赤い殺意 | 1964 日本 |
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ストーリー | 籍は入れてないが図書館勤務の夫とマサルという息子のいる高橋貞子。平岡という男が強盗が入りレイプされるが、彼は金を置いて逃げる。彼女に恋してしまったらしい・・・ | |||
監督 | 今村昌平 | |||
出演 | 春川ますみ | 西村晃 | 露口茂 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 仙台市。線路脇に建てられた家。夫は図書館勤務であり、裕福そうには見えないが、同僚の愛人がいる。夫の出張中にレイプ犯は侵入したのだ。残された貞子は「死ななければ」と貞操を破られたことを苦に自殺ばかり考える。 妾の子ということで籍に入れてもらえない苦悩と、戸籍上、息子が自分の子になってないことの悲しみ。執拗にストーキングする男も殺してやりたいくらいだ。しかし、平岡は心臓病を患っていて、いつ死ぬかもわからない。ストリップ小屋でトランペットを吹いていたが、病気のせいでドラムに転向(上手くない)。「りんご追分」の演奏が物悲しさを増長する・・・ やがて妊娠、堕胎、「上野で一緒に暮らそう」と迫る平岡についていって、水筒に入れた農薬を飲ませようと機会を覗っていた貞子。夫の愛人がカメラで浮気現場を捕らえようとずっと尾行。サスペンスタッチに逃避行を描くが、愛人が交通事故に遭うという幕切れとなった。 貞子が蚕を太股に這わせる映像が最初と最後に描かれて、独特のエロチシズムを見せる一方、最初のレイプシーンでの露口が包丁を逆さにかまえる恐ろしさと、貞子の弱い殺意が対照的だ。しかし、なんといっても150分は長すぎる・・・社会派サスペンスとも思えぬ撮り方なので、90分くらいにカットするのがいいんじゃないでしょうか。 1964年ブルーリボン賞助演男優賞(西村晃) (2006.4)
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赤い天使 | 1966 日本 大映 |
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ストーリー | 日中戦争。中国天津に配属された看護婦・西さくらは患者に輪姦されるが、その首謀者はすぐに前線へ。従軍看護婦の辛さを味わい、やがて軍医岡部を好きになってゆく・・・ | |||
監督 | 増村保造 | |||
出演 | 若尾文子 | 芦田伸介 | 千波丈太郎 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 切断、切断、また切断。ベテラン軍医は負傷兵を診て即判断しなければ間に合わない。「だめ」と「切断」だ。 バケツの中には切り取った足や手が無造作に入れられ、戦争の悲惨さを物語る。視点はあくまでも医療従事者側からのもの。戦争の大儀などとは無縁で、生かすべきか殺すべきかを考えさせられる。また、敵地での兵士は女に餓えるなど、戦争時の人間のセックスについての描写が多かった。 印象に残るのは両腕を失った折原一等兵(川津祐介)。腕がない映像をCGもない頃にここまでリアルに描けるのは凄い!妻を残して重傷を負い、内地へ送還させられても隔離され、戦争の悲惨さを国民の目から避けるようにされるといって痛烈な批判もあった。男の機能は爆発寸前なのを西さくらも承知して、彼を慰めることとなるが、満足した折原は翌日自殺。後半、軍医との恋愛が中心になるが、モルヒネ中毒によってインポとなった彼はさくらを抱けない。二人とも前線に赴くがコレラが発生し今にも中国軍が攻めてくるのであった。 反戦映画とは言えないのかもしれないが、戦争の悲惨さおろかさが十分に伝わる、ちょっと変わった映画。『ジョニーは戦場へ行った』にも似ているような気がする。 (2006.6)
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赤目四十八瀧心中未遂 | 2003 日本 赤目製作所 |
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ストーリー | 生島与一は人生に失望し、さまようまま尼崎に流れ着いた。焼き鳥屋で世話になっていたが、同じアパートに住む女性綾と快楽をともにする。死地に連れていってくれと言う綾とともに赤目四十八瀧へ・・・ | |||
監督 | 荒戸源次郎 | |||
出演 | 大西滝次郎 | 寺島しのぶ | 荒井浩文 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | ガマガエルと少年。モンモンとヤクザ。臓物を串に刺す毎日と異様な雰囲気のアパート住人たち。映像美と汚さのコントラストがすごくいい。 ヨルガオの花言葉・・・ ヤクザな兄ちゃんが3000万の借金のカタに綾を売り飛ばしてしまったため、逃避行を続けたかった。与一はなぜ失望感いっぱいだったのかよくわからなかったけど、現代の若者の象徴的なキャラなのであろうか。 ストーリーよりも映像と演技。刺青のはいった寺島しのぶの豊艶さ。大楠さんの姐御肌のキャラクターがとてもいい。 ラストに「合掌」の文字を持ってくるなんて・・・なるほど・・・ 2003年日本アカデミー賞主演女優賞 2003年ブルーリボン賞作品賞、主演女優賞 2003年日本映画プロフェッショナル大賞 第6位 (2006.5)
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アカルイミライ | 2002 日本 アップリンク BRIGHT FUTURE |
