シラノ・ド・ベルジュラック | 1990 フランス/ハンガリー ヘラルド CYRANO DE BERGERAC |
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ストーリー | ロクサーヌを密かに愛していたシラノは鼻のコンプレックスにより告白せずにいた。彼女から好きな男がいると打ち明けられ、その相手からも内気な性格の相談を持ちかけられる。シラノは詩の才能を活かし、ラブレターの代筆を始める・・・ | |||
監督 | ジャン=ポール・ラプノー | |||
出演 | ジェラール・ドパルデュー | アンヌ・ブロシェ | ヴァンサン・ペレーズ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★ |
コメント | これも純愛だ。剣の腕前も凄いし、即興詩人の才能も優れている。ただし鼻だけが・・・ドパルデューの役者としての才能の方がすごいと思うのですけどね。舞台劇を思い起こさせるくらいに長い詩を朗読したり、長まわしであるにもかかわらず殺陣もいい。 ストーリーが単純なので、もっと短くすればいい映画になったのではないでしょうか。眠かった。エンドロール直前の映像は素敵。 1990年アカデミー賞衣装デザイン賞 同主演男優賞、外国語映画賞、美術監督賞、美術装置賞、メイクアップ賞ノミネート 1990年カンヌ国際映画祭男優賞、フランス映画高等技術委員会賞 その他いっぱい (2005.2)
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ジーリ/恋は雨模様 | 2003 アメリカ 劇場未公開 GIGLI |
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ストーリー | ラリー・ジーリは犯罪組織の下っ端で働くチンピラ。ボスの命令で知恵遅れの青年ブライアンを誘拐するが、向かいのアパートからリッキーという女性が現れ、彼は彼女の気を引こうと張り切るのだが・・・ | |||
監督 | マーティン・ブレスト | |||
出演 | ベン・アフレック | ジェニファー・ロペス | レイニー・カザン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★ | ★★ | ★★ |
コメント | アル・パチーノはやっぱインパクトあるなぁ・・・あのシーンがなければ、全く観る価値がないかもしれない。ブライアンの演技はなかなか良かったんですけどね。 2003年ラジー賞作品賞、主演女優賞、監督賞、脚本賞、カップル賞、(主演男優賞は『デアデビル』に対して) 同助演男優賞(アル・パチーノ)、助演女優賞(カザン)ノミネート 2004年ラジー賞この25年のワースト・コメディ作品賞 (2005.9)
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シリアナ | 2005 アメリカ ワーナー SYRIANA |
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ストーリー | 中東を舞台にCIA工作員の暗躍を描き、弁護士、エネルギーアナリスト、パキスタン青年を絡めた群像劇。 | |||
監督 | スティーヴン・ギャガン | |||
出演 | ジョージ・クルーニー | マット・デイモン | アマンダ・ピート | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | うわっ、久しぶりに見た拷問シーン!痛いよぉ・・・ これもまたスタイリッシュな映像。散りばめられたエピソードと若干の時系列操作によって、強烈な印象を与えてくれる。しかし、4人の群像劇風な作りになっている上に、中東におけるわかりにくい石油会社の裏舞台と場所がわからなくなるほどの国際色を出しているため、置いてけぼりを食らってしまうこと必至なのかもしれません。そうです、見事にやられました。これほどまでに理解できなかった映画は久しぶりでした。小学生時代に大人の映画を観てチンプンカンプンだったことまで思い出したくらいです。 アラブの王子が採掘権を条件の良い中国に渡してしまったことに端を発し、米石油会社の合併に関心を抱いた政府とエネルギーアナリスト。そして解雇されたパキスタンの人たち。それぞれの思惑が中東を舞台に蠢いてゆくストーリー。最初はアナリストのマット・デイモンが息子を事故で失うといった悲劇に見舞われるのですが、途中から悲劇の主人公はジョージ・クルーニーへと移っていった。暗殺の失敗もあって、CIA本部からはスケープゴートとして裏切られることになるのです。