酔画仙 | 2002 韓国 エスパース・サロウ CHIHAWSEON |
|||
ストーリー | 19世紀、朝鮮。学者のキムはいじめられている貧しい子どもスンオプを助ける。模倣ではあるが、絵の才能を発揮した彼を画家のもとへ弟子入りさせる。 | |||
監督 | イム・グォンテク | |||
出演 | チェ・ミンシク | アン・ソンギ | ソン・イェジン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 貧しい家に生まれながらも宮廷画家にまでなった実在の人物、チャン・スンオプの半生を描いた映画である。 画商の持っていた絵をちょっと盗み見ただけで、そっくりに描くことが出来た天才。女と酒が無ければ描く気もおこらない性格。それをチェ・ミンシクがコミカルでもありシリアスでもある二面性を見事に演じきっているのだ。模倣・贋作には秀でるものの、絵が売れ有名になるにつれ、オリジナリティが欠落していることに悩み、詩や書を取り入れなければ芸術としての絵が成り立たないという風潮に反発するスンオプ。そして貧しい家庭の出身であることが最期までつきまとい、逃亡と放浪を繰り返すのだ。 映像がとにかく素晴らしい!まるでスンオプの描く山水画そのものであるかのような雰囲気を醸し出しているのだ。特に、スズメが鷹に追われる自然の映像はよかった。それを題材にした彼の絵もすごいですよ。 歴史的な背景も押し付けがましくない程度に出てきます。日本では丁度明治維新、朝鮮は清帝国に支配されていて、日本軍も常駐するようになった時代。朝鮮にとっては激動の時代で、そういう中で自由きままな天才画家が生き抜いたのも何かしらの運命を感じてしまった。 2002年カンヌ国際映画祭監督賞 (2004.11)
|
推定無罪 | 1990 アメリカ WB PRESUMED INNOCENT |
|||
ストーリー | エリート検事のラスティの部下の女性検事補キャロリンが絞殺された。 | |||
監督 | アラン・J・パクラ | |||
出演 | ハリソン・フォード | ボニー・ベデリア | ラウル・ジュリア | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 『ダイ・ハード』の奥さんなんですよね、この奥さん。映画を明るくしてくれるのだと思っていたら、徐々に暗くなっていく。「主婦の悲しい楽しみのマスターベーション」という台詞が全てを物語っているような序盤から始まり、展開もDNA鑑定がなぜ行われないのかとイライラしてきます。一度観たら、二度と観たくなくなる映画のはずなのに、この陰湿な雰囲気を楽しんでしまうのはハリソンの魅力なのか??台詞が暗く一本調子で眠くなる可能性もあり。 徐々にラスティに対して不利な証拠・証言が出てきて、追い詰められる雰囲気は面白いのだが、どうせ犯人は○○だろうとオチを考えさせるところや、2回目は全く面白くないことからすると、それほどの作品ではないのでしょうね。。。 (2004.11)
|
水爆と深海の怪物 | 1955 アメリカ COL IT CAME FROM BENEATH THE SEA |
|||
ストーリー | 米海軍が誇る最強の兵器原子力潜水艦。世界中どの場所でも行けるほど科学の粋を結集した成果だったが・・・度重なる水爆実験の影響で巨大タコが出現した! | |||
監督 | ロバート・ゴードン | |||
出演 | ケネス・トビー | フェイス・ドマーグ | イアン・キース | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★ | ★★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | 日本で公開されたのは41分の短縮版だとか・・・唯一の被爆国ですから、当然の配慮なのか、それともバカにされてるだけなのか。パールハーバーで修理などという場面も出てくるし、色々問題があったのかもしれない。東京のイモト教授という名前で緩衝材にしてるのか・・・ 軍事的にかなり専門的な手法で巨大タコを退治する方法を考える軍部。ほんのりとロマンス部分も取りいれて盛り上げようとしているが、なんせ会話が中心。6本足だというタコはまぁまぁの迫力だけど緊張感が持続しない。ラストも原始的な方法でやっつけちゃう。 (2005.8)
