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スーパーカブ 2007 日本
ジョリーロジャー
ストーリー  峠の走り屋がタイマン勝負に負け警察に捕まったことから、そば屋で働くことになった・・・しかし、バイクへの想いは捨てきれず、車庫にほったらかしになっていたスーパーカブの整備を始める・・・
監督 室賀厚
出演 斉藤慶太 倉科カナ 長澤奈央
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★★ ★★ ★★
コメント  バイク屋のおっさんが「たけし〜」などと言うと、仮面ライダーを思い出して・・・
 『頭文字D』とか『ワイルド・スピード3』とか、日本を舞台にした走り屋映画が外国に作られてしまって、どうした日本?!と言われたせいか知らないけど、なぜだか邦画は弱い・・・それなら日本のバイク市場でも常に売れているスーパーカブで勝負だ!という笑い中心の映画を期待していたのに、フタを開けてみるとアイドル映画に毛の生えたような作品でした。
 序盤では峠で行われる違法の走り屋レースシーン。バイク同士の熱いレースにスーパーカブが豆腐屋の86のように割り込んでくるのを期待しているのに、いつまでたってもカブは登場しない。スクリーンを間違えたんじゃないかと焦る気持ちを抑え、展開を見守ってみました。ギアチェンジはロータリーのカブ。慣れないといきなりローに落ちてしまい、ビックリさせられるバイクでもあります。それでも燃費がリッター40kmに伸びることもあったりと、このガソリン激高時代には最適のバイク。インディアンが乗れば、世界最適のインディアンだったりするのです。
 アメリカに引っ越した両親にはついていかず、高校も中退して峠のナンバー1になっていたハマーこと浜田武史(斉藤慶太)。友人でもある真治(落合扶樹)に敗れ、女性白バイ警官(長澤奈央)に捕まり免停になったことから、そば屋を営む鏑木(小木茂光)の下で働くことになった。店の車庫での生活。そこに放置されていたポンコツのスーパーカブを自分で整備。最速の出前店員武士の誕生だ!その最速ぶりには近所のピザ屋も対抗できない(笑)。食べたい物の違いとか、味や値段で勝負なんて世界じゃない・・・単に出前が早いかどうかを競っているバカバカしさ。一方、真治はバイク窃盗団の手先として暗躍していて、ストーリーの中心は強迫されていた真治を助ける方向へと進む。
 バイク便やピザ屋デリバリーとハマーに対抗する青森県出身の秋田の存在は笑えるんだけど、その他が妙に真面目にやっていて面白くない。それに、魅力的な長澤奈央のエピソードがなおざりなことももったいない。演技力とか細かな台詞など、ケチをつけたくなる部分が多いのはB級映画の楽しみからは外れてるのかもしれないけど、どうも中途半端なイメージが残ってしまいました。
(2008.4)

スパイダー・フォレスト 懺悔 2004 韓国
ムービーアイ・エンタテインメント
SPIDER FOREST
ストーリー  森を抜け出した放送プロデューサーのカン・ミンは事故に遭い、14日間眠り続けた後口を開く。「クモの森・・・」。友人でもあるチェ・ソンヒョン刑事が森を調査すると供述通り、男女の死体があった・・・
監督 ソン・イルゴン
出演 カム・ウソン ソ・ジョン チャン・ヒョンソン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  冒頭から夢の中のような展開。小屋には関係のあったTVリポーターのスヨンが死んでいて、見つけた男を追いかけるとそこには男の死体。それがカン・ミン自身であるような錯覚も・・・男の死体はTV局長。男女のもつれという発想のもと、当然のごとくカン・ミンが疑われる。
 回想。カン・ミンは妻ウナ(ソ・ジョン)を飛行機事故で亡くしていた。ファン・スヨンンと男女の関係になったあと、「蜘蛛の森」の取材を命じられる。写真館の女ミン・スイン(ソ・ジョン)と出会い、謎の男から指示を受ける。森に入り、小屋を覗くと局長とスヨンがセックスしていた。それも飯を食いながら獣のように・・・
 殺人事件そのものは推察通りのものだったけど、最後にはタイムスパイラルのように自分の姿を見て愕然となる。愛されることのない魂は蜘蛛となって森に生きている・・・誰かが思い出してくれれば・・・と、扉を開いたら自分だったということは、寂しすぎる。しかし、このまま同じことを続けると、カン・ミンが増殖しそうな気もする・・・
(2007.10)

