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都会のアリス 1974 西ドイツ
フランス映画社
ALICE IN DEN STADTEN
ストーリー  旅行記を書くアメリカを放浪していたフィリップ。空港で幼いアリスと母リサに出会い、アムステルダムまで一緒に行くことになりホテルに一泊するが、朝になると母の姿が消えていた。仕方なくオランダでアリスの祖父を探すが。。。
監督 ヴィム・ヴェンダース
出演 リュディガー・フォグラー イエラ・ロットデンガー リサ・クロイツァー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  カー・ラジオからいろんな曲が流れてきた。白黒でジェット機の映像を見せられると年代がわからなかったのだが、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」を聞いて年代がわかった。CSNが延々と流れているのもよかったなぁ。
 「写真は証拠を残すため」という言葉がずっとひっかかっていたけど、それほど意味がなかったのね。
(2004.9)

時をかける少女 1983 日本
東映
ストーリー  高校生芳山和子は何度も見たことのある現象に気付く。それは理化実験室で嗅いだあのラベンダーの香り・・・
監督 大林宣彦 原作:筒井康隆
出演 原田知世 高柳良一 尾美としのり
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★
コメント  日本のタイムパラドクス小説では不動の地位を保っているこの作品。30年前にNHKでの連続番組で映像化したものが最初だと思う。この映画では、同級生堀川吾郎(尾美)はしょう油屋のあととり息子で大学受験を迷っている(原作はどんなだっけ?)。深町一夫=ケン・ソゴルのイメージがイマイチ。尾美としのりは『転校生』から比べると格段に演技力が増している(でも、まだまだ)。そして、芳山くんは弓道部員だ。
 尾道三部作のひとつではあるが、アイドル映画の要素が強い作品だ。で、見たことあると思っていたのに、「ももくぅ〜り♪」の歌に記憶がない・・・デジャ・ヴュもない。テレポーテーションとタイムリープ・・・むずかしいね(笑)

1983年日本アカデミー賞新人俳優賞
(2004.11)

時をかける少女 2006 日本
角川ヘラルド
ストーリー  高校生紺野真琴は理科実験室で不思議な体験をしたことからタイム・リープできるようになった。
監督 細田守 原作:筒井康隆
出演 原田知世 高柳良一 尾美としのり
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  あ、タイム・リープできる回数が減ってる・・・6回、5回、4回、今何時だ?9回、8回・・・と増えたりしない。
 「時かけ」などと略してしまうと落語の「時そば」を思い出す方も多いようですが、映画『UDON』に対抗して「時かけそば」なんてのを発売すれば売れるのかもしれないなどと考えながら鑑賞していたら、居眠りしてしまった主人公紺野真琴の数学の小テストが解きかけであることに気づいてしまった。
 最初にこのタイムパラドクスの名作に知り合ったのはNHKの連続TVドラマ『タイム・トラベラー』でしたが、木下清演ずるケン・ソゴルの不気味なイメージが今でも鮮明に浮かび上がります。また、大林監督の『時をかける少女』では原田知世のアイドル映画っぽい作りだったので、実際の知世ちゃんもラベンダーの香りがするんだろうな〜などと妄想を膨らませてしまった記憶があります(ネタです)。そのままのストーリーをアニメにしても面白くないだろうという心配は杞憂に終わり、全く別のストーリーだったのでホッとしましたけど、この兄ちゃんがケン・ソゴルなんだろうなと決め付けてからは「早く未来名を名乗れ!」などとヤキモキしてしまいました。
 しかし、オリジナルの芳山和子は紺野真琴の叔母さんとなって登場する。タイム・リープについて「年頃の女の子にはよくあることよ」などと言われて納得してしまう真琴も千昭にバカ呼ばわりされる証なのかもしれませんが、芳山くんだって異常な体験をしたんだからそんなに軽々しく言わないでよ!などと心の中で笑ってしまいました。それでも原作を尊重するかのように芳山くんの写真立ての隣に飾ってあったのがラベンダーの造花だったような気がして、ちょっとだけ嬉しくなってしまいます。
 ボーイッシュでピュアな感覚の主人公や、二人の男に恋する純情な少女たち。なんだか昔の少女漫画風で清々しい気持ちにさせてくれる。リープするときに空を飛ぶポーズや転げて登場する微笑ましい光景も楽しめました。細かな時間旅行を端折ることによってその部分を観客に委ねるところも潔かったと思います。
(2006.9)

