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サタデー・ナイト・フィーバー 1977 アメリカ
Par=CIC
SATURDAY NIGHT FEVER
ストーリー  ブルックリンのペンキ屋で働くトニーは毎土曜にディスコで踊りうさ晴らし。コンテスト前に今まで見たこともない踊りをするステファニーを見かけ、パートナーに誘う。
監督 ジョン・バダム
出演 ジョン・トラボルタ カレン・リン・ゴーニイ バリー・ミラー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★
コメント   『燃えよドラゴン』『ロッキー』やファラ・フォーセット・メジャーズのポスターが目立つトラボルタの部屋。父は失業中、兄は神父、母は敬虔なクリスチャンの家庭だ。ディスコで踊れば皆から尊敬されるほど。アル・パチーノが女性のアイドル的存在だった時代だったのだ。
 誘った女性は住む世界が違う年上でインテリ。キャット・スティーヴンスやローレンス・オリビエを知ってることがハイソサエティなのかわからないけど、ポール・アンカと食事したとか嘘くさい台詞を吐く女性なんて、ちょっと信じられない。何度もパロられているダンスシーンやコンテストの結果など、面白いと言えないこともない。ステファニーの心がよくわからないことや、アネットの扱いがひどいので、ちょっと考えさせられます。
 なんだかんだ言っても、あまりいい思い出がないので、暇があったら観たいなどという気持ちは一切起こらない・・・

1977年アカデミー賞主演男優賞ノミネート
1978年英国アカデミー賞作曲賞ノミネート
(2005.8)

殺人の追憶 2003 韓国
シネカノン
MEMORIES OF MURDER
ストーリー  1986年−1991年、韓国のある農村で10人の女性が殺された。
3000人の容疑者が取り調べを受け、180万人の警官が動員されたが
たった1人の犯人はまだ捕まっていない…(映画コピーより)
監督 ポン・ジュノ
出演 ソン・ガンホ キム・サンギョン パク・ヘイル
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント   冒頭のテロップから、この連続殺人犯は捕まっていないことを知らされる。「どんな結末になるんだ?」と、もうこれだけで期待度が高まります。そして、これは単なる刑事ものサスペンスと思って臨んだらギャップに驚かされる映画なのである。
 途中、笑える場面が多くなり(特にNIKE)劇場内ではクスクスと笑い声が聞こえるようになる。「犯人はお前か?」と映画館内の客に対しても疑ってしまうほど、疑心暗鬼にかられるようなプロット作りなのだ。
 そして、犯人を追い求める正義感の強い刑事たち・・・と普通の映画ならばこうくるはずの展開ではなく、軍事政権下でデモ鎮圧に力を注ぎすぎたための警察の無能さ、自白強要・拷問・でっちあげ等の警察内の悪の部分を曝け出すブラックさ。しかも悪徳刑事を「やっぱりすごいんだ」と称えるものではなく、痛烈な警察の体質批判になっているところがすごい。
 個人的にこの映画で最もゾッとする部分は、みなさんの意見とは違うものになりそうだ。ソウルからやってきたソ刑事は、当初、パク刑事たちが行った拷問や自白強要に対して批判的な、頭脳調査を尊重するエリート刑事であった。これが犯人が見つからないことの焦燥感から、徐々に捏造してもいいと考えになっていく様子だ!!ある意味、犯人より怖い。
 とにかく画期的な韓国映画。日本人としては背景がイマイチ理解できないところをもっと表現されていたら最高の映画だ。

見所は、実際にあった容疑者の列車飛び込みシーン。(え・・・これはホラーじゃないって・・・)
(2004.4)

ザッツ・エンタテインメント 1974 アメリカ
松竹富士
THAT'S ENTERTAINMENT!
ストーリー  MGMミュージカルの変遷を各映画のハイライトシーンを散りばめて一つの映画に仕上げた。
監督 ジャック・ヘイリー・JR
出演 フレッド・アステア ビング・クロスビー ジーン・ケリー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ 評価できない ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  「雨に唄えば」だけでもこんなに・・・しかもMGMのテーマソングだったのか。
 ジュディー・ガーランド、フレッド・アステアがやはりすごい。見たことがない白黒のタップダンスや大掛かりなミュージカル。見たくなってきますね〜
 ジーン・ケリーもいいけど、全盛期には一流ハリウッド俳優はほとんどMGMにいたというのもすごい。
 ラストは『巴里のアメリカ人』・・・そんなに人気があったとは・・・
(2005.6)

