最後の猿の惑星 | 1973 アメリカ FOX BATTLE FOR THE PLANET OF THE APES |
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ストーリー | 大規模な戦争の後、猿と人間は共存していた。シーザーは両親が映ったテープが存在していることを知り、廃墟へと探索に行くが、そこには放射能によってミュータントがいた・・・ | |||
監督 | J・リー・トンプソン | |||
出演 | ロディ・マクドウォール | ナタリー・トランディ | セヴァン・ダーデン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 2670年、オランウータンの学者が歴史を説明・・・新猿の惑星、猿の惑星征服のあらすじ。つまりは人間は同じ過ちを犯したということだ。歴史は変えられない・・・ 猿が「ノー」というのは許されるのだが、人間がノーと言うのは隷属時代を思い出させるので禁句となっていた。シーザーがまだ生きているのだから、それほど年月は経ってないのに、猿たちは皆しゃべれるし、オランウータンの知識は人間のそれを遙かに超えていた。さすがに無理っぽい設定だ。猿と人間が共存、しかも平等に近いということはTV版の設定にも似ているのかもしれない。 ミュータント、といっても普通の人間たちは住居である廃墟のみならず世界を猿に奪われるのではないかと楽園を襲う。ゴリラの軍隊の意見も正しいように思えるが、どちらを見ても現在の国家間の縮図のようだ。猿のなかでも、生き捕りを主張するシーザーに反して、ゴリラたちは人間を殺したいだけ。最後にはシーザーを暗殺する計画さえあった。 “猿は猿を殺してはならない”という神聖なる掟。なんとなく平和的な終わり方で、その後少なくとも600年は平和共存が続くけど、軍隊や武器、守ることの意味まで考えさせられそうなところが面白い。 『猿の惑星』 『続・猿の惑星』 『新・猿の惑星』 『猿の惑星征服』 本作 (2007.11)
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サイドウェイ | 2004 アメリカ/ハンガリー FOX SIDEWAYS |
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ストーリー | 小説家になる夢を持つ教師マイルス。親友のTVスター、ジャックの結婚祝いのために男二人でワインカントリーへの旅行を計画。 | |||
監督 | アレクサンダー・ペイン | |||
出演 | ポール・ジアマッティ | トーマス・ヘイデンチャーチ | ヴァージニア・マドセン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 独身最後の旅ということで女をナンパすることしか考えていないジャック。マイルスは彼のためにワインの良さを教えたいのに・・・離婚して落ち込んでいるマイルスに対してジャックは女をあてがおうと考えていた。 マイルスの馴染みの店のマヤとワインについて語り、なんとなくいい雰囲気になる。「下り坂のワインが好き」というマヤ。しかし、マイルスは離婚したヴィクトリアに電話などして、結局何もできない。 一方のジャックは結婚間近だというのにやりたい放題。結婚することを隠してマヤの友達といい仲になるもんだから、鼻を折られるほど殴られる・・・次に迫った女は旦那が帰ってきて指輪の入った財布を置き忘れるなど、ハチャメチャ。偽装工作のために車をわざとぶつけたりして、なんとか結婚式を迎えるが、マイルスはすっきりしない。 マヤに小説を渡したおかげで彼らだけは上手くいきそうな余韻を残してくれるけど、やっぱりワインのように熟成させて、じっくり愛を育てたいもの。笑わせていただきました。 2004年アカデミー賞脚色賞 同作品賞、助演男優賞、助演女優賞、監督賞ノミネート 2004年ゴールデングローブ賞作品賞脚本賞 その他いっぱい (2006.11)
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サイドウォーク・オブ・ニューヨーク | 2001 アメリカ パラマウントホームエンタテインメント SIDEWALKS OF NEW YORK |
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ストーリー | インタビュワーのトミー(バーンズ)は同棲中の恋人に突然別れを告げられる。新しい女を見つけろとアドバイスを受けた彼は早速ビデオ屋の店員マリア(ドーソン)をナンパする。 | |||
監督 | エドワード・バーンズ | |||
