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1990 日本/アメリカ
ワーナー
DREAMS
ストーリー  黒澤明が、自分の見た夢をもとに撮りあげたオムニバス。「日照り雨」、「桃畑」、「雪あらし」、「トンネル」、「鴉」、「赤富士」、「鬼哭」、「水車のある村」の8話。
監督 黒澤明
出演 寺尾聡 倍賞美津子 原田美枝子
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  “狐の嫁入り”とか“桃の節句”といったファンタジーとも思える短編。途中までは普通に見るような短編だったけど、「トンネル」「赤富士」「鬼哭」の3本は反戦や反核などといった強烈なメッセージが含まれていた。それを自然破壊に対する警鐘を鳴らす優しさを感じる話で囲むのは巧い組み合わせ。

1990年ゴールデングローブ賞外国語映画賞ノミネート
1990年日本アカデミー賞作品賞、監督賞、撮影賞、照明賞、美術賞ノミネート
(2008.12)

夢駆ける馬ドリーマー 2005 アメリカ
アスミック・エース
DREAMER: INSPIRED BY A TRUE STORY
ストーリー  ケンタッキー州、レキシントン。有能な調教師ベン・クレーンは一匹の牝馬ソーニャの骨折の件で牧場主パーマー(デヴィッド・モース)と対立し、馬を引き取ることになった。
監督 ジョン・ゲイティンズ
出演 カート・ラッセル ダコタ・ファニング エリザベス・シュー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  サンダーパンツに笑ってしまう子供らしさもあったけど、不妊とか種付けとかわかってるんですか?ダコタちゃん。
 騎手という職業は身長を伸ばしてはならない、体重を増やしてはならない、といった子供の頃から食事制限などの制約を受ける特殊な職業。もしかすると、ダコタ・ファニングもその過酷な食事制限を受けているのではないかと疑ってしまうほど、いつ見ても小さいままだ。幼い考えからか、「この馬は甘党よ」などと勝手なことを言って、血統のいい牝馬ソーニャを引き取ってからは毎日アイスキャンディを食べさせてしまう。話はいきなりそれてしまいますが、石川県では一人当たりのアイスクリーム消費量が日本一なんだそうです。だからと言って、競走馬が多いかというと、全くそれはありません。
 いきなり骨折という悲劇に見舞われた競走馬ソーニャ。娘もいたため、オーナー(デヴィッド・モース)に逆らって安楽死をいう手段を取らせなかった父ベン(カート・ラッセル)だったが、血統の良さも幸いして一流の種馬と交配させる目論見もあったのだ。しかし、検査の結果、ソーニャは不妊だということが判明する・・・
 ストーリーはベタな展開ではあるものの、『シービスケット』のような大勢の観客たちの夢を叶える物語ではなく、家族の再生が中心の物語となっていました。特にお祖父ちゃん役のクリス・クリストファーソンが淡々とした好々爺を演じていて存在感があります。そして調教師の1人ルイス・ガスマンがいつもは脇で目立たない存在だったのに、かなり目立ってました。映像もCGに頼らずに迫力あるもので驚いてしまいましたが、ブリーダーズカップに出走するために12万ドルもかかることに驚いてしまった。。。
 やっぱり血筋ですかね・・・駄馬は駄馬。ホリエモンとかいう馬なんかは『ゴッドファーザー』に出演させてやれ!(うぁ、恐ろしいこと言っちゃったよ・・・)
(2006.5)

夢翔(かけ)る人/色情男女 1996 香港
ポニーキャニオン
色情男女 VIVA EROTICA
ストーリー  売れない監督兼脚本家のシンはポルノ映画を撮ることになってしまった。
監督 イー・トンシン
出演 レスリー・チャン カレン・モク スー・チー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★
コメント  香港映画のポルノ事情はわからないが、もっと真剣に映画作りしなければだめじゃん・・・と叫びたくなるくらいの青春コメディ映画の雰囲気。漫画家だって、映画監督だって自分の理想とするものが作らせてもらえないことはよくある話だ。
 後半のポルノは日本のAVを参考にしてるわりには、かなり芸術的に撮っていて、この世界でも日本が抜かれたのではないかと・・・全体的にはたいした映画ではない(笑)
(2004.9)

