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ザ・プレイヤー 1992 アメリカ
大映
THE PLAYER
ストーリー  ハリウッドの大物プロデューサー、グリフィン・ミル(ロビンス)は売り込みライターたちから良作を見つける仕事で多忙。彼に脅迫ポストカードが届くようになり、探しあてた脚本家(ヴィンセント・ドノフリオ)に直接会う。誤ってその男を殺してしまい、やがて彼の恋人に惹かれるようになる・・・
監督 ロバート・アルトマン
出演 ティム・ロビンス グレタ・スカッキ フレッド・ウォード
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★★
コメント  冒頭では8分超えの長回しシーン。上手いこと撮ってるな〜と思いつつも、カットだらけの映画への皮肉めいた台詞が面白い。邦画『カミュなんて知らない』ではこの映画の冒頭にオマージュを捧げる長回しがあったけど、会話の内容がかなり似ていると改めて気づく。
 基本的にはティム・ロビンスが誤って殺人を犯したことのサスペンスなのだが、ハリウッドの内幕というか、脚本家への敬意と皮肉を同時に描いているかのようだ。ピーター・フォークに連れられてきたリチャード・E・グラント扮する脚本家が無実の罪で処刑される暗い映画を売り込むことが最大のテーマであり、ロビンスがFOXから引き抜かれたピーター・ギャラガーを陥れる目的で採用させたのに、試写が不評だったためにハッピーエンディングに変更するという結末が最高。無名の俳優を使うという前提もジュリア・ロバーツとブルース・ウィリスになってたからなぁ・・・こんなに風刺が効いているのによく出演したものだ。
 ハリウッドライク=ハッピーエンディングというのは言葉通り。結局は商業主義の映画に落ち着いてしまうという、この映画のプロットそのものが風刺になってるわけだ。しかも犯罪者(しかも元愛人を捨てるし)がそのまま幸せになるなんて、かなりブラック。だけど、ポストカード・ビジネスの男は最後に謎となっているというオマケつき。
 旅行中にロビンスが恋人となるグレタ・スカッキにヒットする要素を説明するシーンがあるけど、この映画にピタリとくる内容だった。笑いのパートは刑事のウーピー・ゴールドバーグに持っていかれた感がある。
 チョイ出のカメオ出演が豪華すぎ!本人役として名前が出てくればわかるけど、役名なしの俳優も多くて困ってしまう。スーザン・サランドンなんて可哀想なくらいチョイ役。まぁ、デッドマンなんて呼ばれた主人公がそのまま『デッドマン・ウォーキング』に繋がっていくと考えると興味深いのですが・・・

1992年アカデミー賞監督賞、脚色賞、編集賞ノミネート
1992年カンヌ国際映画祭男優賞、監督賞
1992年ゴールデングローブ賞作品賞、男優賞
同監督賞、脚本賞ノミネート
1992年インディペンデント・スピリット賞作品賞
その他いっぱい
(2008.6)

サーフズ・アップ 2007 アメリカ
SPE
SURF'S UP
ストーリー  イワトビペンギンの青年コディは、伝説のプロサーファー“ビッグZ”に憧れる新人サーファー。故郷の南極から大会に出場するためサーフィンのメッカ、ペングーアイランドへ向かった・・・
監督 アッシュ・ブラノン、クリス・バック
出演 小栗旬 山田優 マイク真木
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  ピクサーでもドリームワークスでもないSPEアニメ。
 冒頭からインタビュー形式で始まるドキュメンタリータッチのアニメ?と、不思議な感覚に包まれる。そういえばサーフィン映画にはドラマもあるけどドキュメンタリーも多いし、そうした映画をオマージュしていたのかもしれません。山下達郎の曲をフィーチャーした『ビッグウェイブ』もあったし、サーフィン映画はBGMも重要な要素。それを考えると、少し物足りなかった・・・
 主人公コディはイワトビペンギン。『皇帝ペンギン』『ハッピーフィート』に続きペンギン映画でもありますが、そのペンギンが伝説のサーファー“BigZ”に憧れて、ペングーアイランドで催される大会に参加する物語。ペンギンは泳ぐのも得意なんだし、何もサーフィンさせなくてもいいじゃないか・・・と冷ややかな目で見ていたのに、いつしかその違和感も全くなくなりました。
 サーファーのサクセスストーリーだとか、迫力ある波乗りシーンを中心にしたものとか、そんな先入観も打ち砕かれるほど、意外な展開・・・というより、単なる友情物語でした。生きていく目標が大会で優勝することだなんてつまらないこと。サーフィンは楽しむものなんだ、と隠遁生活を続けていたギークは説く。コディはそれを理解できず、ライバルに勝つことばかり考えていたけど、技術的なことも教えてもらえないので焦るばかり。
 なぜかペンギンだけの物語ではなく、大会にも出場するチキンのジョーも物語の中心にいる。もちろんドキュメンタリー風なので、陰では常に人間が彼らを撮影しているはず。どういう趣旨で作られたのか・・・対象年齢がさっぱりわからない内容です。それでも最後にはウルっとさせられ、勝つことが大切じゃないんだと納得させられる。いい映画だったのかな・・・
(2007.12)