Dr.Tと女たち 2000 アメリカ
ギャガ・コミュニケーションズ
DR. T & THE WOMEN
ストーリー  産婦人科医のトラビスは人気者。愛妻ケイト(フォーセット)と娘2人に囲まれて幸せな毎日。ゴルフ場でレッスンプロのブリー(ハント)と出会ったことで・・・
監督 ロバート・アルトマン
出演 リチャード・ギア ヘレン・ハント ファラ・フォーセット
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  妻ケイトが原因不明の病気で入院。ブリーとは不倫の関係も発展が遅い。娘たちは結婚の付き添い人やケネディ暗殺現場のことでワイワイガヤガヤ。医者としても、精神的に参ってしまうような患者たち。テキサス州ダラスという土地柄はこれほどまでにのんびりしてるのか。上流階級で幸せに暮らす男にしかない悩みなのかもしれない。
 他にもローラ・ダーン、リヴ・タイラーなど女優陣が頑張ってる。特にリヴ・タイラーは役どころでは脇のレズビアンだけど、ブロンドだらけの女優の中で黒髪が際立っていた(演技は下手)。数多く名作を生み出した監督だけに、もう賞狙いの映画は作らないってところか・・・女たちに囲まれてハーレムみたいなモノを作りたいのかもしれない。ラストは雨の中の結婚式。新郎新婦が運転するはずの車オープンカーで走るギア。ちょっとだけ気持ちいい。しかし、元祖チャーリーズ・エンジェルのファラ・フォーセットを置いてけぼりにするなんて・・・だからメキシコまで飛ばされちゃうんですよ!(笑)
(2005.5)

ドクター・ドリトル 1998 アメリカ
FOX
DR. DOLITTLE
ストーリー  妻と2人の娘と暮らす医師ジョン・ドリトルは事故がきっかけで動物の声が聞こえるようになる。
監督 ベティ・トーマス
出演 エディ・マーフィー オシー・デイヴィス オリヴァー・プラット
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  楽しい。エディ・マーフィーの演技がかすんでしまうほど動物たちの会話が笑える。
 動物は普段何を考えているんだろうと考えることもありますが、もっと単純なことしかしゃべりませんよね(笑)トラの自殺なんてバカバカしいかもしれないけど、猫なんて老衰が原因で自殺めいたことするから有り得ることかもしれません。
(2005.4)

トーク・トゥ・ハー 2002 スペイン
ギャガ・コミュニケーションズ
HABLE CON ELLA / TALK TO HER
ストーリー  4年前に交通事故で植物人間となってしまったアリシアを看護師ベニグノが同僚とともに看護し続ける。一方、女闘牛士リディアが事故で昏睡状態になり、マルコは看病し続けている。お互い孤独であるベニグノとマルコは次第に仲良くなってゆく。。。
監督 ペドロ・アルモドバル
出演 ハヴィエル・カマラ ダリオ・グランディネッティ レオノール・ワトリング
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★★
コメント  女性に評判が良くないと聞いていたのに、劇場には女性客が9割を占めていました。(こりゃ、下品なところで笑えないな、と自重して鑑賞)。
 孤独な男という点では似たような境遇の二人であったが、マルコは直観力・感受性に富み、対してベニグノは常に感情を表に出さず心は全てアリシアを中心に動いている。かなり偏執的な愛ではあるがベニグノの方が深い愛情に思われた。
 この偏執的な愛にはストーカーだとか、変態だとかの批判の声があるけど、純粋な彼の想いが伝わってくる(しかし、個人的にはこう在りたくないが・・・)。
 しかし、動けぬ相手を自由にするというのはいただけない(まぁ、ラストでは意外なことになるのだが・・・)。「一人芝居だ」と台詞にあったように、やはり一人よがりの恋なのかな〜と。。。
途中、無声映画「縮みゆく恋人」が挿入されるが、笑っちゃまずいと思い、心の中だけでクスクスしてました。
 音楽では、途中の男性歌手の挿入歌がすごく素敵で、ずっとあとをひいてました。音楽、画ともに綺麗です!
「マルコとリディア」「ベニグノとアリシア」、この字幕は何なんだ〜〜!説明なんて要らないよー!ださーい!とレビューではつっこみを入れようと用意していたのに、何とラストで覆されてしまった。こういう伏線を用意してあったとは・・・やられました。うますぎます!
お見事としか言う事ができません・・・
 しかし、アリシアの父親はベニグノが童貞だということが後押しして看護師に選んだのかなぁ。。。疑問だ。

2002年アカデミー賞脚本賞
同監督賞ノミネート
その他多数
(2003.11)

特別な一日 1977 イタリア/フランス
ヘラルド・エース
UNA GIORNATA PARTICOLARE
ストーリー  ファシスト集会に皆が参加している最中、残された主婦のもとへ反ファシストの男が官憲から逃げ込んできた。
監督 エットレ・スコーラ
出演 マルチェロ・マストロヤンニ ソフィア・ローレン ジョン・ヴァーノン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★
コメント  アパートの一室と屋上、そして相手のアパートという限られた空間。外ではヒトラーをはじめナチスがやってきた特別の日であり、耳障りの演説と熱狂する群集の声。密室のような劇空間の中で、これだけのドラマを見せるとは憎い演出だ。部屋に閉じ込められた男尊女卑をも表現できている。集会から帰ってきた家族の会話も皮肉たっぷりで面白い。
 しかし、ラストはそれほどピリっとしていない・・・もっと戦時下の状況を生かしたストーリーにしてほしかったほうな・・・

