男はつらいよ | 1969 日本 松竹 |
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ストーリー | 寅さんが故郷葛飾柴又に帰ってきた。さくらの見合いの日。急遽寅さんが連れ添っていくことになったが、下品な言葉を連発し・・・ | |||
監督 | 山田洋次 | |||
出演 | 渥美清 | 倍賞千恵子 | 光本幸子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 寅さんの子供時代の写真が笑える。そういや双子の秀才の兄がいた事実も初めて知った。 寅さんのせいで見合いの失敗。いきなりトラヤで大喧嘩。さっと身を引いた寅さんは旅に出る。娘を連れたごぜん様とばったり出会う。まさか笠智衆が「バタ〜〜」と言うとは思わなかった。無事さくらの結婚式を済ませ、お嬢サンとのデートが始まった。しかし婚約者がいることを知り・・・ とらや一家で寅さんの話題になったとき、押し入れの中にいるとは!!(笑) (2006.4)
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続・男はつらいよ | 1969 日本 松竹 |
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ストーリー | さくらと博の間に子供が生まれた。中学校の先生、坪内散歩を訪ねたら、昔いじめていた夏子(佐藤オリエ)に惚れてしまうが、胃痙攣で緊急入院することに・・・ | |||
監督 | 山田洋次 | |||
出演 | 渥美清 | 倍賞千恵子 | ミヤコ蝶々 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 生みの母を訪ねる寅さん。生立ちがわかる一瞬。寅さんと夏子は京都で母親を探すうちにラブホテルに入る。38年間おっかさんと言いたかった寅さん。最初は勘違いしていたけど、経営者お菊(ミヤコ蝶々)が生みの親だと判明し、いきなり親子ゲンカ。会っていきなり「金の無心に来たのならお断りだよ」は、いくら寅さんであってもきつい言葉です。 マドンナは恩師(東野英治郎)の娘でチェロ奏者。「江戸川でうなぎ釣ってこい」と言った散歩先生は亡くなり、夏子は医師の森山と結婚話が・・・かなりシリアスな失恋劇だ。でも、ラストは母親と上手くやっている様子。 (2005.8)
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男はつらいよ フーテンの寅 | 1970 日本 松竹 |
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ストーリー | 風邪をひいた寅さん。柴又では縁談も持ち上がってるのに行方不明。ひょこんと帰ってきたが、見合いの相手は亭主持ち。 | |||
監督 | 森崎東 脚本:山田洋次 | |||
出演 | 渥美清 | 新珠三千代 | 香山美子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 田舎の結婚披露宴があった宿屋で風邪をひいた。悠木千帆が女中をやっていた。理想の女性を熱く語ったり、見合いをしたりと大忙し。見合いの相手は仙台で会った駒子(春川ますみ)で、亭主と別れたばかりの女。どういうわけか、仲直りをさせる祝宴までとりもつ始末。 女将の志津に惚れて温泉旅館の住み込みで働き、おいちゃんたちに見つかった寅さん。ロケ地は三重県湯ノ山温泉。“イロノーゼ”で悩む女将の弟の恋をとりもつ。その相手の芸者の染奴(香山美子)のほうがマドンナに向いてるような気もする。また、旅館の人々、特に左ぼく全などの人物描写が薄く、のめり込めない内容だった。 「バカだね〜」という言葉が、家族や旅館の人たちからかなり何度も聞かれる・・・ (2005.8)
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新・男はつらいよ | 1970 日本 松竹 |
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ストーリー | 堅気になった川又登(津坂匡章)。競馬で大穴を当てた寅さんが名古屋からタクシーで帰ってきた。儲けた百万円でハワイ旅行に行く予定が、登の上司が金を使いこみドタキャン。ワゴンタイガー | |||
監督 | 小林俊一 脚本:山田洋次 | |||
出演 | 渥美清 | 栗原小巻 | 財津一郎 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | ハワイへ行ったフリをして団子屋の中に閉じこもった寅さんとおいちゃんとおばちゃん。テレビもつけないで近所の目を気にして「戦争中を思い出すなぁ」とおいちゃんが一言。と、そこへ泥棒が忍び込む。「110番って何番だっけ?」という定番ギャグも飛び出す。しかしまぁ、近所の手前ということもあるが、1万渡して泥棒を逃がしてやるというオトボケぶり。 寅さんが出ていった後、部屋を幼稚園の先生春子(栗原)に貸してしまった。そこで寅さんも居座って大工の手伝いと幼稚園の手伝いで暮らす。 (2005.8)
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男はつらいよ 望郷篇 | 1970 日本 松竹 |
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ストーリー | おいちゃんが死んだ夢を見た寅さん。とらやに帰ってみると、おいちゃんが危ないという嘘に騙されケンカになる。そんなとき、世話になったヤクザの親分が危篤という知らせを受け取り、北海道へ・・・ | |||
監督 | 山田洋次 | |||
出演 | 渥美清 | 長山藍子 | 倍賞千恵子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 今回のマドンナはテレビ版で妹さくらの役を演じていた長山藍子。北海道ではD51など鉄道マニアにたまらない映像もある。機関車とポンポン船。この映像が素晴らしかった。 堅気になろうといろいろ就職の口を探すところが面白い。印刷屋も風呂屋もだめ・・・そのうち油揚げを揚げる寅さん。そこの娘がマドンナだ。「額に汗して油にまみれて働く」「地道に暮らす」という台詞がポンポン飛び出す。山本晋也監督はソ連の労働者に対するオマージュとか言ってたくらい、労働者というイメージがいっぱい。 (2005.8)
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男はつらいよ 純情篇 | 1971 日本 松竹 |
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ストーリー | 長崎県。金に困った子連れの女性を助け五島へと渡る。急に故郷が恋しくなった寅さんが帰ると、部屋を遠縁の夕子という女性に貸したばかり。朝日印刷では小さな事件が・・・ | |||
監督 | 山田洋次 | |||
