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シャイアン 1964 アメリカ
WB
CHEYENNE AUTUMN
ストーリー  居住地に押し込められていたシャイアン族の悲哀。
監督 ジョン・フォード
出演 リチャード・ウィドマーク キャロル・ベイカー ジェームズ・スチュアート
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★ ★★ ★★★
コメント  健気なキャロル・ベイカーがよかった。保護するという名目の騎兵隊。何だか腫れ物に触るような作り方だったので、当時の映画事情を垣間見たような気分です。しかし、途中からわからなくなりました。。。民族音楽に聞きほれた。

1964年アカデミー賞撮影賞ノミネート
(2004.9)

シャーキーズ・マシーン 1982 アメリカ
WB
SHARKY'S MACHINE
ストーリー  市民を巻き添えにしたため麻薬課から風俗課に転属になったシャーキー刑事。高級娼婦を捜査するうちにバックに大物政治家が隠れていたことに気付き・・・
監督 バート・レイノルズ
出演 バート・レイノルズ レイチェル・ウォード ヴィットリオ・ガスマン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★ ★★ ★★★ ★★★
コメント  ハードボイルドな刑事ものかと思いきや、のぞきと妄想の刑事シャーキー。サスペンスとしては普通の出来。黒幕と裏切り者がいるんですよね〜すごく痛いシーンがあるけど、終盤にそれほど魅力がないのが残念だ。
 中国人コンパニオンが意外と綺麗だった。
(2004.10)

ジャッカル 1997 アメリカ
東宝東和
THE JACKAL
ストーリー  ロシア・マフィアの一員がFBIの手入れで死亡した。怒ったボスはジャッカルという謎の殺し屋を放ち、米国の要人の暗殺を企てる。その動きを察知したFBIのプレストン(ポワチエ)は牢獄にいる元IRAテロリストであるテグラン(ギア)に協力を要請した。
監督 マイケル・ケイトン=ジョーンズ
出演 リチャード・ギア ブルース・ウィリス シドニー・ポワチエ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  何だかテレビでよくやっているのだけど、ついストーリーを忘れてしまうので観てしまうという、どうしようもない映画だ。そして中盤になって、武器証人のジャック・ブラックをむごたらしく惨殺するシーンになってハタと気づいてしまう。このシーンだけはむごい、すごい、グロいと三拍子揃っていて彼が可哀想でしょうがなくなるが、他のストーリーはそれほど面白くないし、アクションも合成が多く、大したことがない。
 ブルース・ウィルスの残虐な殺し屋は、かなり適役となっており、今後この方向でいったほうがいいのじゃないかと思わせる。
(2005.1)

写楽 1995 日本
松竹
ストーリー  歌舞伎役者のとんぼは足の怪我で役者を辞め、路頭に迷うがそのうち絵の才能を見出される。。。
監督 篠田正浩
出演 真田広之 フランキー堺 岩下志麻
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★
コメント  松平定信の時代。男女混浴だったという。不況の影響で芝居などの風俗が取り締まられる時代のことだ。歌麿や北斎。滝沢馬琴や十辺舎一句が登場する面白さ。真田広之と葉月里緒菜の濡れ場・・・これは実際の不倫とリンクしてるのか?
 後半、歌麿に対抗して独自の写楽像が浮き彫りにされるが、終盤が好きになれないなぁ。佐野史郎の歌麿も演技が下手だし・・・

1995年カンヌ国際映画祭コンペティション
1995年日本アカデミー賞音楽賞、撮影賞、照明賞、美術賞、録音賞、編集賞、特別賞
同作品賞、助演男優賞、監督賞、脚本賞ノミネート
(2004.11)

