ドライ・クリーニング | 1997 フランス/スペイン シネパリジャン NETTOYAGE A SEC |
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ストーリー | フランスの小さな街ブルフォールでクリーニング店を営む夫婦の前に現われた一人の青年ロイック・カリュ。孤独な彼はクラブで女装して妖しげに踊るダンサーだったのだ。やがて彼は店で働くこととなり・・・ | |||
監督 | アンヌ・フォンテーヌ | |||
出演 | ミュウ=ミュウ | シャルル・ベルリング | スタニスラス・メラール | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 裕福なわけでもなさそうなのに、徐々にロイックの魅力に惹き付けられていく夫妻。それでも夫婦の仲は深く確固たるものになっていく雰囲気があった。彼がいるからこそ夫婦の絆が保てるといった感じなのだ。彼と出会わなくても家庭は上手くやっていけたのだろうけど、彼が一旦生活の一部になってしまうと、バランスをくずせなくなるジレンマ。 今までは、夫婦とも遊んだ経験もなく、たまたま友人たちとクラブで飲んだことにより、深みにはまる様子が哀愁さえ感じてしまう。彼らは孤独な夫婦ではなく、母も息子も同居しているのだ。3人の関係が、あるいは3Pにまで発展するのではないかとハラハラして観ていたのだが、夫が妻の浮気を公認するだけの関係だったようだ。しかし、ロイックの同性愛への執拗な誘いは続き・・・といったプロットは妖しく、物悲しい。 夫婦で歩き続けるわざとらしい演出や、拳銃にまつわるエピソードが不完全な点を除けば、官能的芸術作品としてはかなりの出来だ。 1997年ヴェネチア国際映画祭金オゼッラ賞 (2004.8)
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ドライビング Miss デイジー | 1989 アメリカ 東宝東和 DRIVING MISS DAISY |
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ストーリー | 1948年、未亡人デイジーは、寄る年波には勝てず車の自損事故を起こしてしまう。息子ブーリーは母デイジーのため運転手ホークを雇い入れるのだが。。。 | |||
監督 | ブルース・ベレスフォード | |||
出演 | ジェシカ・タンディ | モーガン・フリーマン | ダン・エイクロイド | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 地味な映画だ。この年のアカデミー賞候補は確かに地味な作品のオンパレードだが、その中でもピカ一の地味な映画。確かにダン・エイクロイドなんかの演技は『ブルース・ブラザース』以来一番良くなっている作品だとは思うのだが・・・やはりジェシカ・タンディの主演女優最高齢記録というのが効いたのであろう。80歳という高齢なのにメイクアップでもっと老ける効果を出していますしね。老人たちで麻雀をやってるシーンが好きだなぁ〜(賞には関係ないが・・・)。 物語途中でアイデラが死んでしまうシーンでも涙が出ないし、一時はどうなることかと思ったのだが、最後はしみじみと・・・って感じの映画でした。でも、いいんですかね。劇中の時代からしても人種差別がある時代だし、白人至上主義といってもユダヤ人を扱ってるし、微妙だな。 1989年アカデミー賞作品賞、主演女優賞、脚色賞、メイクアップ賞 同主演男優賞(モーガン・フリーマン)、助演男優賞(ダン・エイクロイド)、美術賞、編集賞ノミネート その他多数 (2004.2)
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DRIVE ドライブ | 2001 日本 日本ヘラルド映画 |
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ストーリー | 薬品会社に勤める朝倉は頭痛に悩まされていた。あるひいつも通りの時間帯に花屋の前に停車していると、強盗団の3人組に車に乗り込まれ、裏切った仲間を追いかけろと命令される。。。 | |||
監督 | SABU | |||
出演 | 堤真一 | 大杉漣 | 筧利夫 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ |
コメント | かなり笑った。ストーリー本筋だけではなく、役者の細かな仕草がとても面白く表現されている。途中まではコミカルなクライム・ムービーくらいにしか思われなかったのだが、堤真一中心の完全なるコメディだった。 血液型A型人間の生真面目さ、几帳面さを笑わせようとしているのだが、B型の私にとっては納得である。A型の人はこの映画を観てどのように感じるのだろうかと興味深い(多分評価は低いはずだ!)。 ただし、粗は目立つ。真面目な性格であるはずなのに、日本刀を外に持ち出したことや、会社に連絡を入れていないこと。細かな点だが、もっと几帳面に脚本を作って欲しい。 (2004.2)
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ドラキュリア | 2000 アメリカ アスミック・エース DRACULA 2000 |
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ストーリー | ロンドン、カーファックス博物館で窃盗団によって柩が盗まれる。彼らによって100年の眠りから目覚めたドラキュリアは館長の娘マリーを捜してニューオリンズへ・・・ | |||
監督 | パトリック・ルシエ | |||
出演 | ジョニー・リー・ミラー | ジャスティン・ワデル | ジェラード・バトラー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ |
コメント | 【ネタバレ注意】 これはヴァンパイア伝説の新説ということで評価できる作品です。途中までのストーリーがどうでもよくなるくらいにオチは面白い。確かに、無茶苦茶な初期設定ではある…100年もドラキュリアを殺すことのためだけに生きているヘルシング(クリストファー・プラマー)、ヒルにドラキュリアの血を吸わせて長寿になる、100年生きている割りには娘が若すぎる、父親やサイモンを簡単に見つけられるのにマリーには中々辿り付けない等々…前半1時間は評価1でしたが、「実はキリストが苦手なのは、ドラキュリアが実はユダだった」なんて面白すぎます。これだけなんですけどね。。。 (2004.1)
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ドラゴン怒りの鉄拳 | 1971 香港 東和、ギャガ 精武門 FIST OF FURY |
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ストーリー | 1900年初頭、上海の租界地域。師匠が毒殺され、怒りに燃えたチャンが日本人の虹口道場へ単身で殴りこみをかける。日本人による毒殺という真偽は計りかねるが、精武館の師匠が不審な死を遂げたことから作られた物語。 | |||
監督 | ロー・ウェイ | |||
出演 | ブルース・リー | ノラ・ミャオ | 橋本力 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
コメント | ブルース・リー主演の映画の中でも、中国人による反日感情を表に出した異色のカンフー映画。30年ぶりに観たが、こどもだったため、当時は中国人の反日感情など知る由もなかった。他のブルース・リー作品は何度もTVで放映されるが、この映画だけ中々放映されない理由がよくわかる。右翼の人が観ると、どういう感想を持つんだろう?と想像するだけで楽しい(多分、間違った日本観だ!と侮蔑するだけだろうけど・・・)。 ノラ・ミャオの魅力満開。リーの変装シーンは面白い。特に人力車を持上げるシーンには拳を握り締めてしまうほど興奮する。そしてラスト・・・『ブルース・リー物語』でも取り上げられたこのシーンは印象に残る(説明不足だけど・・・)。それだけ当時の租界の人たちが大日本帝国に虐げられてきたことを象徴するシーンですね。 『燃えよ!ドラゴン』に次いで好きなブルース・リー映画だ。 (2004.10)
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ドラゴン危機一発 | 1971 香港 東和 唐山大兄 |
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ストーリー | 製氷工場で働く事になったチェン(ブルース・リー)が、その工場が麻薬組織と絡んでいることを知りボスに立ち向かう。 | |||
監督 | ロー・ウェイ 製作:レイモンド・チョウ | |||
出演 | ブルース・リー | マリア・イー | ジェームズ・ティエン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | ブルース・リーの香港主演第一作!音楽がピンク・フロイドっぽくて違和感があるけどかっこいいのです。リー以外の格闘シーンでは若干の早回しが見られB級感を漂わせていますね。 何度観てもこの映画の格闘場所となる大豪邸の庭の広さに圧倒されます。もちろん製氷工場の格闘シーンがメインになるんですけどね。あの顔が何とも言えないです(笑)しかし、ボスが・・・トロそうなおっさんなのに何故か強い!!これだけはバランスが悪い。 (2004.6)