ザッツ・エンタテインメントPART2 1976 アメリカ
MGM=CIC
THAT'S ENTERTAINMENT. PART 2
ストーリー  ミュージカル紹介映画の第2弾!
監督 ジーン・ケリー
出演 フレッド・アステア ビング・クロスビー ジーン・ケリー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ 評価できない ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  1ではドキュメンタリー風の進行だったけど、今回はジーン・ケリーとフレッド・アステアがミュージカル調で紹介していくという斬新さ。
 前回でも紹介されていたエレノア・パウエルのタップが素敵。しかし、有名なシーンを前回で出し尽くしたためか、意外なシーンを集めたり、語りで面白くしようしたり、と努力のあとが見うけられる。しかし、知らない映画ばかりでも、こんなに楽しく見せてくれるってのはすごいですね〜全部見たくなります。
(2005.6)

ザッツ・エンタテインメントPART3 1994 アメリカ
MGM=UIP
THAT'S ENTERTAINMENT! III
ストーリー  ミュージカル紹介映画の第3弾!年老いたジーン・ケリーの語りで始まる。
監督 バド・フリージェン
出演 ジーン・ケリー エスター・ウィリアムズ ジューン・アリソン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ 評価できない ★★★★ ★★★★ ★★★★★
コメント  あぁ、『シカゴ』の原型のような女子刑務所!卑猥だということでカットされたシャワーシーン!ううむ、マニアックな編集だ。お蔵入りした未公開シーンを一気に放出したのでしょう。でも、1、2と同じ映像もありますね。
 40年代、黒人歌手の入浴シーン等々、やはりマニアック。すごく綺麗なのに。黒人と白人のロマンスも禁止だし、差別がまだまだ厳しかった。 ジュディ・ガーランドのインディアン姿もボツになって、このドキュメンタリーだけで観れる映像。
 1955年にプレスリーの『監獄ロック』という新世紀映画にに人気を奪われ、1958年の『恋の手ほどき』で終焉を迎えるMGM黄金期。ハリウッドで一つの時代の終焉を感じるけど、悲しくなってくるのはジュディー・ガーランドの死なんでしょうなぁ。。。前作、前々作からかなり時間の経過があるのは、ミュージカルスター3人のそれぞれの想いがまとめられたためなのでしょう。感情が入っていました。
(2005.6)

ザッツ・ダンシング! 1984 アメリカ
MGM/UA=UIP
THAT'S DANCING
ストーリー  『ザッツ・エンタテインメント』の姉妹編?
監督 ジャック・ヘイリー・JR
出演 フレッド・アステア ジーン・ケリー ミハイル・バリシニコフ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ 評価できない ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  ヒストリーチャンネルを見ているかのような有史前からの教育的内容。珍しいサミー・デイビスJRの子供時代のダンスまで見られる!エマニュエル坊やかと思ってしまった。
 『オズの魔法使い』での未公開フィルムはレイ・ボイジャーのコミカルなダンスが見ることができて中々美味しい(ピアノ線も見える)。ラストはMGM以外の作品から、『ウエストサイド物語』『サタデーナイト・フィーバー』『フェーム』『フラッシュダンス』MVの『スリラー』等々と、当時に流行ったダンス映画でしめくくる。
 ザッツ・エンタテインメントから続けてみると、だんだん飽きてきています・・・
(2005.6)

