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ソイレント・グリーン 1973 アメリカ
MGM
SOYLENT GREEN
ストーリー 2022年、ニューヨーク、人口4千万人。火曜日には“ソイレント・グリーン”の配給があるが、夜は外出禁止令によって食料を探すのもままならぬ時代。ある晩、大金持ちのサイモンソンが暗殺され・・・
監督 リチャード・フライシャー
出演 チャールトン・ヘストン エドワード・G・ロビンソン リー・テイラー=ヤング
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★  ★★★★★
コメント  マンハッタンだけでも失業者が2千万人。電力供給もなく自転車で自家発電する生活。金持ちも家具は豪華に取り揃えてるが、食料品だけは万人にとって貴重なもの。ちなみに“家具”というのは囲ってる女性をも意味している。暴動も毎日のように起こっていた。金持ちは殺されやすいが、葬式なんてものはく、死んでしまったら死体焼却所へ直行。
 刑事ソーンは殺人現場に赴き、“収穫物”をこっそり頂戴している生活だったが、殺されたサイモンソンがソイレント社の重役だったことを突きとめる。強盗によって殺されたのなら調書だけで済ませてしまう警察だったが、暗殺の匂いがあると直感したソーンは一人で捜査しはじめた。故人の囲ってた愛人とも寝てしまうスケベなソーン。しかし正義感が強い。上からの命令で終結させる書類にも署名しなかった。
 巨大会社ソイレントの内情を知ってしまった男のサスペンスが主軸となるが、それよりも安楽死施設“ホーム”が印象的だ。好きな色、好きな音楽を選んで、今では失われてしまった大自然の映像を見ながら眠りにつくという施設。ソーンと暮す老人ソルは神を信じないが、ホームにこそ神が存在すると考えていたほどだ。暴動鎮圧のためのブルトーザーのシーンも空恐ろしくなってしまうほど。人間をゴミのように扱う現場を見れば、現実の未来をも危惧してしまう。
 貴重な食料である“ソイレント・グリーン”。農場は全て独占している企業だけに何でも作れるのだろうけど、原材料は一体何なのだ?!
 ホームでかかる曲が「田園」。音楽の印象とグリーン・フィルターの映像。ストーリーはパッとしないが、設定のインパクトで勝負の映画。

1974年アボリアッツ・ファンタスティック映画祭グランプリ
(2006.2)

SAW ソウ 2004 アメリカ
アスミック・エース
SAW
ストーリー  汚れた地下のバスルーム。目を覚ました二人の男、アダムとゴードン。彼らは対角線上の隅に鎖で繋がれ、二人の中間には拳銃で頭を撃ち抜かれた死体があった。
監督 ジェームズ・ワン
出演 ケイリー・エルウィズ リー・ワネル ダニー・グローバー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★   ★★★★★ ★★★★  ★★★
コメント  “サスペンス映画は旬の内に観るものだ!”という教訓を得ました。
 一番前の座席に座って云々というキャッチコピーのため、11日にはDVD発売が決まっているにもかかわらず、どうしても映画館で観たかったのです。しかし、座ったのは前から2番目の席。悲しい小市民の性が表れちゃいました。
 公開されてからかなりの時が経つと、満点評価が続出したことや、「衝撃のラスト」などという言葉がいやでも目に入ってくるため、先入観や懐疑心を捨てられずに「犯人はお前じゃないだろう?」とか「何か起こるはずだ」といった余計な感情が素直な鑑賞姿勢を崩してしまったのです。最悪だったのは「続編が作られる」というニュース見つけてしまったこと!そうなると、シリアル・キラーは死なないってことなのね・・・とわかってしまうじゃないですか(泣)。
 良質のサスペンス・ホラーであることは間違いないのだろうけど、もっと密室心理劇を中心にしたものを期待していたので幾分肩透かしを食らい、ツッコミどころが多かったのも事実。そうは言っても、終盤のゴードン医師の狂気に満ちた心理変化を見事に描いてあったことや、観客を驚かせる手腕に長けていたことは賞賛に値します。
 ギコギコギコ・・・痛い!!