スパイダーウィックの謎 2008 アメリカ
パラマウント
THE SPIDERWICK CHRONICLES
ストーリー  双子のジャレッドとサイモンと姉のマロリーは母に連れられて森の奥の一軒家に引っ越してくる。ジャレッドは屋根裏部屋で大叔父の書いた妖精の本を見つけるのだが・・・
監督 マーク・ウォーターズ
出演 フレディ・ハイモア サラ・ボルジャー デヴィッド・ストラザーン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  シンブルタックが坂上二郎に見えたものだから、「飛びます飛びます」と声を出してしまいそうになった・・・
 まずはフレディ・ハイモア君の二役に注目。性格も違うんだから双子という設定にしなくてもいいのに!とも思うけど、『チャーリーとチョコレート工場』のウンパルンパに影響を受けたせいで彼が切望したのだろうと解釈した(一人40役には及ばないが・・・)。
 まったくの子供向けかと思っていたけど、大人でも楽しめる。特にハイモア君たちの親子の愛とか、大大叔父であるスパイダーウィックとその娘ルシンダの愛とか、ちょいとウルウルさせられるのです。また、時空を超えた世界や、親族・血族を咄嗟に理解するには子供では無理かもしれないし、デヴィッド・ストラザーンやニック・ノルティといった通好みの俳優が出演しているのも大人向けの証拠。
 ゲームファンならば、ゴブリンがメインとなるので初期のFFを思い出すし、マルガラスが突如蛇に変身するところはバイオハザードを思い出すのかもしれません。エルフ語の呪文なんて間違いなく『LOTR』を思い出すことでしょう。色んなことを想像しながら、子供だけにしか見えないようなインチキなファンタジーではない作品に少なからず満足。日本語吹替版だったけど、玄田哲章によるマルガラスの声が妙にハマっていたことにも満足です。
 アーサー・スパイダーウィック氏が描写した本“妖精図鑑”は出版されている模様。映画ではキモ系ばかりが目立っていたので、何だか手にいれたくなってきました(可愛い系の妖精をもっと見たい!)。ただし、図鑑を手に入れた者は妖精に狙われるらしいけど・・・
(2008.4)