シャーロット・グレイ 2001 イギリス/オーストラリア/ドイツ
UIP
CHARLOTTE GRAY
ストーリー  第2次大戦下、看護師シャーロットはロンドンのパーティで知り合った英国空軍のピーター(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)と恋に落ちるが、彼のフランス行きをきっかけに自らも渡仏し、仏レジスタンスと行動を共にする。
監督 ジリアン・アームストロング
出演 ケイト・ブランシェット ビリー・クラダップ マイケル・ガンボン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★★
コメント 【ネタバレ注意】
 ナチス占領下のフランス。シャーロットは英国連絡員として自分の名前や過去を捨て、ドミニクと名乗ることとなる。最近では、ユダヤ人迫害の映画はまだまだ量産されるものの、レジスタンスに主眼を置いた映画は少なかったように思う。とにかく、裏切り、密告、拷問、自決といった暗い運命を背負った愛国心の戦士たちである。自分の仲間も信用できない状況でもあり、慣れないシャーロットは自分の不手際により連絡員の一人を逮捕に追いやられる。コミュニストでもあるレジスタンスのジュリアンも、後半には実の父をユダヤ人としてナチスに連れていかれるハメになる。この二人の傷が重くのしかかり、運命的な絆となっていく過程が巧く描写されていると感じた。
 また、ジュリアンの甥たちの視点も何箇所かあり、パラシュートで降りてきたシャーロットを「地上に降りた天使」と表現するのです。視点が変化するので、幾分わかりづらくはなるのだが、甥ふたりとジュリアンの父(ガンボン)がユダヤ人強制収容所の列車に乗ってからは、彼女が即席で書いた偽の両親の手紙に感動してしまい、そのマイナス部分が吹っ飛んでしまった。また、ジュリアンの父が言った「国のために戦う?家族のために戦うんじゃよ」という台詞にも感動。
 ラストでは、死んだと思っていたピーターと再会を果たすが、やはりジュリアンへの想いが捨てられず、再度フランスへ・・・ジュリアンに会ったときに本当の名前を伝えに来ただけという演出にも感動しました。名前を隠し通すという伏線も見事に完結していました。
(2004.7)

16歳の合衆国 2002 アメリカ
アスミック・エース
THE UNITED STATES OF LELAND
ストーリー  16歳のリーランドは恋人ベッキーの知的障害の弟を殺してしまう。少年院に入っても何も語ろうとしなかったが、教官であるパールとの会話で徐々に語り始める。。。
監督 マシュー・ライアン・ホーグ
出演 ライアン・ゴズリング ドン・チードル ジュナ・マローン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  結局、殺人の理由はわからなかった。
 恋人ベッキーがジャンキーになっていることと彼女ともすれちがいが続いていること。小説家である父親とは10年近くも会っていないこと。そして、未来を予言する能力に近いものを持っていたりと、いくつも要素がからんでくる。これら、社会の哀しみの部分をリーランドという一人の少年をフィルターにかけて、観客に問い掛けているかのようだ。
 善と悪、神と悪魔、どちらが正しいかという一般人の基準さえも覆してしまうかのような純粋な心。哲学的問答を用いて確信犯的に騙しているとも思える語り口であったが、彼の表情を注視すると澄み切った目にはウソがないのだ。このリーランドの説得力に負けて、パール先生も自らの浮気が悪であったと反省する。そして彼の父(ケヴィン・スペイシー)と対峙することによって益々自分を見つめなおす・・・と思えた。個人的見解としては、未来が見えるようになったリーランドがライアンの辛い未来が見えてしまったため・・・と読んでしまったのだが、こんな単純なものでいいのかな?
 かわいいという意味での“pretty”がもう死語!知らなかった・・・
(2004.10)

呪怨 2002 日本
東京テアトル=ザナドゥ
ストーリー  介護ボランティアの仁科理佳は徳永家のおばあちゃんを訪ねてやってきたが、そこで恐怖の体験をする。
監督 清水崇
出演 奥菜恵 伊藤美咲 上原美佐
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★ ★★
コメント  人々が映画やテレビドラマを楽しむためには、ある程度の原因〜結果が必要になってくる。ホラー映画においては、手法の一つとして結果を意識的に省き、観客に恐怖の余韻と想像をプレゼントしてくれるものもあるが、この映画の場合、その両方が欠如している。怖い、怖くないで評価するなら、確かにある程度の評価はできるのであるが、これほどまで欲求不満になるホラーも珍しい。
 深夜一人で過ごすときに後ろに人が立っていたら、そりゃびっくりしますよ。ベッドの中に死んだような人間が入っていたら卒倒しますよ。だからどうだって言うんですか・・・全く。しかもこの映画は、時空間を飛び越えてあちこちに顔をだしてしまう恐怖の怨霊だ。SFファンが観たら怒りますよ。特にいづみが仏壇の中に引きずり込まれたシーンで位牌が二つになるところ。
 更なる失敗は最初からトシオ君を出しすぎである。途中からワンパターンになって、最後には笑ってしまいました。人が怨霊のために死ぬという設定はいいのだが、その死ぬまでの過程に恐怖感がないのだ。10分くらいのショートストーリーにはピッタリかもしれない。
(2004.8)