 時計は10時20分、新品。アダムのポケットにあったテープ。ゴードンのポケットには鍵と弾。死体の手にはカセットプレーヤーとピストル。
 ビデオを見てるのは誰だ。
 アダムを信じるな。
 2への序章。
 密室劇の外では普通のサスペンスが演じられているが、ラストに死体が起き上がるという驚愕シーン。ゼップもジョンに脅迫されていただけ、アダムがなんとか撃ち殺すが、ジョンは片足となったゴードンを追いかける。シン刑事を殺されたうらみで刑事を辞めたタップは、ゴードン家を張り込み続け真犯人を追いかけていたのだ。しかし、あっけなくゼップに殺される。ジョンが最後に発した言葉から想像すると、アダムは多分生き残ったのだろう。ゴードンも足を切断しながらも生き残ったのかもしれない。そして、脳腫瘍を患ってるジョンは死期が迫っている。どうなるんだろう・・・
(2005.3)

SAWU ソウ2 2005 アメリカ
アスミック・エース
SAW U
ストーリー  内勤職に転属になったエリック・マシューズ刑事。シリアル・キラーの“ジグソウ”を追い続けている女性刑事に呼ばれ現場に向かうと情報屋マイケルが殺されていた。アジトを推測し現場へ向かうと、ジグソウがエリックの息子ダニエルの映像を見せることに・・・
監督 ダーレン・リン・バウズマン
出演 ドニー・ウォールバーグ ショウニー・スミス トビン・ベル
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★★   ★★★★★ ★★★  ★★★★★
コメント  アダムとゴードンはどうなっちゃったの?そして犯人は?と気になる謎を残して終わった前作を見直して、またもや劇場の最前列を・・・(実際は前から4列目)
 まいりました。前作の評価を平凡なものにしたおかげで、今続編の評価がかなり上がってしまった。なぜ前作の評価が個人的に上がらなかったのか、この映画を観てよくわかった。それは、密室劇なのに心理描写が唐突すぎることと、回想シーンや二人の刑事のシーンが多かったことなど。これによって、時系列通りに進まないため緊迫感が持続しなかったためだと自己分析できた。奇抜な設定やラストのどんでん返しだけだと他にもいい作品がいっぱいあると思うのです。
 この続編では何が改良されたか?まずはプロローグ。あきらかに本編への導入といった位置付けのみの扱いにして、しかも痛さ、グロさは前作を上回る描写になってます。そして、2時間というタイムリミットをほぼオン・タイムで進めていたため緊迫感の持続。さらに、8人の男女の共通項なる謎や、殺人ゲームにおける「数字の並び方は“虹の彼方に”」という謎解きの面白さ。死に直面したときの人間心理の描写も前作を上回っているように思います。
 もちろん前作からの伏線として、ジグソウ=ジョン(トビン・ベル)の「ルール」や「生へのこだわり」に関する台詞も随所に登場し、女性刑事ケリー(ディナ・メイヤー)の執拗なまでの追及も色々想像させてくれる。今回は前作で勝ち残ったアマンダ(ショウニー・スミス)がまた捕われの身となり、閉じ込められた3人の女性の姿がクローズアップされていた。金がかなりかかっていそうな大掛かりなゲーム。展開からしても共犯者がいるに違いないと思わせるが、ゼップのような奴はいないし・・・
 「虹の彼方に」と『オズの魔法使』に関して、頭をフル回転させるも中々謎が解けない。しかも、ザヴィエルが必死になって数字を確認する行動が「ちゃんと数字を覚えてられるのか?」と思いながら見てると滑稽でもあった(ちゃんと推理してるのか?という疑問も・・・)。監禁されているのは8人。「虹」は7色。つまり、残りの一人がヒントだ!と気づいたときには刑事エリックが突入始め、からくりが読めてくる・・・
 しかし、最もショッキングだったのはアダムがあの場所で死んでいたことだった。1のラストにはジグソウが希望的な言葉を発していたにもかかわらず・・・
(2005.11)

