オリエント急行殺人事件 | 1974 イギリス Par=CIC MURDER ON THE ORIENT EXPRESS |
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ストーリー | 1930年、ロングアイランドのアームストロング家の娘が誘拐され殺される関係者が全て死亡するという悲惨な事件があった。それから5年、名探偵ポワロがイスタンブールからオリエント急行に乗るが、殺人事件が発生する。 | |||
監督 | シドニー・ルメット 原作:アガサ・クリスティ | |||
出演 | アルバート・フィニー | ジャクリーン・ビセット | アンソニー・パーキンス | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 豪華な列車で旅する中、ラチェット氏が殺された。死体の横には燃えた手紙。そこに書かれた文字を炙り出す方法が新鮮だったよ、ポワロ。a-i-s-y。かつてのアームストロング家の事件で殺された娘デイジーを思い出し、ラチェットが実行犯であると確信するポワロ。彼の秘書を尋問し始める。 結末がだいたいわかっていると、どうも面白くない。映画の作りにしてもポワロの喋りすぎの演出によって、嫌悪感も沸いてくる。元々が過去の事件の被害者とそれに関係する不幸を背負わされた人たち。独壇場となった推理演説が長すぎるため12人の乗客が行動を起こさないのも疑問だ。まぁ、列車が雪のためストップしているのでしょうがないのかもしれないが・・・ しかし、真相がわかったところで報告が大変ややこしい。12人の客が次々と復讐のためラチェット氏にナイフを刺していく光景は迫力があるし、ポワロが最後にとった決断には感動できる。だから余計に中盤までの演出の弱さが残念だ。 1974年アカデミー賞助演女優賞(イングリット・バーグマン) 同主演男優賞、脚色賞、撮影賞、作曲賞、衣装デザイン賞ノミネート その他 (2006.1)
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オリバー! | 1968 イギリス COL OLIVER! |
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ストーリー | ディケンズの名作「オリバー・ツイスト」のミュージカル。 | |||
監督 | キャロル・リード | |||
出演 | マーク・レスター | オリヴァー・リード | ロン・ムーディ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ |
コメント | マーク・レスターが可愛いけど、歌は吹替えか? ナンシーが殺される場面を悲惨なものにしなかったのは子供向けだからなのか、エンディングだってお金持ちになってメデタシメデタシといった雰囲気だし・・・貧民たちの苦悩のようなものがさっぱりなかった。 フェイギン役のロン・ムーディ、ドジャー役のジャック・ワイルドがやはり印象に残る。ナンシーのシャニ・ウォリスもgood 1968年アカデミー賞作品賞、監督賞、ミュージカル音楽賞、美術監督・装置賞、音響賞、名誉賞 同主演男優賞(ロン・ムーディ)、助演男優賞(ジャック・ワイルド)、脚色賞、撮影賞、衣装デザイン賞、撮影賞ノミネート 1968年ゴールデングローブ賞作品賞、男優賞 その他 (2006.1)
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オリバー・ツイスト | 2005 イギリス/チェコ/フランス/イタリア 東芝エンタテイメント=東宝東和 OLIVER TWIST |
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ストーリー | ディケンズの名作を『戦争のピアニスト』の監督ロマン・ポランスキーが描く。 | |||
監督 | ロマン・ポランスキー | |||