サベイランス -監視- 2001 アメリカ
FOX
ANTITRUST
ストーリー  天才的プログラマーの青年マイロは仲間とともにベンチャー企業との契約が間近だった。“シナプス”というシステムを発表した巨大企業ナーヴ社長ゲーリー(ティム・ロビンス)が彼らを勧誘するのだが・・・
監督 ピーター・ハウイット
出演 ライアン・フィリップ レイチェル・リー・クック クレア・フォーラニ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★★
コメント  マイクロソフト、ビル・ゲイツのような独裁者のような男ゲーリー。いきなりマイロたちのもとへ電話をかけてくる。ゲーリーはシナプスのソースをなぜ公開しないのか?と質問を送っても無視している男なのだ。しかし、安定した企業への就職という魅力も捨てがたい、そんな若者の心をくすぐるような作戦だ。ナーヴ社への誘いに傾きかけていたマイロのもとへ司法省までもが勧誘にくる。とにかく引く手あまたの天才青年だ・・・
 序盤に簡単に大企業への道を選択。仲間であるテディとも別れてしまうのだ。そして、新しいプログラムを発明したと思われたテディが殺された。もしやプログラムソースを盗むためにゲーリーが殺したんじゃないかと疑うマイロ。保育所を装った21号ビルに忍び込んで監視カメラの記録を調べるうちに、なにもかも監視下にあることを知って愕然とする・・・
 スパイだらけ。画家の恋人アリス(フォーラニ)だって買収されてるし、司法省だって買収されていた。同じ社員だったリサにも協力を仰ぐが・・・
 かつての仲間が協力してくれたことも大きいし、今にもマイロを殺そうとしていた警備員が彼のほうへと寝返ってくれたことが最もスカッとするところ。『アキハバラ@DEEP』もこの映画に影響されたんだなぁ〜と思うとすごいことだ。
 使っていたOSはLINUXのようだったし、マイクロソフトには遠慮していたのだろうか。プログラムはJAVAだったかな・・・
(2007.2)

ザ・ペーパー 1994 アメリカ
松竹富士
THE PAPER
ストーリー  黒人二人が殺され、報復のため白人が殺された。サン新聞社の記者ヘンリーは大手のセンチネル社の転職を考えている。
監督 ロン・ハワード
出演 マイケル・キートン マリサ・トメイ グレン・クローズ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  いきなり妊婦姿のマリサ・トメイの映像にドッキリ。冒頭の死体カットよりも衝撃的だった。そんな時でもNYサン新聞社は駐車違反の記事。ロバート・デュヴァル演ずる編集長も編集会議ではオチャメぶり。しかし、彼も前立腺がんという悩みを抱えていたのだ。
 たった1日の間に、黒人冤罪事件と記事差し替え、印刷を止めようとしてクビの宣告。そして、妻の出血によるピンチ、バーにおいての発砲。新聞記者の周りには慌しい事件やドラマが溢れている。いつもの平穏な時間を過ごそうと思っても許されないのかもしれない。

1994年アカデミー賞主題歌賞ノミネート
(2006.7)