出演 | エドワード・バーンズ | ヘザー・グレアム | ロザリオ・ドーソン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★ | ★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | 初っ端は町行く数人の人に初体験のインタビュー。低予算ながら、ドキュメンタリー風に丁寧に作っている。スタンリー・トゥッチとブリタニー・マーフィの不倫カップルが面白いけど、彼女は単なる遊び。 基本的には8人の男女による群像劇。セックスと愛情について淡々と語るだけの映画。元彼元カノなどといった繋がりはあるが、ストーリーの面白さは全くない。時々面白い会話があるだけだ。 (2006.11)
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サイドカーに犬 | 2007 日本 ビターズエンド |
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ストーリー | 不動産会社勤務の近藤薫(ミムラ)は久々に会った弟から結婚式の招待状を受け取る。ふとしたことから、20年前に母親が家出し、夕飯を作りに来た父の愛人ヨーコと過ごしたひと夏を回想する・・・ | |||
監督 | 根岸吉太郎 原作:長嶋有 | |||
出演 | 竹内結子 | 古田新太 | 松本花奈 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | ふと聞えてきた漫才はトミーズか? 20年前のヨーコさんと過ごしたひと夏を回想する薫(ミムラ)。なんの変哲もない展開の映画かと思いきや、普通でない家庭環境を見事に普通に描いているところが凄い。母親が家出をしてしまい、その間に夕飯の世話をするのが父親(古田新太)の愛人であるヨーコ(竹内結子)。父親は怪しげな中古車販売業を始めてしまうし、家の中にはパックマンのゲーム機を持ち込んだり・・・ 時代背景も1980年代であり、流行でもある昭和30年代を描いた映画たちとは一味違った雰囲気を作り上げている。車やスーパーのお菓子コーナーなどはよく集めたな〜と感心させられるけど、年代はバラバラだったり、80年代でも珍しい駄菓子屋が存在感をアピールしていたりします。違和感はほどほどに感じながらも、冷蔵庫の位置はおかしいだろ!と勝手につっこんでみたりするのも楽しいかもしれません。コーラを飲むと歯が溶けるというネタもいいけど、その昔はチクロという発がん性物質のネタもいいかも・・・古っ。 物語としても大きな展開があるわけでもなく、少女時代をノスタルジックに描いただけなのですが、松本花奈ちゃんが演ずる小4の薫のとても繊細な心理がスクリーンに広がるんです。ヨーコさんがガサツで図々しいと第一印象を植え付けられたのに、彼女に対して徐々に傾倒していく様子。「新しい母親になってほしい」と言いたいのだろうけど、大人の世界とは距離をおいた物の見方をしているかのようでした。 伊豆への気ままな旅行がクライマックスとなっていましたけど、脇役として登場する樹木希林がツボでした。100万円を拾った住所不定の男の奇妙な話を聞いたばかりの薫が、愛人が相手の男の子供を誘拐という話をも鵜呑みにするシーンだとか、「お母さん」の言葉に敏感であるヨーコさんを気遣うところも微妙にリアルでした。 「嫌いなものを好きになるより、好きなものを嫌いになるほうが難しい」などという印象的な台詞もさることながら、「飼われているのがいいか、自分が飼うほうがいいか」などと男女の仲とも大人の縦社会ともとれる意味深な言葉も心に残ります。飼い犬として扱われることへの反発もなく、それでも幸せなひと時を感じられる子供時代。そして、ヨーコさんの面影と決別することによって大人しく周りに流されてきた自分も硬い皮から脱皮することができるんでしょうね。 (2007.7)
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サイレントヒル | 2006 アメリカ/日本/カナダ/フランス 松竹 SILENT HILL |
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ストーリー | ローズとクリスの夫妻は9歳になる娘シャロンの不思議な絵と夢遊病に困惑していたが、口にしていた「サイレントヒル」が実在するゴーストタウンであると突き止めたローズが娘とともにその町を目指す・・・ | |||
監督 | クリストフ・ガンズ | |||
