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うたかたの恋 1969 イギリス/アメリカ
MGM
MAYERLING
ストーリー  19世紀末オーストリア。父の独裁政治に反対する皇太子ルドルフ。
監督 テレンス・ヤング
出演 オマー・シャリフ カトリーヌ・ドヌーブ ジェームズ・メイソン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  暴動で捕らえられた学生の中にルドルフがいた。「名字は何だ?」としつこく尋問する取調官。皇太子だから名字はないんだよ!と考えると、ヨーロッパはやはり進んでるなぁ。
 ハプスブルク家の正統な後継者ルドルフ。ハンガリー独立運動の活動家に対しても情報を与え、急進的な思想の持ち主で人民にも人気があった。軍人でもあるため残酷な一面もあるし、結婚してても悪い噂もある。
 そんな彼が恋に落ちたのは銀行家の娘マリー・ヴェッツェラ。真面目な女性なので周囲からも彼をたしなめる言葉ばかり。しかし愛人といえども真剣なルドルフ。最後は心中するしかなくなってしまう・・・う〜む、そこまで愛を大切にするのかという疑問も湧くくらいだし、もうちょっと心理描写を描かないと納得できないかも。
(2007.1)

うつくしい人生 1999 フランス
ブレノン・アッシュ
C'EST QUOI LA VIE?
ストーリー  農家を継ぐことに不満ながらも生きてきた青年ニコラは、父の自殺をきっかけに家族と人生を見つめ直し、大地と向き合い一からやり直すことを決意する物語。
監督 フランソワ・デュペイロン
出演 エリック・カラヴァカ ジャック・デュフィロ イザベル・ルノー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★
コメント  淡々とした日常を描くことは、それだけで主人公ニコラの心情風景となる。とてもストーリーをいちいち追うのがつらくなったけど、美しい自然の風景にノックアウト。なにしろ、黄色がかった空ならば納得いくけど、緑の空なんです。それが橙から赤っぽく変化したり、自然が主人公に訴えてきている雰囲気。ほとんど映像だけ楽しみました・・・
(2008.11)

うた魂(たま)♪ 2008 日本
日活
ストーリー  北海道の七浜高校合唱部。ソプラノパートリーダーの荻野かすみは才能に自惚れがちで自意識過剰。好きな生徒会長からモデルを頼まれて有頂天になるが、撮った写真がシャケの産卵と揶揄され自信喪失して退部を決意するが・・・
監督 田中誠
出演 夏帆 ゴリ 石黒英雄
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  夏帆「わたし合唱やめる!」間「なぜじゃ〜どうしてじゃ〜なぜじゃ〜どうしてじゃ〜(繰り返し)」
 2001年はシンクロ、2004年はジャズ、2006年はフラダンス、そして2008年は合唱?たしかに今年は合唱をテーマとした映画が多くなってるのかもしれないけど、男子高生のシンクロ、女子高生のジャズなどと比べてみても意外性がないという点で全く違う。「女子高生が合唱やるんだってさ」「へ〜、そりゃ面白そうだ」という会話が成立しないのだ。さすがに不良番長グループが合唱するというテーマにすれば面白いんだろうけど・・・それはともかく、地味なイメージが持たれているスポーツや音楽を陽のあたる場所にまで高められるのだから、映画の力は素晴らしいと思う。
 基本的には青春モノというべきか、主人公荻野かすみ(夏帆)はナルシシスト、自惚れ屋、目立ちたがり屋、自意識過剰といった性格で、夏休み中に開催される合唱全国大会北海道地区予選を目指している高校生。それが好きな男子に「シャケの産卵みたい」と言われ、口を大きく開けて歌う自分の姿に自信喪失。その彼女がヤンキー合唱団のソウルフルな歌を聴いてから立ち直るという展開。仲間と一緒に歌うことがテーマだと想像していたけど、かなり個人的な内容でした。
 普通に考えたら、仲間である楓(亜希子)やミズキ(徳永えり)の友情物語があってもいいと思ったけど、ゴリが目立ってしまったせいなのか・・・彼が崇拝していた女神の存在さえ薄っぺらなものになっていたように感じられます。笑える部分も少ないし、テンポも悪いし、などと指摘すると駄作じゃないかと思われるかもしれませんが、歌が心に響いてくるものだから、感動さえしてしまう・・・特にゴリたちの合唱!尾崎豊の曲しか歌わないなんて、予選通過は無理だろうとは思いますが、ミュージカルのワンシーンのような迫力には圧倒されてしまいました。ゴスペラーズの歌う「青い鳥」も良かった♪
 北海道が舞台となっているはずなのに、エンドロールを眺めていても、千葉やら埼玉の文字しか見つからない。もしや『フラガール』で夕張に引っ越した徳永えりのために北海道の高校にしてしまったのか?などと、ピアノが上手そうな彼女に見入ってしまいました・・・
(2008.4)