SAWV ソウ3 2006 アメリカ
アスミック・エース
SAW V
ストーリー  不倫中の女医リンが誘拐され、目覚めるとアマンダに付き添われたジグソウがいた。ルールはある男に仕掛けられたゲームが終わるまで彼を延命させなければならないこと。
監督 ダーレン・リン・バウズマン
出演 ショウニー・スミス アンガス・マクファーデン トビン・ベル
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★   ★★★★★ ★★★  ★★★
コメント  アマンダ・ビギニング?
 頭が痒いからシャンプーしてくれ!てな具合で脳の手術をしてもらうジグソウ。電動ノコギリの振動が気持ちええわ〜♪と感じたのか、ジグソウはご満悦。傍で見ているアマンダは気が気ではない面持ちとなり、まるでキラを崇拝しているミサミサのようでした。「脳みそだけは食べるなよ・・・私が食うんだからね!」とでも言いたいのか、残酷度は師匠のそれを上回ってしまったのかもしれません。
 映画では脳の外科手術はなぜだか設備の整ってないところで行われることが多いのでしょうか、最近では船上でポール・ベタニーが行った『マスター・アンド・コマンダー』が思い出されます。有名な『ハンニバル』では食べちゃいますからねぇ。そういえば、最後の晩餐には何を食べたいですか?というアンケートでは1位がハンバーグだったとか・・・明日は死ぬってんだから、「自分の脳みそ」と答える人がいてもおかしくないのですが・・・
 グロい映像、痛い映像とスプラッターシーンに圧倒されて、プロット的には『1』や『2』のときのような衝撃がなかったのですが、それよりも「復讐はやめたほうがいい!」などといった社会派要素まで含んでいるんじゃないかと勘違いしそうになりました。それに、ジェフが「赦す」という決断するのがとても早くて、なんだかノレませんでした。
 それにしても、とうとう第三部まで来てしまいましたか。この作品で完結という締めくくりも期待していたのですが、残った人がまた第三のジグソウを演じるような気がしてなりません。ジグソウのビギニングという流行のパターンでも満足できるのかもしれませんが、思い切ってSFタッチにして「ジグソウ〜宇宙へ行く」とか思い切りB級作品の「ジグソウvsレザーフェイス」でもいいかと思います。
(2006.11)

SAWW ソウ4 2007 アメリカ
アスミック・エース
SAW IV
ストーリー  ジグソウの死後、彼の遺体から蝋で固められた物体が発見される。それはホフマン刑事に宛てたゲーム続行のメッセージテープだったのだ。
監督 ダーレン・リン・バウズマン
出演 ドビン・ベル スコット・パターソン ベッツィ・ラッセル
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★   ★★★★★ ★★★  ★★★
コメント  “SAW IV”と書かれた文字が、“SAW TV”に見えたのには意味があるのか?
 とりあえずの三部作を通して見ると、ゴードンとアダムの密室心理劇が面白かった『1』は単なる序章にすぎず、『2』では時間と空間を捻じ曲げるサスペンスと前作との密接な繋がり、特にアマンダという第二のジグソウが誕生する面白さがあった。そして、『3』では復讐の連鎖を断ち切って“赦す”ことができるかというテストが行われ、“ゲームにはルール”があることを力説するジグソウが後継者に試練を与える物語だった。
 『3』のラストではみんな死んでしまったような雰囲気だったのに、続きは出来るのかと心配してたのに・・・アマンダのように後継者を密かに育てているのか、模倣犯のような犯人が登場するかどちらかだと思っていました。それでも前3作に隠されているかもしれない伏線を読み取るために復習を・・・すると、復習したほうが混乱してしまうのだ。
 ここまでストーリーも登場人物もリンクしていると何度も復習しなければわからなくなりそうです。刑事もどんどん死んでいくのですが、気になる人物の生死がどうなったのかモヤモヤとしていたら、次回作でそれが明かされたり、中心となる刑事が前作でもしっかり登場していたりするので、まるで映画界のマルチ商法のようです。今作で犯人に翻弄されるリッグ刑事(リリク・ベント)やホフマン刑事(コスタス・マンディロア)も『3』を再チェックしてみると、しっかりと意味深な表情をしていたりする。
 ジョン・クレイマー(トビン・ベル)の元妻ジル(ベッツィ・ラッセル)の回想シーンにより、ジグソウがシリアルキラーになった理由もわかるし、もちろん彼がまともな人間だったこともわかる。彼のこれまでの殺人を考えると、残酷な拷問機器を使用する異常性は許されないけど、悪人に裁きを与えるキラと同じなのかもしれません。むしろアマンダの赦すことをしない、キレやすい性格のほうが怖いくらい。
 ネタバレ
 終盤には『3』の終盤シーンがリンクして登場する。映画のオープニングは死んだジョン・クレイマー=ジグソウのグロい解剖シーンからで、ホフマン刑事が胃の中から取り出されたテープを聴くことによって事件が始まる(しかし、このテープはホフマンによるトリックのような気もする)。しかし、終盤でジェフが登場することによって『3』とのリンク状況を見ると、これは時系列では最後に当たるハズ。つまり、『4』は『3』でのストーリーと同時進行しているのだと思われます。
 で、改めて『ソウ3』を調べてみると、ケリー(ディナ・メイヤー)を死に至らしめたのがアマンダやジョンであるなどとは言っていないのだ・・・チラリと映った服はアマンダと一緒だけど、実行犯かどうかはわからない。つじつま合わせというか、後からどうにでもできる作り方は上手いとしか言いようがない。今回は新たなる序章といった雰囲気だったし、次回作ではホフマンが後継者となった経緯も楽しむことができるのかもしれませんね。それと、どうなったのか気になる人物がいっぱい・・・ストラムFBI捜査官、リッグ刑事(多分死亡)、ジェフ、ジェフの娘、エリックの息子ダニエル、そしてそして外科医ゴードン!
 XJAPANのエンディングテーマ曲はちょっと・・・と思ったけど、毎回こんな感じの曲ですし・・・
(2007.11)

