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世代 1954 アメリカ  日本公開は1981
シレナフィルム
POKOLENIE
ストーリー  ナチ支配下のポーランド。石炭を盗むのが生業の若者が、仲間を独軍の機銃掃射で失い、自分も傷ついたところを工員の青年に助けられる。彼を通じて抵抗運動の女性闘士ドロタを知った若者は彼女に恋するが、やがて彼女にも悲劇が訪れる・・・
監督 アンジェイ・ワイダ
出演 タデウシュ・ウォムニッキ ウルスラ・モジンスカ ズビクニエフ・チブルスキー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  ワイダ監督の長編処女作。この後の『地下水道』『灰とダイヤモンド』で彼の“抵抗三部作”となる。1942年のポーランド。就職せずに遊んでばかりの若者。独物資輸送機関車から石炭を盗むことは愛国的行為だと納得していたが、友人を失ったことでものの見方が変わる。ベルグ木工所で働くことになったスターショはマルクス思想や労働運動を知り、人民警備隊に入ることになった。
 共産主義者が何であるかより、闘争することに意義を見出したのであろうか、革命軍の未熟な戦士となったスターショ。参加したのも凛々しいドロタに一目ぼれしたせいだったし。友人が死んだり、パン屋の主人が捕まったことに心痛める青年だったのだ。
 荒削りな内容だけど、ナチスの支配下で何をすればいいのか迷う市民の姿。共産主義者にも敵対する反ナチの国内軍も共闘すればいいのにと思う・・・まぁ、テーマとは離れてしまうが。やっぱり若者は幸せな生活や恋愛を追い求めるのが自然なんだろうなぁ。
(2008.9)

絶叫屋敷へいらっしゃい 1990 アメリカ
WB
NOTHING BUT TROUBLE
ストーリー  投資コンサルタントのクリスが弁護士ダイアンと会議に出席するため近道を通ったら、警官に捕まり村の判事の屋敷へ連れていかれる。
監督 ダン・エイクロイド
出演 ダン・エイクロイド デミ・ムーア チェヴィー・チェイス
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★
コメント  次に捕まった4人組は酒を飲んでいたため即処刑。ちょっとした遊園地のビックリハウスのようなアトラクション感覚だ。
 デミ・ムーアはなぜかヘンテコな2匹の化け物と楽しそうにしていて、クリス(チェイス)は判事アーヴィン(エイクロイド)の孫娘(キャンディ二役)と結婚させられてしまう。面白かったのは女装したジョン・キャンディだけだったかもしれない。

1991年ラジー賞助演男優賞(エイクロイド)、助演女優賞(ジョン・キャンディ オカマ役)
同作品賞、主演女優賞、監督賞、脚本賞ノミネート
(2006.6)

セックス・アンド・マネー 2006 アメリカ
劇場未公開
FRIENDS WITH MONEY
ストーリー  教師をしていると思ったら、失業中のためメイドの仕事でなんとか食いつなぐ日々のオリビア。昔からの仲間で、それぞれに満ち足りた結婚生活を送るフラニー、ジェーン、クリスティーンは、そんなオリビアを心配して何かと世話を焼こうとするが…。
監督 ニコール・ホロフセナー
出演 ジェニファー・アニストン フランシス・マクドーナンド ジョーン・キューザック
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★ ★★★★ ★★
コメント  オリビア(アニストン)だけが独身。クリスティーン(キャサリン・キーナー)はセックスレス。なにかと世話を焼きたがるジェーン(マクドーマンド)であった。
 ゲイネタあり、メイドオタク好みのシーンあり、などと淡々とゆるい笑いを与えてくれるけど、好みなじゃないなぁ・・・。夫婦共同の脚本家のキーナーのパートは最初は面白かったし、途中までは楽しめた。
 ラストはハッピーエンディングなのかどうなのかもよくわからないし・・・なんとなくTV向け。

2006年インディペンデントスピリット賞助演女優賞(マクドーマンド)
同脚本賞ノミネート
(2008.2)

セックスと嘘とビデオテープ 1989 アメリカ
ヘラルド
SEX, LIES AND VIDEOTAPE
ストーリー  アメリカ南部の町。ジョンとアンは理想的な夫婦だったが、夫はアンの妹シンシアとも肉体関係を結んでいた。ある日、ジョンの大学時代の友人のグレアムがやってきて・・・
監督 スティーヴン・ソダーバーグ
出演 アンディ・マクダウェル ジェームズ・スペイダー ピーター・ギャラガー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★
コメント  女性の性的体験をインタビューしてビデオに収めるグレアム(スペイダー)。実はインポテンツだと告白したことが安心感を与えるのだろうか。とにかくAVなんかの最初のインタビューに似ている。
 単純な三角関係に友人が加わっただけの話なのに、心理描写に奥行きがあって面白い。展開としても大きく揺れるものじゃないし、カンヌ・パルムドールを取ったのだって信じられないと思ったものだ。
 アンとグレアムがどうなったか・・・テープはプツリと終わり、ジャミジャミ映像と変化するところ。ジョンの気持ちもいたたまれないものがあるだろうけど、グレアムの付き合っていたエリザベス(登場なし)と寝たという一言がさらにグレアムを奈落の底へ・・・だけど、これも嘘かもしれないんですよね。グレアムは自分で「嘘つきだった」と告白しているけど、それぞれの登場人物がどこかで嘘をついているのが面白いのかも。