宇宙人東京に現わる 1956 日本
大映
ストーリー  世界各地でUFOが目撃され、東京の天文台で助手の磯辺が謎の発光体を発見。やがてヒトデ型のパイラ星人が出没し、地球人に変身、そして地球にある天体が近づきつつあると告げる・・・
監督 島耕二
出演 刈田とよみ 川崎敬三 八木沢敏
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  日本特撮初の本格的カラーSF映画ということで期待して見た。
 特撮部分では青空ひかる(刈田)がジャンプしてテニスするとか、フッと消える映像なんてのがとてもスムーズ。それよりも紅葉した日光・中禅寺湖の映像がとても綺麗で、人のいなくなった東京の映像と対照的。新天体Rが接近して数日後には地球にぶつかるというSFパニック。この時代にこんな映画があったんだとビックリ。しかも、あと3日という時点で地球の温度が急上昇して大洪水を引き起こすなんて展開も最近のSFの先取りだ。
 “宇宙軒”という居酒屋や演歌がかかっていたり、松竹ホームドラマの雰囲気。そして小学生たちに歌わせる“よい子が住んでるよい町は〜♪”と、とても惨事が待っているとは思えない暖かな雰囲気。それにパイラ人が日本を選んだのが、唯一の被爆国であるといった理由であったり、なかなか平和友好的な宇宙人。
 問題なのは遊星を破壊するために世界会議で原水爆一斉攻撃を促すといった展開。結局、一人の博士が発見した“ウリウム101”を使うことになるのだが・・・
 その恐ろしい兵器を狙う悪党もいたり、考えられる様々なことを盛り込んでいるなぁ。
(2008.8)

宇宙怪獣ガメラ 1980 日本
大映
SUPER MONSTER
ストーリー  宇宙海賊船ザノン号が地球を狙ってる。平和星M88から派遣され地球の中に身を隠していたスーパーウーマンのキララ、ミータン、マーシャはザノンから侵略の邪魔をするなとメッセージを受け取る。
監督 湯浅憲明
出演 マッハ文朱 小島八重子 小松蓉子
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  冒頭のナレーションでは宇宙観について語り、ザノン号が宇宙を欲しいままに荒していて次なる目標が地球だなどと語っている・・・これも『スターウォーズ』の影響か・・・
 CGの無い時代、フィルムに直接加工したと思われるが、この涙ぐましいほどの努力に好感が持てる。『亀有公園前派出所』のを実写パロディにしたようなところもそうだし、笑える要素も満載だ。M88星人に変身するとたちまち攻撃されるってところも笑える。
 いきなりのカタストロフ。富士山(?)が大爆発し、調査団を送るが、自然現象としては解明できないことから自衛隊を送る。ここは『ギャオス』のフィルムの使いまわしだ。しかもコミカルな真っ二つシーンも使ってくれて十分に笑える。しかし、この設定、ギャオスが現れたのは『ガメラ対ギャオス』の裏バージョンなんだ・・・次々と現れる怪獣たちはザノンの陰謀だったんだな。ガメラが子供を助けるのもこうした理由か〜
 次は前作にあたるジグラ。悪いお姉さんに連れられてガメラ見物だ。そしてバイラス。順序まで変えてることに意味があるのかわからない・・・。そしていきなり健一くんの夢の中に『宇宙戦艦ヤマト』のパロディも入る。次がジャイガー。そしてガメラをコントロールするためにその前の作品もさりげなく使う。『ゴジラ』の看板が倒れるなどというオバカなシーンも・・・。その他、『銀河鉄道999』のパロディもあったりするが、一番のパロディは“平和星M88”というところかもしれない(円谷プロに対して)。
 マッハ文朱のクネクネした変身シーンもさることながら、効果音の使い方が非常に良い。シャキーンという音はパチンコを思い出してしまうほど(もちろん最近の)。そして、攻撃する手段のないM88の3人。武器を奪っても人を殺すためには使わないという徹底した平和主義者ぶりもよかったりする。
(2007.12)



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