呪怨2 2003 日本
ザナドゥー=東京テアトル
ストーリー  ホラークイーンとの呼び名が高い原瀬京子(酒井)は呪われた家を取材するTV番組にゲスト出演することになった。しかし、撮影後、リポーターやスタッフが次々と謎の失踪をとげる。
監督 清水崇
出演 酒井法子 新山千春 市川由衣
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★ ★★★ ★★
コメント  前作劇場版とコンセプトが同じである。恐怖感を煽るのは冒頭の交通事故のシーンだけだった。そして、時系列をバラバラにする手法はやはりホラーには向かないということも証明されたように思う。特に、京子の交通事故を基点として、彼女の流産や母の死が演技指導の未熟さもあるせいか全くつかめないのだ。
 それに角部屋の恐怖というのも、最初に説明がないため、隣の住人が何かしているんだろうと何故怖がっているのかがわからない。また、ラストの京子が伽椰子を生んで転生輪廻の世界は読めてしまう。どうせなら俊雄君を生んだ方が面白いでしょうに・・・
 そんなつまらないストーリーの中でも唯一光っていたのが、千春(市川由衣)のエピソード!ころころと目の前の世界が入れ替わるぶっとんだ映像はすごいです。『死霊のはらわた』シリーズにも通ずるジェットコースター・ホラーといった雰囲気で、ここだけはアドレナリンが上昇するのだ。多分、サム・ライミが絶賛したのもこのエピソードなんだろうな。
(2004.8)

THE JUON/呪怨 2004 アメリカ/日本
日本ヘラルド映画=クロックワークス
THE GRUDGE
ストーリー  『呪怨』のハリウッドリメイク。東京の大学で福祉を学ぶカレンは洋子の代役で米国人の介護を依頼される。
監督 清水崇
出演 サラ・ミシェル・ゲラー ジェイソン・ベア ビル・プルマン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★
コメント  「誰なの?」「と・ひ・お」というシーンで場内に笑いがおこる。あのね、とひおじゃなくて俊雄でしょ!と、つられて失笑してしまう・・・
 先ず、『ロスト・イン・トランスレーション』を思い出してしまいました。駅の切符自動販売機の前に立ちすくむカレンを押しのけて切符を買う男のシーンなどは中々の演出。布団に寝る介護老人やうさぎ小屋と言われた日本の住宅事情。冒頭では、もしかしてホラーじゃなくサスペンス映画を撮ろうとしてるのじゃないかとも感じてしまった。こうやって観ると、アメリカと日本の文化の違いを上手く表現出来てるなぁ〜と感じてしまいます。
 劇場版の『呪怨』を観ていれば、ほとんど同じ展開なので違いはどこだ?と、つまらぬことを考えはじめて、恐怖感など無くなってしまいます。そんな中でも、顎のない洋子には生々しくてドキリとしてしまいました。さすがハリウッドのメイクアップはすごいです。確か、『ブラザーフッド』でも顎なしの重傷兵が運ばれてましたよね・・・顎なしは何故か怖い。しかし、全体的には淡々としたイメージが残り、ラスト近くの時間軸が崩れた部屋でのやりとりの面白さ以外は印象に残りませんでした。ストーリーを知ってるのも原因なのでしょうね。
 俳優では、サム・ライミ映画に良く出てくる弟のテッド・ライミの出番が多かった。ついでと言っては語弊があるけど、ブルース・キャンベルを大胆に起用してほしかった!彼が出れば4点にしたのに、残念だ・・・『死霊のはらわた4』に期待するしかないですね。
(2005.2)