出演 | 渥美清 | 若尾文子 | 宮本信子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 森繁久弥の若い頃(名前を確認しないとさっぱりわからない)。宮本信子と父役の彼のしんみりした親子愛で涙が・・・最初から泣けるエピソードを持ってきた。 源公(佐藤蛾次郎)が御前様(笠智衆)の弟子入りしていたのが笑える。博が小さくてもいいから独立して印刷工場を持ちたいという話が小さな波瀾を呼ぶ。タコ社長が北海道から出てきた博を育てたという自負。しかし、労働基準法などを考えてみても、止めるには義理・人情しか手段がない。高度成長期だから売り手市場。今とは全く違うんだなぁ。 今回のマドンナは若尾文子。それほど演技は上手くない。シリーズ初の人妻。駅のホームでさくらと別れるシーンはいい演出。かなり洋画の影響もあるような気がする。 松村達雄は医者役。次回からのおいちゃん・・・ (2005.8)
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男はつらいよ 奮闘篇 | 1971 日本 松竹 |
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ストーリー | 集団就職の学生と話して東京へ戻る寅さんだったが、とらやには菊(ミヤコ蝶々)が訪ねてきていた。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 榊原るみ | 光本幸子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
コメント | お菊は寅が嫁さんをもらっとばかり思っていて、とらやでは寅がふられた女性の名前がぽんぽん出てくる。柳家小さんのラーメン屋で出会った精神薄弱の女の子花子(榊原)は青森へ帰ろうとしていた犬塚弘巡査を軽くあしらって女の子と意思疎通をはかる寅さん。なんとか青森まで帰らせるために駅で見送る際に、「葛飾柴又のとらやを尋ねていきな」という台詞が上手い伏線となっている 寺の門に書いてあった落書き「スケベ」が笑える。印刷屋、寺、結局とらやで働く花子。「わたし〜、寅ちゃんの嫁っこになろうかな〜」のシーンから、のめり込みっぱなし。今回は周りの人たちがヤクザものと障害児ということで反対する意見が多かった。 ラストシーンも津軽まで寅さんを探しにいくさくらと偶然出会うシーン。もちろん、榊原るみの演技が最高で、それを忘れ再起をかける寅さんのエピローグが心地よすぎる! (2005.8)
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男はつらいよ 寅次郎恋歌 | 1971 日本 松竹 |
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ストーリー | 森川信のおいちゃんは今回が最後。博の母親が亡くなり、岡山まで向かうが、そこにも寅さんがやってきた。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 池内淳子 | 志村喬 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 冒頭の旅芸人の一座のサユリちゃんは岡本茉莉。どうしても『花の子ルンルン』を思い浮かべてしまった。そして葬式があった博の実家。弟役が穂積隆信で、前田吟が出演した「積み木くずし」の因果関係をも思い出させる。 今回のマドンナは新しくオープンした喫茶店の後家さんの寛子。子供を連れている彼女に「あのー、坊ちゃんのお父さんによろしく」などと旦那がいるかどうか確かめる台詞がよかった。しかし、今回は振られたというより、身を引いたような・・・ りんどうの花がすべて繋がっていくという伏線はまぁまぁよかった。 (2005.8)
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男はつらいよ 柴又慕情 | 1972 日本 松竹 |
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ストーリー | 木枯らし紋次郎風の夢から始まる。寅の部屋が貸間として貸し出されてしまい、行き場を失った寅さんはアパートを探す。そして、北陸へ旅に出た寅さんは女性3人のグループと意気投合し、北陸観光を楽しんだ。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 吉永小百合 | 松村達雄 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | ツバメの巣と寅さんの部屋とをひっかけている、さくらと御前様の会話。おいちゃんが松村達雄に代わったので、違和感は感じざるを得ない。 30年前の金沢。懐かしい風景。福井では『第三の男』のようなチターのBGM。金沢では金沢弁が聞かれなかったのに、福井で聞くことができる。マドンナは歌子(吉永小百合)だが、今回は一目ボレではない。柴又まで遊びに来た2人の友達のおかげで徐々に歌子への想いが募る寅さん。しかし、歌子には父が反対している恋人との結婚について悩んでいた。 結局、愛知県の焼物作りの彼の下へ行った歌子。この後のシリーズにも登場するので、どういう状況になるのだろうか・・・ (2005.9)
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男はつらいよ 寅次郎夢枕 | 1972 日本 松竹 |
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ストーリー | 港町マカオの寅。嫁探しもままならぬまま、ふと旅に出た寅さんだったが、香具師仲間の為次郎の死を聞かされた。甲府市。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 八千草薫 | 米倉斉加年 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 今回のマドンナは寅の同級生千代。嫁いだものの夫の倒産で借金を抱え戻ってきて、美容院をやっている。とらやに間借りした岡倉助教授(米倉)が彼女に惚れてしまったため、寅さんはからかう立場になった。残してきた息子を思い、悩む千代。寅さんがなぐさめようと歌を歌うのだが、子供を思い出す歌ばかり・・・ 千代は寅が好きだったのに、寅は岡倉と千代をくっつけようとする・・・今回だけは寅さんが振ったような形だ。上手くいかないことはわかっているのに、ガンバレ!と応援したくなってくるシーンだ。「振られちゃった」という八千草薫の台詞にとらやのメンバーは誰も信じようとしなかった。ちょっと泣けてくる。 (2005.9)
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男はつらいよ 寅次郎忘れな草 | 1973 日本 松竹 |
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ストーリー | 父親の法事の最中に寅さんが帰ってきた。さくらたちはピアノを買えないことを悩んでいた。おもちゃのピアノを買ったことできまづくなり、北海道網走へと旅立つ寅であった・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 浅丘ルリ子 | 毒蝮三太夫 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | さくらの息子光夫がしゃべれるようになった。 音楽がかなり凝ってますね〜『太陽がいっぱい』を想像させる曲もある。北海道の景色が素晴らしいです。リリーって、歴代マドンナの中でも人気があるんですね〜時代がそういう時代だったのでしょうか・・・確かにとらやに遊びにきたときの「私の初恋の人は寅さん・・・」というシーンはよかった。 最後にリリー歌手を辞めてすし屋の旦那(毒蝮)と所帯をもつ。今後どうなるのであろうか。 (2005.9)
