わが恋せし乙女 | 1946 日本 松竹 |
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ストーリー | 浅間牧場に捨てられた赤ん坊と身投げした女があった。10数年後、美子と名付けられた娘は美しく成長し、復員してきた甚吾も彼女を嫁にしたかった。母も兄妹のように育ててきたが、二人が結ばれることを望んでいた・・・ | |||
監督 | 木下恵介 | |||
出演 | 原保美 | 井川邦子 | 東山千栄子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 「お兄さん、お話したいことがあるの」「僕も話したいことがあるんだ」 甚吾は妹のように可愛がってきた美子にプロポーズするつもりだったが、お互い祭の夜に告白しようと誓った。しかし、美子には好きな人がいて、その人との結婚を兄に承諾してもらおうという告白だったのだ。相手は戦争で負傷した役場勤めの男だ。近所の少年も美子が好きだった。下着姿で天真爛漫の美子を見れば誰でもそう思う。 相手の男に会った甚吾は同じく戦争でつらい目にあった彼に同情する。母の強い反対があれば、自分のモノにすることもできるのだが、結婚してしまえば二人とも苦しまねばならない。諦めること、潔く身を引くこと、「好きな人と一緒になればいい」と願う甚吾の強さに母は驚く。甚吾の心情が手に取るようにわかるほど、原保美の演技が上手い。これも悲惨な戦争を生き抜いて「命の大切さ」を実感した者の心の強さなのであろう。 (2005.12)
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わが故郷の歌 | 2002 イラン オフィスサンマルサン MAROONED IN IRAQ |
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ストーリー | 1988年、イラン・イラク戦争後。国境近くのクルド族の村に住むミルザ老人はイラクへ駆け落ちした最後の妻ハナレから助けを求める知らせが届く。彼女を救うべく息子のバラートとアウダを説得して村を旅立つのだった。 | |||
監督 | バフマン・ゴバディ | |||
出演 | シャハブ・エブラヒミ | アッラモラド・ラシュティアン | ファエグ・モハマディ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | イラクによるクルド人大量虐殺の事実、イランでは女性は人前で歌ってはならぬということ、ゴバディ監督の様々な思いが伝わってくる。ストーリーとしてはちょっと風変わりなロードムービーであり、それほど面白味のあるものではないのだが、旅の途中で出会う人々がとてもユニークで面白いのだ。 一夫多妻制である社会と自由のない女性社会。空にはイラク軍のジェット機が騒音を生み出している。また、難民に紛れて盗賊が多く出没し、犯罪に溢れている暗い世の中になるはずなのに、クルド人はたくましく大らかに生きているのである。 難民孤児を教えるアヴァート先生は、子供たちに飛行機について教えている。このシーンで、科学の発展がもたらす良い面と悪い面を淡々と教えていて感動的だった。全体的に、戦争とその副産物に対し激しい怒りを民族音楽に絡めて訴えていて、国境近辺の銀世界と空の色がクルドの心を描いているかのようだった(中東の雪の世界にもびっくりしたのだが・・)。 平凡な点数になったのは、後半、サダム一人に怒りをぶつける台詞が多くて、『華氏911』を観た後では、ちょっと引いてしまったため。 (2004.8)
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わが心のボルチモア | 1990 アメリカ Tri=COLTRI AVALON |
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ストーリー | 東欧からの移民大家族。マイケルの父ジュールス(クイン)といとこのイジー(ケヴィン・ポラック)とともに家電店を経営する。 | |||
監督 | バリー・レヴィンソン | |||
出演 | アーミン・ミューラー=スタール | ジョーン・プロウライト | エイダン・クイン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 子役時代のマイケル(イライジャ・ウッド)がとても可愛い。CANとMAYの違いがわからなくて、居残りさせられ、両者の違いを真剣に考えてしまった。テレビが売り出された直後の時代。 ハチの大群に襲われる。サーカスがやってきて象の大群が町を闊歩する。市電が脱線して車にぶつかる。ほんの数秒のシーンではあるがインパクトありすぎ。そして部屋の中でドイツ軍機の模型を燃やすシーンと・・・ 火遊びが好きなマイケル。せっかく電気店を拡張した矢先に火事になってしまった。自分たちの火遊びが原因かと思い、父に正直に告白するが、火元は4階だと教えられる。優しい父親の愛が感じられるぅ。だけど、火災保険はしっかりかけておかなければ・・・ 1990年アカデミー賞脚本賞、撮影賞、作曲賞、衣装デザイン賞ノミネート 1990年ゴールデングローブ賞作品賞、脚本賞、音楽賞ノミネート (2005.10)