出演 | ラダ・ミッチェル | ショーン・ビーン | ローリー・ホールデン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 手におえなくなった者は焼いてしまえ!魔女狩りにとどまらず、痛烈なブッシュ批判なのではないかと思えるくらいの社会派SF映画。 だと思っていたら、ゲームが原作であるホラー映画だったらしい。それほど怖くないのです。そもそも恐怖映画などというものは、誰であろうが殺してしまうシリアルキラー的なホラー映画以外は、後ろめたいことがなければ怖さが半減するはず。主人公のローズは娘を探し出したい一心で行動する設定ですし、魔女狩りに関しては嫌悪感を抱いている様子でしたから、彼女に共感すればするほど怖くなくなってくるのです。だけど、公式サイトはちょっと怖い・・・ 廃墟と化したサイレントヒルという町へ入ったローズ(ラダ・ミッチェル)と娘シャロン(ジョデル・フェルランド)だったが、忽然と姿を消してしまった娘。そして女性警官シビル・ベネット(ローリー・ホールデン)も加わって、シャロンの行方を追ってこのゴーストタウンを彷徨い歩く。夫であるクリフ(ショーン・ビーン)は妻の後を辿り、サイレントヒルへ入ろうとするが、人間の気配すら感じられない町には手掛かりすらつかめなかった・・・ 序盤において、彼女たち3人が30年前の同じ場所へタイムスリップしていて、ショーン・ビーンと他の男衆はわけもわからず空回りするばかり。偶然にも同じ場所にいた彼が「匂いが・・・」などとつぶやくのですが、30年も残り香があるなんて、よほど強烈な匂いだったのかもしれません。死んでしまったらタイムパラドクスが起きてしまうだろう?といった不安定な世界観ではありましたが、どちらかというとパラレルワールドのような雰囲気なので、彼の直感は多分気のせいだったと思ったほうがよさそうです。 恐怖感が薄れたのはこのタイムパラドクスのせいかもしれませんが、これは終盤までわからなくしたほうが良かったのでしょう。もしかすると主人公の夢の中なのではないかと思わせる浮遊感とか、現実離れしたCG効果も原因だったかもしれません。結局、憎き相手はクリスタベラだ!などと社会派映画的昂揚感によって、すでにホラー映画であるということを忘れさせてくれたのです。さすがにでかい包丁は怖かったけど・・・ 途中までは★一つだったけど、♀マーク四つのカルト教団のおかげで徐々に加点・・・そして秀逸なラストシーンでもう一つ加点。匂いとともに生きていくことになったショーン・ビーンに乾杯。 (2006.7)
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ザ・インターネット | 1995 アメリカ COLTRI THE NET |
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ストーリー | 天才プログラマーのアンジェラの元へ一枚のディスクが送られてきた。偶然発見された国家機密。しかし送り主は飛行機事故で死亡。メキシコでバカンスをすごす彼女にはディスクを狙うジャックが近づいて・・・ | |||
監督 | アーウィン・ウィンクラー | |||
出演 | サンドラ・ブロック | ジェレミー・ノーサム | デニス・ミラー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | ウィルスを集めてる男デール。どんな奴なんだ?と思ったら普通の男。彼がバグのようなディスクを送りつけたのだ。しかし、自家用セスナ機に乗ってるし・・・ ジャック(ノーサム)の手口は巧いなぁ。男を雇ってフロッピーディスクを盗ませる。その後ボートの上でサイレンサー付きの銃で・・・。しかしアンジェラも銃については詳しかったのが失敗。彼女は何とか逃げ出し昏睡のあとホテルに戻るが、コンピューター上ではチェックアウト済。パスポートもビザも紛失、別人となって帰国すると、自宅も売りに出され、混乱してしまう。最後に頼れる精神科医のアラン(ミラー)に頼む・・・しかし、そのアランも病院のコンピュータの偽情報により急死。 当時のコンピュータのディテールや最終的にはウィルスを使った作戦など。とにかくコンピュータ情報は面白い。こうしたコンピュータの矛盾などによって個人情報が操作されてしまう危険性を訴えるテーマは、今ある個人情報保護やセキュリティの重要性などちゃんと生かされているような気もするし、画期的だったのだと思う。ただ、サスペンスドラマとしては驚くべき展開ではない。アンジェラの母親が認知症だったというところも今風だなぁ・・・ (2008.1)
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サウスバウンド | 2007 日本 角川映画 |
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ストーリー | 台東区浅草に住む5人家族。小六の長男二郎は元過激派の父親に悩み、友人がかつあげされていることにも悩んでいた。やがて家族は沖縄の西表島に引っ越すことになるのだが・・・ | |||
監督 | 森田芳光 | |||