|
水没の前に | 2004 中国 山形国際ドキュメンタリー映画祭 BEFORE THE FLOOD |
|||
ストーリー | 2009年に完成予定の中国、三峡ダム。大勢の住民が家を失うことになり貯水の水位下に水没する。 | |||
監督 | リ・イーファン、イェン・ユイ | |||
出演 | ||||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
評価できず | 評価できず | ★★★ | 評価できず | ★★★ |
コメント | かなり期待していたイメージとは異なっていた。そう、ダムの完成は2009年だったのだ。貯水が始まってしばらくしてからの2年間のドキュメンタリーなのです。焦点となるのは移転を迫られた住民たちと地方自治体の役人との葛藤。移転の資金を捻出するため論議を繰り返す教会など。 中国共産主義体制では住居の保障問題よりも自由経済を取りいれることに力を注ぎすぎたのだろうか、特に国、地方、住民という補償金の流れがうやむやになっていることが浮き彫りとなる。失業問題も蔓延しているようで、移転という重労働にもやる気のない人間もかなりいたように思えた。 日本人の感覚からすれば、先祖代々住みついた土地を離れることを拒絶することがクローズアップされるだろうけど、このドキュメンタリー映画においては生活や金銭面の方が重要だと感じられるのです。爆破され撤去される集合住宅の多さを見てもわかるように、彼らは昔から住んでるようにも思えない。したがって、郷愁の念を感じるよりも、懸命に生きている人々の姿が美しく思えるほどなのだ。廃材を荷車に積んで汗を流し運ぶ姿。解体するための費用もない人々は自分たちで壊すシーン。意地になって動こうとしない人も中にはいたけど、未来に向かって生きていくことは美しいことですね。 音楽を全く使っていなかったこと。教会のシーンが多いのでダレてくること。もう少しコンパクトに仕上がっていればもっといい。最前列で鑑賞したため、爆破シーンの迫力は凄かった。ここは大満足。 (2005.11)
|
スイミング・プール | 2003 フランス ギャガ・コミュニケーションズ SWIMIMNG POOL |
|||
ストーリー | 小説家が編集長の別荘で小説を書くが・・・ | |||
監督 | フランソワ・オゾン | |||
出演 | シャーロット・ランプリング | リュディヴィーヌ・サリエ | チャールズ・ダンス | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ |
コメント | いつ殺人事件が起きるんだ?!と中盤過ぎるまでイライラ感が増すばかり・・・そして、いよいよ犯人は誰だ?!と、想像力・推理力という脳内の片隅に格納されたモノを引き出すと同時に“偉大なる謎”によって奈落の底へ突き落とされたような感じ・・・ もしかして自分だけ理解できなかったのか、頭が悪かったのじゃないだろうか、と心配したけど、皆さん謎だったみたいですね・・・ホッ。とにかくストーリーそのものを謎のまま残して、観客にアレコレと想像させるのが狙いの映画(原作も似たようなものか?)でした。しかし、誰も文句を言わないところは、さすがオゾン監督なのだが、正直言って『8人の女たち』も『まぼろし』もビデオに録ってあるが未見のまま・・・唯一観たことあるのがリュディヴィーヌ・サニエも出演している『焼け石に水』だったりする。もっとオゾン監督作品を観たくなってきた。 【ネタバレ注意…個人的見解】 終盤、フランクの死体を物置小屋で発見したのに、その後、プールサイドでのジュリーとフランクの濡れ場シーンに戻り、プールのそばにサラとジュリー共同で死体を埋めるという映像。果たして、どちらかが小説の中味、若しくはサラの妄想であろうことが想像できたが、ラストになってまた混乱してしまう。