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男はつらいよ 私の寅さん | 1973 日本 松竹 |
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ストーリー | 寅さんが謀反人の役で飢饉で苦しむ柴又村に帰ってくる妄想舞台。とらやでは一家が旅行に出かける直前に寅が帰ってきた。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 岸恵子 | 前田武彦 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 夢落ちの妄想舞台も続いてくると面白い。 九州旅行から一家が帰ってくると、寅さんが妙に優しい。ケンカも恋もしない寅さんなんてと博が言う台詞が核心をついてくる。でべそという小学校の同級生と再会し、彼の家で画家の妹に出会い、絵を汚したことでケンカになってしまう。 ラストの香具師場面。寅さんの絵が非売品と札が貼ってある。これがいいですね。自分の好きな絵を売ることはできないという伏線が光ってました。 寅さん映画で最も集客があった作品、242万人。 (2005.9)
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男はつらいよ 寅次郎恋やつれ | 1974 日本 松竹 |
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ストーリー | 久しぶりに帰ってくるとおいちゃん、おばちゃんが死んでいたという夢落ち。島根の旅館のお絹ちゃんの話で盛り上がるが、今晩重大発表をするという寅の言葉に嫁さんが決まったと勘違いして一同大喜びする。さくらとタコ社長とともに島根へ行くが、蒸発した絹代の旦那が戻ってきたという・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 吉永小百合 | 宮口精二 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 早速の失恋話で、すぐ旅に出る寅。途中、津和野で歌子(吉永さゆり)に再会するが、彼女の夫が亡くなり彼の実家で細々と暮らしているというのだった。そして歌子は柴又へ・・・ 「寅ちゃん、きちゃった」という台詞がずし〜んと胸に響く。父と娘の確執をなんとか和解に持っていこうとする。寅さんが強引に父親宅へ押しかけるが、結局は上手くいく。とらやの店先での和解シーンはなかなかいい。寅さんの泣く姿もめずらしいところだ。 歌子は大島で障害児を世話する仕事に就く。とらやに書いたはがきには「寅さんにも来てもらいたい」とあったが、ラストに寅さんが伺った先は絹代ちゃんのところだった・・・ (2005.10)
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男はつらいよ 寅次郎子守唄 | 1974 日本 松竹 |
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ストーリー | 博が工場で右手を機械に巻きこまれ怪我した。小さな諍いの後、すぐに佐賀県へと旅立った寅さん。今回は成り行き上、赤ん坊を引き取ってしまったのだ。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 十朱幸代 | 上條恒彦 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 松村達雄のおいちゃんから下条正巳へバトンタッチ。 呼子港の旅館で子連れの月亭八方に再会。彼はストリッパーの女房に逃げられたばかり。赤ん坊の泣くタイミングが絶妙なので驚きだ。朝起きると、「この子をお願いします」と書き置きがあった。 看護婦の十朱幸代の出現によって、赤ん坊をだしにしてアタックするような雰囲気だったが、本当の親が引き受けに現れ、落ちこんでいる姿でもアピールする寅さん。結局、上條恒彦が無骨ながらにとらやで愛の告白をするところ。目がキョトンとなってしまった寅さんの表情もよかった。十朱幸代も可愛い時代があったんだなぁ・・・ 十朱幸代のギャグ応酬や、おばちゃん三崎さんが「髭じゅう顔だらけ」などと言った脚本も冴えていました(笑) (2005.10)
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男はつらいよ 寅次郎相合い傘 | 1975 日本 松竹 |
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ストーリー | 海賊船の夢から覚めた寅は、蒸発した男と旅を共にして家族になんとか連絡をとる。そんな折、ドサ回りの旅に戻ったリリーと再会。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 浅丘ルリ子 | 倍賞千恵子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 渥美清、浅丘ルリ子、船越英二の3人のロードムービー風に展開する。初恋の女性を一目見たくなった船越。ご主人が亡くなって喫茶店を経営しているという噂を聞く。妻子を捨てたわけじゃなく、立ち直ろうとしていただけの男なのだ。 船越からもらったメロンを切ったときに寅さんを数に入れてなかったところでのリリーのタンカを切るシーン。 冗談っぽかったけど結婚する気のあったリリー。さくらがプロポーズしてしまったみたいな雰囲気。お互い渡り鳥みたいなもんだって・・・第10作『夢枕』に次いで上手くいきそうだったのに。浅丘ルリ子の恥じらいながら「いいよ」と言うシーンが素敵。 1975年ブルーリボン賞主演女優賞(浅丘)、助演女優賞(倍賞) (2005.10)
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男はつらいよ 葛飾立志篇 | 1975 日本 松竹 |
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ストーリー | 修学旅行中の山形の女子高生順子がとらやに訪れる。お雪さんの墓にお参りしたあと柴又に戻ると、考古学を勉強中の礼子が下宿していた。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 樫山文枝 | 桜田淳子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 人間は考える足・・・タコ社長が一番頭がいい。社会の勉強を礼子さんに教えてもらうことになった寅さん。日本のはじまりを勉強してると、香具師の口上を教えることに。 おならのことをfart。その他、色んな言語でおならを力説する考古学の先生(小林桂樹)。かなりヘビースモーカー。なぜか目立ってた巡査(米倉斉加年)。 珍しくもう一人の男も振られるというパターン。ラストに寅さんと田所先生が歩く姿も富士山が背景。立志篇というタイトルが響いてくる・・・ (2005.10)