呪怨 パンデミック 2006 アメリカ
ザナドゥ=エイベックス
THE GRUDGE 2
ストーリー  東京のインターナショナルスクールに通う3人が佐伯伽椰子の幽霊屋敷に入ったことから呪われてしまう。前作でカレンが入院したと知らせを受けた妹のオーブリーが来日するが、目の前で彼女は転落死。一方、シカゴのアパートでも不思議な現象が・・・
監督 清水崇
出演 アンバー・タンブリン アリエル・ケベル ジェニファー・ビールズ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★
コメント  パンデミックとは感染症が流行すること・・・ということは、呪縛霊のような固定のものとは全く関係ないような・・・
 それでもこの呪怨シリーズのハリウッド第2弾ではカヤコもトシオもアメリカへテレポーテーションしてしまう。時間も自在に操ることができるんじゃないか?とも感じてしまいますが、それは映画のトリックでした。とにかく、登場人物が3つのグループに分けられていて、新たに幽霊屋敷に忍び込む3人、前作での被害者の妹とジャーナリスト(エディソン・チャン・・・なぜ?)、そして最後までどんな繋がりがあるのかわからないシカゴの家族。まるで最近の流行である映画の構成そっくりでした。
 ホラー映画にこんな構成が必要あるのか?という疑問はさておき、いつもの呪怨の展開と3つのストーリーがどう絡むのかというサスペンスのような雰囲気。それに、日本語吹替版のため、アメリカ人と中国人がどうやって日本人と会話しているのか・・・そんなことを考えながら観ているとホラー映画であることすら忘れてしまいます。また、その吹替え担当がハリセンボンと森三中・・・森三中はまだいいのですが、ハリセンボンのやる気のない棒読み台詞では映画にのめり込めません。
 なんとなく筋が読めてきた終盤になると、眠気が襲ってきました。トシオのテレポーテーションではなく、生き残った女子高生アリソンがアメリカに連れてきたようでした。トシオが病原体だとすると、キャリアであるアリソンが全米を歩き回れば、感染症も流行するのかもしれませんね。次回作があるのなら、トシオとカヤコのコピーがいっぱい生まれるのかもしれません・・・それは結構怖いかも・・・
(2007.9)

シュレック 2001 アメリカ
UIP
SHREK
ストーリー  人間に嫌われている怪物シュレック。住みかの沼地におとぎ話の住人たちが多数やってきて困惑気味。彼らを追い出すためにフォークワード卿に掛け合うと、ドラゴンの住む城に閉じ込められたフィオナ姫を助けることが条件と言われ・・・
監督 アンドリュー・アダムソン ヴィッキー・ジェンソン
出演 マイク・マイヤーズ
浜田雅功
キャメロン・ディアス
藤原紀香
エディ・マーフィ
山寺宏一
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★
コメント  シュレック・シリーズの入門篇ととらえた方がいいかもしれない。2のようにパロディはどれくらいあるのかと見直してみたが・・・『マトリックス』があるじゃないですか!もちろんトリニティのアクション!
 魔法使いに姿を変えられたという童話はいくつもあるが、設定はその逆をいくようなストーリー。外見だけで人間を判断してはいけない、というおとぎ話でもあるなぁ。

2001年アカデミー賞長編アニメ賞
同脚本賞ノミネート
2001年カンヌ映画祭コンペティション
その他いろいろ
(2004.11)

シュレック2 2004 アメリカ
UIP
SHREK2
ストーリー  シュレックとフィオナ姫がハネムーンから戻ると、「遠い遠い国」から結婚を祝う舞踏会からの招待状が届いた。城に到着すると、婿シュレックの顔を見たことがなかったハロルド国王は驚き、妖精ゴッドマザーの息子チャーミング王子と結婚させようと企てる。
監督 アンドリュー・アダムソン他
出演 マイク・マイヤーズ キャメロン・ディアス エディ・マーフィ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  うわぁ、ほんとに映画のパロディ満載だ。冒頭ハネムーンのエピソードでの『ロード・オブ・ザ・リング』で映画ファンにパロディ(オマージュ)発見という挑戦状を叩きつけているようなもんだ。ここだけでも、前作に比して大人向け・映画ファン向けに作られていることがわかります。
 ストーリー的には穴がいっぱいあるんだけど、それを補ってお釣がくるくらいに楽しめました。『インディー・ジョーンズ』や『スパイダーマン』、音楽まで借りてきてまでパロった『ミッション・インポッシブル』と笑いの攻撃が続くのですが、アントニオ・ニャンデラスのセルフ・パロディってのが最高だ。あのニャンデラスのうるうるした目は『ブルース・ブラザーズ』のベルーシのような気がしてならないが、バンデラスの目なんだよなぁ。『サウンド・オブ・ミュージック』や『フラッシュダンス』も楽しい。それからディズニー・アニメに対しては、ちょっとバカにしたようなパロディの連発だ。
 しかしこの映画、お子様やあまり映画を観ていない若者にはウケるのであろうか・・・