とにかく拷問シーンは『マラソンマン』や『オールドボーイ』以来の凄さ・・・トラウマになりそうなほど痛々しかったです。 群像劇の面白さは、それぞれの人間がクライマックスで出会い収束するところにもありますが、今までに見たこともないような瞬時の邂逅だったりして、印象に残るシーンでした。それぞれの運命や如何に?!と、会場が明るくなってもすぐには立ち上がれないほどの脱力感を味わえます。 日本だって原油の輸入の9割くらいは中東に頼っている。本当は無関心ではいられないはずなのに、国内に165日分の備蓄があるなどといったことは知らないで過ごしています。70年代のオイルショックのことだって忘れ去っています。しかし、小学生の頃、トイレットペーパー不足になり、トイレに紙がなくて手で拭いてしまったことは忘れられません(嘘です)。 (2006.3)
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シルヴィア | 2003 イギリス ザナドゥ SYLVIA |
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ストーリー | 死後ピューリッツァ賞を受賞した伝説の女流詩人シルヴィア・プラスの半生を映画化。結婚し、夫のテッド・ヒューズとともに詩作に没頭する二人だったが、テッドがニューヨークで認められ、次第にシルヴィアはスランプに陥った・・・ | |||
監督 | クリスティン・ジェフズ | |||
出演 | グウィネス・パルトロー | ダニエル・クレイグ | ジャレッド・ハリス | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 詩の朗読がとても綺麗で心地よく、次第に闇に包まれ目の前が霞んでいく・・・「だめだ!シルヴィア!睡眠薬なんて飲んじゃ・・・」と主人公が深い眠りに誘われると同時に・・・zzz はっきり言って女性向きの映画なのだが、男が聴いても夢見心地にさせてくれるほど素晴らしい朗読。低音ボイスでありながら、その周波数が脳の睡眠欲を刺激してくれた。したがって、眠かったためにところどころ素敵な台詞を見逃しています。『めぐりあう時間たち』も眠くなったし、こうした文芸作品は肌に合わないと感じました・・・(英文科卒なのに、英米文学に疎いことも反省してます・・・) 良かったところは、子育てもしなければならなくなったシルヴィアが徐々にスランプとなっていく過程。そのうち、「怖いくらい」だと批評されるくらい狂気とも思える詩作に変化していくが、レビューを読むときにそれが快感になる・・・このグウィネス・パルトローの表情が素晴らしい演技でした。そして終盤、自分から夫を求めて「やり直そう」という想いと、夫からの残酷な告白によって心身ともに打ちのめされたシルヴィア。茫然自失となり、空を見つめるパルトローの表情がたまらなくよかった(この数秒間は男性向き・・・)。 結婚する際に母親から告げられた台詞が伏線として生かされていたのかどうか・・・気になるところだっただけに、眠気をうらみました・・・ (2005.3)
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シルク | 2007 カナダ/仏/英/日/伊 アスミック・エース SILK |
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ストーリー | 19世紀のフランス。戦争帰りのエルヴェはエレーヌと結婚。蚕の流行病のため、製糸工場のバルダビューから日本へ蚕を取りに行ってほしいと依頼される・・・ | |||
監督 | フランソワ・ジラール | |||
出演 | マイケル・ピット | キーラ・ナイトレイ | アルフレッド・モリーナ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | よくわかりません。 いきなりネタバレしてすみません。手紙のどんでん返しに驚いてしまったのですが、日本で出会った少女(芦名星)はキーラ・ナイトレイだったのでしょうか?どうもそんな気がしてなりません。子供が出来ないことを嘆いていたキーラ。その切なる想いが思念波となって、フランスから遥か彼方の日本の女性に乗り移ったかのような・・・。キャスティングが絶妙と言っていいのかどうか、2人のバストまでそっくりだったのです。 マイケル・ピットが松田優作だったら「おっぱい小っちゃいね」と一言で済ませてしまいそうですが、どことなくひ弱な青年ピットは日本の少女にキーラの姿を重ねてしまいました。しかし、これは深層心理。異国の白い肌の女性にエキゾチック・ジャパン!