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男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け | 1976 日本 松竹 |
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ストーリー | サメを狙う漁師の夢。満男が小学校入学でまたひと騒動あった後、無線飲食のじいさんをとらやに連れてきた寅さん。その老人は実は画家の静観だった。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 太地喜和子 | 岡田嘉子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 源ちゃんの下半身が食われるというかなりグロい映像が初っ端に・・・『ジョーズ』が公開された翌年ということもあり、パロディが効いている。この映画では宇野重吉、寺尾聰親子が出演しているのも記念碑的作品かもしれない。『黒部の太陽』『迷走地図』とこの3本。 ちょっと絵を描くから神田の古本屋へ持っていってくれ、なんて粋な台詞だなぁ。播州瀧野で再会した池之内静観と寅さん。芸者のぼたん(太地)とも盛りあがる。 終わってみると、今回はマドンナよりも日本画家を演じた宇野重吉がメインだった。 (2005.11)
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男はつらいよ 寅次郎純情詩集 | 1976 日本 松竹 |
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ストーリー | アラビアのトランス・・・北アフリカの町カサブランカ(?)、フランス語の夢。とらやでは、満男の女先生柳生(壇)がやってくる。女先生に一人でしゃべりかけ、満男の相談をさえぎられたさくら夫婦。バツの悪くなった寅さんはいつものごとく旅へ・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 京マチ子 | 壇ふみ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 別所温泉にて旅芸人一座に酒を振舞い、無銭飲食で警察のご厄介になった寅さん。妹さくらがかけつけたが、警察とはいい雰囲気。 再び柳生先生が訪れたときに、退院した母(京)も30年ぶりにやってくる。しばらく通いつめた寅さんだが、実は余命わずかの京マチ子。なんだか悲しい物語である。マドンナが亡くなるという、シリーズでは異質の作品。 「人間はなぜ死ぬんでしょうね」 (2005.11)
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男はつらいよ 寅次郎と殿様 | 1977 日本 松竹 |
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ストーリー | 鞍馬天狗の夢。とらやでは“とら”という犬を飼うハメに。そこへ帰ってきた寅さん。満男のために小さな鯉のぼりを買ってきたのに、庭には立派な鯉のぼりが・・・旅に出ると、大洲市の殿様に気に入られ、息子の嫁を探してほしいと頼まれる。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 真野響子 | 嵐寛寿郎 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ |
コメント | 毎回、帰ってくるなり小さな諍い。今回は鯉のぼりの一件と、犬の件のダブルパンチだ。しかもおばちゃんの失言の連発で大笑いできる。前回が悲しい話だったので、笑いのパワー炸裂といった感じ。 マリ子という名の女を探すために駆けずり回る寅と源。最初に大洲の宿で出会った娘がマリ子だろうと想像できるものの、やりとりがほんとに面白い。民主主義や身分違いの恋などの話題をさらりと取り上げ、古風な言葉遣いや言葉遊びのようなものが面白い。小技が効いていて、犬のエピソードがなんともいえない可笑しさ。 (2005.11)
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男はつらいよ 寅次郎頑張れ! | 1977 日本 松竹 |
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ストーリー | お金持ちになった夢。下宿していたワットくん(中村雅俊)と意気投合した寅さん。定食屋の店員・福浦幸子(大竹)にご執心な様子を見かねた寅さんが仲を取り持とうとする・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 藤村志保 | 大竹しのぶ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 「構造不況」という言葉が出てくるくらい不況だったのか、「押し売りお断り」の札で一悶着あったのに、パチンコ屋で盛りあがって仲良くなった。なんとかデートまでこぎつけたワットくんにデートの方法を伝授する。さくら夫婦も映画を観にいったようだけど、映画について熱くなる寅さんも面白い。洋画はだめ、ヤクザものもだめ、結局は邦画のコメディが一番。だけど、結局ホラー映画になった・・・ しかし失恋したと思いこんだワットくん。とらやの2階が爆発するという事件もあって、彼は長崎県平戸へ帰ってしまう。そこで、みやげ屋をやってる彼の姉に一目ボレした寅さんはそこに居ついてしまう。 自分の恋愛よりも他人の恋愛に積極的な寅さん。今回は葛飾の飼い猿が中村雅俊の心理状態とリンクして面白い。 (2005.12)
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男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく | 1978 日本 松竹 |
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ストーリー | 寅さんは実は宇宙人だったという夢落ち。九州阿蘇でふられた青年と知り合った寅さんがとらやに帰ると、さくらの同級生である松竹歌劇団の女優ナナ子と出会う。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 木の実ナナ | 武田鉄矢 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 今回の失恋はかなりワンパターン気味になっているのを感じてしまうが、本物のSKDの舞台や女優小月冴子が登場する楽しさがある。そして、寅さんはこの映画の中で1度しかふられてないのに、ゲストの武田鉄矢が3回も振られるという面白さ。男はだまって背中を向けて去っていくことが肝心だと、決してストーカーのようにしつこくなっちゃいけない寅さんなりの戒めのようなものを訴えてくる。あきらめること、潔さ。失恋の美学だなぁ・・・ 阿蘇の田舎の風景がとてもよかった。 (2006.1)