1977年アカデミー賞主演男優賞、外国語映画賞ノミネート
1977年ゴールデングローブ賞外国語映画賞
(2004.11)

ドグマ 1999 アメリカ
ギャガ=ヒューマックス
DOGMA
ストーリー  レキとバートルギーは1000年前に天国を追放された天使。ある日、“抜け穴”の存在を知った二人は天国に戻るチャンスを得るが、それを手助けする悪魔と、それを阻止する天使がベセニーというキリストの末裔の女性に頼む。
監督 ケヴィン・スミス
出演 ベン・アフレック マット・デイモン リンダ・フィオレンティーノ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  ジェイ・アンド・サイレント・ボブがここにも・・・面白い!「キリストは黒人だった」と言うルーファス(クリス・ロック)も面白い。2人の天使を列車から放り出して「ノー・チケッツ」と言うボブ・・・
 神を冒涜したとかで上映禁止。そんなことがどうでもよくなるくらいに楽しい映画だ。カトリックを馬鹿にしていると言うよりは、中絶反対の思想に真っ向から対立したと言える。ベン・アフレックのキレた天使は中々の演技だし、マット・デイモンが情けなさ炸裂。ジェイのセックスのことしか頭にない様子も絶好調。宗教を信ずるんじゃなくて、理想を信じることという台詞にも納得がいった。

1999年インディペンデント・スピリット賞脚本賞ノミネート
1999年ラジー賞助演女優賞(サルマ・ハエック)ノミネート
(2005.4)

時計じかけのオレンジ 1971 イギリス
WB
A CLOCKWORK ORANGE
ストーリー  近未来、暴力とセックスに明け暮れていた不良グループのアレックスが仲間に裏切られて、洗脳の実験台にされる・・・
監督 スタンリー・キューブリック
出演 マルコム・マクダウェル パトリック・マギー エイドリアン・コリ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★★
コメント  「雨に唄えば」を唄いながらレイプするアレックス。ルードヴィヒの「第九交響曲」を汚されたと怒りまくるアレックス。ちんこ飴を舐める二人の女をナンパするのも簡単。そして、暴力とセックスの後はいつものミルクバーでトリップする。
 仲間をかなりいたぶってきたおかげで、いつものように暴力を働く。しかし、ちんこ型の置物で誤って殺してしまったのだ。仲間は彼を置き去りにし、アレックスは逮捕される。そして14年の刑が確定し、図書係りをやったおかげで新しいルドビコ心理療法の話を知るのだ。刑期が短縮されるというだけで進んでサインする・・・
 瞼を閉じないで暴力シーンの映像ばかり見せるセッション。暴力を見ると頭痛と吐き気を催すという衝撃の心理実験。出所してからも拒否反応がまともに出てしまい、今までの被害者からも復讐される始末・・・特に小説家の家での強姦は妻を亡くしてしまうという怨みのこもった第九が流されるのだ。
 復讐しても結局はそれが第二のアレックスを生んでしまう。最近流行りとなってる「復讐の連鎖」というテーマをいち早く取り上げていたのかもしれない。そして、その非道な洗脳実験を非難する反体制の政党。どちらもどちらで、とにかく政治に利用するという大人のいやらしい世界も存在するのだ。前半の暴力をもポップな映像にしてしまうブラックさから、後半の社会派的メッセージが絶妙なアンサンブルを奏でているようです。最初にテレビで観たときには随分カットされていたんだと思い知らされた。毛がいっぱい映ってる・・・

1971年アカデミー賞作品賞、監督賞、脚色賞、編集賞ノミネート
その他
(2006.12)

どこまでもいこう 1999 日本
ユーロスペース=映画美学校
ストーリー  郊外のニュータウン。5年生のアキラと光一は別々のクラスになってしまった。悪ガキだったが、新しい友達もできて相変わらずケンカやイタズラばかりしていたが、おとなしい少年野村が母親と無理心中して・・・
監督 塩田明彦
出演 鈴木雄作 水野真吾 芳賀優里亜
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★★ ★★★ ★★ ★★★
コメント  誰もが少年時代を思い出すほどノスタルジック。だけど、冒頭のヤクルトおばさんの商品を箱ごと盗んでしまったので、その時点で引いてしまった。小学生の友情なんて簡単にくずれるものだけど、長い人生を考えたらあの程度では十分修復可能です。ただ、一番の心残りは野村君の誕生会に出席しなかったこと、お通夜に出席することが出来なかったこと。この2点だけはずっと記憶に残るのでしょう。
 全体的には無駄と思われるカットや、その後どうなったのか知りたくなるエピソードが欠落していたことが残念。珠代ちゃんももうちょっと言ってあげたらいいのになぁ。ラストの葬式のお菓子を置いていったところは「さすがだ!上手い!」と思いました。それと、一万円札を二つに破いてアキラと光一がそれぞれ持っていたことは、上手く繋げましたねぇ。

1999年日本プロフェッショナル大賞作品賞、第1位
(2005.4)








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