サハラ 死の砂漠を脱出せよ 2005 アメリカ
ギャガ=ヒューマックス
SAHARA
ストーリー  米国非政府特殊機関NUMAの一員ダークはアフリカで発見された金貨を元に南北戦争時に消滅した謎の装甲艦テキサスを探していた。一方、WHOの研究医エヴァはナイジェリアで発生した謎の病原菌を追うためにマリに向かう・・・
監督 ブレック・アイズナー
出演 マシュー・マコノヒー ペネロペ・クルス スティーヴ・ザーン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  謎の大企業・伊武雅刀!!・・・?
 グランド・ファンクの“アメリカン・バンド”、レイナード・スキナードの“スウィート・ホーム・アラバマ”と70年代を代表するアメリカン・ロックが心地よく、アフリカ音楽との対比が面白かった。ラストにはフェイセズの“ステイ・ウィズ・ミー”が流れるのですが、これはどちらかと言うとイギリス的?音楽に凝るのなら、「パナマ作戦だ!」と言ったときにヴァン・ヘイレンの“パナマ”でも流してくれれば評価できたのになぁ。それにしても、俳優もアメリカ人、スペイン人、フランス人、イギリス人、そして現地の人々といった、国際色豊かな映画だった。
 全世界で1億2千万人が読んだといわれる主人公ダーク・ピットの冒険小説の映画化である。ご都合主義(どんな意味なんだろ・・・)という言葉は使いたくないけど、つい使いたくなってしまうストーリー。別行動を取ったと思えば、すぐに再会、すぐ将軍側に見つかる、弾はもちろん当たらない、そして探し求めていた装甲艦にも・・・といった内容なのです。とにかく、「アフリカってこんなにせまい大地なんだ!」と驚愕すること間違いなしです。それでもひとつひとつのアクションシーンは楽しめますし、マコノヒーとザーンのコンビがかなり笑わせてくれるので最高でした(MTVムービーアワード向き、コンビ賞確実か?)。そして、太陽エネルギー集積塔=ヘリポートが『未来少年コナン』を彷彿させてくれて楽しかったです。
 この映画のキャスティングで成功しているのはスティーヴ・ザーンだけかもしれません。マコノヒーはともかく、スペイン語訛りで家庭的な雰囲気のペネロペ・クルスやフランス語訛りでのランベール・ウィルソン、そして無駄な使い方をしているウィリアム・H・メイシーなど。納得できないところが多かったですね。悪役イヴ・マサード(伊武雅刀)を演ずるランベール・ウィルソンは過去にも『サハラ』という映画に出演しているので、それだけのためのキャスティングにしか思えませんでした。
 金貨が重要な小物であると思っていたのに、かなり粗末な扱いを受けていたことも残念だったかなぁ・・・
(2005.6)

サボテン・ブラザース 1986 アメリカ
WB
!THREE AMIGOS!
ストーリー  メキシコ。無法者エルアポに苦しめられている娘カルメンが救いを求めていたとき、“サボテン・ブラザース”の映画を観て実在していると思いこみ、ハリウッドへ電報を打つ・・・
監督 ジョン・ランディス
出演 スティーヴ・マーティン チェヴィー・チェイス マーティン・ショート
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  “大正五年”とか“村さ来いや”とか字幕がいちいち面白い。
 映画では金を受け取らない3人のヒーローなので、金もないのに大金で釣るカルメン。ちょうどクビになったラッキー、ネッド、ダスティのアミーゴスは映画の話だと思い込んで釣られてしまう。最初は3人の相手を追い払う・・・とは言っても、奇妙なトリオに驚いただけ。しかし翌日、50人の手下を連れて村にやってきたエルアポ。ラッキーが腕を撃たれて、逃げだすことになったが、村は破壊されカルメンが連れ去られてしまったのだ。
 途中の歌うサボテンとか、なんだか小ネタがつまらない。悪党どもに捕まるところから普通の映画のような気もして・・・。それよりも彼らが演説によって手下たちを解放するとか、上手い演出がなかったのかなぁ。
 それでも村人たちにも戦わせる『荒野の七人』パターンは盛り上がるし、村人の得意な裁縫で全員がアミーゴスの格好させて混乱させる戦法はよかった。『ザ・マジックアワー』の三谷さんも観てたのかもしれないな。映画俳優という偽物が騙されるところなんてそっくりだし。
(2008.6)

サボテンの花 1969 アメリカ
COL
CACTUS FLOWER
ストーリー  歯科医のジュリアンは既婚者だと偽ってトニー(ホーン)と付き合ってきたが、彼女が自殺未遂したため、結婚を考えるようになる。しかし、トニーは離婚間近の妻に会わせてくれと懇願。そこで歯科助手のステファニー(バーグマン)に妻に成りすましてもらうが・・・
監督 ジーン・サックス
出演 ウォルター・マッソー イングリッド・バーグマン ゴールディ・ホーン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  嘘を嘘で固めると徐々にほころびが・・・という雰囲気のコメディ。
 もし結婚することになっても診療所で働いてるステファニーを見たら嘘がバレるはずなのに。などと考えてみると、やっぱり嘘はつくべきではななかったと。不倫やフリーセックスが市民権を得ていた時代背景だから成り立つストーリーなんだろうけど、トニーの考え方も当時の現代っ子ぶりを象徴していたのかな。
 イングリッド・バーグマンがオールドミスを演じているのだけど、登場人物がバーではち合わせたところが笑える。夫と恋人と現在の恋人と未来の恋人と一緒にいる!ゴールディ・ホーンが驚く。
 結末は年齢的なこともあって見えてるんだけど、イングリッド・バーグマンの魅力が全てをまとめてくれたのかなぁ。診療所に置き忘れた花の咲いたサボテンが2人を結びつけたんだろうけど・・・それにしても女性2人のヘンテコなダンスは良かった。

1969年アカデミー賞助演女優賞(ホーン)
1969年ゴールデングローブ賞助演女優賞
1970年英国アカデミー賞主演女優賞ノミネート
(2008.6)



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