13ゴースト 2001 アメリカ
SPE
THIRTEEN GHOSTS
ストーリー  アーサーは火事で家と妻を失い、失意の中娘のキャサリン、息子のボビー、ベビーシッターのマギーと暮らしていた。そんなある日、叔父のサイラスの遺産相続の話が舞い込んできた。その相続すべき家は・・・・
監督 スティーヴ・ベック
出演 トニー・シャローブ シャノン・エリザベス フランクマーレイ・エイブラハム
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  B級ホラーとは言えないくらいの金がかかっていそうな舞台(B級ってのはどこで判断するのかわかりませんが…)。機械的なからくり屋敷には目がチカチカして、最初から受け入れられなかったが、次々に登場するゴースト達にワクワクしてしまったw
 12体ものゴーストが出演していたので結構楽しめました。惜しかったのはキャシー役のシャノン・エリザベスのセクシーなシーンをもう少し欲しかったところと、マギー役のラー・ティッガのお笑いキャラをもっと出して欲しかった(ゴーストを引き合いに出してたんだから、ウーピーのような感じで)。
(2003.9)

座頭市 2003 日本
松竹=オフィス北野
ストーリー もはや敵なし!
監督 北野武
出演 ビートたけし ガダルカナルたか つまみ枝豆
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★★ ★★ ★★★
コメント  たけしがベネチア映画祭りで監督賞を受賞したということなので、あわてて観にいきました。
監督賞をとったというのは、随所に見られる何気ない子供や日本的風景映像とダンスシーンが印象に残ったのかなと審査員の気持ちにもなってみたりしてw
 見終わった後で思い出すと、ミュージカル風シーンを除けば普通の時代劇という感じで、ヒーローとしての市とお笑いの要素と芸術的なシーンが完全に分かれてしまうような気がします(融合してないってこと?)。踊りのシーンでは、鳴戸屋の兄弟が一瞬子役に変わるところがぞくぞくしましたね〜
 個人的な見解として、「めくら」という言葉を久々に聞いたような気がします(計5回くらい発言があったような…)。差別用語ということでメディアから消えた言葉でしたが、映画の流れに重きを置くのなら必要だったのかもしれません。これが許されるのなら、忠臣蔵の映画で「片手落ち」という単語がなくなってるのはさびしい限りですね。。。(不平等なんて言葉は納得いかないw)
銃で人を殺しまくる映画(たけしも作ってた)には嫌悪感をもよおす私ですが、刀で血を流すシーンには抵抗がないのは恥ずかしいことなのかなと自分がわからなくなるけど、時代劇好きな反戦論者もいることでしょうし、素直に楽しめる映画だと評価いたします。
 あと、笑いのシーンがガチガチだと感じたのは私だけでしょうか。。。。
 大家由祐子はたけしの愛人??

2003年ヴェネチア国際映画祭監督賞
2003年日本アカデミー賞音楽賞、撮影賞、照明賞、録音賞、編集賞
2003年ブルーリボン賞助演女優賞(大楠道代)
(2003.9)

座頭市 1989 日本
松竹
ストーリー  真剣を使って死者を出してしまった曰くつきの作品
監督 勝新太郎
出演 勝新太郎 樋口可南子 陣内孝則
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  市が壷を振り、壷からはずれたサイコロ6と1。みな半にかけるが、壷の中のサイコロが勝負なんだと樋口可南子の女親分が仲裁をとりもった。それがきっかけで一緒に風呂に入り、激しい濡れ場を演ずる二人。ストーリーはさっぱりわからないほどつまらないが、ラストの百人斬りは凄まじいまでの殺陣が光る。斬った首をさりげなく蹴飛ばすシーンが印象的だ。
(2005.10)

さとうきび畑の唄 2003 日本
TVM(TBS)
ストーリー  駆け落ちして那覇で写真屋を営む大阪出身の平山幸一(さんま)は美知子(黒木)との間に5人の子宝に恵まれ、幸せに暮らしていた。しかし、長男勇の結婚式当日に召集令状が届く。。。
監督 福澤克雄(演出)
出演 明石家さんま 黒木瞳 坂口憲二
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★★
コメント  青い海、さとうきび畑の自然、人柄のよい土地沖縄。長男勇(坂口)と紀子(仲間由紀恵)の婚礼が決まった時には、この沖縄の地にも戦争の魔手が伸びていた。
 明石家さんまのようなお笑い系お父さんで戦争映画というと、『ライフ・イズ・ビューティフル』を思い出してしまう。悲惨な戦争と人の笑顔が好きと言う父。人間は何のために生きているのかをも問う戦争ドラマでもある。
 森山良子の歌う「さとうきび畑」が延々と同じメロディでありながら、一つ一つの歌詞の中に見知らぬ父への愛情が感じられる。録画したビデオを何度も聞きながら、さとうきび畑のざわめきを聞き取れると悲しみと爽やかさと温かみを同時に感じることが出来た。
 また、すごいと感じたのは、傷つき死んでいくのは日本側だけじゃなく、米兵も死んでいるという事実を表現していたことです。一方的な描写になっていないことに、恒久平和を願う反戦映画であることを感じました。
(2004.8)