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ストーリー | 仁村は同じおしぼり工場で働く同僚の有田守と公私とも行動を共にしている。何も目標を持たない生活だったが、ある日猛毒クラゲを仁村に託し姿を消す有田。 | |||
監督 | 黒沢清 | |||
出演 | オダギリジョー | 浅野忠信 | 藤竜也 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 社長殺しを自白して拘留された有田(浅野)。5年会ってないという父親(藤)が登場。弁護士の話によると、20年、無期懲役、場合によっては死刑もあり得る。 守が死んでから、クラゲの飼育に人生の目標を見出したのだろうか、中盤からずっとクラゲの世話だ。川に流れる大群が妙に綺麗なんだけど、かなりの公害だな。 やがて犯罪へと走る若者の集団に入ってしまうが、未来ってそんなものか?色々考えさせられる。 2003年カンヌ国際映画祭コンペ 2003年日本プロフェッショナル映画大賞作品賞、監督賞、主演男優賞(オダギリ)、第1位 (2006.1)
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アクシデンタル・スパイ | 2001 香港 ヘラルド THE ACCIDENTAL SPY 特務迷城 |
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ストーリー | トルコでは原因不明の肺炎により二千人以上死んでいたことを伝えるTVレポーターたちが襲撃された。2ヶ月後、香港で健康器具の販売員をしているパックがヒーローとなった。 | |||
監督 | テディ・チャン | |||
出演 | ジャッキー・チェン | ビビアン・スー | キム・ミンジョン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★ | ★★★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | 韓国人女性のカルメンがバックの父親は北朝鮮のスパイだったと告げる。孤児院で育ったバックにはさっぱりわからなかった。 トルコにて遺産を受け取ってから、何者かに狙われ続けるバック。素っ裸で逃げ回るジャッキー・チェンが可愛い。もちろんビビアン・スーも。エリック・ツァンの情報員もなかなか・・・ ストーリーは若干破綻気味。ビビアン・スーが死んでからはアクションのみの内容だ。それに最近兵器だとかテロだとか、時期が悪かったのかもしれない。広東語、トルコ語、韓国語、日本語などかなり国際的であり、それを盛りこみすぎてゴッタ煮状態にした雰囲気だ。タイガー・ビールがスポンサー。 (2006.1)
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悪魔の少女ジュリー | 1982 カナダ/西ドイツ 劇場未公開 JULIE DARLING |
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ストーリー | パパを愛する娘ジュリーは家の中でヘビを飼っていたが、ママが若い男に頼んでヘビを捨てさせる。そのママが男に乱暴され殺される現場を目撃するがジュリーは黙っていた。やがて新しいママがやってきて、またもや嫉妬する・・・ | |||
監督 | ポール・ニコラス | |||
出演 | アンソニー・フランシオサ | シビル・ダニング | イザベル・メジア | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★ | ★★ | ★★ |
コメント | 悪魔の少女というからホラーだと思った。しかし、実際はサスペンス。ジュリーは医者であるパパを愛し、寄宿学校に入れられるのを拒んでいた。パパと一緒に猟に出たり、蛇を愛していたり、「手術現場を見せて」などと頼んだり、残酷な面を見せるが、単にファザコンだっただけ。ママが暴行される現場を目撃したことが契機となり、残酷さを発揮する。しかし、自分で手を下すわけではなく、あくまでも他人の力を利用するといった性格なのだ。 ママが死んだばかりだというのに、パパは新しい継母を連れてくる。小さな男の子も一緒だ。かくれんぼによって、捨ててある冷蔵庫の中に弟を閉じ込めたりもする。やがて殺人犯を見つけたジュリーは、「継母を殺してほしい」と頼むのだ・・・ パパと継母とのベッドシーンにおいて、ジュリーが妄想するところでは、ジュリーがパパとベッドシーンを演じていたりする。大丈夫なんだろうか・・・ ストーリーはまぁまぁ面白い。意外な結末にゾッとしてしまう。というか、可哀想・・・ (2005.10)
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悪魔の棲む家 | 2005 アメリカ FOX THE AMITYVILLE HORROR |
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ストーリー | リメイク。 | |||
監督 | アンドリュー・ダグラス | |||