出演 | 豊川悦司 | 天海祐希 | 北川景子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 国民やめよっかな・・・日本が沈没するからではなく・・・ 子供目線でこの元過激派の父親を見ると、やっぱりついていけない・・・迷惑親父だ!と感じてしまうけど、大人になってみると、尊敬に値する人物だと思います。実際に元過激派の知人がいるのですが、言動も雰囲気もそっくりだし、主張することは間違ってはいない。ただ、世間に同調することを嫌うので、付き合いにくい面もあったりする。特に仕事で一緒になんかなったりすると・・・ 前半:東京と後半:西表島の2部構成。東京では小六の長男二郎の友人がカツアゲされているエピソードと修学旅行の積立金問題がメインとなっていて、父親一郎(豊川悦司)の性格を小ネタで紹介している。また、母親さくらが人を刺して捕まった事実を知らされ、それが原因で事件が起こる・・・。東京といっても下町浅草なので、なにかと噂が広まり、息苦しささえ感じられる。 後半の西表島では一転して自然がいっぱいで、子役を中心とした俳優たちもいきいきしている。引っ越してきた上原一家はいきなりピンチに立たされる。東京から開発業者がやってきて立ち退きを要求されたのだ。元々誰の土地でもなかった、ある意味神秘的な場所。そこで、父親一郎は元過激派であると同時に、八重山のアカハチの子孫という一面を見せてくれるのだ。 子どものしつけという問題も若干提起されているようにも思われます。だけど、そこには親の生き様をたっぷりと見せ、子どもに判断させるというやり方だけがあった。正義よりも金のために動く大人を批判するにはまだ幼いのだけど、大人になれば理解できるはず。スパルタ教育よりはずっといい。信念を貫き通した一郎の姿を見て「親父、かっこいい。この先はわからないけど・・・」とまで言わせたのだから、たいしたものです。なんだかんだ言っても、修学旅行のエピソードで親父の素晴らしさはよくわかっていたさ〜 原作はいつものごとく読んではいません。それでも、森田芳光監督は原作の良さを上手くまとめあげたのだろうかと疑問に思えてしまう。西表島へ引っ越す動機も中途半端なような気がして、前半部分はエピソードを羅列しただけのダラダラ感がありました。これならば東京パートをもっと削っても良かったんじゃないでしょうか・・・ (2007.10)
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サウンド・オブ・サンダー | 2004 アメリカ/ドイツ 松竹 A SOUND OF THUNDER |
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ストーリー | 2055年、タイムトラベルが可能になった社会。タイム・サファリ社では6500万年前に旅行して恐竜ハンティングを楽しむ金持ち向けツアーを実施した。ツアー客の一人がわずかな有機物を持ちかえったために、タイム・ウェイブが起こり、進化を狂わせてきた。 | |||
監督 | ピーター・ハイアムズ | |||
出演 | エドワード・バーンズ | キャサリン・マコーマック | ベン・キングズレー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★ | ★★★ | ★★ |
コメント | 全てはライオンのホログラムが間違いのもとだった。おかげで全てがホログラムに見えてしょうがない・・・ 2055年には記録媒体が全てホログラムなのでしょう。未だにVHSビデオを楽しむ者にとっては夢の夢でしかありませんが、あのライオンほど鮮明に映し出されれば文句のつけようがありません。絶滅種を救うために研究を重ねるトラヴィス・ライヤー博士(エドワード・バーンズ)はこうしたライオンなどを記録して、ソニア・ランド博士を茶目っ気たっぷりで驚かせたりするのですが、白亜紀の可愛い恐竜だってこのホログラムに見えてしまうわけです。さすがに漫画チックではありませんでしたけど、噛まれても透り抜けちゃいそうな映像でした。 さらに未来の道路には風変わりな車がいっぱい走っていて夢のような世界を描きつつも、これもまたホログラムっぽい映像になっていまして、これじゃ車にぶつかっても痛くも痒くもくすぐったくもありませんよね。ベン・キングズレーあたりが「よ〜し、試しにぶつかってみようか?」などと言って車道に飛び出してもビックリしなかったかもしれません。 虫がいっぱい出てくるシーンもあるのですが、さすがは『レリック』の監督さんです。もしかすると『ハムナプトラ』の虫を借りてきたのかもしれませんけど、ちょっと気持ち悪かったですね。そしてヘンテコな恐竜・・・顔がマントヒヒのようでしたけど、マントヒヒザウルスと命名してもいいのでしょうか。これもホログラムっぽかったです。 ストーリーはレイ・ブラッドベリ原作なのでさすがに引きこまれるものがありましたけど、終盤になって「死んだって、過去を修復すれば生き返る」といった人命軽視につながる内容はいただけません。そして、絶滅種の研究者を登場させるなら捕食や食物連鎖についても考えないと、世の中狂暴な生物ばかりになって・・・と、考えるだけ無駄か・・・ タイムトラベル3原則+1 ルール1:過去を変えるな ルール2:過去に何も残すな ルール3:過去から何も持ちかえるな ルール4:製作会社がつぶれたのなら映画を完成させなくてもいい! (2006.3)
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