夢二 1991 日本
ムービーギャング
ストーリー  『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』に続く清順“大正浪漫三部作”の完結篇。毎夜夢にうなされる夢二。駆け落ちの相手である彦乃と落ち合うために金沢に向かう。
監督 鈴木清順
出演 沢田研二 毬谷友子 宮崎萬純
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★★ ★★ ★★
コメント  人気画家の竹久夢二の半生。
 「ちゃっ」という方言は富山弁だ。
 映像美のみの映画だと思う・・・
 殺したはずの脇屋は湖の底。
 成りすました男は自殺する覚悟・・・
(2006.4)

ユメ十夜 2007 日本
日活
ストーリー  夏目漱石の『夢十夜』を多彩な監督・出演者によって不条理な世界を描く。
監督 10人の監督
出演 堀部圭亮 山本耕史 藤岡弘、
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  あぼーん・・・
 豪華で多彩な監督10人による夏目漱石コラボレーション。いきなり昨年亡くなった実相寺昭雄監督の第一夜。相変わらず特徴のある傾いたアングルによって平衡感覚を麻痺させられ、不条理ワールドへの扉を開いてくれる。傾き加減は10〜22.5度あたりであり、観客の三半規管を刺激し、時計の逆回転や鏡のトリックさえも忘れさせるのだ。その影響で第二夜の市川昆作品(傾きは10度以下)や第四夜の清水厚作品(3D的な傾き)までもが傾いて見えてくるのです。10作品の中にはそれほど面白くないものもありましたが、序盤からの脳内攻撃によりすっかり酩酊気分にさせられました。
 中でも一番気に入ったのが第四夜。清水厚監督は実相寺監督の弟子にあたるので、酔ってしまいそうになる多彩なカメラアングルは納得なのですが、それにも増してノスタルジックな映像は心の中に閉じ込めていた病弱な幼少期を見事に表現していました。実際の漱石が病気に悩まされたのが大人になってからだというから、気にかけていることを夢に見てしまうということの表れだったのかもしれません。
 松尾スズキ家督による第六夜は、運慶が仁王像の頭を彫るのにブレイクダンスをしながらなかなか木に触らないというエピソード。2ちゃん用語満載のコミカルなミュージカルとでも言えるくらい楽しかった。また第七夜ではファイナルファンタジーのキャラクターデザイナーでもお馴染みの天野喜孝のアニメーション。第九夜は出征した父(ピエール瀧)を想う母と子のエピソードを紅一点の西川美和監督が描く。原作はどうなってるのかわかりませんが、思い切り女性視点で描かれているところがよかったです。
 夏目漱石の苦悩や願望がところどころに感じられるし、それぞれ個性ある監督の味が個々の作品にも表れ、まさに名監督の競演といった出来だったように思います。文学的な映画とは言えないけど、遊び心もたっぷりだったし、気軽に観ることのできる漱石映画と言えるんじゃないでしょうか。俳優もよかったけど、最もインパクトがあったのは安田大サーカスでした・・・

実相寺昭雄 「第一夜」
市川崑 「第二夜」
清水崇 「第三夜」
清水厚 「第四夜」、OP&ED
豊島圭介 「第五夜」
松尾スズキ 「第六夜」
天野喜孝 「第七夜」
河原真明 「第七夜」
山下敦弘 「第八夜」
西川美和 「第九夜」
山口雄大 「第十夜」
(2007.4)

夢を生きた男/ザ・ベーブ 1991 アメリカ
Uni=UIP
THE BABE
ストーリー  大リーグのホームラン王ベーブ・ルースを描いた伝記映画。問題児だったため、7歳で感化院に入れられ、神父に野球の才能を見出される・・・
監督 アーサー・ヒラー
出演 ジョン・グッドマン ケリー・マクギリス トリニ・アルヴァラード
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  6歳でタバコ、7歳で酒を覚えたベーブ・ルース。プロ野球の道に進んでも、純粋にホームランを打って金をもらうことが嬉しいだけ。
 マイナーリーグのボルチモア・オリオールズ(後のヤンキース)の監督の目にとまり、のちに大リーグボストン・レドソーックスに入団。ピッチャーとしても活躍・・・乱闘シーンはいただけないけど、子供ファンは観てなかったんだろうなぁ〜酔っ払って出場したこともそうだし・・・
 史上初のランニングホームランのシーンも面白かったし、病床の少年との2本のホームランの約束もよかった。とにかく子供が好きだったんだな〜と感じるし、本人もバンビーノと呼ばれていた・・・ジッジともベイビーとも・・・
 元妻ヘレンの焼死なんてエピソードはえらくあっさり描かれてるし、波瀾万丈な割には活躍ぶりも弱い。なにしろ体格はそっくりなもののジョン・グッドマンがとても打つとは思われないほど腰が引けてるような気がする。
 それでも逸話が多く、それらのエピソードだけでも楽しめる。やっぱり伝説のホームラン王だな〜日本語タイトルの“夢”とは監督になることだったけど、あまりよくないなぁ・・・
(2008.10)