SAWV ソウ5 2008 アメリカ
アスミック・エース
SAW V
ストーリー  ジグソウの罠にかかったものの辛くも脱出したFBI捜査官ストラムはホフマン刑事がジグソウの協力者と睨む。一方、首かせをはめられた5人の男女が死のゲームに挑む・・・
監督 ダーレン・リン・バウズマン
出演 ドビン・ベル コスタス・マンディロア スコット・パターソン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★★ ★★★  ★★★
コメント よければ箱の中身を教えてください・・・
 改めてシリーズ前4作を復習しました。『3』では元祖ジグソウのジョン(トビン・ベル)も愛弟子ジグソウのアマンダ(ショウニー・スミス)もジェフに殺されシリアルキラー伝説も終焉したかと思われたのに、同時進行的な『4』では新たな後継者ホフマン(コスタス・マンディロア)が出現する。
 残酷極まりない殺人マシンを開発しておきながら「殺人は嫌いだ」と言ってのけるジョンに比して、アマンダは被害者に命の選択肢を与えておきながらも殺してしまうという、麻薬中毒の影響で狂った部分も見せる。と、新たなジグソウの性格やいかに?現職刑事がシリアルキラーになるんだったら鬼に金棒・・・かなり恐怖です。
 予習バッチリだったおかげで、前作からの流れがわかりやすかった・・・というより最低でも「4」を観ていないとさっぱり理解できない映画だと思われます。ホフマン刑事がジョン=ジグソウの協力者、後継者であることが前提であり、彼らの接点がいかに生まれたかといったホフマン・ビギニングの性格を持った内容なのだ。たしかに、ジョンやアマンダの体力や情報収集力だけでは不可能だと思える事件を上手く後付けで説明している・・・けど、説明やメイキングを観にきたんじゃないし・・・
 冒頭ではセスという男がギロチンで殺されるという残酷描写だが、命の選択肢を与えておきながら無慈悲にも命を奪ってしまう。「人殺しは嫌いだ」というジョンのポリシーと違うところに驚かされるが、これが実はホフマンの単独犯行だとわかる。「人のせいにしやがって」とジョンが怒って、ホフマンに試練を与えることによって彼の運命が決まる。ジョンからすれば復讐にだって生きるチャンスを与えているのだと説くところが興味深い。
 予告編にも登場する首かせをはめられた5人の男女。『CUBE』のようなサバイバル・ゲームはサブストーリー的な扱いになってはいるが、ルールとヒントを大切にすれば死なずにすむんだといった点ではストラムFBI捜査官の末路と同じ。たまには極悪人の意見も受け入れなきゃだめだよ!という教訓めいた結末だ(おいおい・・・)。
 ジグソーパズルのピースを埋めていくことがこのSAWシリーズの意味だったのか。元妻ジルが受け取ったジョンの遺品の箱を謎のまま残し、全貌はまだまだ明らかにしてないよ!と続編を意図しているような台詞に食傷気味になりそうです。ただ、疑われて窮地に立たされたホフマンの明晰な頭脳には恐れ入った。最前列で見るのが好きといった性格も受け継いでるし・・・とにかく次回作でジルと対決して気持ちよく幕を閉じてくれ!
(2007.11)