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わが青春のマリアンヌ | 1955 フランス/ドイツ 東和 MARIANNE DE MA JEUNESSE |
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ストーリー | アルゼンチンから転校してきたヴァンサンはギャング団を名乗る5人組に誘われ、湖の対岸にある館に向かう。そこで取り残された彼はマリアンヌという若い女性と出会い、恋してしまう。 | |||
監督 | ジュリアン・デュヴィヴィエ | |||
出演 | マリアンネ・ホルト | イザベル・ピア | ピエール・ヴァネック | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★ | ★★★ |
コメント | マンフレートが語り手となってヴァンサンの思い出を辿る。鹿を友達にしたり、荒馬をも乗りこなす神秘的な美少年ヴァンサン。幽霊館と噂される館を探検する少年達。寄宿舎ものとしても綺麗な仕上がりになっている映画だ。 霧がかかった湖と森が白黒ながらも幻想的で、嵐を起こす大掛かりなセットやまゆげがすごい番人も魅力的だ。個人的には、ヴァンサンに恋するリーザ(イザベル・ピア)がお気に入りだ。で、結局のところ、マリアンヌは幻だったのか?・・・てっきり幽霊話だと思っていたのに。 (2004.6)
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若者のすべて | 1960 イタリア/フランス イタリフィルム ROCCO E I SUOI FRATELLI |
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ストーリー | 長男ヴィンチェの婚約パーティの最中、母と兄弟4人が訪れる。折りしも父の喪中であるため母と相手の一家はもめて、放浪するはめに。。。やがて次男シモーネと三男ロッコはボクサーを目指す。 | |||
監督 | ルキノ・ヴィスコンティ | |||
出演 | アラン・ドロン | アニー・ジラルド | レナート・サルヴァトーリ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | ヴィンチェ、シモーネ、ロッコ、チーロ、ルーカと5章立て風になっている。イタリア南部から北部へ出てきた一家は、母中心の絶対的家長制度のようだ。しかし兄弟は皆家族思いであり、独立した考えを持っている。商売女と思しき謎の女性ナディアを中心にボクシングを始めたシモーネとロッコにドラマが生まれるのだが、兄弟愛や優しさというものを思いっきり覆すような演出に度肝を抜かされる。単純に兄弟間における嫉妬と確執と言ってしまえば簡単だが、失業者の多い時代背景と家族を大事にするイタリア人の性格を上手く絡めて描写してある。 恋人をレイプされても兄にはさからえないとか、親にはさからえないといった哲学的なテーマを前面に出すには、貴族出身のヴィスコンティでは描ききれないような気もする。どちらかと言えば、貴族社会の中にある人間関係と血族の勢力争いの物語を庶民生活とボクシングに置き換えて表現しただけなのかもしれない。それでも、最後の最後までシモーネが堕落していく描写は凄まじくて、重苦しいながらも映画に引き込まれてしまう魅力がある。 1960年ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞、国際映画評論家連盟賞 1961年英国アカデミー賞作品賞、女優賞ノミネート (2004.5)
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我が家の楽園 | 1938 アメリカ YOU CAN'T TAKE IT WITH YOU |
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ストーリー | バンダーホフは30年前に仕事を辞め、今では大家族とともに愉快に過ごしている。娘アリスは大企業の御曹司トニーと恋に落ちるが、父親のカービー氏はバンダーホフの家を買収しようとしていた・・・ | |||
監督 | フランク・キャプラ | |||
出演 | ジェームズ・スチュアート | エドワード・アーノルド | ジーン・アーサー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 冒頭から登場人物がどんどん現れて、人間関係を掴むのに一苦労するが、みんな一家の愉快な仲間。アメリカ資本主義なんて目もくれず、好きな仕事(趣味?)に精を出す。銀行家が実はおもちゃ作りが好きだという理由だけで家に誘ったりする。 能天気だとも思える家族だったが、アリスの恋人トニーの両親が家にやってきたときに事件が起こる。遊びで作っていた「革命は今」というキャンディーボックスに入っていたチラシに警察が目をつけ、タイミング悪く家を訪れた瞬間、地下で花火が大爆発。家族のみならず、大企業のカービー氏まで留置場に入れられることになった。 資本主義の儲け主義に対する風刺がピリリと効いていて、瞬時に弁護士を4人も雇う金持ちの嫌らしさをも批判する。「真に必要なのは友達だ」と心に訴えかけてきて、花火不法製造に対する罰金を人々がカンパしてくれるシーンでは涙が出てきた。 1938年アカデミー賞作品賞、監督賞 同助演女優賞、脚色賞、撮影賞、録音賞 (2004.5)
