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スターダスト 2007 アメリカ/イギリス
UIP
STARDUST
ストーリー  19世紀、イングランドのはずれにあるウォール村。18歳の青年トリスタンは愛するヴィクトリアのために越えてはならない壁の向こうに落ちた星を探す旅に出る・・・
監督 マシュー・ヴォーン
出演 クレア・デインズ チャーリー・コックス シエナ・ミラー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  眉のないスターvs乳の垂れた魔女
 『ロード・オブ・ザ・リング』以降、この手の映画なら売れる!と、次から次へと公開されているファンタジー映画。そんな中、アメリカで「まるで宮崎アニメの実写版を見ているようだ」と評された作品が登場しました。宮崎アニメファンとしては、なんとか貶してやりたいと鑑賞に臨んだわけですが、途中でそんなことは忘れてしまいました。
 いきなりドカーンと地上に落ちてくるクレア・デインズ。飛行石を持っていなかったためシータのようにゆっくり落ちてはくれませんでした。だけど生きている・・・なんと、彼女は人間ではなく“星”だったのです。なぜ流れ星となって落ちてきたのだろう?ピーター・オトゥール王の投げたルビーがぶつかったから?拾ったクレア・デインズをプレゼントするのか?星を見つけて彼女にプレゼントするという、主人公トリスタン(チャーリー・コックス)の純粋な心とは逆に、邪悪な疑問だらけの心となってしまいました。
 最後には戦うこととなる主人公ではありますが、なにしろ星をウォール村に持ち帰ることが目的であるため、彼女を狙っている魔女と王族がいるなんてことは全く知りません。また、襲われても戦う力なども持ち合わせてないのです。三つ巴の攻防戦になり、主人公は漁夫の利を得るのかと思わせておいて、さらなるキャラクターが登場する面白さ。異色の設定の上に予想外の展開は大人でもワクワクしてしまいます。
 魔女には『ヘアスプレー』での演技が記憶に新しいミシェル・ファイファー。空飛ぶ海賊に『グッド・シェパード』のロバート・デ・ニーロ。この名優2人の怪演によって映画の質がグ〜ンと上がっちゃいました。海賊の名前はキャプテン・シェイクスピア。名前を聞いたときのクレア・デインズは『ロミオ&ジュリエット』を思い出したのでしょうか?ついでに『恋におちたシェイクスピア』を思い出して、グウィネス・パルトロウと似てることを自覚したのでしょうか?と考える暇もなく、ロバちゃんのオチに笑わせていただきました。
 全体的には子供でも楽しめるファンタジーなのですが、王位継承権争奪の醜さといった奥深さもあったような気がします。そして、ところどころに笑わせるところも・・・。もちろん謎は残ります。“バビロンのロウソク”をもっと有効に使えばいいのに!とか、その後のイヴェインが粉々になってしまったんじゃないかとか・・・根本要のレビューはあるのか?とか。
(2007.10)

スター・トレック 1979 アメリカ
Par=CIC
STAR TREK-THE MOTION PICTURE
ストーリー  放送終了後も絶大な人気を誇っていた「宇宙大作戦」の劇場版第1作。クリンゴン船を襲った謎の星雲が地球に近づきつつあり、急きょ整備中であったエンタープライズ号を発進させることとなった・・・
監督 ロバート・ワイズ
出演 ウィリアム・シャトナー レナード・ニモイ デフォレスト・ケリー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  新エンタープライズ号。呼び戻されたジェームズ・カーク艦長は野心に燃えるデッカーともひと悶着。そして転送装置の故障で二人死亡。
 デルタ人のアイリア中尉はいいですなぁ。スキンヘッド美女でヒーリング能力も持っている。デッカーとは恋仲だったんじゃないかとロマンスも期待させる。そしてミスター・スポックも参加。人間関係とかエイリアンに対して友好的態度によってデッカーを納得させたか・・・
 そんなアイリーアがエイリアンの探査光線に連れ去られてしまった。しばらくするとアイリアの姿をした探査ロボットが侵入してきた。そのロボットを調査してみれば相手がわかるはずだとスポックが奮闘。
 彼女にビージャーなる創造主に引き合わせてもらうと・・・それは300年前のNASAが送り出したボイジャー6号だった!ブラックホールによって消滅し、機械が意思を持ったということか。そして解決策として、機械と人間が融合することを選んだデッカー。なんだか、とんでもないほどのSF設定なのに、メデタシメデタシで終わった。

