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トラック野郎 爆走一番星 1975 日本
東映
ストーリー  シリーズ第2弾。トルコに通っていた星桃次郎はドライブイン“おふくろ”でバイトする女子大生に一目惚れするが、見合い写真を頼まれたやもめのジョナサンはバキュームカーの運転手(加茂さくら)に渡してしまう。
監督 鈴木則文
出演 菅原文太 愛川欽也 あべ静江
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  尻を拭く紙をくれとドライブインで騒いだときに、あべ静江がやさしく紙をくれる。そして、野外ウンチをしたときにはバキュームカーの加茂さくらから紙をもらったのだ。いわゆる素人童貞だった菅原文太は「紙をくれた人に惚れた」などと愛川欽也に伝えたものだから、加茂さくらの方へ渡してしまったわけだ。定番の間違いコメディといった感じだけど、ごり押しのギャグで全て解決に向かうような展開。
 それにしても、このころは女子大生に「処女?」と聞いてもまだまだ多かったのだろうか。そんなことトルコで語るべきでもないだろうに・・・
 加茂さくらの助手にラビット関根。彼女に惚れているドジな警官になべおさみというキャスティングもなかなかのもの。シモネタが多いため、家族揃って観ることのできる映画じゃないのが残念かもしれない。
(2007.1)

トラック野郎 天下御免 1976 日本
東映
ストーリー  シリーズ第4弾。ミキサー車軍団に取り囲まれた桃次郎はその中の一人マッハ文朱にいきなりキスしてしまう。
監督 鈴木則文
出演 菅原文太 愛川欽也 由美かおる
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★ ★★ ★★
コメント  ヒッチハイクの女子大生二人を乗せた桃次郎だったが、その一人とトイレで一発やろうとしていたときに巡礼中の我妻和歌子(由美)と出会う。思わず一目惚れした桃次郎だったが、我妻母娘は愛川欽也が乗せていた・・・
 ジョナサンの子供を養子にする話があったり、生まれてくる子供を悲観して自殺しようとしていた松原智恵子のエピソードがあったりで、なんだか泣かせる話が中心となり、全体的には面白さが半減していたような。それにも増してマドンナである由美かおるの演技が下手だということがわかり、愕然・・・
 行灯をかけてのトラックレースやクライマックスでがけ崩れの起こる山道でのシーン。円谷プロの映画じゃないんだから、ミニチュアだとはっきりわかる映像はやめましょうよ。そんなの使わなくても俳優の演技で充分伝わるんだから・・・
(2007.1)

トラック野郎 男一匹桃次郎 1977 日本
東映
ストーリー  ふぐに当たって畑に埋められた桃次郎は夏目雅子と出会う。
監督 鈴木則文
出演 菅原文太 愛川欽也 夏目雅子
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  トラック野郎ってのは一升瓶があればトイレが要らないのかぁ・・・そのオシッコを入れた一升瓶を警官二人に渡すが、その警官が笑点でお馴染みの歌丸と小円遊だ。ヤクザとケンカする体力も必要だとすると、やっぱり運転手になるのは難しそう。
 唐津でのもちすすり大会に出場したり、スピード違反で警察のごやっかいになったりで大変な桃次郎だったが、メインは雅子の兄若山富三郎から逃げていった妻の話。ジョナサンが通っていた小料理屋の女将がその妻だったのだ。相変わらずキスできたりするうらやましい桃次郎。結局夏目雅子に振られるハメとなるが、先輩清水健太郎の名前がカオルというややこしさからくる勘違いから来てるものだった。最後にブラジルへ向かうという健太郎を追いかけるためのカーチェイスがかなり迫力ある(途中で模型を使ってるけど・・・)。
 夏目雅子の美しさだけで充分だけど、多彩なコメディアンの脇役もなかなかだ。そして桃次郎の振られ方にも徐々に美学を感じさせるようになってきた。
(2007.1)