里見八犬伝 1983 日本
東映
ストーリー  安房の里見家が蟇田素藤と玉梓により滅ぼされた。生き残った静姫も狙われるが、不思議な玉を持つ者が・・・
監督 深作欣司
出演 薬師丸ひろ子 真田広之 千葉真一
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  仲間を集めて敵ボスを倒す!まるでロールプレイングゲームのようなストーリーだ。ドラクエなんかはこれを参考にしているのではないでしょうか。最初に観たのは地上波TV。真田・薬師丸のラブシーンしか記憶に残らなかったのだが、改めて見るとかなり面白い。
 細かい部分や演技ではB級感が漂っていて、原作と比較してしまうと駄作とされそうな雰囲気なのだが、薬師丸・真田のカップル以外に志穂美悦子・萩原流行と京本政樹・岡田奈々というカップルが敵味方で戦うという悲恋も用意されていて、中々豪華になっています。でかい岩を支えるためだけに戦った二人とか・・・結構泣けるかも。

1985年アボリアッツ・ファンタスティック映画祭参加
(2005.1)

サトラレ TRIBUTE to a SAD GENIUS 2000 日本
東宝
ストーリー  しゃべらなくても思念が周囲に悟られるという人間を保護することを命じられた自衛隊一尉である精神科医の小松。症例7号と呼ばれる里見を臨床外科医から新薬研究所に移したいという国の特脳保全委員会が意図したからだ・・・
監督 本広克行
出演 安藤政信 鈴木京香 内山里名
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★ ★★★ ★★
コメント  国家的財産。サトラレ保護法。実際に思念派が出てしまう天才人間がいたとしたら、国家として保護するなんて有り得るだろうか。「国益」のためということで国家予算のかなりを割くこと自体、税金の無駄遣いであると言えるだろうし、1人のサトラレを守るために周りの人間のプライバシーが守られない。とても民主的であるとはいえず、その政策そのものが全体主義、帝国主義に繋がる怖れさえある。サブタイトルとしてSAD GENIUSとあるが、悲しい運命にあるのはサトラレだけではなく、警護・保護する人間、近親の人間、近所の人間、職場の人間、等々すべての人間が精神的苦痛を伴い、運命さえ変えられてしまう。要は、障害者が健常人に溶け込むことと同じで、特殊な人間と扱うことが間違いの原因。普通の生活の中で、天才ぶりを発揮できないとしたら、これはナチの政策にも似た優性保護。防衛庁が管理しているところからしても、これは間違いないだろう。物語の展開としては、個人の尊厳といい方向に向かってはいるがサトラレ保護法に関する批判には至っていないように思える。
 評判もかなり良いみたいですけど、サトラレの設定で、多分童貞で、嘘をつけないという純粋過ぎるくらいの男だったのが功を奏したのであろう。だけど、天才の割にはバカな発想ばかりしている。医学部受験や医師国家試験などは、周りの人はみんな合格したんだろうな〜と想像できるところが面白いけど、出てこなかった・・・残念。
 途中までは『世にも奇妙な物語』で使われるようなネタを延々と繰り返すだけ。唯一の身寄りである祖母(八千草薫)のオペを執刀するか、東先生(寺尾聰)が認めるかどうか、というメディカル・ヒューマンドラマにしたことで救われるが、「ごめんね、ばあちゃん・・・」の連発はくどすぎる。
 TV版サトラレ、オダギリジョーのほうが断然いいなぁ。
(2005.7)



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