1979年アカデミー賞作曲賞、美術監督・装置賞、視覚効果賞ノミネート
(2008.9)

スター・トレック3/ミスター・スポックを探せ! 1984 アメリカ
Par=CIC
STAR TREK III: THE SEARCH FOR SPOCK
ストーリー  前作のラストで命を落としたスポックを葬った新惑星ジェネシスに謎の生命反応が発見された・・・
監督 レナード・ニモイ
出演 ウィリアム・シャトナー レナード・ニモイ デフォレスト・ケリー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  TV版『宇宙大作戦』は海外ものドラマとしては『タイムトンネル』の次くらいに好きだったけど、劇場でスタートレックを観たのがこれが最初。いきなりミスター・スポックの葬式から始まったのでショックだった記憶がある。
 ジェネシス再生?蘇生するには子供からスタートしなければならないのか!同時期にクリンゴンもジェネシスの秘密を探るべき動き出していて、衝突する。クリストファー・ロイドがその親玉となってるけど、あれだけメイクしてもすぐにわかる(笑)
 しかし、クリンゴンを転送させておいてエンタープライズを自爆。惑星ジェネシスは爆発するというのに大博打に出たカーク艦長。息子を殺されても冷静に勝負に出たんだな。ただ、あまり悲しみが伝わってこなかったが・・・
 マッコイの頭に植えられた記憶(?)と子供からやりなおした肉体。まぁ、面白いことは面白いが、山場が弱すぎるので興奮もできない・・・
(2008.9)

故郷への長い道/スター・トレック4 1986 アメリカ
Par=UIP
STAR TREK IV: THE VOYAGE HOME
ストーリー  地球へと帰還するカークたち。その帰路に謎の物体が怪電波を発していたが、それは海のクジラに向けて発信されていると確信し、タイムワープして20世紀のサンフランシスコにやってきた・・・
監督 レナード・ニモイ
出演 ウィリアム・シャトナー レナード・ニモイ デフォレスト・ケリー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  前作の続きとしてクリンゴンとエンタープライズ号を爆破したことを責められる彼ら。だけど、望郷の念は強く、スポックも同乗して地球へ向かう。クリンゴンから奪った宇宙船で・・・
 クジラに向けて発せられた信号を解析するために300年タイムトラベルしてクジラを連れてくる!なんと大胆な発想。透明アルミの容器のエピソードも面白く、『BTTF』の影響があったんじゃないかと思えるほど。海洋研究所で飼育しているザトウクジラに目をつけたのはいいけど、クジラ保護の思想が全面に出過ぎ。クジラは美味いんだから食べましょうよ。23世紀には絶滅してたというけど、300年後の生態系はどうなってるんだろ・・・
 2頭のクジラを未来の海へ放つシーンが圧巻。やっぱり宇宙よりも地球が安心できるな。しかし、300年前の人間を連れ帰ってくるというのはどうも・・・そして、病院で未来の薬を与えてもらった透析おばちゃんの運命やいかに・・・

1986年アカデミー賞撮影賞、音響賞、作曲賞、音響効果編集賞ノミネート
(2008.9)

スター・トレック5/新たなる未知へ 1989 アメリカ
Par=UIP
STAR TREK V: THE FINAL FRONTEER
ストーリー  中立地帯のニムバス3で3人の人質がとられた。首謀者はスポックの腹違いの兄サイボック(ローレンス・ラッキンビル)。早速カークたちが救出に向かうが、罠だったのだ。
監督 ウィリアム・シャトナー
出演 ウィリアム・シャトナー レナード・ニモイ デフォレスト・ケリー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★
コメント  シリーズ中、劇場で観たのが3と、この5。VFXという点では最も派手になっていたような気がする。ヨセミテ公園の岸壁アタックのせいかなぁ。
 サイボックの目的は宇宙の創造の地“大障壁”へ向かうこと。マインドコントロールによってエンタープライズ号のスタッフを操ってしまったのだ。
 緊迫感がなかったのは、途中からサイボックがいいバルカン人に思えてきたからだろうか。前作でもかなり平和的な内容だったけど、カーク艦長のシャトナー自らがメガホンを取って平和的な解決。クリンゴンまでもが和解するんだもん。
 そして“神”の存在。いったい何だったんだ・・・しかもサイボックの行動も急展開すぎるし。

1989年ラジー賞作品賞、主演男優賞、監督賞
同助演男優賞、脚本賞ノミネート
(2008.9)