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男はつらいよ 噂の寅次郎 | 1978 日本 松竹 |
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ストーリー | 寅地蔵尊になった夢。タコ社長の帰りが遅かったので、自殺を心配した寅さんは葬儀の準備を始めようとする・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 大原麗子 | 泉ピン子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 賽銭箱に間違って100円玉を入れてしまったためにお釣りを求める寅さん。今回の再会場面はお彼岸の墓。葬儀を始めようと先走ってしまった寅さんはばつが悪く旅へ出てしまう。 大井川の蓬莱橋で坊主(大滝秀治)に出会い「女難の相」が出ていると言われた寅さん。振られてめそめそしている泉ピン子と出会い、そのまま木曽福島へと向う。金はなかったが、博の父親(志村喬)と偶然出会い、温泉宿に泊まる。 とらやではおじちゃんが腰を痛めたため職安に求人を出し、早苗(大原麗子)が職を求めてやってきた。人妻とも知らずに惚れてしまった寅さん。離婚について色々考えさせられる。 今回が初めてのパナ・ビジョン。映像は綺麗です。 (2006.1)
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男はつらいよ 翔んでる寅次郎 | 1979 日本 松竹 |
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ストーリー | 寅 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | |||
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 賽 (2006.1)
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男はつらいよ 寅次郎春の夢 | 1979 日本 松竹 |
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ストーリー | サンフランシスコの夢。今回はとらやにアメリカ人マイケルが下宿することになった。帰ってきたアメリカ嫌いの寅とは初対面から反目し会うが、マドンナの娘が英会話の先生だったので、すぐに打ち解け合う。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 香川京子 | 林寛子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 最初のブドウのエピソードで大笑いできた。Michaelを“マイコ”と呼ぶとらやの面々。“芸者”というジョークも飛び出る始末。次第に皆片言の英語を覚えるようになるけど、マイケル・ジョーダンはビタミン剤が売れずに困っていた。 アメリカでは愛情表現など、物事をはっきり言うということがサブテーマになっていて、寅さんの愛情表現までも考えさせられる。娘林寛子は英会話の先生、マドンナは翻訳のバイトをしているというくらい、日米文化の違いを強調した作品。山田洋次にしては珍しいパターンだ。 “I love you”に対して“This is impossible”という受け答え。さくらに惚れてしまうマイケルであったが、肝心の商売はどうしたんだ?寅さんと同じような帽子と背広と鞄、一緒に商売をやるのかと思ってたのに(笑)最後にアメリカへ帰ったが、襟を立ててる風貌なんかは寅さんそっくりになっていた。 初めての海外ロケと外人脚本家。かなり凝っている。『おかしな二人』にも出てる。 (2006.1)
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男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 | 1980 日本 松竹 |
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ストーリー | ねずみ小僧の夢。トラ屋では配達途中にリリーに会った博が家に誘えなかったことを残念がる。一月後、家族で水本公園に行こうとしていたとき帰ってくるがリリーから速達が着た・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 浅丘ルリ子 | 江藤潤 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
コメント | リリーは沖縄で病気になっていたのだ。しかし、トラ屋の面々は列車と船の話ばかりして、誰も飛行機で移動することが思いつかない。そして寅さんは飛行機が苦手。御前様の説得によって決意するも、いざ羽田に着くとそこでも駄々をこねる寅。 看病も無事終わり退院して、仲良く過ごす二人。リリーへの愛情もままならず、水族館へ遊びに行く日々が続いた。高志(江藤)がリリーに惚れてしまい、寅との結婚を止めるように忠告を与えてしまう。働かないと金がない。「男の世話になんかなりたくない。だけど夫婦だったら別よ」と言われても「所帯なんか持つガラかよ」と茶化してしまう寅。ちゃぶ台返しまでするリリーであったが、どこまで本気だったのだろう。帰ってきたら行き倒れというオマケつきだったが、家族に言われようやくあれが愛の告白だったと気づく始末。 そして再会。もしや結婚の可能性が!と思いきや、沖縄の思い出話で盛り上がるばかり。唄を歌った直後、「俺と所帯持つか?」と言った寅さん。家族が一瞬凍りつくかのような反応をしたけど、冗談にさせられた・・・本気と冗談。二人のタイミングがなかなか合わない。やっぱり夢だったのだろうか・・・ ラスト、上州でもリリーと出会い、爽やかな終わり方。 (2006.8)
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男はつらいよ 寅次郎かもめ歌 | 1980 日本 松竹 |
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ストーリー | 天狗と悪代官の夢。念願の一軒家に引っ越したさくら夫婦とケンカして、友人の弔いのために奥尻まで香典を持っていくが、その娘スミレが東京に行きたいと言って・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 伊藤蘭 | 米倉斉加年 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 国勢調査の記入に寅さんを入れるかどうか迷うトラ屋の面々。そして新居を訪れた寅さんはみんなが集まった場で祝儀袋を出すが、中味の2万円に釣りを出したことで一騒動。柴又に戻ってきたのはいいけど、スミレを誘拐した犯人と間違えられたり、定時制高校の試験を受けるためにみんなで協力して猛特訓。 『学校』シリーズの原型となっている今作品。マドンナの伊藤蘭の演技もキャンディーズ解散2年後となり、女優としていい演技となっていました。恋人じゃではなく父と娘のような関係になっているという設定と働きながら学ぶという教育問題を訴えてくる。恋人は村田雄浩。生き別れとなっていた母親は園佳代子。そして定時制高校の先生が元おいちゃんであるところも面白いキャスティングだ。 (2006.8)