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ドラゴンヘッド | 2003 日本 東宝 |
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ストーリー | 修学旅行中に乗っていた列車がトンネル事故に・・・ | |||
監督 | 飯田譲二 原作:望月峯太郎 | |||
出演 | 妻夫木聡 | SAYAKA | 山田孝之 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★★ | ★ | ★★ |
コメント | 荒廃した大地や絶望感を表すCG効果。金がかかっていそうなウズベキスタンロケとオープンセット。映像・音響は素晴らしいほどに高いレベルにあると感じられたが、細かい演技・演出がおろそかであったように思われた。限られた時間で観客が感情移入できるような工夫をしてあれば、満点に近い映画になるだろう。
とにかく、ストーリーは生きるということの執着心が見受けられない。ラスト近くでは「ここまで生きてこれたのだから、がんばってみるか・・・」のような投げやりの雰囲気がる。原作はもっとサバイバル精神があったような・・・ (2003.9)
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ドラッグストア・カウボーイ | 1989 アメリカ ギャガ DRUGSTORE COWBOY |
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ストーリー | ボブはヤク中毒。ダイアン、リック、ナディーン。みんなイカレてる。 | |||
監督 | ガス・ヴァン・サント | |||
出演 | マット・ディロン | ケリー・リンチ | ジェームズ・レグロス | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | クライムムービーに違いないのだが、憎めない存在のボブ。「ベッドの上の帽子」が妙にリアルで不気味な存在になった。ドラッグの悪を上手く描写しているのだが、実際はもっと深刻な問題であり、悪しきものであることが軽すぎるため心に残らない。 麻薬から立ち直る主人公の姿にも好感が持てるのだが、終り方が中途半端なため全面的には支持出来ない。もっとダーティに描いてもよかったのでは? (2004.1)
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ドラッグストアガール | 2003 日本 松竹 |
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ストーリー | 失恋した薬科大学生の大林恵子はふらりと東京の果て摩狭尾(まさお)にたどり着く。成り行きで「ハッスル・ドラッグ」というドラッグストアのバイトとして雇われることになるが、その店を良く思ってないオヤジたちが乗り込んでゆく。。。 | |||
監督 | 本木克英 脚本:宮藤官九郎 | |||
出演 | 田中麗奈 | 柄本明 | 伊武雅刀 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 個人的に薬業界に関わっていたことがあるので、ドラッグストアとその周辺の商店街の設定が妙にリアルだったことに驚きました。個人商店中心の町にいきなり大型店が出店することは多く、時には撤退に追い込まれることも多いドラッグストア。題材の選び方が優れていました。 ストーリーは、全共闘世代、団塊の世代のオヤジたちが最初から飛ばしまくって笑わせてくれます。コピーにもあるように、途中まではサプリメント・コメディ満開で中高年にも元気を与えてくれるのですが、後半は考えてしまうじゃありませんか・・・前半100点、後半40点といったところでしょうか。 (2004.2)
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どら平太 | 2000 日本 原作:山本周五郎「町奉行日記」 |
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ストーリー | ある藩の町奉行所にお上のお墨付きを携えた望月小平太が着任した。堀外の3人の親分の悪事を暴こうと大胆な方法で探りだす。 | |||
監督 | 市川昆 脚本:黒澤明、木下恵介、市川昆、小林正樹 | |||
出演 | 役所広司 | 浅野ゆう子 | 宇崎竜童 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ |
コメント | 役人ってこんなに経費もらえるのか〜これで悪事を暴かなければ無駄な税金ということで市民オンブズマンに徹底的に叩かれるだろうな。などと考えつつも、平太の痛快な手腕に見入ってしまいました。 しかし、これって現代の政治家、公務員に結びつけようという設定が面白いですね。単なる血なまぐさいチャンバラ劇でないところが好感持てます(すべて峰打ちってのは無理があるような気もするが・・・)。ラストでも城中だけではなく庶民に対する配慮も見られ、ほのぼのさせられました。 2000年ベルリン国際映画祭特別功労賞(市川昆) 2000年日本アカデミー賞多数ノミネート (2004.1)
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トランスポーター | 2002 アメリカ/フランス アスミック・エース THE TRANCEPORTER |
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ストーリー | フランクはプロの運び屋、契約遵守の男。今回の依頼は150cm×50cm、50kg以下。しかし、自らのルールを破ってしまい、中を覗いてしまった。なんと中には縛られた女が一人・・・・ | |||
監督 | ルイ・レテリエ コリー・ユン 製作・脚本:リュック・ベッソン | |||
出演 | ジェイソン・ステイサム | スー・チー | フランソワ・ベルレワン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★ |
コメント | 前半、迫力満点のカーチェイス!かなり面白い。この緊張感を後半までもっていって欲しかったが、楽しめたのはコンテナを積んだトラックに乗り込んだ時からでした。ただし、パクリ要素がかなりあったかな。。。ジェイソン・ステイサム、今後の活躍にも期待します。 (2004.1)
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鳥 | 1963 アメリカ UNI→CIC THE BIRDS |
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ストーリー | 鳥が人間たちを襲いはじめた! | |||
監督 | アルフレッド・ヒッチコック | |||
出演 | ティッピー・ヒドレン | ロッド・テイラー | スザンヌ・プレシェット | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 初めて観たのは小3のとき、次に観たのが小4のとき。あの頃は正月テレビの映画特集で必ずやっていた。さすがに3回目となると、「何で正月にやるんだよ」と疑問を持ち始めた。正月恒例のドヴォルザークの新世界じゃあるまいし・・・と。 中でも目が抉り取られていた死体は怖いですよね〜ドキドキ。特殊効果は、CGの無い時代なのに二重撮影やワイヤーや実写を織り交ぜて見事に立体感を表しています。苦労してるなぁ〜としみじみ。。。 1963年アカデミー賞特殊視覚効果賞ノミネート (2004.1)
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トリコロール/青の愛 | 1993 フランス/ポーランド/スイス KUZUI TROIS COULEURS: BLEU |
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ストーリー | 作曲家の夫と娘を交通事故で失ったジュリーは自殺を思いとどまり、財産を処分しようとする。そして遺作となる未完の欧州統合協奏曲の楽譜をも捨ててしまう。。。 | |||
監督 | クシシュトフ・キエシロフスキー | |||
出演 | ジュリエット・ビノシュ | ブノワ・レジュン | エレーヌ・ヴァンサン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | トリコロール三部作の第1作目。自由を意味する青なのだが、不倫などの自由恋愛だけしか感じ取れなかった。映像は全編にブルーを配置するわけではなく、むしろ赤っぽい映像を基調にプールの青、車の青、そして喧騒の路地裏における青が印象的だった。夫の死によりブルーな気分であることを強調しているともとれる。 愛人だったオリビエからの一途な愛が協奏曲を完成させ、ジュリーが曲を発表することを薦める。彼が発した「困らせたい、泣かせたい」という言葉は真意ではなく、彼女を愛するが故に立ち直らせたい一心でとった行動なのであろう。 1993年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞、女優賞、撮影賞 1993年LA批評家協会賞音楽賞 その他 (2004.6)