スター・トレックVI/未知の世界 1991 アメリカ
Par=UIP
STAR TREK VI: THE UNDISCOVERED COUNTRY
ストーリー  衛星の爆発により危機に陥ったクリンゴン帝国。敵対関係にあった惑星にも援助要請し、カーク艦長のエンタープライズ号も特使の船の護衛にあたるが、エンタープライズ号がなぜか攻撃してしまう・・・
監督 ニコラス・メイヤー
出演 ウィリアム・シャトナー レナード・ニモイ デフォレスト・ケリー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  クリンゴンを弱体化させる歴史的好機と和平条約によって援助に着手。しかしカークは劇場版3で息子を殺されているし、積年の恨みは相当なもの。エンタープライズ号が攻撃したとならばカークが疑われて当然。そして宇宙服を着た謎の二人組がクリンゴン船に乗り込んで宰相たちを抹殺するのだ・・・
 全面戦争は避けるべき!何が起こったかわからないけど、幸福の意思を示し、クリンゴン艦に乗り込んだ。しかし、恒星間法によってカークとマッコイは逮捕。即刻裁判にかけられ鉱山での終身刑となる・・・
 かなりサスペンスタッチ。魚雷を撃ったのはどの艦だ?とか、内部犯かクリンゴンの自作自演か?などと推理させられ、和平よりも戦争を望む者がいるとわかるのだ。それが連邦とクリンゴン両者に数名いて、綿密な計画が立てられていた。
 スールー(ジョージ・タケイ)が別の艦の艦長になっていて、協力するところもいい。

1991年アカデミー賞メイクアップ賞音響効果編集賞ノミネート
(2008.9)

ステップアップ 2006 アメリカ
エイベックス・エンタテインメント=松竹
STEP UP
ストーリー  ボルチモアの貧しい地域の高校生タイラーは悪友たちと芸術学校に侵入して奉仕活動の罰を言い渡される。そこで知り合ったノーラとダンスのコンビを組むことになったが・・・
監督 アン・フレッチャー
出演 チャニング・テイタム ジェナ・ディーワン マリオ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  今年の映画はEW&Fが目立つ♪
 まず驚いたのがオープニングのキャスト・クレジット。さりげなく立体感を出していて、妙なところに感動してしまいました。内容は、よくあるスラム街で生活する若者たちの青春映画だろうと思っていたのですが、意外と健全な高校生たちばかりでした。なにしろクラッシック・バレエとストリート・ダンス、オーケストラとヒップホップの融合ですから、設定でも異色なうえに安心して見ていられる親切設計。ちょっと残念なのはステップアップしすぎて、大きな葛藤がなかったところでしょうか・・・悲しい事件もありましたが、予測可能なところも・・・
 ある程度自由に暮らしていける雰囲気もあり、貧困な生活の描写も足りないような気がしました。そんな中でも主人公のタイラー(チャニング・テイタム)は三日坊主な性格で、才能はあるのに小さな原因からでも物事を投げ出してしまうタイプ。悪友の誘いにもホイホイとついていってしまうのです。したがって、そんな彼にはあまり共感できなかったのですが、芸術学校の生徒マイルズ(マリオ)に感情移入してしまいました。
 主演のタイラーとノーラ(ジェナ・ディーワン)はダンサーですが、マイルズはミュージシャン。ヒップホップのリズムをベースにオーケストラサウンドも平気でくっつけちゃいます。パーティの演奏ではEW&Fの“ゲッタウェイ”のギミック部分をサンプリングし、カッコよく仕上げる。この曲が一番よかったです。
 アメリカで公開されたダンス映画史上では『サタデー・ナイト・フィーバー』『フラッシュダンス』『セイブ・ザ・ラストダンス』『フットルース』に次ぐ第5位という記録を打ち立てたそうな。しかし、日本版のエンディングが倖田來未ですか・・・エイベックス配給なら仕方ないけど、原曲が聴きたかった。

(2007.3)