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男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎 | 1981 日本 松竹 |
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ストーリー | 浦島太郎の夢。タコ社長とひと悶着あって、大阪へ行った寅さん。芸者のお文さんと再会し、生き別れた弟に会おうと会社へ行くが、ちょっと前に亡くなっていた・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 松坂慶子 | 吉岡秀隆 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 典型的な失恋パターンだったけど、弟の死に目に会えなかった松坂慶子の涙が忘れられないくらい。大阪弁を使ったコミカルなシーンが面白いし、宿屋の芦屋雁之介もなかなかよかった。 結婚して対馬に帰った夫婦を訪ねるエンディングがいい。 (2006.8)
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男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋 | 1982 日本 松竹 |
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ストーリー | 旅の絵描き老人になった夢。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | いしだあゆみ | 柄本明 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 残雪の北アルプスから新緑の京都へ渡った寅次郎。下駄の鼻緒を直した縁から偉大な陶芸作家嘉納の邸宅に泊まることになった。やっぱり寅さんは彼を人間国宝だと気付かずに、そのまま茶碗を焼いたりして過ごす。一方の東京ではさくらが陶芸教室に通っているなど、面白い符合まで用意してあった。 嘉納宅で女中をしていたかがり(いしだ)が一番弟子に振られた形となって、故郷の丹後に帰る。それを追いかけるように寅さんが向かう。東京に戻った寅さんは恋煩いで寝込んでしまうが、訪ねてきたかがりに驚きを隠せない。こっそりデートの誘いをしたかがりの選んだ場所が鎌倉のあじさい寺。デートには甥っ子満男がついていく・・・ 「風の吹くまま、気の向くまま」という寅さんに憧れていたので家庭的な寅さんにちょっと幻滅してしまった模様。積極的なのに一方的に身を引いてしまったかがり。なんとかなったかもしれないのに・・・ (2006.9)
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男はつらいよ 花も嵐も寅次郎 | 1982 日本 松竹 |
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ストーリー | ブロードウェイミュージカル風の夢。せっかく帰ってきたのに同級生だった女性に惚れただの惚れてないだのと松茸もからんでいつものケンカの末出て行ってしまう。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 田中裕子 | 沢田研二 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 寅さんのロマンスというより、ゲスト同士田中裕子と沢田研二のロマンス。湯布院の温泉での田中裕子と児島みゆきの入浴シーンもおまけつき。動物園でチンパンジーの飼育係をしているジュリーとデパートガールの田中裕子。 今作から完全な恋のキューピッドになってしまった寅さん。7年後に本当に結婚してしまいましたが、逆になぜ7年もかかってしまったのか・・・ (2006.9)
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男はつらいよ 旅と女と寅次郎 | 1983 日本 松竹 |
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ストーリー | 旅役者の夢。満男の運動会に博が出れなくなったので丁度帰ってきた寅さんが代役を買って出る。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 都はるみ | 細川たかし | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ |
コメント | 重しのない奴はふらふらと・・・地に足をしっかりつけておかないと、こういう風に言われるんだなぁ。寅さんが父の代役となるのを極端に嫌がっていた満男だったが、当日雨が降ったためホッとする。 何となく佐渡へ渡った寅さんだったが、コンサートを抜け出し失踪した演歌歌手の京はるみと同乗することになった。有名人とはちっとも知らずにただのワケありの女だと思い一緒に酒を飲む。失恋したばかりというはるみ。途中で本人だと気付くが気付かないフリをする寅さん。 寅さん家で思わぬ歌の披露があったが「あんこ椿は恋の花」を選ぶところがにくい。タコ社長は「涙の連絡船」、源ちゃんが「大阪育ち」を歌うほどの大ファン。 『望郷』のオマージュ、連絡船の汽笛と寅さんのエールがかぶさるシーンがとてもいい。「矢切の渡し」もストーリーにピッタリ。招待されたリサイタルを寅さんは行かなかったが、それをネタにトークする都はるみにちょっとウルっときてしまった。寅さん版『ローマの休日』というのもうなづける。 佐渡の民宿のおばあちゃん北林谷栄が何気なく存在感があった・・・ (2006.9)
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男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎 | 1983 日本 松竹 |