出演 | ライアン・レイノルズ | メリッサ・ジョージ | ジェシー・ジェームズ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | そんなに「キッス」が好きなのか、ビリー!普通のKISSのTシャツと「KISS キッス」と描かれたTシャツ・・・そんなの見たことないぞ。日本製か? 観終わってしばらくすると、このTシャツの印象しか残っていない。欲しい。喉から手が出るくらいに欲しい。もしかしてマイケル・ベイが所有するお宝かもしれない。1974年に起こった実話ということで、1979年にも同名タイトルの映画がある。実は、オリジナル映画を観たことがあるのかないのかハッキリ記憶にない。家がそこに住む家族を襲うというプロットのホラー映画って、ありふれているからです。もしかすると、このオリジナルが原型なのかもしれませんが・・・ ストーリーは単純だけど、観客を驚かせる手法は見事なもの。『呪怨』なんてジャパニーズ・ホラーに頼らなければならないアメリカの映画も不思議だと思えるのです。これだけビックリハウス的なものを自国で作れるんですからね。しかも、「家が人を殺すんじゃない、人が人を殺すんだ」と主張するあたり、日本人の作るモノとは異なってるような気がします。ノンフィクションであれ、映画は映画として上映中のみで勝負する。帰宅してブログを書いていても、後に人が立ってるような気配がしませんもの・・・殺すときには呪って殺すんじゃなくて、必ず武器を必要とすることが安心感を与えてくれるのかもしれません。 Tシャツ以外で印象に残るのは、娘のチェルシーが屋根の上に立ってるシーンです。ハラハラしましたよ。1年前に惨殺された娘ジョディーの幽霊は顔を見せすぎ。なんだか仲良くなれそうな気がしてきました。 「あ、熊の住む家」といっても、のぼりべつクマ牧場でも奥飛騨クマ牧場でもありません。ちなみに全国に8ヶ所のクマ牧場があるようです・・・ (2006.2)
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悪魔を憐れむ歌 | 1997 アメリカ ワーナー FALLEN |
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ストーリー | シリアルキラーのリースを無事に処刑室に送りこんだ刑事ホブス。死の直前に「俺は自由になって戻ってくる」と言ったリースの言葉が気にかかっていた。 | |||
監督 | グレゴリー・ホブリット | |||
出演 | デンゼル・ワシントン | ジョン・グッドマン | ドナルド・サザーランド | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 悪魔が霊となって人々を次々に移ってゆく。宿主が死ねば、触らずとも移ることができる怖い存在。まるで、デンゼル・ワシントンの周りで鬼ごっこをしてるようだ。憑依した悪魔側からのセピア調の映像と音響効果などは面白い。 しかし、後半になって普通のサスペンスになってしまうところは残念。三人の警官の対峙、特にジョン・グッドマンの迫真の演技は見所だ。 Time is on my side 1998年ジュラルメール・ファンタスティック映画祭参加 (2005.5)
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あげまん | 1990 日本 東宝 |
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ストーリー | 7月4日に拾われたのでナヨコと名付けられた中学生になったとき芸者の置屋に預けられることになった。18歳のとき62歳の坊さん旦那を持ち、3年後に死んだ。そして10年後・・・ | |||
監督 | 伊丹十三 | |||
出演 | 宮本信子 | 津川雅彦 | 大滝修治 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | “あげまん”という言葉だけが先行してしまったのだろうか。個人的に伊丹作品の中では最低ランク。ドロドロの銀行家と政治家の物語だった。とうとう自分の嫁を脱がせてしまった伊丹監督の潔さは褒められるところかも・・・ 1990年日本アカデミー賞主演女優賞、脚本賞、編集賞ノミネート (200512)
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あこがれ | 1966 日本 東宝 |
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ストーリー | 平塚市。飲んだくれの父親と過ごす西沢信子と、両親ともいなくて老舗の家庭に引き取られた一郎。幼年期は共に横浜の施設で育った二人は成人しても仲良かった。 | |||
監督 | 恩地日出夫 | |||
出演 | 内藤洋子 | 田村亮 | 新珠三千代 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★ | ★★★ | ★★ | ★★ |
コメント | 少女時代の号泣する信子を林寛子が演じていた。自然に涙を流せる子役ってすごい。当時アイドルだった内藤洋子とその後のアイドル。それを若き田村亮が上手くからむ(といっても、若い頃は演技が下手・・・)。やはり内藤洋子が上かもしれない。 施設のほうでは水沢先生が2人の仲を不幸になるだけだと心配していた。ひょっとして2人は兄妹?と想像してしまう(全くのストレートだったけど)。そんなある日、一郎の生みの母がブラジル移民するため最後に一目会いたくなり施設を訪ねるが「もう親ではない」と念をおされる・・・ちょっと説明調のところが気に入らないけど、音羽信子の寂しさが伝わってくる。 結婚は反対だとか、このまま別れても平気なのかとか、ころころ教えが変わる水沢先生の設定が面白くないし、園長先生の母親に対する冷たい態度もどうかなぁ〜と感じてしまう。しかも、レストランで働く信子を職業の貴賎だけで判断していることに納得がいかない。原作は木下恵介だというのに、この脚本は好きになれないかも・・・所詮はアイドル映画だったってことですね。 (2005.8)
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