ZOO | 2004 日本 東映ビデオ |
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ストーリー | 短編集のオムニバス。 | |||
監督 | 金田龍 安達正軌 水崎淳平 小宮雅哲 安藤尋 原作:乙一 | |||
出演 | 小林涼子 | 市川由衣 | 須賀健太 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 「カザリとヨーコ」 一卵性双生児のカザリとヨーコ。ヨーコは要らない子として虐待されていたが、迷い犬を飼主(吉行和子)に届けてから生きる目的を持った。入れ替わって殺すという突飛な発想だが、双子の特性を無視した物語。 「SEVEN ROOMS」 突然拉致・監禁された姉(市川)と弟(須賀)。コンクリートに囲まれた独房の中に汚水が流れる溝があり、弟に脱出口を探らせるために潜らせる姉。溝は7つの独房を繋ぎ、他にも監禁されている女性がいた。監禁されてから7日目に殺されるという不条理さ。情報を集め脱出しようと企てるが最後に姉が取った手段とは・・・ 「SO-far」 息子(神木龍之介)を残して両親が事故に遭い死んでしまう。二人の幽霊らしきものが現れるが、父(杉本哲太)も母もお互いが見えず、息子だけが両方見える。息子が母親を選んだその日から・・・ 「陽だまりの詩」anime 創ったアンドロイドに“死”を理解させようとする博士。うさぎを追いかけ崖の下に転落したアンドロイドは死を考え始め・・・ 「ZOO」 閉鎖された動物園で女を殺した男は死体の写真を撮り続けるが・・・ どれもこれも設定は面白いが、何かが物足りない。全体的に“死”がテーマとなってはいるが、命の尊さを感じられるものがない。「SEVEN ROOMS」だけはかなり面白い設定であるが、これだけは長編映画にしても耐えられる。個々の房に入れられた女性の心理状態など、上手く作ればいい映画になると思う。 (2005.12)
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西瓜 | 2005 台湾 プレノンアッシュ 天邊一朶雲 THE WAYWARD CLOUD |
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ストーリー | 深刻な水不足が続く中、西瓜や西瓜ジュースが売れていた。パリから帰国したシャンチーはスーツケースの鍵を落として困っていたが、以前腕時計を売っていた青年シャオカンに助けてもらった。徐々に親しくなる2人だが、彼はAV男優であることを隠していた・・・ | |||
監督 | ツァイ・ミンリャン | |||
出演 | チェン・シャンチー | リー・カンション | 夜桜すもも | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | ダメ・・・イヤッ・・・そんなに指を突っ込んじゃ・・・・・スイカに・・・ 干ばつによる深刻な水不足。ペットボトルのミネラルウォーターは誰もが携帯していて、西瓜ジュースが爆発的に売れている台湾。トイレの水だって節約、風呂になんて入れたものじゃない。そんな台湾へ海外から帰ってきたシャンチー。スーツケースの鍵を落としてしまい、困っていたところへ腕時計売りとして顔見知りだった青年に助けてもらう。徐々に親しくなる2人だったが、男はAV男優へと転身していたのだ・・・ 水への渇望が性への渇望を暗喩していて、苦しくなるほどのシャンチー。西瓜ジュースの色が毒々しいまでの赤色なのも、肉欲を表しているとは言えまいか。リビングでだらしなく足を広げてくつろぐ姿も、西瓜を舐め回す仕草にしても、全てはレンタルビデオのアダルトコーナーに繋がってゆく。アスファルトに固められた鍵を青年に拾ってもらったときに水が溢れ出すシーンにおいてはその抑えていた欲望が決壊してしまったのでしょう・・・ とにかく、セックスシーンがAV並に長い。その他のなんでもない場面でも長回しを多用して、台詞の少ない分を穴埋めしているのです。そして突如挿入されるミュージカルシーン。叙情的な静かな映像とは対照的に明るいミュージカルなのですが、歌詞の字幕を読むと彼ら2人の心がよく伝わってくる。アンバランスでありながらエロと純愛を繋ぎとめる橋渡し的ポイントなのです。 不思議な映像、不思議なアングル、不思議なシチュエーション満載の映画。序盤では大量に川を流れる西瓜の映像は『アカルイミライ』のクラゲを思い出しましたが、後半に進むにつれ、西瓜の存在が薄くなり、エロ満載となってしまいます。そして突如聞えてくる日本語。「キャップがどこかいっちゃった」。まさかこれが死因だったのかわかりませんが、エレベーターで見つけたAV女優(夜桜すもも)を部屋まで運び、それからシャンチーは何をしようとしていたのでしょうか。不思議です。 “純愛”とかいったキャッチコピーもあるようですが、AV男優は仕事でしかセックスできないということなのでしょうか・・・謎です。ラストはかなりやばいし・・・ 2005年ベルリン国際映画祭銀熊賞 (2006.11)