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ストーリー | 自分の嫁さんが決まったという夢。ふらりと訪れた博の生家のある寺。亡父の墓参りをすませた寅さんは寺の出戻りの娘朋子に出会う。和尚が倒れ、寅さんが坊主の代役をすることに・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 竹下恵子 | 中井貴一 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 寅さんの袈裟姿が見られる珍しい作品。寺の前で育ったから大体のことはわかると言って、本来ならば朋子の弟がしっかりしていればよかったのにと彼女が嘆く。そこへ寅さんが和尚の代わりに法話を聞かせる・・・ 備中高橋の人々も寅さんの評判がいい。やがて婿養子に入るだろうと噂話が絶えない様子。寺の長男が中井貴一。恋人は杉田かおるだが、大学生の彼が東京へカメラマンになると家を出ることになって、こちらのロマンスからも目を離せない。 風呂場でなごむ和尚(松村達雄)と薪をくべる竹下恵子の会話がとてもいい。また、寺の家族のケンカのシーンが見事な演出だった。コントレオナルドの二人がそれぞれ別のところで出演しているのもいい。 竹下恵子が柴又に現れて、寅さんが父と娘の会話に悩んで飛び出していったのではないかとあやまりに来たのだったが、そこで「結婚したい」と言えよ!と手に汗握ってしまう。自分が坊主になれないことも原因のひとつなんだろうけど、寅さんの袖を可愛く引っ張る姿がいじらしくてしょうがない・・・ (2006.9)
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男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎 | 1984 日本 松竹 |
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ストーリー | 印刷屋のタコ社長の娘が結婚することに・・・一方の寅さんは北海道で、フーテンの風子と仲良くなる。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 中原理恵 | 美保純 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 頭の悪そうな役の美保純。地でいってるのだろうけど、見事にハマっていた。しかし、こんな娘ほど可愛い。「たくさんお金使わせちゃってごめんね」という嫁入りの挨拶が泣かせてくれる。他にも佐藤B作とか渡瀬恒彦とか、当時人気のある俳優ばかりを集めて、なんだか豪華。 風子との別れ際に「寅さんがもうちょっと若かったら結婚するのに・・・」と、なんと直接的な表現をはく。そして柴又に帰ってきてから、風子が金がなくて困ってる話を聞いて新聞広告を出す寅さん。しかしやってきたのはオートバイサーカスのトニー(渡瀬)だったのだ。渡世人同士だからよくわかるとか言って、「「風子からは手を引け」などと詰め寄ってしまう・・・ やがて普通の人と結婚することになって、家族みんなが招待されるが、予想としては寅さんは欠席すると思っていたのに・・・・熊に襲われるというオマケつきだった。振られるというよりも妹を嫁がせる感じだったのかもしれない。 (2006.10)
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男はつらいよ 寅次郎真実一路 | 1984 日本 松竹 |
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ストーリー | 怪獣が現れて車博士に対処するよう依頼がきた、という夢。知り合った証券会社の課長と意気投合し家に泊めてもらうまでの仲になったのだが、彼が失踪してしまい・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 大原麗子 | 米倉斉加年 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 米倉さんの登場は3回目だけど、全て違う役。その妻である大原麗子が今回のマドンナとなるわけだが、まだ離婚もしてないんだし、恋するのは早すぎ? 課長を探すために彼の実家のある鹿児島まで二人で向かう。これがロードムービー風撮影となって心地よい。実家に泊まったあとに、旅館に泊まろうとするが、寅さんは別の場所で泊まると言い、「旅先で妙な噂が立っちゃ課長さんに申し訳ない」というカッコいい台詞の後に間違って押入れを開けてしまうシーンが最高。 無法松の一生の言葉「俺は汚い」・・・寅さんが人妻に惚れ、旦那が死んでしまえばいいと悪いことまで考えるにいたって、「自分の醜くさに気づいた人間はもはや醜くない」という博の台詞が今後も聞かれるらしい。 (2006.10)
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男はつらいよ 寅次郎恋愛塾 | 1985 日本 松竹 |
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ストーリー | 姥捨山伝説の夢。長崎で親切にしたおばあちゃんの家でやっかいになる寅さん。しかしおばあちゃんは急死。教会で東京から来た孫娘に出会い、 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 樋口可南子 | 平田満 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 今村昌平版『楢山節考』が公開されたのが1983年だったし、家族の中で役に立たないという人物がいるか・・・と展開を予想する。満男が中学校でフルート奏者になりたいと言うと、先生からはもっと足元を見ろと言われた。 東京で一人暮らしの若菜。印刷工場で写植を専門にしていたが、長崎に1週間ほど帰っただけで居辛くなった。階下には司法試験を目指す平田満。朝日印刷は人が余っているので博が印刷屋を探し、無事就職。平田満が恋には無縁だったせいで、寅さんの恋愛指南が始まる。今までもあったことだが、今度のデートコースは完璧。見事予定通りにデートはすすむ・・・ 「泊まっていっていいわよ」と言われたのに眠ってしまった平田満。秋田に戻り自殺しようとする。みなで捜索。スキー場のリフトのやりとりがコメディっぽい。 関敬六が長崎の教会で銀の燭台を盗み、許してくれた神父さんの下で罪滅ぼしのために働いていたというラストエピソードが面白い(レ・ミゼラブル)。 (2006.10)
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男はつらいよ 柴又より愛をこめて | 1985 日本 松竹 |
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ストーリー | 日本人宇宙飛行士第1号となった夢。タコ社長が家出した娘明美に呼びかけるためにTV出演。そんな折、明美本人から電話がトラ屋にかかって「寅さんに会いたい」告げる・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 栗原小巻 | 川谷拓三 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 偶然にも帰ってきた寅さんは休むこともせず、伊豆の下田へと飛んでゆく。早速知り合いに当たってみると、それらしき女は「さくら」と偽名を使っているらしい。 美保純の演技が絶好調!再会のシーンではちょっとウルウルしてくるほど。明美が式根島に渡りたいと言い出してフェリーに乗るが、島の小学校の同窓会パーティに出会う。学校には美人の独身先生が現役のまま、マドンナ先生と呼ばれていたが、11人の生徒だったので「二十二の瞳」と言っていた。寅さんは自分も入れて「二十四の瞳だなと冗談を言う。そのまま宴会に参加するというのも寅さんの人柄の賜物なのか・・・ 美保純が宿屋のあんちゃんに「あの人は関係ない。フェリーで一緒になっただけ」などと言うが、同じく寅さんも栗原小巻に同じ台詞を吐くのが面白い。また「女房もいないくせに人妻の気持ちがわかってたまるか!」という名言も。いつものごとく、一目ぼれして女性に足止めを食らった寅さんを、今度は逆に明美が連れて帰るようにと頼まれる面白さ。 毎度のパターンで、マドンナは生まれ故郷の東京へ戻ってくるが、彼女の亡くなった親友(川谷)にそれとなくプロポーズされる。 (2006.10)