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トリコロール/白の愛 | 1994 フランス/ポーランド KUZUI TROIS COULEURS: BLANC |
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ストーリー | しゃべれないフランス語の法廷で、妻ドミニクに性的不能を理由に離婚させられるカロル。彼はトランク一つで路上生活者になりかけるが、ミコワリという男に故郷ポーランドへ連れて行ってもらう。 | |||
監督 | クシシュトフ・キエシロフスキー | |||
出演 | ズビグニエフ・ザマホフスキー | ジュリー・デルビー | ヤヌシュ・ガヨシュ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | トリコロール三部作の第2作目。「平等」を意味する白。なぜに平等なのだろうか。フランスでは仏語をしゃべれないカロル。代償を求めない愛を貫き通すのかと思っていたら、意外な展開へストーリーは進む。むしろ犯罪・・・詐欺を意味するものとか、無知を意味する白なのかと思ったほどだ。雪が積もる中でカロルとミコワリが笑ってるシーンが印象的なのだが、ミコワリはどこまで彼の気持ちを察していたのかもわからない。。。 遺産を前妻にという遺書を計画するところからの急展開は気持ちがいいほど裏切られたが、その過程である金儲けのシーンが淡々としすぎているため中だるみを感じた。この中盤にも一工夫あれば最高だったな。 1994年ベルリン国際映画祭監督賞 (2004.7)
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トリコロール/赤の愛 | 1994 フランス/ポーランド KAZUI TROIS COULEURS: ROUGE |
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ストーリー | モデル兼女学生のヴァレンテーヌは犬を轢いてしまい飼主の元を訪ねるが、拒絶されてしまう。その初老の男は元判事で、盗聴が生活の一部となっていた。彼女は何とか止めさせようとするのだが・・・ | |||
監督 | クシシュトフ・キエシロフスキー | |||
出演 | イレーヌ・ジャコブ | ジャン=ルイ・トランティニャン | フレデリック・フェデール | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 見事に三部作としてまとめてあった・・・ラストであんなことするとはずるい(笑)。それぞれの愛を感じた上で「赤」はどうなんだ?と考えさせるような映画ではないのかもしれない。愛を感じると言ったら、元判事のヴァレンテーヌに対する愛や犬への愛情などであろうから、ずっと続けていた「愛」ではないはずなのだ。人目ぼれみたいなもの?だけど、むしろそこが気持ち良かった。イレーヌ・ジャコブも綺麗な女優さんだし・・・ 物語はヴァレンテーヌと元判事の盗聴のほかに、彼女の近所に住む法学生と年上の女性の物語。まったく繋がりがないよなサブストーリーかと思っていたら、元判事の過去を告白するところで驚いてしまう。「君が50歳になった夢を見た」という台詞も、この映画の構成上重要なパラドクスを含んでいて脚本の上手さを感じます。 三部作の中では一番好きだ。 1994年アカデミー賞監督賞、脚本賞、撮影賞ノミネート 1994年カンヌ国際映画祭コンペティション その他いろいろ (2004.12)
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トリコロールに燃えて | 2004 イギリス/カナダ/アメリカ/スペイン ギャガ=コミュニケーションズ HEAD IN THE CLOUDS |
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ストーリー | イギリスの貧しい大学生ガイは上流階級の自由奔放な学生ギルダと出会い一夜を共にした。やがて芸術家になるためパリに渡ったギルダは教師になったガイを呼び、ミアというスペイン女性とともに生活を始めることとなるが、パリはナチスの占領下におかれ・・・ | |||
監督 | ジョン・ダイガン | |||
出演 | シャーリーズ・セロン | ペネロペ・クルス | スチュアート・タウンゼント | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ |
コメント | 同時期に公開のC・セロンの映画『モンスター』。ともに重苦しい雰囲気を与える映画だ。どちらの方がより重いかと言うと、そりゃ『モンスター』が13kg重い・・・ どうしてもC・セロン主演ということで比較してしまうのだが、この映画はS・タウンゼント演ずるガイの視線で進む戦争を舞台にした大河メロドラマ。奨学金で大学に入った貧しい学生から描いた戦争と芸術と恋愛であり、映画的な視点や描写は正統派であります。経験したことのないような上流社会や自由恋愛、しかし男なら誰でも憧れるほど魅力溢れる女性ギルダ。彼女に合わせるように一線を引いて自分でも恋人を作るガイ。しかし、パリから手紙が来るだけで即彼女の下へ旅立ってしまうほどなのです。 セロン、クルスの髪型が8パターン、衣装が45パターンあるほど派手な女性を表現して、ナチ将校の情婦となるときには質素な黒の衣装と対照的になっていました。キャバレーで働いていたP・クルスもレジスタンスに看護師として身を投じた時とは対照的な衣装となり、戦火の中にあることを上手く表現してあります。 冒頭の占い師のシーンでは33歳のギルダを予言していたわけですが、運命論者の彼女はそれに甘んじて運命に逆らうことをやめてしまう。ガイとの関係を大切にしたかったのかもしれないし、決まった運命の僅かながらの反抗をスパイ活動(明らかにされていない)に託したのかもしれません。一方のガイは、内戦で殺した敵のペンダントを最後まで持っていて、皮肉なことに、この彼女の運命を象徴していたのかもしれない・・・と思う。 全体的に時間の流れの編集が粗く、詳細な繋がりも理解しづらくなり、感情移入しにくい映画となりました。ラストも観客に想像させることで重苦しさを無くしていることにも疑問が残ります。こういう映画だったら、もっと人の死を直接的に映像化してもいいと思うのに・・・ 1番の謎:うん○爆弾はどこで使われたんだ?? (2004.10)
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ドリームキャッチャー | 2003 アメリカ ワーナー DREAMCATCHER |
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ストーリー | ジョンジー、ヘンリー、ピート、ビーヴァーの4人は、少年時代、いじめられている精神薄弱のバディッツを助ける。彼らはバディッツから不思議な能力を授けられ、秘密を共有することで友情を深めていった。4人は恒例となっている森の小屋でのパーティを開くのだが・・・ | |||
監督 | ローレンス・カスダン | |||
出演 | モーガン・フリーマン | トーマス・ジェーン | トム・サイズモア | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | こ、これは・・・キャッチコピーの「見せてあげよう。見たことを後悔するものを。」に集約されている!!このコピーは上手すぎる。はっきり言って、評価は真っ二つの映画なのだろう。全く予備知識を持たずに(スティーブン・キング原作だとも知らなかった)見てしまったのだが、騙されました。前半はキングっぽい映画だな〜と見ていて、彼らの能力の違いは何だろうとか、バディッツへの彼らの愛情とか、しみじみ見入っていたのに・・・ いきなり・・・あっ、おいおい、げっ、こんな映画だったのか・・・ ネタバレしません。。。ジャンルさえも(笑)察してください。 でも最後はきっちりスティーブン・キング(なんのこっちゃ) ジョンジーの頭の中の倉庫が良かった大人になったバディッツが良かった。総合評価は特殊効果等を除いたものとしての評価。。。 見所は、狂気に満ちたモーガン・フリーマン!こんな人が軍を仕切ると恐いです。ラジー賞候補なの?? (2003.12)
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Dolls ドールズ | 2002 日本 松竹=オフィス北野 |
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ストーリー | 運命の紐ともいうべき奇縁で残酷な3つの愛の物語が文楽人形の目を通して美しく絡み合っていく。松本と佐和子は結婚の約束をかわしていたが、社長令嬢との縁談が決まり佐和子が自殺未遂する。死期が近づいている老齢のやくざの親分と、彼をひたすら待ちつづけている女。交通事故で再起不能になったアイドルと純真な気持ちで彼女を追いかける男。日本の四季を幻想的に描き、3組の男女の物語が同時進行する。。。 | |||
監督 | 北野武 | |||