トランスフォーマー 2007 アメリカ
UIP
TRANSFORMERS
ストーリー  中東カタールの米軍基地に未確認ヘリが現れ、ロボットに変形して基地を攻撃殲滅。高校生のサム・ウィトウィッキーは冒険家であった曽祖父の残した品物をネット・オークションに・・・
監督 マイケル・ベイ
出演 シャイア・ラブーフ ミーガン・フォックス ジョシュ・デュアメル
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  変身とか変形というより、変態といったほうがいいのか?などと考えてしまう、夜11時過ぎのハッピータイム。
 米軍賛美の映画なのか?と、一歩引いた視点での鑑賞となりましたが、結局、全体的なストーリーは単純に子供向けのものでした。製作スタッフも出演者も戦闘シーン以外は気楽に楽しんでいるような雰囲気がなかなかよくて、真面目に「外敵が襲来したらどうするか?」なんて考えていないところに好感が持てるのです。
 車からゴチャゴチャとロボットに変身するところなんて興味ないのですが、カマロやデコトラや鮮やかな色の車たちがとてもよくて、それだけでも楽しい。敵は戦車や戦闘機だったりするので、どことなく平和な感じもするのです。人間を傷つけちゃいけないなどという彼らのポリシーもよかったし、バンブルビーの犠牲・・・無償の愛。これが涙を誘います。ついつい童心に帰って楽しんでしまいました。
 音楽の使い方もおっさんたちにはたまらない。特に、プレーヤーの「ベイビー・カムバック」!初期のAORの代表格だけど、一発屋だったようなバンド。喋ることのできないバンブルビーがラジオで流れる曲を選んで主人公の代弁をするなんて、なかなか上手く練られてました。
 キャストに関して、ひょうきんな顔の主人公(シャイア・ラブーフ)って、しばらくすると忘れてしまいそう。やっぱり印象的なのが国防長官役のジョン・ヴォイトやシモンズ役のジョン・タトゥーロ、それに中古車屋ボリビア役のバーニー・マックだった・・・やはり格の差?
(2007.8)

ドリームガールズ 2006 アメリカ
UIP
DREAMGIRLS
ストーリー  1962年、デトロイト。エフィ、ローレル、ディーナの三人はドリーメッツというコーラスグループでオーディションに挑戦。中古車販売会社のカーティスが彼女たちの才能を見出し売り出してゆく・・・
監督 ビル・コンドン
出演 ジェイミー・フォックス ビヨンセ・ノウルズ エディ・マーフィ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★★
コメント  男5人のコーラスグループがジャクソン5だとすると、あのチビちゃんはマイケル・ジャクソン!そこでビヨンセにプロポーズしたのか・・・
 カウベルとコンガが心地よく響き、ギター、ベースが絡んでホーンセクションが唸る。最高のオープニング!登場するのがステップガールズであろうがドリーメッツであろうが、このイントロですでに感涙状態。これがアマチュアのオーディションだという設定なのに、現代にも通用するブラックミュージックのノリの良さに圧倒されてしまいました。結果発表に胸ときめかせるドリームガールズだったのですが、優勝はBBキングを彷彿させるディクソン!渋い・・・やられた。
 シュープリームスをモデルにしたと言われるドリームガールズ。シュープリームスの前身がプリメッツという名前だったというところまで徹底しているのです。ダイアナ・ロスに当たるディーナ役はもちろん歌姫ビヨンセ(実はあまり知らない)。途中脱退するメンバーのエフィを演ずるのが助演女優賞を総なめにしているジェニファー・ハドソンだ。エフィは歌唱力がずば抜けて上手く最初はリードをまかされていたが、マネージャーを買って出たアーリー(ジェイミー・フォックス)はディーナをメインとしたコーラスグループとして売り込むことになった。
 プロになれば甘いことは言ってられない。エフィの取った行動が生意気だとか勝手すぎると感じる人は多いのでしょうけど、その時点ですでに彼女の演技にハマってしまってるのでしょう。なにしろ歌も演技も上手すぎます。そして感情の色をあまり表に出さないけど、女王然としたボーカルを聞かせてくれるビヨンセもさすがです。主演映画を『クレオパトラ』とした設定にもうなずけるほど。『オズの魔法使い』じゃなくて大正解です。
 契約問題も盗作問題もかなり辛らつ。盗作に関してはエルビス・プレスリーも引き合いにだすほど、良くあることだったのでしょうか。ゴージャスな表の舞台しか知らない一般人からすると、かなりビックリさせられます。そして、「引退しても、次のスターが出てくる」という言葉も現実的。まるで『ビバリーヒルズ・コップ』というスターが引退して、『リーサル・ウェポン』というスターが誕生するようなものですね・・・
 相変わらず音楽映画に弱いという自分がいました。なにしろ最初から涙を流していましたから。ラストのステージで名前を呼ぶシーンなんて、学生時代最後のコンサートを思い出してしまいました。あの時はかつてのバンド仲間にゲスト参加してもらったのに、名前を紹介するのを忘れてしまった・・・悔やまれます。
(2007.2)