スピード・レーサー 2008 アメリカ
ワーナー
SPEED RACER
ストーリー  スピード・レーサーはレースで死んだ兄の遺志を継ぐべくレースで輝かしい成績を残す。ある日、大企業ロイヤルトン・インダストリーからスカウトされるが、レースの実態を聞かされたため断ってしまう。不正まみれのロイヤルトンはレーサー一家に脅しをかけてくるが・・・
監督 ウォシャウスキー兄弟
出演 エミール・ハーシュ クリスティナ・リッチ マシュー・フォックス
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★ ★★★★
コメント  スネーク・オイラー、カモン!
 原色だらけの派手なCG満載の予告編によって全く期待もしていなかった今作品。序盤ではスピード・レーサー(名前だとは思わなかった・・・大人を演ずるのはエミール・ハーシュ)の子供時代と現代とが交錯し、オリジナルアニメ『マッハGoGoGo』は幼少期に何度か見ていたのに、混乱状態に陥ってしまいました。だめだこりゃ・・・と序盤ではそう感じた。
 しかし、徐々にストーリーを思い出し、覆面レーサーXの正体は何者なのだ?とワクワクさせられたことも思い出したのです。映像は派手だけど、車がオモチャっぽい。そんなことより、ウォシャウスキー兄弟による数々の原作へのリスぺクト、そして日本びいきを感じられることに熱くさせられてくる。登場人物もアニメそっくりにしてあるし、真田広之をヘンテコなヒール扱いしてないし(設定がよくわからないが)、忍者を登場させたり、“ラーメン”という看板があったり・・・
 さらに、アニメをリアルタイムで見ていた世代にとっては『マッハGoGoGo』のテーマ曲が全編に流れていることも嬉しいかぎりだったし、エンドロール時に流れる日本語オリジナルには涙が出てしまった(評価点も一気に加速!)・・・もっとも曲の冒頭部分だけで後はリミックスだったので、パチンコに例えると15Rじゃなくて4Rの当たりにしかならなかったといった気分(パチンコは不人気機種だった)。
 音楽といえば、エンドクレジットにレーナード・スキナードの「フリーバード」を発見!したのはいいのですが、どこで使われてたのかさっぱりわからずじまい。大好きな曲なのに、映像のスピード感に押されて聴き漏らしてしまったに違いありません。その「フリーバード」といえば、この映画で母親役を演ずるスーザン・サランドンの出演作『エリザベスタウン』でも大事なところで演奏されてたことを思い出します・・・あぁ、やっぱりもう一度観なけりゃいけないのか・・・
 “マッハ”というのは英語ではマークと発音される(マックと聞こえた)。マッハ号のボンネットの“M”の字もマクドナルドのロゴマークに似ているのですが、アメリカでは映画と企業タイアップされている(ハッピーセットで車のオモチャがもらえる)にもかかわらず、日本ではナッシング。アメリカではターゲットがキッズで、日本では40歳以上の男性にしか受けないためかもしれないなぁ。

(2008.7)

スプラウト 2004 アメリカ
ファントム
SPROUT
ストーリー  4年の歳月を費やし、各国のサーファーたちのライフスタイルをアニメを挿入しながら映像化。
監督 トーマス・キャンベル
出演 ジョエル・チューダー ロブ・マチャド スキップ・フライ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ なし ★★★★ なし ★★
コメント  わざとなのだろうけど、8ミリカメラで撮影したような映像。サーフィンの迫力よりも背景の美しさやモノクロ映像、スローモーションを多用してアートっぽく仕上げたような感じ。不思議なのは、特殊撮影やCGが発達している映画界なのに、時代に逆行するかのような古さを醸し出しているとこだろうか。
 イマイチ乗り切れないのはサーフィン以外のところで画面4分割を多用しているところ。途中で飽きちゃいました・・・
(2007.10)

素晴らしき日曜日 1947 日本
東宝
ストーリー  終戦直後の日曜日。2人のデートは所持金35円。それでも将来を求めて楽しく過ごそうとするのであったが・・・
監督 黒澤明 脚本:植草圭之助
出演 沼崎勲 中北千枝子 渡辺篤
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★
コメント  建売住宅が10万円。又貸しの6畳の部屋が600円。が2人のサラリーを合わせても1200円。饅頭が二つで10円。動物園が2人で10円くらい?未完成交響曲のコンサート、A席が25円、B席が10円。
 2人の所持金がずっと気になる映画でもあった。羽振りのいい戦友が経営するキャバレーへ行ってみるも、たかり屋だと思われたのだろうか、奥に追いやられ金を渡されるというエピソードがあった。また浮浪者の少年、草野球の少年たち。戦後直後の東京の貴重なドキュメント満載なのだ。
 1日を描いたラブストーリーとしても脚本がしっかりしていて、感情の流れが面白いほどに伝わってくる。残り25円あればコンサートに行ける!しかし寸でのところでダフ屋に買い漁られ、やがてはチンピラどもと殴りあい。傷ついた雄造のアパートに行くが、昌子が慰めようとしても彼はつっけんどん。自暴自棄になってる雄造に関係を迫られても、そんな気持ちのままの関係ではいたくない昌子。逃げる。帰される。泣きながら戻ってくる。このシークエンスがとても良かった。やっぱり強いのは女の涙なんだなぁ〜。だけど気を取り直してカフェに入るも金が足りない・・・悲惨な日曜日で終わるのか?!
 夜になって公園のブランコに乗る2人までは良かったけど、野外音楽堂でのシーンはちょっと芝居がかった演技が気になってしょうがない。「貧乏な2人に拍手してください」というところでは戸惑ってしまうけど、これが新たな試みだったのか・・・
(2008.5)