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推手 | 1991 台湾/アメリカ ヘラルド PUSHING HANDS |
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ストーリー | 太極拳の師匠、朱老人は息子夫婦の住むニューヨークにやってきた。息子の嫁はアメリカ人。言葉も通じず気まずい関係になってくるが、息子アレックスは第二の人生をと恋のお膳立てをし・・・ | |||
監督 | アン・リー | |||
出演 | ラン・シャン | ワン・ボー・チャオ | ワン・ライ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | アン・リー監督の長編デビュー作。 料理学校の先生陳さんといきなり仲良くなった。だけど、胃炎の嫁に手荒いことをしてしまって沈んでいる朱老人。しかし、努力の甲斐も空しく、置手紙を残して老人は去っていく。アメリカの中華街。厨房の皿洗いのバイトを始めたのだが、やぱり老人、上手くいかない。そのうち経営者とケンカになって大事に・・・・ 子供が巣立ってしまい1人身になったときの老人の哀愁。1人でもやっていけると思ってももう若くはない。だけど彼には太極拳があった。それだけでもまだ幸せなほうだ。静かな中にも自分の老いた姿を投影したのか、若いときの作品なのに奥行きが深い。 (2007.1)
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スウィート・ノベンバー | 2001 アメリカ ワーナー SWEET NOVEMBER |
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ストーリー | 仕事中毒のネルソンは恋人ともギクシャクしていたが、目前に迫るプレゼンにで頭がいっぱい。運転試験会場で風変わりな女性サラと出会う。 | |||
監督 | パット・オコナー | |||
出演 | キアヌ・リーヴス | シャーリーズ・セロン | ジェイソン・アイザックス | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 『今宵かぎりの恋』(1968)のリメイク作品。 広告代理店勤務という性質上、常にキャッチコピーを考え、ホットドックにこだわり続けるキアヌ・リーヴス。シャーリーズ・セロンはキアヌが話し掛けたせいで30日後に再試験となってしまった。悩める男を救う能力があると言うサラ。「私の11月にならない?」と持ち掛けれるが・・・ ホットドッグのプレゼンではキレてしまい100万ドルの契約金もフイになり、会社もクビになったネルソン。恋人にも振られてしまう。 初日には強引な誘いに乗りベッドイン。スーツを捨てられたり、犬の散歩をさせられたりと、サラのペースにはまってしまうのを拒否しようとするネルソンだったが、仕事のばからしさも確認して彼女と1ヶ月間過ごすことを決意する。 悲しい結末。なぜサラが期間限定の恋愛を楽しみたかったのか、想像しやすいだけに悲しさも倍増。「11月は終わりだからもう来ないで」という言葉も相手を気遣う故のこと。ラストの目隠しシーンがなんとも言えない。 2001年ラジー賞主演女優賞、リメイク・続編賞ノミネート (2007.3)
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Sweet Rain 死神の精度 | 2007 日本 ワーナー |
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ストーリー | 不慮の死が予定されている人間に近づき“実行”か“見送り”を判定する死神。その死神の一人、千葉(金城)は電器メーカーの苦情係をしているOL藤木一恵(小西)に近づく・・・ | |||
監督 | 筧昌也 原作:伊坂幸太郎 | |||