トレジャー・ハンターズ 2004 アメリカ
UIP
WITHOUT A PADDLE
ストーリー  30歳を迎えたダン、ジェリー、トムの男たちは親友ビリーの葬儀で再会を果たす。少年時代の冒険仲間でもあった彼らはビリーが残した宝の地図を見つけて・・・
監督 スティーヴン・ブリル
出演 セス・グリーン マシュー・リラード ダックス・シェパード
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  「D-B・クーパーの宝物」の誓い。少年時代に戻ったような3人。彼らの子供時代は3POの人形で盛り上がっていたし、インディー・ジョーンズのコンパスが宝物だったりした。ビリーがエベレストの冒険で死んだこともあり、1人で夢を追い続けていたんだと確認する。ダン(グリーン)は医者。患者のことをほったらかしにしても少年時代への回顧が魅力的だったのかもしれない。
 カヌーによる川下り。熊に襲われそうになったり、滝から落ちて地図を無くしたり・・・前途多難なオバカアドベンチャー。森の奥地でマリファナ不法栽培する男どもに追われ、木の上で生活する謎の森林美女に出会ったり、かなり面白い。『マトリックス』の弾避けパロディや『スターウォーズ』『インディ・ジョーンズ』をパロったシーンが満載。
 雨にもたたられ、死んでしまいそうになるところを30年間小屋生活をしているデル(バート・ランカスター)に助けられる。彼はDBの友人。
(2007.2)

ドレスデン、運命の日 2006 ドイツ
アルバトロス
DRESDEN
ストーリー  第二次世界大戦末期、ドイツの文化都市ドレスデンに大空襲が決行された。看護婦アンナには婚約者の医師アレクサンダーがいたが、イギリス軍戦闘機のパイロット、ロバートが墜落負傷し、命からがら彼女たちのいる病院に隠れることになった・・・
監督 ローランド・ズゾ・リヒター
出演 フェリシタス・ヴォール ジョン・ライト ベンヤミン・サドラー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  エルベ川って、「エルベの誓い」の川ですよね?(汗)
 文化的にも歴史的にみても平和の象徴があちこちに見受けられるような美しい街並。その文化都市が第二次世界大戦末期に連合軍からの大空襲に遭う。東京大空襲ほどの無差別攻撃、長い時間枠を活かして、降り注ぐ爆弾、破壊される建物、見ていても息が苦しくなってしまうほどのクライマックスシーンは圧巻でした。
 日本人ならば、自国が原爆や空襲に遭う映画を観ると心が痛み感動し、平和への願いを心に誓うものなのですが、この映画に関してはそうした感動が生まれませんでした。どこが良くなかったのでしょう?映像・音響面では満足できるのに、登場人物に感情移入がしにくかったり、主要人物が死ななかったせいかもしれません。
 基本的には戦争を舞台としたラブストーリー。主人公の看護婦アンナの父親がモルヒネの横流しや、今ある病院を捨てようとする醜い人間模様。それに医者としての責任感をもテーマとしていたため、全体像がぼやけてしまいました。また、アンナの友人でもあるユダヤ人の夫を持つマリアの描写も弱すぎたこともあったのでしょう。普通の映画ファンならば、容易に想像できるユダヤ人収容所や毒ガス室送りなど、迫害されるユダヤ人の描写が弱いのです。さらに、アンナが婚約者から逃げるようにイギリス兵の愛に走る過程も中途半端すぎたのが原因か・・・
 感動は生まれなかったものの、あまり知られてない史実を勉強させてもらったし、戦争の被害に遭うのはいつも一般市民であることも再確認できたように思う。命の尊さ、特に、男二人の小さな命に対するそれぞれの思いが対照的に描かれていたし、医療従事者の主人公の敵味方の隔たりがない博愛の精神も感じられた。やっぱりテーマを詰め込み過ぎだったのでしょうかね・・・
 
(2007.8)