出演 | バーニー・クラーク | ベン・キングズレー | ハリー・イーデン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | JRの列車に乗ったときによく耳にするメロディ「鉄道唱歌」(作曲:多梅雄)を思い出してしまうテーマ曲。列車に乗ることができればオリバーも疲れなかったろうに・・・ ちょっと前まで『オリバー・ツイスト』と『オスカー・ワイルド』とを混同していました。もしかすると、オリバー少年は大人になるにつれてゲイに目覚めるんじゃないかとよからぬ想像もしてしまったのです。これは完璧な間違いでした(恥)。正解はイギリスの文豪チャールズ・ディケンズの小説ですのでお間違いなく!ましてや、人間とチンパンジーのハーフじゃないかと噂されたオリバー君でもありませんのでご注意を。 先日、wowowにてミュージカル映画の『オリバー!』(1968)も観ましたので、予習は完璧すぎるほどでした。『小さな恋のメロディ』の主人公でもあるマーク・レスターがオリバーの役を演じていて、周りの歌の上手さに置いてけぼりを食らっていた彼の寂しそうな表情が印象に残っています。オスカーでも12部門の候補の内作品賞を含む6部門制覇するほどの映画だったのです。しかし、主演男優賞候補だったのはオリバーではなくフェイギン役のロン・ムーディ。助演男優候補はドジャー役のジャック・ワイルドでした。この2人の好演も印象に残ります。 ミュージカルとドラマでは比較の対象にならないのかもしれませんが、音楽の良さを加味すると総合的にも『オリバー!』に軍配が上がりそうです。このポランスキー版の特徴は、原作に忠実(読んでないけど)であること、真面目に作りすぎていること、セットに金をかけすぎていることが挙げられるでしょう。非の打ち所がないため、面白くないとでも言うのでしょうか、あたかもディケンズの紹介映画のようになってしまいました。 では、どう脚色すれば素晴らしい作品になったのでしょうか。まず、素顔がわからなくなるほどメイクしたベン・キングズレーをせっかく起用しているので、彼には最初、目をギラギラ光らせて脂ぎった顔に塗りたくり、口からはヨダレを垂らすくらい不気味なじいさんにする。後半にはその不気味さから穏やかにオスカーをみつめる目に変化させ、愛情たっぷりの好々爺にしてしまう。ナンシー(リアン・ロウ)はフェロモンをガンガン感じるほど露出度をあげる。ビル・サイクス(ジェイミー・フォアマン)には『シャイニング』のジャック・ニコルソンをイメージしてもらう。こうすればメリハリのきいた俳優陣となります。更に、R指定を受けてもかまわないから、孤児の扱いやオリバーの受けた数々の苦難を残酷に描き、ナンシー殺害ではスプラッタームービーのごとく描けば完璧です。そして、助監督かアドバイザーとしてパク・チャヌクを呼び寄せれば、もっといい作品になったかもしれません。 アカデミー賞最有力などといった宣伝も見られますが、獲れるとしたらメイクアップ賞と舞台装置賞の二つでしょうね。 (2006.1)
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オール・ザ・キングスメン | 1949 アメリカ COL ALL THE KING'S MEN |
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ストーリー | ウィリー・スターク(クロフォード)という人気の出てきた政治家を取材させられたジャック・バーデン(アイアランド)。 | |||
監督 | ロバート・ロッセン | |||
出演 | ブロデリック・クロフォード | ジョーン・ドルー | ジョン・アイアランド | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 5人以上の集会は禁止だ!として警官に引っ張っていかれるシーンを目撃。「自由の国アメリカだからな。せいぜい頑張ってくれ」などとあからさまな妨害をする。スタークの論点は「政治の腐敗」。金で学校でも病院でも支配しようとしている政治家たちを糾弾しようとしているのだ。 夜学で法律を学びつつ頑張るスタークだったが知事選には落選。小学校で死者を出す事故があったのを役人の汚職のせいだとして起訴し、彼の人気も徐々に上昇。しかし田舎ばかりで演説してるし、バランスタックスという点だけで平凡。農民の圧倒的な支持を得て有力視されていたが、またもや敗北。ジャックも新聞社を辞めてしまった・・・ 4年後にはジャックも雇われて知事に当選するスタークだったが、金の集め方など、かなり俗物政治家になったように感じるようになる。部下であっても裏切り者にはスキャンダルを探し出し葬り去ろうとする。そして息子の飲酒運転による交通事故。どんどん堕ちてゆくスターク。 ジャックの恋人であったアン(ドルー)もスタークの愛人になってるというのに、未だにスタークを神格化している彼ら。判事は自殺。アンの兄で病院院長となったアダムは徐々に離れていく・・・ ニュースでも州軍隊を私物化してると皮肉られ、悪魔とも独裁者とも言われているのにどんどん突き進むスターク。アダムとの確執があるまま、知事弾劾裁判を受けるが民衆の力を相変わらず掌握したままだったので勝訴。しかし、アダムが銃を放ち・・・ どの時代でも一緒だ。民衆のため、汚職を一掃などと言っても、権力を握ってしまうと自ら堕落していく政治家。一番ひどいと感じたのはデモさえも自作自演するほどの徹底ぶりだ。この酷さは内部にいないとわからないのだと思うと・・・こわい。 1949年アカデミー賞作品賞、主演男優賞、助演女優賞(マーセデス・マッケンブリッジ) 同助演男優賞(アイアランド)、監督賞、脚色賞、編集賞ノミネート 1949年ゴールデングローブ賞作品賞、男優賞、助演女優賞、監督賞、有望賞 その他 (2007.2)