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わかれ路 | 1994 アメリカ Par=UIP INTERSECTION |
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ストーリー | 冷え切った夫婦、夫には新たに愛人。事故で生死をさまよう男に過去の記憶が走馬灯のように頭をめぐる。。。 | |||
監督 | マーク・ライデル | |||
出演 | リチャード・ギア | シャロン・ストーン | ロリータ・ダッヴィッドヴィッチ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★ | ★★★ |
コメント | 回想シーンと現在(?)が行ったり来たりで疲れます。サスペンス映画でもないのに、こういうコラージュにした意図は何だろう?そりゃ出会いと別れという単純なストーリーだから、わかりやすいのだが、、、つまらない。シャロン・ストーンの演技のせいか、それほどひどい妻に感じられないのだ。したがってギアの揺れる心にも同情できない。これはフランス映画『すぎ去りし日の・・・』のリメイクらしいが、元作品と比較してみたいものだ。 リアルな事故のシーンがなければ大した映画ではないが、トゥーツ・シールマンズのハーモニカには感動(どっちなんだよ・・・)。 1995年ラジー賞主演女優賞(シャロン・ストーン) (2004.4)
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ワーキング・ガール | 1988 アメリカ FOX WORKING GIRL |
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ストーリー | 秘書として働くテス(メラニー・グリフィス)は上司にめぐまれない。新しく配属された部署では新任部長のキャサリン(S・ウィーバー)の下で働くのだが部長はスキーで骨折、入院してしまう。その間、テスは自分のアイデアである合併話を独自で進めようとするが。。。 | |||
監督 | マイク・ニコルズ | |||
出演 | メラニー・グリフィス | ハリソン・フォード | シガニー・ウィーバー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★★ | ★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 実際に上司にめぐまれないということはよくある話だ。特に部下のアイデアを自分のものとして得意げになってる人。これは個人的にかなり共感できた。ストーリーとしては軽いが、会社での立場を色々考えさせるところもある。ラストはもっと大きいデスクじゃないと面白味がないのではないかな? 音楽はカーリー・サイモンの主題歌(Let The River Run)よりもポインター・シスターズの方がいい。 親友役のジョーン・キューザックはジョン・キューザックの姉、日本語表記だと紛らわしいな。 1988年アカデミー賞主題歌賞 同作品賞、主演女優賞、助演女優賞(S・ウィーバー、ジョーン・キューザック)、監督賞ノミネート 1988年ゴールデングローブ賞作品賞、女優賞、助演女優賞、歌曲賞 (2004.2)
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惑星「犬」。 | 2003 アメリカ 劇場未公開 MGM GOOD BOY! |
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ストーリー | バイトでも犬の世話をするほど犬好き少年オーウェン。保健所に捕らえられたヨークシャーテリアを飼うことになったが、その犬は地球を支配するためにやってきた3942号だった。 | |||
監督 | ジョン・ホフマン | |||
出演 | マシュー・ブロデリック | デルタ・バーク | ドナルド・フェイソン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 地球上にいる犬は、実は数千年前にシリウス星からやってきたエイリアンの子孫。当初の目的は地球を支配することだったが、ずっと住みついてしまったのだ。 面白い発想のファミリードラマだ。元々は侵略目的のエイリアンなのだが、人間と友達になってしまう犬。侵略戦争を起こすわけでもなく、かなり平和的なのです。今までのハリウッド映画では考えられないくらい平和。子供向けということもあるのかもしれないけど、種族の違いやエイリアンのイメージをも払拭させるくらいの説得力がある。 犬語も理解できるようになったオーウェンが、ラストには会話できなくなる悲しさもあるが、これが本来の姿。なぜか幸せな気分にさせてくれる。引越し好きの両親も最後にはホームの素晴らしさに気づくというサブテーマもあり、子供向けとしてはかなり良質。 (2005.11)
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