ジュリーではなくジュリアという歯の矯正ソバカス娘が編集長ジョンの本当の娘。別荘だって全くの別物だったということは、全てが小説に書かれていることなのでしょう。後から色々と考えた結果、「ジュリーは自由奔放、ふしだらすぎて毛嫌いすべき娘」だったが、自分にも落ち度があり、愛情の足りない性格を直して最終的には「憎むべきはジョンであって、娘のジュリーには罪はない」と考え始めた。それが二つの死体の意味するところであり、最初は「ジュリーが殺したんだわ!」くらいの気持ちだったのに、「一緒に死体を埋めましょう」と協力的に、そして使用人に死体を発見されそうになったら、自ら体を張って出た!と、このように偏屈で高慢な小説家が徐々に愛情溢れるくらい精神的に成長する過程を表現したのではないでしょうか。そうして、ちょっとだけジョンを裏切った形で出版社を変え、「スイミングプール」を発表した。 全体的には、エロチックシーンやシャーロット・ランプリングのきわどいヌードも全て綺麗なプールサイドの中に溶け込んでしまい、いやらしさが感じられない・・・これが良かった。 (2004.11)
|
スイング・シフト | 1984 アメリカ 劇場未公開 WB SWING SHIFT |
|||
ストーリー | 第2次世界大戦勃発。サンタモニカ、夫ジャック(ハリス)が海軍に入隊し、軍需工場で働くことになったケイ・ウォルシュ(ホーン)。そこで知り合った男ラッキー(ラッセル)と不倫することに・・・ | |||
監督 | ジョナサン・デミ | |||
出演 | ゴールディ・ホーン | カート・ラッセル | エド・ハリス | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★★ | ★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 勤務時間を決めるときにタイトルの“swing shift”という言葉が出てきた(半夜勤の勤務時間という意味)。隣人がクラブ歌手でスィング・ジャズを歌ってることと掛けているんだろうけど、英語ってむずかしいですな。この映画、日本で公開されなかったのは、日本を敵国扱いしているためでしょう。 夫が一時帰国し、ラッキーは隣人ヘイゼルと出来心で寝てしまう。エド・ハリスによって反戦の台詞がうかがえるが、夫が戦地に行ってる間でも自由に恋愛を楽しむアメリカ人気質。戦争によって女性たちの心が乱れるんだから、永遠に戦争がなくなればいい・・・そんな主張も聞こえてきそうでした。 1984年アカデミー賞助演女優賞(クリスティーン・ラーチ)ノミネート 1984年NY批評家協会賞助演女優賞 (2005.3)
|
SWEET SIXTEEN | 2002 イギリス/ドイツ/スペイン シネカノン SWEET SIXTEEN |
|||
ストーリー | スコットランドの田舎。15歳のリアムは母の恋人スタンと祖父と一緒に服役中の母に面会する。スタンの命令でヤクを渡すはずが、リアムは逆らって渡さなかった。家族と一緒に住みたいがためにスタンの家からヤクを盗む計画をたてる・・・ | |||
監督 | ケン・ローチ | |||
出演 | マーティン・コムストン | ミッシェル・クルター | アンマリー・フルトン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 基本は悪ガキ。母親はスタンのせいでムショ暮らし。いつも一緒につるんでいるのは、車を盗むのが得意な悪友ピンポール。ピザの配達のバイトをやって、遅れた理由を「途中で強盗が・・・」って言い訳なんか面白い。 ドキュメンタリー風な撮り方もリアリティを感じさせ、つい犯罪に足を踏み入れる心理描写も良かったのですが、ヤクに手を出した直後の心理や周りの反応なんてかなりいい加減。シャンテルの気持ちもイマイチ掴めないし、16歳の誕生日にスタンを刺してしまったラストの映像に集約させすぎ。この後一体どうなるんだ?と思わせる後味は中々いい。 2002年カンヌ国際映画祭脚本賞 (2005.5)
|
