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やさしい嘘 2003 フランス/ベルギー
東芝エンタテイメント
DEPUIS QU'OTAR EST PARTI...
ストーリー  2002年、グルジア。祖母エカ、母マリーナ、孫娘アダの3人でつつましく暮らす家族。フランスに出稼ぎに行っていたアダの叔父オタールを祖母は溺愛していたのだが、突然の事故で亡くなってしまう。祖母に知らせるかどうかを話し合った末・・・
監督 ジュリー・ベルトゥチェリ
出演 エステル・ゴランタン ニノ・ホマスリゼ ディナーラ・ドルカーロワ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★
コメント  スターリンを信奉しているエカおばあちゃん。ソ連が崩壊したことも理解できてないのだろうか、それでも憎めないキャラクターだ。やはり家族には男手が必要。母マリーナも結婚観よりも男手が必要という信念で生きているかのようだ。死んだということを隠して、おばあちゃんに手紙を書くマリーナとアダ。最近では『Dearフランキー』が記憶に新しい。
 エカは病気で倒れ、一旦回復して元の暮らしに戻るが、突如オタールの友人ニコが一家に訪れる。アダのアイコンタクトで状況を察したニコ。そのまま祖母にも嘘をつき通す。
 ある日、家族はエカを一人家に残して出かけるが、エカは自分で手紙を書き、教会、遊園地へと一人で出かけた。そして、3人でパリへ行き、単独でオタールを探すエカ。事実はあっけなく伝えられるが、悲しみに打ちひしがれることはない。
 ドキュメンタリー風なカットや自然音をふんだんに取り入れた映像は心休まる。決して泣かそうという意図がある映画ではなく、家族の再生を女性らしい表現力によって映像化した作品だと感じます。

2003年セザール賞新人監督作品賞
(2005.11)

やさしく愛して 1956 アメリカ
FOX
LOVE ME TENDER
ストーリー  1965年、南軍将校のヴァンス(イーガン)は北軍の金を強奪して帰郷するが、婚約者のキャシー(パジェット)はすでに結婚していた。ヴァンスは彼女を諦め、西部を目指すが終戦直後に盗んだ公金を返せと・・・
監督 ロバート・D・ウェッブ
出演 エルヴィス・プレスリー リチャード・イーガン デブラ・パジェット
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  序盤の、「負けたのは南軍だけだ。俺たちは違う」といった負け惜しみにも似た哀愁を漂わせる雰囲気がいい。それから「戦場の俺たちが生き残り、父親は死んでた」なんてのも・・・
 キャシーは実家にいたので喜びの抱擁をしたのも束の間、彼女は弟クリント(プレスリー)と3ヵ月前に結婚していた。弟想いの兄ヴァンス。兄らしく何もなかったのようい祝福し、家族で歌を歌う。愛し合ってたことも秘密にしておこうとするヴァンス。なんだか痛々しい・・・
 逃亡のシークエンスと、兄と弟の確執。最後にはクリントがヴァンスを撃ってしまうが致命傷とはならず、クリントが騎兵隊に撃たれて死んでしまう。なんだかわけがわからない悲しみにつつまれてしまう・・・
(2007.3)

やさしくキスをして 2004 イギリス/ベルギー/独/伊/西
シネカノン
AE FOND KISS...  JUST A KISS
ストーリー  スコットランド・グラスゴー。カトリックの高校で音楽教師をする女性ロシーンはある日、パキスタン移民二世の女子生徒タハラの兄カシムと出会う。別居中の夫がいるロシーンだったが、2人は恋に落ちる。
監督 ケン・ローチ
出演 アッタ・ヤクブ エヴァ・バーシッスル アーマッド・リアス
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  冒頭のタハラによるスピーチが痛烈!ブッシュやアメリカの偏見・・・イスラム教徒に対する偏見は特に酷い。何もかも一緒にしてしまってるんですよね。
 2人の恋はどんどん進むが、カシムには親が決めた従妹との結婚が控えていたのだ。なかなか言い出せずにいたけど、スペイン旅行に行って打ち明ける。
 宗教上の問題は二人の間にはない。それどころか互いの宗教をネタにしてラブラブモードになったりするのだ。しかし、噂はおそろしい・・・カトリックの学校だけに私生活にまで口を出されて正規職員への道が閉ざされてしまいそうな。しかし、宗教への偏見はやだなぁ。
 結局は駆け落ちするような雰囲気だったけど、大丈夫なのかな?