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オール・ザ・キングスメン | 2006 アメリカ ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント ALL THE KING'S MEN |
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ストーリー | 1949年のピューリッツァ賞受賞作品を再映画化。 | |||
監督 | スティーヴン・ザイリアン | |||
出演 | ショーン・ペン | ジュード・ロウ | ケイト・ウィンスレット | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 判事にも何か後ろめたいことがあるはずだ!・・・そう、人肉喰ってます・・・ 1949年にアメリカで公開された『オール・ザ・キングスメン』の脚本・監督のロバート・ロッセンは『グッドナイト&グッドラック』でもお馴染みのハリウッドの“赤狩り”の犠牲になった人だ。オリジナル作品は民主主義であるはずのアメリカ暗部を描いていたため、日本でも公開されたのが70年代に入ってからとなった。今リメイク作では時代も人物設定も同じではあるものの、多少オブラートに包まれたかのようにウィリー・スターク知事(ショーン・ペン)の独裁者ぶりはおとなしくなっていたように感じました。しかし、その政治的・社会的なメッセージは重く、質を落とすことなく見応えのある映画となっています。 オリジナルでは新聞記者ジャック・バーデンと元恋人アンの心理描写はそれほど克明ではなかったので、今回の鑑賞によってそれぞれの登場人物の関係が掴みやすくなってたのは良かった点です。一方、腐敗政治・独裁的知事の悪魔ぷりはそれほどでもなく、ショーン・ペンのヒトラー然とした鬼気迫る演説シーンが印象に残るだけでした。圧倒的な民衆の支持を得て、貧乏人のための政治を強調する演説。最初は歓迎すべき政治家だと感じるのですが、徐々に権力にしがみつく醜さが浮き彫りにされる展開には震えさえ起こるほどです。 『ホリデイ』では兄妹の関係。この映画では元恋人同士のジュード・ロウとケイト・ウィンスレット。何が二人を深い関係から遠ざけてしまったのかは複雑なのでしょうけど、「やっておけばよかった」と後悔するジュード・ロウの姿には共感を覚えてしまいます。そしてケイト・ウィンスレットの兄役であるアダム(マーク・ラファロ)の旧友への想いや政治家への憎悪などはとてもわかりやすく描かれていました。 今リメイク作ではショーン・ペンが主演となっているけど、旧友・恋人・判事(アンソニー・ホプキンス)に対する複雑な思いや政治に対する冷静な心理描写を考えると、むしろジュード・ロウが主演であるような気がします。ショーン・ペンは映画での活躍よりも、数々のブッシュ批判コメントのほうの活躍が目立ちます。もっと吼えて暴れてほしいと願うのは不謹慎でしょうか・・・ (2007.4)
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俺たちの明日 | 1984 アメリカ MGM/UA=CIC RECKLESS |
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ストーリー | 工場地帯の町に住む不良高校生ジョニー・ローク(クイン)はとにかく町を出たかった。アメフトの選手でもあり、活躍はするが、家族の悩みを抱えていたのだ・・・ | |||
監督 | ジェームズ・フォーリー | |||
