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やわらかい生活 2005 日本
松竹
ストーリー  
監督 廣木隆一  原作:絲山秋子
出演 寺島しのぶ 豊川悦司 松岡俊介
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★
コメント  ネットを通じて知り合った痴漢役の田口トモロヲ。変態役がとても似合うけど、『ヴァイブレータ』とダブって見えるシーンもあった。
 銭湯では「刺青を隠すために」バスタオルを巻いて入っていた主人公橘優子(寺島しのぶ)だったが、これも『赤目四十八瀧心中未遂』を思い出させる脚本。彼女の設定は統合失調症のため自分の経歴に多少嘘が混ざっているところが前半においてミステリアスだった。両親が阪神大震災で亡くなってから発病し、年上の恋人が地下鉄サリン事件で犠牲となり、元同僚をニューヨークの同時多発テロで失って・・・と、こうして年代や偶然を重ねすぎるため嘘であると観客に気づかせるあたり、充分な導入だったように思います。
 男優陣も妻夫木聡や松岡俊介をメインにするかと思いきや、実は豊川悦司がメインだったという使い方も上手いキャスティングだったのですが、うつ病のヤクザという難しい役を妻夫木にやらせたのは失敗だったのかもしれません。
 松竹映画の聖地であるかのような大田区蒲田。その地でデジカメ写真を撮り、自分のホームページを作る優子。町を歩き回ると様々な発見があり、生きる目的を模索する。そうした叙情的なシーンと難しいそううつの変わり目の演技はとてもわかりやすかった。しかし、メンタルな主人公の内面は計り知れないのは仕方のないことかもしれませんけど、躁鬱病の女性に対する接し方のヒントになるようなトヨエツの演技がちょっとわかりづらい性格なので、彼への感情移入は難しかったです。
 ストーリーにはケチをつけたくないのですが、実際の薬の名前がどんどん出てくることや、ヤクザの話も飛躍しすぎだし、カラオケのシーンが長すぎることなど、もうちょっと気軽に楽しめる映画にしてもよかったのではないでしょうか・・・
(2006.8)

やわらかい手 2007 ベルギー/ルクセンブルグ/英独仏
クレストインターナショナル
IRINA PALM
ストーリー  ロンドン郊外の小さな町。真面目に生きてきたマギーは難病のマギーが手術を受ける費用を援助しようと風俗の店に勤めることになった。意外にもゴッドハンドと評判を呼び、たちまち売れっ子になっていく。
監督 サム・ガルバルスキ
出演 マリアンヌ・フェイスフル ミキ・マノイロヴィッチ ケヴィン・ビショップ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  息子は治療費のために家まで売ったという。大見得を切った手前、金策に奔放するマギーだったが、職安では軽くあしらわれ、ふと“ホステス募集・高級”の張り紙につられ、店に入る。接客業といっても売春婦の湾曲表現だよ・・・たじろぐマギー。60過ぎのおばあちゃんだから・・・
 壁越しに手を入れて男をイカせる仕事。支配人ミキが東京で見て、作ったらしい・・・やっぱり日本かぁ。
 イリーナ・パームという芸名までもらい、順調に稼いで6000ポンドの前借りもしたマギー。しかし、最初から仕込んでくれたルイザがクビになってしまう。これもマギーに人気が出たためだった。テニス肘ならぬペニス肘になったのには笑えたが、家族たちにも全て内緒で辛い立場。そして引き抜きの話も湧いて出て・・・
 すべて上手くいくかと思ったら、やはり息子が尾行してバレた。汚れた売春婦だ!金は1ペニー残らず返す!と。気持はわかる。そんな汚れた金でオリーが治っても嬉しくない・・・だから秘密にしてたのに・・・。和解のきっかけを作ってくれたのは嫁さんのサラだった。そしてオーストラリアへ旅立つ家族。マギーは航空券をプレゼントされたにもかかわらず残る決心。ミキとの愛も芽生えつつあったのね。「笑い顔が好き」「歩く姿が好き」。手が好きだなんて言わなくてよかった(笑)
 留飲を下げるシーンとして、友達が彼女から去っていくとき、「亡夫があなたと不倫してたらしいわね」「おしりペンペンが好きなようね」と捨て台詞を吐いたところ。

2007年ヨーロッパ映画賞主演男優賞、主演女優賞ノミネート
(2009.1)



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