2004年ヨーロッパ映画賞脚本賞ノミネート
2004年セザール賞EU作品賞
(2007.11)

野獣教師 1996 アメリカ
ヘラルド
THE SUBSTITUTE
ストーリー  マイアミの高校で教師をしている恋人ヘツコが生徒の差し金で大怪我をして入院してしまう。代理教員として乗り込んだ元傭兵は、その高校が麻薬取引の巣窟となっていることを突き止めた。そして失業中の仲間を校内に潜ませる・・・
監督 ロバート・マンデル
出演 トム・ベレンジャー ダイアン・ヴェノーラ アーニー・ハドソン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★ ★★★ ★★
コメント  「戦争に勝ったのは?」「ママ」「アメリカを発見したのは?」「ファットママ」という頭の悪い生徒たち。元凶はラスコーというKODのボス。校長は元防犯課の警官。「一度力を誇示すれば、あとは思いのまま」という信条だもんな。
 ベレンジャーもベトナムでの英雄話や自らの暴走族話を生徒たちに自慢げに話すという戦争肯定派だ。麻薬はよくないけど、最低賃金で必死で働け!という思想がモロに出ている映画。暴力を使わずにラスコーをおとなしくさせる手腕(ほんの1シーン)だけは良かった。ベレンジャーはそんなにアクションをハデにできるわけじゃなく、最終的には銃に頼ってしまうキャラ。結局は、一番カッコよかったのはシャーマン先生(グレン・プラマー)だったように思う。
 何だか、アメリカ軍が他国へ潜入して内政干渉するということに似ています。んで、それを正当化してるんですよね・・・傭兵という職業の虚しさや黒人の貧困層をもっと描いていたら評価もあがったろうに。
(2004.10)

野獣死すべし 1980 日本
角川映画
ストーリー  通信社を辞め帰国した元戦場カメラマンの伊達邦彦は刑事を襲って拳銃を奪い、賭博場から現金を強奪した。銀行を襲うために、同窓会で見つけた真田(鹿賀丈史)をスカウトする。
監督 村川透 原作:大薮春彦
出演 松田優作 小林麻美 室田日出男
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  銀座ジュエルの長友さん可哀想(笑)。緻密な計算をする強盗殺人鬼と翻訳家として優雅に音楽を楽しむ生活。そして銃を手にすると陶酔の世界に入るという性格を見事に演じている松田優作。カーリーヘアが似合わない鹿賀も面白い。
 ベトナム帰還兵の狂気を訴える映画にも通ずる終盤だが、ここまでくるとやりすぎ感があるなぁ。リップバンウィンクルを室田に話すシーンも二人の演技が見もの!
(2004.7)