出演 | エイダン・クイン | ダリル・ハンナ | ケネス・マクミラン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | がけの上で、バイクで空き缶を蹴るという1人遊び。遊技場でもかなりの顔。いきなり女子トイレで女の子とやってしまう。そんな彼に思いをはせるお嬢様トレイシー(ハンナ)。2人はダンスパーティで偶然カップルに選ばれ、その後「バイクに乗らないか」と誘われるままドライブへ。しかし、何も起こるわけではなく、「俺は町を出たいんだ」「私は残りたい」などと会話するだけ。 父親は飲んだくれで工場でもやっかいもの。ジョニーとトレイシーはお決まりどおり結ばれるが、父が死んでしまう・・・悲しむというよりは、むしゃくしゃして、暴れたくなる心理描写。ラストは爽快感を味わえるけど、バイクでどこまでもって、今後が心配かもしれない。 ダリル・ハンナの若い頃はこんなに綺麗だったんだな。おっぱいもgood (2006.5)
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俺たちは天使じゃない | 1989 アメリカ Uni=UIP WE'RE NO ANGELS |
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ストーリー | 1935年、カナダとの国境近くの州刑務所。極悪囚人ボブ(ジェームズ・ルッソ)が看守を撃ち殺して逃亡を謀る。 | |||
監督 | ニール・ジョーダン | |||
出演 | ロバート・デ・ニーロ | ショーン・ペン | デミ・ムーア | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | ちょいと頭の悪そうなジム(ペン)と同室の(デ・ニーロ)が逃亡の巻き添えを食ってしまう。わけのわからぬまま一緒に逃亡することになったのだ。しかも彼ら二人は足枷で繋がれたまま。ボブとは途中ではぐれてしまい、出会った老婆に口から出まかせを言ったおかげで有名な神父と間違われてしまう。そのまま国境の町の大きな教会に居座ることになった二人。 歌えない賛美歌に口を合わせたり、ごまかしが無茶苦茶なところが笑えました。目の見えない娘を持つデミ・ムーアは5ドルさえくれれば誰とでも寝る。金のないデ・ニーロが寄付された金を持ってそそくさと彼女のもとへ戻る様で大笑い。 祭りの行列に参加するかしないかでもひと悶着あったけど、そんな折、ボブが捕まってしまったのだ。そして銃撃戦となって、涙を流すマリア像娘が川に落ち、デ・ニーロが泳げないのに救助に向かう。奇蹟が起こり、娘がしゃべれるようになったのだが発した言葉は「その人、脱獄犯・・・」 本物の神父が現れたらどうなるのかとハッピーエンドにするのはおかしいと思いつつも、なかなか面白い映画だった。ジョン・C・ライリーの神父姿も面白い。 (2006.10)
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オレンジカウンティ | 2002 アメリカ 劇場未公開 Par ORANGE COUNTY |
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ストーリー | 南カリフォルニア、オレンジ郡に住むショーン・ブラムダー。サーフィンばかりの毎日だったが、捨てられていた小説を拾ったことから小説家になることを目指すようになる。 | |||
監督 | ジェイク・カスダン | |||
出演 | コリン・ハンクス | ジャック・ブラック | カイル・ハワード | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 52回読み直してようやく人生の目標がみつかった。 それ以来毎日書き続けたというショーン(トム・ハンクスの息子)。兄貴ランスは酔っ払いのジャックブラックだ。 勉強しなくても成績優秀だったショーン。スタンフォード大学も楽勝だと教師からお墨付きをもらっていたのに、成績表の取り違えで不合格になった。ガールフレンドに相談すると、同級生のターニャのお祖父さんが大学の理事だということでさっそくアタック。急遽、理事夫妻が彼の家に面接にくることになった。酔っ払いの母親、再婚した認知症の夫、変態の兄貴のおかげで入学は却下。パンツ一丁のジャック・ブラックのはじけ方が最高だ。 色んな手を打ってみても、結局は諦めるしかない。別にスタンフォードじゃなくても道はあるんだと気づくという単純なストーリーながら、小説家スキナー(ケヴィン・クライン)に偶然会ったことで気分が晴れる。偉大な作家の根底には故郷の念が強いものだ。 ラストのハッピーエンドは青春ものだからしょうがないのかもしれないけど、もっと挫折を味わわないといい作家にはなれないだろうな。自分で蹴ったからいいようなものの・・・ 2002年MTVムービーアワード ブレイクスルー演技賞(ハンクス)ノミネート (2006.5)
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