2005 韓国
東京テアトル=ハピネット
THE BOW
ストーリー  10年前に拾われた少女と老人が住む船。彼女が17歳になったら結婚するという・・・釣り人を集めて生計をたて、ときには弓による占いも行う二人。釣り人の中に若い青年がいたことから少女は淡い恋心を抱いてしまい、老人との関係が微妙に揺れ始める・・・
監督 キム・ギドク
出演 チョン・ソンファン ハン・ヨルム ソ・ジソク
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★
コメント  10年間船上で暮らす少女。外の世界を知らないためか、箸の持ち方もおかしかった。
 拾われた少女をそのまま船上に住まわせ暮らす世捨て人のような老人。いやらしい中年釣り人に弓矢を放つ姿は仲代達矢、ギョッと目を見開いた姿は千葉真一、へりに立って海を眺める姿は名高達郎のような雰囲気だ。ときには二胡の音色のする楽器を奏でることによって安らぎを与え、少女を大切に育てている様子がうかがえる。おさわりバーと勘違いしている中年男に対しては遠慮なく弓をひく。いくら客であろうが、とっとと帰してしまうのです。
 釣り人たちも噂を知っていて、拾われた少女が17歳になったら二人は結婚するのだという。買出しなどはすべて老人がやっているようなので、明らかに監禁。しかし、本当の悪人ならば17歳になるのを待つことなく少女に手をつけるのでしょう。なんだかんだと噂されても、船賃のオマケとして占いをやってくれるという一面もあり、まるでおとぎ話のような二人を慕ってくるかのような常連もいたのかもしれません。
 その老人と少女は言葉を発しない。喋ることができるのに、占いの結果にしても伝言ゲームのように耳打ちで話す。普通だったら「その汚らしい手をどけろ!」と叫ぶような場面でも黙々と弓矢を放ち、威かすばかり。「俺の女に手をだすな!」と言いたいところなのでしょうけど、少女は彼にとっての所有物ではない。結婚することによって自分の女にするんだという甘い希望を持っているのです。
 残念なことに、老人は少女を人間らしく扱うことをしなかった。毎夜たらいの中で少女の背を流す光景や、機嫌を取ろうと装飾物をプレゼントしようとしたり、箸の持ち方を教えなかったり、弓占いでの危険な行為を続けたり・・・いくら信頼関係があるからといって、これでは欲望の対象に他ならないと思われても当然だったかもしれません。『海の上のピアニスト』の1900のようにピアノという打ち込めるモノもない。ただペットのように可愛がられる毎日では少女の人間らしさも崩壊してしまいそうだ。
 しかし、老人その人はかなり人間くさい。嫉妬心、猜疑心、そして寝ている少女に触るいやらしさ。さらに結婚式の日を待つことに苛立ちを覚えると、カレンダーにつける×印も多くして、一挙にタイムリープさせてしまう。少女を諦めかけたときに自ら死を選ぼうとするところなんて、かなり人間くささを感じてしまいました。
 鬼才キム・ギドク監督12作品目。この人の映画はいつも独特のエロティシズムを感じさせて、予測のつかない展開へと話をすすめます。今回は、衣服が鮮血に染まるんじゃないかと予測はついたけど、まさか矢が飛んでくるとまでは想像できなかった。とにかく、一つ一つのシーンに目が釘付けとなってしまい、最後にはギドク・ワールドにハマってしまう自分に気づいてしまいます。劇場から外にでると、どしゃ降り。いきなり現実に引き戻されても、そのギャップがまた心地よかった・・・
(2006.11)




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