靖国 YASUKUNI 2007 日本/中国
ナインエンタテインメント
ストーリー  日本在住19年の中国人監督、李纓(リ・イン)が10年にわたって取材した渾身のドキュメンタリー。
監督 李纓 
出演
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ 評価できない ★★★ 評価できない ★★★★★
コメント  靖国コスプレショー
 右翼の妨害に遭い上映中止などの騒動があった問題作。文化庁推薦とか協力という問題も浮上していたようですが、この田舎石川県にまでは届いてこなかったようです。上映映画館であるシネモンドのある109ビル前では第三日曜日には右翼の街宣が行われるのに、『靖国』上映には何も言ってこなかったらしい・・・なぜだか「右翼でも左翼でもない。中翼(仲良く)だ!」という名言を残した藤岡弘、を思い出してしまいます。
 そう、この物議を醸し出した映画。頭の中を空っぽにして観ると、中国人監督が作ったドキュメンタリーとは思えないほど中立の立場で描かれていることがわかります。終戦記念日である8月15日には時代錯誤甚だしい軍服姿のじいちゃんや、「大東亜戦争は侵略戦争じゃない」と声高に主張する右翼のあんちゃんなど、様々なパフォーマンスが見られ、神社の敷地内だけがタイムスリップしたかのような錯覚に陥ってしまうほど。中には「小泉首相を応援する」と主張するヘンなアメリカ人もいたり、その外人に対して意図もわからないのに「リメンバー、ヒロシマ」と罵声を浴びせる人もいたりして、ドキュメンタリー作家にとっては美味しい素材がいっぱいあるんですね。
 失笑を禁じえないパフォーマーの姿々。そんな数々の愉快な人たちの中でも、不謹慎かもしれませんが、「南京大虐殺を否定する」署名運動が一番笑えた・・・署名したからって、どうなるってーのよ。「ほら、こんなに署名が集まったんだから南京虐殺なんてなかったでしょ?」とでも中国人に訴えるんでしょうか?同じ日本人として“なかったことにしたい気持”は理解できるけど、そこまでやるんだったらセコセコと靖国内でやるより、堂々と南京に乗り込んで行ってやってもらいたい。もちろん署名運動団長は石原慎太郎、副団長は稲田朋美で。
 中立的という世間的評判とは裏腹に、個人的には風刺のパンチ力がかなりあったように感じました。とくに、日本人の心を尊重することを主張する元首相の言葉とは逆説的に、台湾や韓国の洗脳されて日本軍として戦争へと追いやられた外国人の遺族の心が蔑ろにされている点が強烈だ。高砂義勇兵の魂を取り戻すべく靖国へ7度も訪れているという台湾の高金素梅(きれいな女性)の主張は理路整然としているのに、取りあわない神社側。また、僧侶である遺族の菅原さんのインタビューも辛辣だった。
 戦争の犠牲になった戦没者、英霊に感謝すること自体は自然なことだし、非難される理由はない。だけど、靖国には様々な問題点があることを忘れてはならない。政治家の詭弁に踊らされることなく、冷静に判断する材料をこの映画は与えてくれるのだ。また、刀匠の刈谷さんの仕事風景やインタビューを主軸にした構成によって作られていることも、日本人の魂に訴えてくるのです。一部の政治家が煽った、プロパガンダだとか助成金云々なんて議論することすらばかばかしい。
(2008.5)

野性の証明 1978 日本
角川映画
ストーリー  東北の寒村で村人たちが何者かによって虐殺される。唯一生き残った少女・頼子はショックで記憶喪失となるが、元自衛隊員の味沢に引き取られる。
監督 佐藤純彌 原作:森村誠一
出演 高倉健 薬師丸ひろ子 中野良子
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★★
コメント  頼子役の一般公募や地元金沢のロケ、その上森村誠一ファンとして思い入れの強い映画です。営業時代に担当していたこともある眼科医院も舞台に使われていたことを最近になって知った。原作にも自衛隊の闇の部分への批判や地方都市における保守独裁勢力と不正工事の批判が見受けられたが、映画ではさらに同氏の「黒いファントム」のエッセンスが追加されていて、もっと過激になっている。
 ストーリーは、軟腐病による虐殺事件と羽代市の汚職事件を中心に、予知能力がある薬師丸ひろ子演ずる頼子のプロットが見事に絡み合う作品。大場一族のやくざに狙われる味沢(高倉)を容疑者として追いかける北野刑事(夏木勲)が何度も助けるという絶妙なプロットが素晴らしい。
 舘ひろしや三國連太郎の徹底した憎まれ役も良かったが、中野良子のヒロイズムも良かった(ちょっと下手だけど)。ただ、『君よ憤怒の河を渉れ』とそっくりなコンビの役柄はいただけないかもしれない。
 映画としての芸術性は全く感じられないのだが、社会性・娯楽性たっぷりの映画だった。2本分観た感じだ。
(2004.7)