トレマーズ 1989 アメリカ
Uni=UIP
TREMORS
ストーリー  砂漠地帯のネバダにある小さな町。突如現れた未知の生物によってパニックに陥ってしまう。
監督 ロン・アンダーウッド
出演 ケヴィン・ベーコン フレッド・ウォード フィン・カーター
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  バルとアールのでこぼこコンビ。地質学調査をしている女子学生ロンダから妙な振動があるので地震計で調査したいと言われるが興味なしの2人。人口14人のパーフェクトシティに戻ってくる。いつもと変わりなくゴミ処理とかの日常だったが、エドガーじいさんが鉄塔の上で死んでいたり、フレッドじいさんお首切りしたいがあったり・・・戻ってみると特殊変異の蛇のようなものが車にくっついていたのだ。
 牛や羊、そして人間を食らうだけではなく発電機まで食ってしまう怪物。地面に振動を与えたり音を立てるとたちまち襲われる!そこで棒高跳びの要領で長い棒を使って岩から岩へと移動する作戦だ。これがまた楽しそう。町へ戻っても悪ガキは狼少年状態で、みんなを驚かすし、引きちぎられた残骸を15ドルで買ったり記念撮影したりと緊張感のかけらもない面々。名前を付けなきゃな・・・とのんびりした雰囲気も素敵だ。
 爆弾を使って退治したり、クライマックスの崖ッぷちではハラハラさせられる。この場所は『インディージョーンズ最後の聖戦』と同じロケ地か?とも思わせるところ。
(2007.3)

どろろ 2006 日本
東宝
ストーリー  賢帝3045年の時代?ある国で戦乱の世が続いていた・・・
監督 塩田明彦  原作:手塚治虫
出演 妻夫木聡 柴咲コウ 中井貴一
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★★ ★★ ★★★ ★★★
コメント  ほげほげたらたらほげたらぽん!
 TVアニメが放送されたとき、そのおどろおどろしさには夜中にトイレに行けなくなったほどの小学生時代を思い出してしまいます。カラー全盛の時代にわざわざ白黒アニメにする手法も画期的だったし、当時は差別用語の概念も持ち合わせていなかったので江戸川乱歩怪奇小説並に震えてしまったものです。しかも、TVの時間帯がカルピスまんが劇場となるゴールデンタイム。敢えてこの時間帯に放映するのも画期的だったかもしれません。
 そのTVシリーズは当初『どろろ』というタイトルだったのですが、「主人公が百鬼丸なのになぜ?」と疑問に思っていたら後に『どろろと百鬼丸』とタイトルが変えられました。放映途中にタイトルが変わるといえば、『宇宙猿人ゴリ』から『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』と変わり、最終的に『スペクトルマン』へと変遷した番組もありますからたいしたことではありません。
 さて、この手塚治虫先生の傑作を実写化した映画。コミックでもTVアニメでも最終話で「どろろは女の子だった!」という重大なサプライズがあったのに、映画ではキャスティングそのものがネタバレしています。もしかすると原作とは違い、「実は男だった」などといった大どんでん返しがあるのかと期待していましたが、そこまでは変更されてませんでした。それよりも、復讐の連鎖を絶つとか、子供を簡単に捨てる親たちや百鬼丸とどろろの親子愛を対比させたりして、プロットを生かしてテーマを変えてしまった脚本はなかなかのものでした。それにこれは日本の室町時代などではなく、完全な無国籍ワールドにしてしまったのもよかった。さらに、どろろや百鬼丸の名前の由来についても詳細に語っていたので、「どろろ」が南方で化け物という意味なら、関東では「トトロ」になるのか?などと心の中でボケてしまいました。
 気になった点はやっぱり柴咲コウの声。少年っぽさや、男のフリをしたいがためにがなりたてたりするのは『下妻物語』の土屋アンナのようでした。もしかして妖怪鯖目の奥方(土屋)がどろろに憑いていたのかもしれません。百鬼丸の本来の体が戻ってくる際の苦しみの表情や特殊効果、それにワイヤーアクションは良かったのですが、妖怪のCGや着ぐるみがどうもいけません。B級感溢れるのはいいとしても、あまりにもショボくて笑ってしまえる効果にがっかりでした。妖怪の登場シーンをもっと少なく、あるいは全部カットしたほうが潔かったと思います。
 冒頭の「ほげほげたらたら〜」は富田勲作曲のTVアニメのテーマ曲。これが聴けるならいいなぁ〜などと甘い幻想を抱いて鑑賞したのですけど、前の座席に座ったおじさんが帽子を脱いだときに、「はげはげたらたら・・・」と口ずさんでしまいそうになりました・・・
(2007.1)








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