ステップ!ステップ!ステップ! 2005 アメリカ
コムストック
MAD HOT BALLROOM
ストーリー  情操教育の一環としてニューヨークの公立小学校で取り入れられた社交ダンスプログラム。6000人の生徒たちが10週間のプログラムでコンテスト優勝を目指す。
監督 マリリン・アグレロ
出演 先生 生徒 大人たち
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ なし ★★★ なし ★★★
コメント  女の子たちは「男の子に触られるのは嫌だけど、ダンス以外は何にもしないもん」などと大人びた意見。映像はませた女の子たちを撮っているけど、それがまた面白い。アメリカじゃハイスクール卒業時のダンス(prom)なんてものもあるし、日本とは違い生活にはダンスが密着しているのだろう。日本だと、男女別に練習したりするんだろうな・・・
 実際にダンスが上達していく過程よりも小学生たちの異性感を語るシーンが面白い。男女に限らず相手を思い遣る細かな配慮。最終的にトロフィをもらうチームよりはセミファイナル前で負けたチームのほうが印象に残ります。

2005年放送映画批評家協会賞ドキュメンタリー賞ノミネート
(2007.12)

ストレンジャー 1996 アメリカ
COLTRI
NEVER TALK TO STRANGERS
ストーリー  犯罪心理学者のサラが出会ったセックスアピール溢れる男トニー。彼の魅力に虜になっていくサラだったが、不審な物が届くようになり、やがて探偵を雇うことに・・・
監督 ピーター・ホール
出演 レベッカ・デモーネイ アントニオ・バンデラス デニス・ミラー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  ワインで誘って元刑事だという男バンデラス。なんだか最後は可哀想すぎる!
 多重人格が証明されれば罪にはならない。心理学者のサラはずっとカウンセリングを続けている男がいたけど、単なる伏線にすぎなかったんだ。トニー(バンデラス)は結局利用されていただけなのか・・・
 ラストはすっきり終わらない。トニーも殺して、父親をも殺す。供述で辻褄が合うように喋っているところを見るとかなり確信犯なんだろうなぁ・・・観ている者をも騙すような。
(2008.4)

ストリングス 愛と絆の旅路 2004 デンマーク
エイベックスエンタテインメント=ジェイドリーム
ストーリー  へバロン王国のカーロ王が自害し、王位を息子のハルに委ねる。しかし、現場を見た王の弟ニゾはゼリス一族の陰謀であったとハルをそそのかし、ハルを殺害しようと企むのだ・・・
監督 アンデルス・ルノウ・クラルン 庵野秀明
出演 草なぎ剛 中谷美紀 劇団ひとり
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  糸で操られたマリオネットが命を持っているという異色な設定。屋根があっては都合悪いので雨の日にはいつもびしょ濡れです・・・
 人々は皆見えない糸で繋がっている。また、復讐の連鎖を断つという今日的テーマが重くのしかかる人形劇なのです。まず、復讐の連鎖を断つという哲学的命題を冒頭から与えるため、へバロン王国のカーロ国王は頭についている糸を切って自害する。この冒頭のシーンには違和感どころか頭が破裂するくらい意味不明になるのですが、観終わってみるとテーマが全て繋がってくることがわかるのです。見えない敵、復讐する相手、結局は自分の悪しき心が原因なのだ。自分の中に根付いている悪を断ち切ることで平和な世の中になるのだと・・・
 中世をイメージしたヘバロン王国。ストーリーもハル王子の成長物語を思わせる展開なのですが、敵であると教えられてきたゼリスとその長であるサーロを探しているうちに、ヘバロンが民衆にとって悪であると気づき始める主人公。ここだけでも意外性に富んでいるのに、サーロの正体が実は!!と、さらにわざとらしい展開。一方では、王の弟に騙されているハルに真実を伝えようとする家臣や捕らえられた妹がピンチにさらされる、といったスリリングな側面も用意されているのです。
 メッセージ色も強い映画であると同時に、糸のついたマリオネットがそのまま人間であるという独特な設定。逆に、ストーリーや登場人物にどうしても魅力を感じられないことが残念でならない。なので、王女ジーナが裸で水浴びしてても不気味なだけだったし、『永遠に美しく…』のようにお腹に大きな穴があいているので人形だとしか思えないところも個人的敗因。男性陣の顔立ちなどは雰囲気があって良かったのに・・・
 欧米屈指の人形師たちのテクニックによる人形劇であり、VFXは一切使っていない。芸術性にも富んでいるし、独特の世界観には舌を巻く。しかし、どうしても眠くなる。おかげで「牢屋の代わりに格子」であるとか、「人形一体に何本の糸があるのか」と数えてみたり、「ガラクはガラクタみたいだ」とオヤジギャグを考えたりなどと眠気を吹き飛ばす工夫が必要かもしれません。ガラクって香取慎吾、エリトって劇団ひとり・・・調べてみてビックリした。
(2007.5)



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