野生のエルザ 1965 イギリス
COL
BORN FREE
ストーリー  ケニアの動物保護官であるアダムソン夫妻は、射殺された人喰いライオンの子どもをエルザと名付けて育てることにした。
 続編『永遠のエルザ』
監督 ジェームズ・ヒル
出演 ヴァージニア・マッケンナ ビル・トラヴァース ジェフリー・キーン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  保護官といっても作物を荒らすような動物は射殺しなければならない。だけど、夫婦二人とも動物には優しいのです。デカ、ラスチカ、そしてエルザと名付けた小ライオン。普通はライオンの子は2匹しか育たなくて、一番小さいエルザなんてのは取り残されてしまうらしいのだ。夫の計らいで動物園行きとなるもエルザだけ手元に残す。
 楽しい日々が続いていたけど、他の猛獣を先導したり、暴走の原因となり苦情が殺到。動物園に送るか射殺という選択を迫られる。野生に返しても飼い慣らされたエルザに生き残ることも難しいからだ・・・ようやくかなり離れた地域に放すことが許された。しかし野生に慣れさせることにかなり苦労する夫婦。襲うべきはずの動物ともじゃれあってるし、ライオンにはじゃれてるつもりでも怪我ばかり。
 「自由がない」からと言って、動物園送りにすることをあくまでも拒否するジョーイ。それでもオスライオンの近くに放ち・・・最後は感動。いつ会いに行ってもなついてくれるってのもいいな。

1966年アカデミー賞作曲賞(ジョン・バリー)、歌曲賞
(2007.2)

野性の夜に 1992 フランス
ユーロスペース
LES NUITS FAUVES
ストーリー  CMディレクターのジャンはロラと知り合うが、エイズであることを告げずにセックスする。バイセクシャルのジャンは男を漁る。
監督 シリル・コラール
出演 シリル・コラール ロマーヌ・ボーランジュ カルロス・ロペス
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★
コメント  ロマーヌ・ボーランジュが可愛くてエロチック。監督兼主演のコラールが個人的趣味でキャスティングしたのではないかと疑ってしまうくらいだ。まぁ、実体験を元にしたというから、セザール賞ももらえたのであろうけど、相手の女優も必死ですよね。
 長い、長すぎる。細切れのセンスの良さそうな撮り方の冒頭部分はよかったけど、ストーリーがつまらなすぎる。別にゲイは非難するつもりはないけど、同時に2人を愛してるんだから、共感できるところは全くない。死への恐怖もない。何が言いたいのかもわからない・・・

1992年セザール賞作品賞、有望若手女優賞、新人監督作品賞、編集賞
(2005.3)

痩せゆく男 1996 アメリカ
東宝東和
THINNER
ストーリー  ジプシーの老婆を轢き殺してしまった弁護士ビリーは判事と署長と一緒に無実の罪にしてしまう。そのジプシーの父親がビリーに「thiner」と言って顔に触れると、その後徐々に痩せていってしまった。。。
監督 トム・ホランド 原作:スティーヴン・キング
出演 ロバート・ジョン・バーク カリ・ウーラー ルシンダ・ジェニー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  判事が「リザード」と言われとかげ男になってしまったが、こちらでもかなりの怖いストーリーが成り立ちそうだ(途中、夢の中で出てくるが)。後半、マフィアの男(ジョー・マンテーニャ)が活躍するが、かっこよすぎでしょう。。。それよりもジプシーの娘ジーナ(カリ)が勝気な女性で魅力的だ。
 そして、呪いを解かねばならないと言った長老の最後に与えた選択。やはりビリーの汚れた性格を見抜いていたのだろう。やはりこの映画では、ホラーというイメージよりも人間の性格の醜さを表現したかったのだとつくづく思う。
 
(2004.3)



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