出演 | 金城武 | 小西真奈美 | 富司純子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 「死神の精度」より、死神千葉の首振りのリズム精度に注目! ミュージックが大好きな死神たち。彼らは人間と変わりない容姿であるし、ノートに触らずとも誰にも見える存在なのです。違っている点といえば、彼らが人間に触れるとたちまち気絶してしまうため常に白い手袋をしているところくらい。あり得ない存在であるがゆえに、病気や自殺といった死には関わっていない等の設定がわざとらしくない程度に説明されています。死神といえば日テレ!こうした扱いに慣れてきているのかもしれません・・・ 映画はまずプロローグがあり、3つに分けたオムニバス形式で展開します。しかし、このオムニバス。映画としてはヒットしないのが定説ではありますが、敢えてこの形式をとったというのは何かあるはず!と勘繰ってしまいます。一見すると繋がりそうもない彼らが実は・・・と、身構えてしまう・・・推理するのは悪い癖だと思いつつも、そこらじゅうにヒントが散りばめられているのでしょうがない、ああ・・・。というより、繋がらなければ全く面白くない映画なので、ついつい期待もしてしまうのです。 最初のストーリーでは死神の千葉(金城武)が家電メーカーのコールセンターをしている冴えないOL藤木一恵(小西真奈美)の判定をします。接触して“実行=死”か“見送り=生かせる”かを「目的を果たせたかどうか」という死神独自の基準によって決めるという、かなり残酷な内容。しかも人間界には不慣れでどこか間抜けな表情を見せる死神によってですよ〜 次は抗争の挟間にある40歳のヤクザ(光石研)。死ぬかどうかという運命は死神が握っているのですが、相手のヤクザにだって当然のように死神が憑いている。光石研に注目してしまうところなのに、子分の石田卓也が実は重要な人物。第三話へと絶妙な橋渡しをしているのです。 とにかく、ひょうきんでとぼけた死神の金城武が面白い。ミュージック、ミュージック〜と、好きなのはわかるけど、ジャンルも何でもOKという節操のなさ。死神が大挙して押し寄せるレコード店の店員山本浩司は大迷惑・・・しかし彼には死神だなんてわからない。彼の泣きそうな表情も見どころかもしれません。その他、第三話での富司純子の演技はとても良かった。助演女優賞候補決定です(なにかの・・・)。 原作も知らないし、予備知識も全くなかったのですが、それが良かったのかもしれません。金城武の髪型は頻繁に変化するものの、彼の年齢が変わらないので時代の変化が微妙なんです。携帯が存在しているかどうか、小西真奈美の職場がわざとらしく汚いこと、藤木一恵のCDには“懐かしの歌姫”と書いてあること、そして、『A.I.』に出てくるようなアンドロイドやニュースで流れる“日本で二度めのワールドカップ”など。時代の変化を少ないヒントで表現してあるのです。これによって同じ時代だと勘違いする人がいれば制作側の大勝利といったところでしょうか。まぁ、“生き別れ”とか“歌手”というキーワードもいっぱいあったので、気付かない人は少ないんでしょうけど・・・実際は1985年、2007年、2028年と変化しているらしいのですが、そんな説明なんてありませんもん。 (2008.3)
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スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 | 2007 アメリカ ワーナー SWEENEY TODD: THE DEMON BARBER OF FLEET STREET |
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ストーリー | 15年前、ロンドンのフリート街で理髪師をしていたベンジャミン・バーカーは、彼の妻に横恋慕したターピン判事の策略により無実の罪で投獄される。名前を変えたバーカーはパイ屋のミセス・ラベットとともに復讐を企てるが、次々と人を首を切る殺人鬼へと豹変していった・・・ | |||
監督 | ティム・バートン | |||
出演 | ジョニー・デップ | ヘレナ・ボナム=カーター | アラン・リックマン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ |
コメント | 観る前に床屋へ行くか、観てから床屋へ行くか・・・ 映画や小説に登場する理容師は、ちょっと間違えれば切ってしまうという緊迫感が描かれることが多いように思う。ひげをあたってもらうとき地震が起きたらどうしようとか、床屋様の機嫌を損ねたらまずいとか、強迫観念にとらわれることもあるはず。幼い頃にこんな映像を見せられたら、トラウマとなって床屋嫌いになること必至です。元々は外科医だった床屋さん。血とも縁が深いのだし、恐怖映像にしやすいのでしょうけど・・・ ミュージカル・ホラーと聞いて、個人的に真っ先に思い出すのが『リトルショップ・オブ・ホラーズ』だったりするのですが、どうしてもこのジャンルでは怖さが半減してしまうものです。その上、この手の映画ではコミカルな部分やどことなく風刺がきいたストーリーも不可欠な要素となるはずなのに、観客の大部分は静かに恐怖を体感しようとしているためか、笑いは一切起こらずに劇場内の空気もひんやりしていました。 アラン・リックマン演ずるターピン判事に妻を横恋慕されたベンジャミン・バーカーが無実の罪で投獄され、15年後故郷に戻り復讐するというお話。