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男はつらいよ 幸福の青い鳥 | 1986 日本 松竹 |
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ストーリー | 南の方角へ行けば幸せになれると占いを信じ、昔馴染みの座長の下を訪ねるが彼は故人となっていて娘に再会する。『寅次郎恋歌』参照。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 志保美悦子 | 長渕剛 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★ | ★★ | ★★ |
コメント | 寅さんを訪ねて上京してきた志保美悦子だったが、腹痛を起こしチンピラにからまれ、看板屋の長渕剛に助けられるという、珍しく最初から恋物語が始まる展開。この映画のあとに2人が結婚したという事実を考えると、それほどまでアツアツぶりを描いてあるのかと思った。 絵描きになりたいとか行っておきながら、最後はミュージシャン気取りの長渕。ストーリーそのものは、なんだかシリーズの中でもかなりつまらない作品。ラストで有森也実が出てきた。可愛い・・・1年ぶりという最初の台詞が『キネマの天地』が公開されたため、映画そのものが半年ペースの製作パターンがくずれてしまったことを示している。寅さんも鼻歌まじりで「キ〜ネ〜マの♪」などと歌っていたことが興味深い。 (2006.11)
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男はつらいよ 知床旅情 | 1987 日本 松竹 |
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ストーリー | おいちゃんが入院していたところへ帰ってきた寅さん。休業していた店を再開するために寅さんがおいちゃんの役目をすることになったが、あまりの出来の悪さにおばちゃんが怒り・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 竹下恵子 | 三船敏郎 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 自分はダメな男だと傷心の寅さん。満男に道具を持ってきてもらい、札幌へと向かう。たどりついたのは男やもめの獣医である三船敏郎のところ。娘の竹下恵子が戻ってくるが、結婚は失敗して、故郷に戻りたくなったのだ・・・ 久しぶりに冒頭に夢オチのシーンがない。ストーリーも山田洋次のオリジナルじゃないかと思えるような北海道の町。いつもどおりの展開ではあるけど、マドンナ中心かと思えば、実は三船敏郎が淡路恵子にプロポーズする映画だった。シンプルながらも寂れていく知床の町に根付いている人たちの温かさがなんとも言えない。 北海道の大自然映像もさることながら、人物の心の広さも感動的。 (2006.11)
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男はつらいよ 寅次郎物語 | 1987 日本 松竹 |
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ストーリー | 福島にいる寅さんの友達の息子がハガキを持って寅さんを訪ねてくる。その友達は死んで、母親は逃げていったとのこと。早速母親探しに出かける寅さんだったが・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 秋吉久美子 | 五月みどり | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | なんだか満男のエピソードのほうが印象的。男の子に寅さんについて語るシーンとか、思春期らしい悩み事で家族を迷わせたりとか・・・ 男の子の名前は秀吉。実は寅さんが名付け親だった。その秀吉が旅行中知り合った秋吉久美子と一つの部屋で看病する。寅さんのことを「父さん」と呼び、寅さんは「母さん」と呼び合う仲になった。実は「男を絶って」と語る秋吉に「じゃ、俺は女を絶つ」などと切り返す寅さん。秀吉の母親との話がメインっぽくなるので、秋吉久美子はオマケにしかなってないような。 桂梅太郎。それがタコ社長の名前だった。 (2006.11)
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男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日 | 1988 日本 松竹 |
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ストーリー | 満男もそろそろ大学の心配をする時期。こもろの駅前でおばあちゃん(鈴木光枝)と仲良くなり、一晩泊めてもらうがおばあちゃんは病気もちですぐに入院させることに・・・ | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 三田佳子 | 三田寛子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 女医役の三田佳子が今回のマドンナ。姪っ子は三田寛子と、みたみたコンビである。短歌をつなぎ目に挿入するパターンは寅さんシリーズでも初めてか?もちろん俵万智の「サラダ記念日」が原案となったが、三田寛子が原田真知子という名前もさることながら自主出版する本が「サラダ記念日」というのも・・・ 早稲田大学の講義に出た寅さんが産業革命の講義で熱弁をふるうが、ワット君(中村雅俊)の爆発エピソードを話すのが面白い。尾美としのりが三田寛子と仲良くなるシーンをもうちょっと見たかったかな。 (2006.11)
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男はつらいよ 寅次郎心の旅路 | 1989 日本 松竹 |
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ストーリー | 予備校に通う満男は寅さんに憧れる。 | |||
監督 | 山田洋次 脚本:山田洋次、朝間義隆 | |||
出演 | 渥美清 | 竹下恵子 | 淡路恵子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 寅さんシリーズ初の海外ロケ。 「あくせく働いて定年を迎えるような人生を否定してんだろ」と満男。「いや、お兄ちゃんは社会から否定されたのよ」とさくら。 (2006.11)
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