1989年アカデミー賞脚本賞ノミネート
1989年カンヌ国際映画祭パルムドール、男優賞(スペイダー)、国際映画批評連盟賞
1989年ゴールデングローブ賞女優賞、助演女優賞(ローラ・サン・ジャコモ)、脚本賞ノミネート
1989年インディペンデントスピリット賞作品賞、監督賞、主演女優賞、助演女優賞
その他いっぱい
(2006.11)

絶唱 1958 日本
日活
ストーリー  昭和18年の山陰地方。大地主の息子・順吉と山番の娘・小雪が親の反対を押し切って駆け落ちし、宍道湖のほとりで暮らしはじめる。やがて彼に召集令状が届き戦地へと向かうが・・・
監督 滝沢英輔
出演 浅丘ルリ子 小林旭 安井昌二
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  途中までは反戦要素もあったし、読書会で集まる面々との話を聞いていると、労働運動にも関わっていたようだけど、そんなプロレタリアート作品ではない・・・だけど、本当は出征するところにもっと力を入れてほしかったし、「必ず生きて帰る」ことが当然であるかのような台詞は不自然とも思える。
 村の封建的な部分。山番である小雪の両親が村八分に遭ったり、大地主の父親の頑な態度といい、それを変えてやろうとする順吉の態度など、とてもよかった。よいとまけが楽しいなどと言ってた雪子もいい・・・
(2008.9)

絶対の愛 2006 韓国
ハピネット
ストーリー  セヒとジウは付き合い始めて2年。他の女にうつつを抜かすジウを見て心配になり、整形して姿をくらますセヒ。そして愛を確かめ、永遠の愛を掴むために再度ジウに近づくのだが・・・
監督 キム・ギドク
出演 ソン・ヒョナ ハ・ジョンウ パク・チヨン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  喫茶店はいい迷惑だ。
 日本ではタブーに近い美容整形の話題。韓国では事情が全く違い、整形を受ける人はかなり多い。したがって、整形したことを堂々とカミングアウトする女優も多くなっているらしく、この映画の主演女優ソン・ヒョナも整形美人なのだ。
 劇中何度も登場する喫茶店。痴話喧嘩や店員や客を怒鳴る大声ばかりで、コーヒーカップなんかが割られることも数知れず。主人公のセヒ(整形前・パク・チヨン)は恋人のジウ(ハ・ジョンウ)が他の女に声をかけたりするだけでイライラして、わがままな愛を貫こうとしている。この嫉妬深さは異常なもので、見ていても気持ちのいいものではないのですが、周りの者はジウに対して「愛されてるんだ」と諭すようになぐさめる。それはそうなんだろうけど、ちょっと違うような気もする・・・
 「私の顔に飽きてきてるのね」と勝手な解釈をしたセヒは整形してジウの前から姿を消すのですが、こうした発想はキム・ギドクらしくて面白い。顔を変えて別人スェヒ(ソン・ヒョナ)としてジウに近づき、見事に彼の心を捉えてしまう。ところが、姿を消した恋人セヒをまだ愛しているということをジウから聞いてしまい、悩んでしまうスェヒ。絶対の愛を勝ち取るための策が脆くも崩れてしまったのです。
 整形したのは顔だけのようだったし、どちらとも肉体関係を持ったのならばバレてもおかしくないはずなのに、それがわからないのなら愛がないんじゃないかと疑問をも持ってしまう。「普通、気づくだろ!」と思われる点はには目をつむっても、一体彼は彼女のどこを愛していたのであろうか。
 整形病院での手術シーンは本物らしくて、妙に生々しく痛い映像でした。患者に最後の決断をさせるためにその映像を見せるというのも納得です。また、ペミクミ彫刻公園がとても印象的で、ぜひ訪れてみたい公園だ。過去の写真と現在の写真を対比させるなんて演出もなかなか面白い。ジウがとった行動もキム・ギドクらしい軽く驚きを与えてくれるストーリーだったのでよかったのですが、終盤の展開がくどくイライラさせられた。時系列を操ったエンディングも面白いけど、悲しすぎたからなぁ・・・
(2007.6)

Z 1969 フランス/アルジェリア
COL
Z
ストーリー  地中海近くのある国。革新政党の指導者が暴漢に襲われた後、死亡する。
監督 コンスタンタン・コスタ=ガヴラス
出演 イヴ・モンタン ジャン=ルイ・トランティニャン ジャック・ペラン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★★
コメント  最初は酔っ払い運転のオート三輪にはねられて重傷を負ったイヴ・モンタン。その後死亡するが、解剖結果では頭を殴打されたことがわかった。新聞記者であるジャック・ペランはカメラを下に構え、隠し撮りのようなポーズ。最初は嫌な奴だと感じるけど、真相を暴く記者魂の塊りなのだ。予審判事のトランティニャンに協力し、革新政党と対立するキリスト教系の右翼が怪しいと確証を得る。
 証言しようとした男が同じようにトラックから殴打されたり、警察署長に命令された人間の恐ろしさ。これもまた貧困によるものだったけど、そう考えると、権力や金というのは恐ろしいものだ。
 ドロドロした展開とはならず、最後の予審判事の果敢な起訴は爽快!しかし、実話を元にして作られた社会派映画であるので、そう簡単には終わらない。これら判決のために軍事政権は崩壊するわけじゃないという後味を残しているわけだ。予審判事は左遷だし、新聞記者も微罪で投獄。勇気ある判事なんて現実にはいないよなぁ・・・

1969年アカデミー賞外国語映画賞、編集賞
同作品賞、監督賞、脚色賞ノミネート
1969年カンヌ国際映画祭審査員賞、男優賞
1969年ゴールデングローブ賞外国映画賞
その他多数
(2007.6)



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