時代設定が19世紀ということもあり、同じティム・バートン&ジョニー・デップのコンビによるゴシック・ホラー『スリーピー・ホロウ』や白塗ということで『シザーハンズ』も思い出してしまうけど、どことなく退廃した雰囲気はジョニデ主演の『フロム・ヘル』にも似ているのかも。復讐の最初のチャンスを逃したバーカーが無差別の殺人鬼に変貌を遂げるのも、こうした時代背景があったからだとも言えるのか・・・ 早くターピン判事を殺して、無差別殺人はもうやめてくれ!などと祈る気持ちも終盤のシニカルな展開に愕然とさせられ、予想した結末によってホッとする。アンソニー(エドワード・サンダース)とジョアンナ(ローラ・ミシェル・ケリー)はうまくいったのだろうか?と想像しようとしてみても、頭の中ではジョニデの歌声がこだましているので、どうでもよくなってしまう。 また、どうしてもストーリーで気になることがある。ロンドンで最も不味いパイ屋を営むミセス・ラベット(ヘレナ・ボナム=カーター)はバーカーが帰ってこなかったらどうしていたのだろう?バーカーのモノトーン・イメージに対して、彼女の夢はカラフルで楽天的だったこともあり、破産しても精神病院があるから安心していたのか?猫肉のパイ屋を軽蔑するくらいの信念があったのだから、自主的に人肉パイを売るとは思えないし・・・ 2007年ゴールデングローブ賞作品賞、男優賞 (2008.1)
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スウィンガーズ | 1996 アメリカ ヘラルド SWINGERS |
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ストーリー | LAでコメディアンを目指すマイクの悩みはニューヨークで振られたミシェルのこと。友人のトレントから電話で呼び出されラスベガスへ行くことに・・・ | |||
監督 | ダグ・リーマン 脚本:ジョン・ファヴロー | |||
出演 | ジョン・ファヴロー | ヴィンス・ヴォーン | ロン・リヴィングストン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 『Mr.&Mrs.スミス』の監督ダグ・リーマン作品。 スタイリッシュな映像と面白い会話で始まる。「11のときは倍賭け」だよ。ベガスでは友人トレントだけが上手くやって、マイクはドロシーに悩みを聞いてもらうだけ・・・ 『ミーン・ストリート』と『レザボア・ドッグス』の比較をしていて「タランティーノは所詮スコセッシのパクリだよ」なんて映画談義が面白かったりする。直後にパロディっぽいスローモーション映像。売れない俳優仲間が集まり、マイクにナンパの指南。留守電でのやりとりが笑えた。 選曲のセンスはなかなかのもの。観ているとだんだんとマイクに「頑張れ!」と言いたくなってきますが、ちょっとおとなしい終わり方。もっと激しい展開があるのかと思えば、オフビート感は延々と続いてしまいます。 面白い台詞はなんとか使いたくなるものの、アメリカの若者向けなのでなかなか・・・ 1997年ヨーロッパ映画賞インターナショナル作品賞ノミネート 1997年MTVムービー・アワード 新人監督賞 (2006.3)
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スウェー★ニョ 僕と歌って | 2005 アメリカ 劇場未公開 SUENO |
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ストーリー | ミュージシャンになる夢を抱いてアメリカへやってきたメキシコ青年アントニオ。バイト先でニーナに一目惚れするが、隣に引っ越してきたシングルマザーのミラベラの影響でラテン音楽の素晴らしさに気づく。 | |||
監督 | レニー・チャバリア | |||
出演 | ジョン・レグイザモ | アナ・クラウディア・タランコン | エリザベス・ペーニャ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | バイトのかたわら夜はレストランで弾き語りをするアントニオ(レグイザモ)。メキシコ音楽とはかけ離れたフォーク調。そしてバンド活動とコンテスト。メンバーが抜けてしまうとかいった壁にもぶつかるし、ミラベラのラテンダンスに魅了されたりもする。 ジョン・レグイザモってこんなに若いのか〜と感じてしまいましたが、何歳だったんでしょう?歌もギターもまぁまぁ上手い。コンテストのリアルさも伝わってくる。だけど他のバンドもだけど、コピーが多かったのが残念。 (2007.2)
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