スペースポリス 2004 日本
日本出版販売
ストーリー  エイリアンが“アンドロメダバーガー”を開店。客は太らされ、彼らに喰われる。フリーターの耕一は恐喝されてる所を自ら“軍曹”を名乗るネイティブアメリカンの出で立ちをした男(目黒祐樹)に助けられるが、その彼は人喰いエイリアンを追ってきた宇宙警察だったのだ・・・
監督 渡辺一志
出演 忍成修吾 榮倉奈々 板尾創路
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★ ★★★ ★★
コメント  『ロボコップ』やら『E.T.』のネタも飛び出すが、信奉しているのがキッスのジーン・シモンズ。突然「ニール・ヤングを聴け」などとロック好きの宇宙人でもある目黒。
 全体的に低予算を逆手にとったようなチープ映像(カーチェイスがおもちゃだったり、素人でも作れそうなビデオ)。なんとなく岩井俊二の『スワトウテイル』風だったりもする。そんな安っぽさの中でもスーパーカーを使っていたり、劇中劇“都会のカウボーイ”などという冗談ぽいシーンを挿入している大胆さもある。
 軍曹の語る教訓めいた内容は結構よかったりするし、俳優もよかったりする(みんな友情出演といった雰囲気)。これで予算がハリウッド並だったら、かなり笑えるSF作品になるかもしれないな〜役者の本気度はラストショットの目黒祐樹と忍成修吾のキスシーンにも現れていると思う。
(2008.10)

スプラッシュ 1984 アメリカ
ブエナビスタ東宝
SPLASH
ストーリー  20年前コッド岬にて人魚に出会った経験のある青年アラン。恋人には逃げられたが、なぜか愛することができないでいたのだ。なぜかコッド岬に惹かれ小舟に乗せてもらうが、海に落ちてしまい助けられる。
監督 ロン・ハワード
出演 ダリル・ハンナ トム・ハンクス ユージン・レヴィ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  兄さんのフレディは女性のスカートの中をのぞき見。弟アランはいきなり海に飛び込むが、フレディはそんな騒ぎの中でも覗き見だ。大人になるとフレディはジョン・キャンディだった・・・大人になっても性格が変わってない・・・
 人魚はアランの落した財布を拾い、単身ニューヨークへ向かう。自由の女神を見物している団体に裸で遭遇。すぐにアランとは再開できるが言葉がわからない。TVを見てたら服がほしくなり、デパートで買い物、喋れなかったのにTVを見て1日で覚えるというET並の能力だ。声の周波数が異様で電気屋のブラウン管が壊れてしまうほどで、名前も発音できないので、とりあえずマジソンと名を借りる。 部屋の中に噴水を持ち込んだり、笑わせ方も派手だ。帰るまでは月が満ちる6日後・・・
 そんな時、人魚を目撃したアメリカ自然史博物館のコーンブルースが新しい展示物を得ようと躍起になっていた。結婚を約束したのに秘密を聞けないまま、彼女に魚の部分が現れたときに何もできなかった。ファンタジーだから理解しやすいが、これが病気や障害だったらどう取られるのだろうか。
 終盤はベタな展開だけど、ジョン・キャンディの活躍がなんとも嬉しい。

1984年アカデミー賞脚本賞ノミネート
1984年全米批評家協会賞脚本賞
1984年ゴールデングローブ賞作品賞ノミネート
(2007.12)



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