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トム・ダウド いとしのレイラをミックスした男 2003 アメリカ
アップリンク
TOM DOWD & THE LANGUAGE OF MUSIC
ストーリー  天才的レコーディング・エンジニアのドキュメンタリー
監督 マーク・モーマン
出演 トム・ダウド エリック・クラプトン レイ・チャールズ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ 評価できない ★★★★ 評価できない ★★★★
コメント  「いとしのレイラ」を期待して観に来た人は最後まで我慢しなければいけません。
 個人的にはレーナード・スキナードの「フリーバード」の映像が登場したときに涙が出てしまいましたが、もちろん「いとしのレイラ」のマスターテープで遊んでるトム・ダウドの姿にも感動しました。その他、レイ・チャールズ、アレサ・フランクリン、レス・ポール、ボビー・ダーリン、キャブ・キャロウェイ等々の貴重なフィルムにも音楽ファンなら満足できることでしょう。
 1940年代、アトランティック・レコードに入ったトム・ダウドはジャズ・ミュージシャンのエンジニア兼プロデューサーとしてレコーディングに参加し、その天才的手腕によって次々とレコードを世に送り出した。モノラル録音から8トラック録音まで、レコーディング技術を知り尽くし、アトランティックに多大な貢献をするのです。ミキサーなんて職の人は、コンソールルームにふんぞり返ってるものだというイメージがあったけど、彼は違っていました。幼い頃から楽器を習い、音楽には精通し、ミュージシャンの作りだす音を全て把握。演奏のアドバイスを与えたり、何よりもミュージシャンと心を通わすテクニックがある上に、ミキサーの操作技術が天才的に上手いのです。もはや裏方とは言えないほどの存在感。この映像を見るだけでも、エリック・クラプトンたちが信頼するのも納得です。
 本人のインタビューが多いので、多少鼻に付くこともありましたが、ラストにはそれを払拭するほどの台詞もありました。技術屋であると同時にミュージシャンの一部でもあったトム・ダウド。これから音楽を聴くときには裏方のクレジットにも注目したくなりました。
 彼の経歴の中に戦時中は原爆を作っていたというエピソードがありましたけど、ちょっと引いてしまったのも事実・・・
(2006.11)

トム・ヤン・クン! 2005 タイ
クロックワークス=G・コミュニケーションズ
TOM YUM GOONG
ストーリー  タイの小さな村で王に献上するために象を育てていたムエタイ兵士チャトゥラバート。水かけ祭で検査を受けた直後に何者かに2頭の象を盗まれてしまう。カームは単身オーストラリアまで動物密輸組織を追って・・・
監督 プラッチャヤー・ピンゲーオ
出演 トニー・ジャー ペットターイ・ウォンカムラオ ジョニー・グエン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  最初はグー。トム・ヤン・クン!
 などと宣伝していたかどうかは知らないのですが、オバカな某政治家が某選挙で演説した結果と同じく、公開週の興行成績ベスト10では僅か900票差で次点に甘んじる結果となったようです・・・
 『マッハ!』では熱く燃えさせていただいたムエタイ・アクションでしたが、『トリプルX』のように数台のカメラを角度を変えて撮影したものを何度も流す編集にしつこさまで感じたところが難点でした。それがこの映画ではあっさりカット。映像のしつこさよりもショットの繋ぎを大切に編集して、極力無駄を省く作戦に出てきました。ところが省きかたも度を過ぎてしまい、「おやおや?」と感じさせるところがいっぱい・・・タイのヤクザがカラオケパーティで楽しんでいるところへ殴りこんだかと思ったら、いつの間にかボート・チェイス。あ、これはストーリーを追っていてはダメなんだと気づきました。
 基本的に格闘技映画の場合、撃ち合うシーンがあると興醒めしてしまうのですが、象を拉致したジョニーを追ってオーストラリアに乗り込んだ途端に銃撃戦となってしまいました。しかもファンキーなタクシー運転手がいきなり殺されちゃったのです。ここから頭の上にハテナマークが点灯しながらの鑑賞になったわけですが、逮捕される理由もわからないトニー・ジャーはせっかく言葉が通じるマーク巡査と話すことができたのに逃亡してしまいました。
 ツッコミ箇所が多くストーリーも穴だらけ。普通ならダメ映画のレッテルを貼られてしまいそうになるのですが、そうでもありません。巨大なお店、多分キワモノ・ゲテモノ料理店“トム・ヤン・クン”に殴りこんでからが凄いのです。『死亡遊戯』をも彷彿させる階段登りアクションで、しかも長回し!4階まで登った時点でフラフラになるトニー・ジャーがとても痛々しく、こぶしを握り締めて声援を送りたくなる瞬間でした。その他、倉庫におけるバイカーとの戦いも『死亡遊戯』に負けじと頑張っていたし、匿われたお寺やクライマックスの敵の本拠地も凄かった。
 「象を返せーー!」と悲痛な叫びを発する主人公。『マッハ!』では「像を返せーー!」と悲痛な声をだしていたので、“ぞう”には相当縁が深いのかと思われます。彼の次回作ではきっと寺の坊さんが拉致されて「憎を返せーー!」と訴えるに違いありません。だけど、今度はちゃんとストーリーをしっかり作りましょうね。
(2006.4)

友へ チング 2001 韓国
東宝東和、シネカノン
CHINGU
ストーリー  1976年、釜山。ヤクザの息子ジュンソクはケンカも強く仲間からの信頼も厚い。葬儀屋の息子ドンス、優等生のサンテク、お調子者のジュンホ。小学校の仲間はやがて高校で再会。ある事件でジュンソクとドンスが退学となった・・・
監督 クァク・キョンテク
出演 ユ・オソン チャン・ドンゴン ソ・テファ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  日本製のビデオデッキ、ファミコンなど、当時を懐かしく思える小物。
 ジンスク(キム・ボギョン)というバンドの女の子を紹介されたサンテク(テファ)。あるとき不良どもにからまれたときにジュンソク(オソン)に助けられる。そこから4人の旧友は友情を復活、ジュンソクもドンス(ドンゴン)も復学することになった。しかし、不良どものおかげで映画館で大乱闘事件。映画の内容はつまらなそうだったのに何故も男子学生で埋っていたのかよくわからなかった。
 3年後の1984年。ジンスクと結婚していたジュンソクに会いに行くサンテクとジュンホ。片やヤク中で苦しむほど落ちぶれていたが、2人は大学生。ドンスはムショの中。出所するとチンピラに弟子入り、似た者同士であったジュンソクとも別の道を進みだした。
 1990年。抗争が激化していた二つの組。ドンスはジュンソクの弟分たちにメッタ刺しにされ絶命する。逃げ隠れしていたジュンソクだったが、裁判になると「自分が命令した」と証言してしまう。最後まで親友だと思っていたし、なんとか和解しようとしていたが、部下たちが勝手に殺してしまったのに・・・
 韓国ヤクザ版『スタンド・バイ・ミー』のような雰囲気で始まった作品であったけど、ヤクザの義理人情を描いただけの映画とも思える。日本のヤクザものとそう変わりはない。ドスを使った殺し方の伝授のシーンは怖かった・・・
(2007.3)



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