草原の輝き 1961 アメリカ
WB
SPLENDOR IN THE GRASS
ストーリー  1920年代、米中西部。恋人同士のバッドとディーンは学校でも公認の仲。家族だって、ディーンの父親以外は賛成していた。
監督 エリア・カザン
出演 ウォーレン・ビーティ ナタリー・ウッド パット・ヒングル
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★ ★★★★ ★★
コメント  若者のセックス観を話しあう母娘。大学以降の進路について話し合うバッド。そんな高校時代の風景と挫折を味わう青春時代。ナタリー・ウッドがとても魅力的だけど、それだけの映画かもしれない。

1961年アカデミー賞脚本賞
同主演女優賞ノミネート
1962年英国アカデミー賞女優賞ノミネート
(2006・7)

早春物語 1985 日本
東宝=角川
ストーリー  17歳の女子高生沖野瞳。母は他界、父の再婚も近い春休みの頃、春をテーマにした写真を撮ろうと鎌倉の町を歩いていたとき、梶川という中年男性と知り合い、次第に惹かれてゆく・・・
監督 澤井信一郎
出演 原田知世 林隆三 田中邦衛
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★ ★★  ★★
コメント  「ツバって子供の頃の匂いがするんだよね」
 20歳と偽って梶川(林)に接近する瞳。社交ダンスまでこなすなんて、かなり大人の世界に憧れていたんだろうな・・・原田知世ファンには中年が多かったことも考えると、タイムリーな映画だったのでしょうね。
 瞳の母親が梶川と付き合っていて、彼から逃げたという事実。

1985年日本アカデミー賞監督賞
(2006.5)

相続人 1973 フランス
FOX
L' HERITIER
ストーリー  莫大な遺産を相続することになったバート・コルデル。飛行機の中で知り合った女にはめられて麻薬入りの鞄を掴まされてしまう。
監督 フィリップ・ラブロ
出演 ジャン=ポール・ベルモンド モーリーン・カーウィン カルラ・グラヴィーナ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★ ★★★  ★★
コメント  金持ちの御曹司でプレイボーイのベルモンド。まさにピタリの役。飛行機や汽車に乗っていると無性にセックスしたくなる下半身男でもある。
 普通のサスペンスかと思っていたら、ファシストと左派との抗争がメインに据えられていた。人間関係も把握しにくいし、ベルモンドのカッコ良さだけが目立っても・・・
(2005.3)

ソウル・オブ・マン 2003 アメリカ
日活
THE SOUL OF A MAN
ストーリー  7本のドキュメンタリー集“THE BLUES Movie Project”の中の1本。1977年にボイジャーによって運ばれた盲目のウィリー・ジョンソンを筆頭に、60年代に音楽界に多大な影響を与えたブルースマン二人をクローズアップし、現代のミュージシャンのカバーが中心となる。
監督 ヴィム・ヴェンダーズ
出演 スキップ・ジェイムズ J・B・ルノアー ボニー・レイット
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★    ★★★★   ★★★★
コメント  冒頭の盲目ジョンソンの貴重な映像とともに始まったこの映画。60年代の二人が強烈な個性を持っているためメガトン級の印象を与えてくれます。
 スキップ・ジェイムズは30年代にレコーディングして以来消息を絶ち、60年代に発掘されるまでギターも触ってないんじゃないかと推測している。すごい。何だかアメリカを感じさせる生き方です。つまり30年にわたる音楽のブランクがあるのだ。復活したときも耳の肥えた若者が少なく、最初の年には売れずにいた。皮肉なことに、貧乏生活をしている中ガンに冒されてしまい、手術代も払えない有様。そんな折、クラプトン在籍のクリームが彼の曲をカバーしてヒットしたために、著作権で手術代を支払う事が出来、3年延命できたという・・・このエピソードだけでも感動的だ。
 JBルノアーはベトナムや公民権運動など社会派のテーマを歌にしていた。ブルースの歌詞というのは、日常的で個人的なものばかりだと思っていたのに・・・彼のブルースには心からにじみ出る主張が旋律に上手く合うんだなぁ・・・決して個人的な主張じゃなくて、黒人ないし社会的弱者の訴えを全て理解しているような迫力さえあるのです。
 この二人は早くに亡くなってしまったけど、あと5年くらい生きていれば有名ミュージシャンの仲間入りしたでしょうね。本人たちは拒むかもしれないけど・・・
 
(2004.11)



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