出演 | 菅野美穂 | 西島秀俊 | 三橋達也 深田恭子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 映像的には絶賛されるべき映画です。北野武が幼少の頃からの宝箱と日本文化の美しさ・郷愁を自己流の表現で映像化したものと取れるのではないだろうか。 3つの物語が第三者によって自然と絡ませていく場面が多く、これは微妙に複雑な展開になるのか?と思いきや、単なるオムニバス映画であった。 個人的には温井がアイドル山口春奈に恋する物語が一番感動したが、松本、佐和子の狂気とも言える愛情の映像に引きづられ、印象が薄れてしまう。 途中まではかなり新鮮で最高の芸術作品に仕上がっていたが、終盤では脚本の収拾がつかなくなってしまったのかわからないが、「結局、こういうラストにするんかい」とがっかりさせられた。また、淡々とすすむビジュアル中心の映画にしては粗が目立ちました。 広いパーキングで車にぶつかりそうになるシーン、トラックの前に棒立ちになる佐和子。他に車はいないんだから、避けてやれよ。。。 三橋達也の台詞ってたけしの口調そのまんま(もう、やくざから離れてほしいよ)。まるで、監督がアフレコしたのかと思えるくらいだった。 カメラパンニングがワンパターン。歩くシーンはみんなたけしの歩き方を真似てるようで不自然(菅野除く)。「監督、まだ歩かなきゃいけないですか?」と役者たちの背中が語っていた。 と、まぁかなり批判的にはなりましたが、映像美は素晴らしいので記憶に残りそうな映画です。 見所は、交通事故処理の清掃係が道路の血をデッキブラシで洗い流すシーン! これは武監督の過去体験を映像化したセルフオマージュだ。 (2003.11)
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トレインスポッティング | 1996 イギリス アスミック=パルコ TRAINSPOTTING |
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ストーリー | ||||
監督 | ダニー・ボイル 脚本:ジョン・ホッジ | |||
出演 | ユアン・マクレガー | ユエン・ブレムナー | ジョニー・リー・ミラー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 【ネタバレ注意】 「ビタミンCが違法ならヤってた」という台詞は笑った。ジャンキーのトリップ状態を表現した映画は多いが、これは気持ち悪くなるだけ。抽象的な描き方なんだろうけど、妙にリアルな画面のおかげで吐き気がしてきました(面白いんですけどね)。 あちこちのレビューを読むと、スタイリッシュだとかかっこいいとかの感想があったけど、時は世紀末を象徴し、自堕落な生き方から脱却できないダメ青年を描いているだけ。ユアンだけが最後には運だけで成功する!なんて評もあったが、全編通して、「これが最後だ」と何度も誓っているところから推察すると、また失敗しますよと自虐的に表現しているラストだと思う。 ヤクでつながった友情なんてクズみたいなもんだという教訓にもなっているのだろうな。。。 1996年アカデミー賞脚色賞ノミネート 1996年英国アカデミー賞脚色賞 など (2004.4)
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トレーニング・デイ | 2001 アメリカ ワーナー TRAINING DAY |
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ストーリー | 刑事になりたかったジェイク・ホイトが麻薬捜査官のアロンゾ・ハリスとコンビを組んだ初日の出来事。アロンゾはかなりの悪徳警官で、ジェイクは押収したマリファナを吸わされ、酒を飲まされ、挙句の果ては。。。 | |||
監督 | アントワーン・フークア | |||
出演 | デンゼル・ワシントン | イーサン・ホーク | スコット・グレン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ |
コメント | 会社の先輩とコンビを組まされ、得意先回りで同行する新入社員の心境になります。「これがトレーニング・デイだ」とか言われて、真面目さだけではなく、サボリ方も教えてくれるような軟派な先輩。「これが現実だよ」などと言われて、いきなり悪い面を見せてくる。そうやって社会勉強をするんだなぁ、とのんびり構えてられない映画だった。 怖いと思ったのが、デンゼル・ワシントンの台詞が的を得ていて、一瞬これが正しいことなのじゃないかと勘違いさせられるところだ。台詞の中味も抽象的な言葉じゃなく、現代の社会悪を鋭くえぐったような内容で圧倒されてしまう。これを政治の世界に当てはめてみると、もっと怖いですな〜。 2001年アカデミー賞主演男優賞 同助演男優賞ノミネート その他 (2004.2)
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