スウィングガールズ | 2004 日本 東宝 SWING GIRLS |
|||
ストーリー | 東北地方のとある高校。夏休みの補習をさぼりたい一心で13人の女子生徒は野球の応援をする吹奏楽部員に弁当を届けるが、部員たちは食中毒で全員倒れてしまう。急きょ吹奏楽部の臨時部員となる彼女たちは次第にビッグバンドの演奏に惹かれてゆく。。。 | |||
監督 | 矢口史靖 | |||
出演 | 上野樹理 | 貴地谷しほり | 本仮屋ユイカ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 「JAZZっておっさんの音楽じゃん」と言われようが、音楽の心は永遠なのだ。 スタンダードな名曲「A列車で行こう」、「シング・シング・シング」、「イン・ザ・ムード」、その中でも特に、「A列車」は彼女たちが最初に練習する曲だが、名曲そのものを楽しむんじゃなく、SWINGするんだという基本に気付く。そこからは彼女たちの下手くそだった演奏がみるみるうちに上手くなってゆく。要は“裏拍”のリズムを身に付け、GROOVEすることが大事なのだ。ストーリーの中でも、スポコンものにありがちな辛い練習やハード・トレーニングを前面に出さず、信号機から流れるピープー音にSWINGのリズムを感じ取り、偶然ではあるが、JAZZのハートをつかむことにこの映画の本質があった。 確かに、楽器を手にするまでのストーリーはお子様受けしそうな漫画チックな設定なのだが、JAZZ演奏の素材としての選曲が何でもいいことにオーバーラップして、そのオバカなプロローグさえどうでもいいことに思えてくる。とにかく、JAZZを演奏する手段としては、選曲なんてどうだっていいんだ!そして中盤からは一気にミュージシャンの伝記映画のごとく、説明など必要のない音楽だけの内容でぐんぐんと押しまくるのだ!(それでもギャグは冴まくり、かなり笑えます) 個人的に、高校生時代にはギターを買うためのバイト経験もしてるし、ビッグバンドでギターを弾いていたこともあり、この映画に対する思い入れは強いので、過剰評価してしまっても許してください。。。ラストはキュートでカッコいい女子高生ビッグバンドジャズを堪能。「シング・シング・シング」では涙が出てきた。 見所は、主役級3人の楽器!3人だけボロボロのままなんだもん。楽器への愛着を見事に表現してるなぁ・・・ 2004年日本アカデミー賞脚本賞、音楽賞、録音賞、編集賞 (2004.9)
|
スウェプト・アウェイ | 2002 アメリカ SPE SWEPT AWAY |
|||
ストーリー | 製薬会社を経営するトニーたちは貸切クルーズを楽しんでいたが、金持ちを鼻にかけた妻アンバーが漁師のジュゼッペとともにボートで向かう途中遭難し、無人島へ流れ着いた・・・ | |||
監督 | ガイ・リッチー | |||
出演 | マドンナ | アドリアーノ・ジャンニーニ | ブルース・グリーンウッド | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★★ | ★★★ | ★★ | ★★ |
コメント | ラジー賞総なめの本作品・・・WOWOWで怖いものみたさで鑑賞。オリジナル作品を観てないか、忘れ去っているためストーリーだけは満足した。特にラストの伝言に関するシークエンスは面白い。 要は、金持ちと貧乏人の主従関係が無人島に来て逆転してしまい、人間の本性を垣間見るようなもの。マドンナの変貌というか、高慢女から奴隷女への変化が全然なっていませんね。整形のためかは知らないが、表情は全く変わらないし、口調だって同じである。夫婦で監督・主演をつとめるのは馴れ合いがあっていけませんなぁ。 音楽も出し惜しみせずに、もっとマドンナらしい曲とダンスを披露するとか、派手な変貌ぶりの演技をすればOKなのになぁ・・・ 2003年ラジー賞作品賞、主演女優賞、監督賞、カップル賞、リメイク賞 同主演男優賞、脚本賞ノミネート (2004.12)
|
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||