と、旅の疲れもあったのでしょうか、心奪われてしまったのです。 混乱していた日本。まともな貿易は出来ないからブラックマーケットで蚕を買い付ける。場所は酒田から最上川を上って信州に入ったらしい(地理もよくわからない)。いや、その日本到着前にロシア経由で中国入りしたらしいのですが、この辺りをもう少し知りたくなりました。シルクロードっていつの時代から使われなくなったのか・・・とかも。幕末から養蚕業が盛んだったこと(主産地は福島県)や、パスツールによる微粒子病の解明など、かなり事実に即しているので、この交易路だけが気にかかる・・・闇市場じゃなくても買い付けることができたような気もするし。 それにしてもキーラ・ナイトレイはやっぱり素敵だ。彼女には日本の温泉に入ってもらいたいものです。湯けむりの中からキーラのうさぎちゃんが効能説明するなんて・・・ (2008.2)
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白バラの祈り ゾフィー・ショル最期の日々 | 2005 ドイツ キネティック SOPHIE SCHOLL - DIE LETZTEN TAGE |
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ストーリー | 1943年、ミュンヘン。打倒ヒトラーを掲げた白バラと呼ばれる地下組織があった。大学生のゾフィーと兄のハンスは大学構内でビラを配るが運悪くゲシュタポに逮捕される。 | |||
監督 | マルク・ローテムント | |||
出演 | ユリア・イェンチ | アレクサンダー・ヘルト | ファビアン・ヒンリヒス | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 白バラのゾフィーのように信念を貫き通すこと。そんなことが若い頃の自分にできたであろうか。 「勝ち組」「負け組」とハッキリ区別したがる人が多い今の世の中では、自分さえよければそれでいいという個人主義の考えの人がほとんどなのかもしれません。裏切られたという「痛さ」を味わったことのある人じゃないと他人の痛みは理解できないかもしれませんし、優柔不断な世渡り上手じゃないと生きていけない世の中なのかもしれません。 前半、ビラ配りによって逮捕された21歳のゾフィーとベテランの尋問官モーアとの壮絶なまでの心理戦では、あくまで犯人じゃないことを主張していた彼女が家宅捜索によって得た資料から徐々に崩されていく過程において、ゾフィーの精神面での成長が見られると同時に、ナチスのモーアが何とか彼女を極刑を受けさせたくないという人間らしい気持ちを取り戻す描写が見事。「まだ子供なんだよ。早く大人になりなさい」とでも言いたげなモーアではあったが、仲間は売れないという確固たる信念を崩せない苛立ちを隠せない。そして、「母親も逮捕されるのではないか?」という不安のため、そこを攻められたらお終いだと観ている者も手に汗握る場面でもあった。 実際に前線のシーンなど出てこないが、スターリングラードでの敗北をひた隠しにするナチス。こうした戦争の生々しさの映像を一切排除して、非暴力の反戦運動を続けた若者の姿だけをとらえた演出は逆に新鮮に感じました。もしや淡々としたドキュメンタリーのような映画になるのではないかと危惧しましたけど、「正義は死なんぞ!」という父親の強い言葉に胸が熱くなりました。そして、99日の死刑執行猶予期間が覆されたあとのシークエンスには言葉も出ないくらい打ちのめされました。 このような映画を観ると、愛国心教育が取りざたされ、日本国憲法第9条を蔑ろにしようと目論む今の日本の政治とつい比較してしまう。共謀罪などという戦前の治安維持法にも通ずる悪法を通そうとするなんてナチスと同じだ。こんなきな臭い法案が可決されたら、戦争反対という言葉を使っただけでも投獄されることになりかねない。何しろ「戦争したら負けるかもしれない」とか「戦争はよくない」という信念を持つことが許されないのです。もし本当に制定されたなら、「反戦」という言葉を使ったブログはすべて削除されるでしょう。すぐに逮捕されるかもしれません。いや、もうすでに公安から目をつけられているかも・・・5日間記事が更新されなかったら、新聞の死亡欄をチェックしてください・・・ 2005年アカデミー賞外国語映画賞のイねーと 2005年ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)、銀熊賞(女優賞) 2005年ヨーロッパ映画賞女優賞 (2006.5)
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