ちであった嫁(高杉早苗)が憎らしくなる様子などはメロドラマの世界だ。
 ラストも娘を探して駅のホームで悲惨な結末を迎えて、どうしようもない虚無感に襲われるが、そのしばらく前に回想シーンを上手く繋げた編集のおかげだろう。しかも無音の回想シーン。時折挿入される新聞記事やニュース映像が高度成長期前のギスギスした人間関係を象徴しているかもしれない。

1953年ブルーリボン賞脚本賞
(2006.5)

日本の夜と霧 1960 日本
ストーリー  二つの結婚式を通して、学生たちの安保闘争や学生運動の団結や分裂を描いた映画。自殺した青年、スパイ容疑のかかった勤労少年の問題で対立が生じてゆく・・・
監督 大島渚
出演 桑野みゆき 津川雅彦 小山明子
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  大島渚は編集技術を知らなかったのか?と思えるほど、舞台劇を意識したかのような長回し中心のカット。しかも切り替えシーンにおいても壁をいつのまにか取り払ったかのように結婚式会場から夜の公園を映し出す。回想シーンにおいても、クローズアップされた人物の周りをブラックアウトし、切り替えを感じさせないくらいにリアルさを出していた。
 党(多分、共産党)をバックボーンにした正統派の人物から、微妙に考えの違う者が対立してゆく。これは安保闘争に限らず、政治的な思想が統一からカオスへと変化する様相を上手く描いていた。うたごえ運動にしたって、ひとつの歌だけを延々と流しているのに、人の心はさまざま。現代のように平和な世の中になってゆくと、こうもばらばらになっていくもんだと未来を予知したような内容だったのかもしれない・・・
 数多い台詞のミスも平気でそのまま本編へ。長回しというのも大変だろうけど、フィルムを無駄にしたくないといった庶民的な一面だったのだろうか。
(2006.5)










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