2004年カンヌ国際映画祭コンペティション
(2004.7)

シュレック3 2007 アメリカ
アスミック・エース=角川エンタテインメント
SHREK THE THIRD
ストーリー  「遠い遠い国」で幸せに暮らしていたシュレック夫妻。フィオナ姫の父が亡くなり、王位継承問題が浮上するが、フィオナのいとこにあたるアーサーを王に仕立てて、自分達は沼に行こうとするのだが・・・
監督 クリス・ミラー
出演 マイク・マイヤーズ キャメロン・ディアス エディ・マーフィ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  エディ・マーフィは何を喋ってるのか聞き取れない・・・
 『シュレック2』での軽快なテンポと、有名映画のパロディが感じられなかったのが残念。あるとすれば『ハリーポッター』や『エクソシスト』くらいなのでしょうか。それよりもディズニー映画に対する敵対心はまだまだ健在であり、『ピーターパン』、『白雪姫』、『シンデレラ』などなど、シュレック側にもチャーミング王子側にも有名すぎるくらいのキャラクターを揃えていました。また、アーサー王、ランスロット、マーリンといったアーサー王ネタも楽しかった。序盤で学園ドラマネタもあったのかもしれないけど、さっぱりわかりませんでした。
 いじめられっ子であるアーサーが暴力・武力ではなく対話による解決を目指す方向性や、彼の成長物語風であることも小奇麗にまとめてある感じで、子供にとってもいい映画ではあると思います。だけど、映画ファンを唸らせるようなパロディ・オマージュが少なくなってること、“プリンセス5”の白雪姫、シンデレラ、眠りの森の美女たちの小ネタがわかりづらかったこと、ルーザーと言われる悪の軍団があっさり納得したことなど、拍子抜けしてしまった事実は否めない。
 ストーリーとしても、前作までと違い、落ち着いてしまったシュレックとフィオナ姫であるから、ある目的に向かってまい進するという動機付けが弱いのが難点なのです。基本的に王様の仕事をこなすよりも、夫婦だけでのんびり過ごしたいという、どちらかといえばネガティブな発想。これならば、人生の成功者になりたいと願う悪の軍団の目的意識のほうにこそ共感してしまいそうになります。極端ではありますが、人生に躓いている人、悩んでいる人、いじめられている人などがこの映画から得るものは何も無い!と言えるのかもしれません。
 と、マイナスイメージを列挙してしまいましたが、もちろんプリンセスたちがチャーミングの企みを打ち破ろうと一致団結するシーンは最高です!なにしろ「移民の歌」から「バラクーダ」へとギターのリフがカッコいい曲をぶっつけてくるのです。格闘系プリンセスたちのアクションと、突如歌いだして小動物を自在に操る白雪姫の癒しパワー。ちょっとだけ萌えます。このくらいの盛り上がりが前半にも少し欲しかったところでした。
(2007.7)

春香伝 2000 韓国
シネカノン
CHUNHYANG
ストーリー  李王朝時代、長官の若様、李夢龍が芸妓の娘、春香に恋をする。身分の違いは許されないものの彼女は詩で愛を伝える才女であった。
監督 イム・グォンテク
出演 チョ・スンウ イ・ヒョジョン イ・ジョンホン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  韓国の民族舞踊団を観たばかりなので、映画の中の踊りがあの感動を思い起こさせてくれた。しかも、韓国の伝統芸能のパンソリの歌を全面に出して、古典のラブストーリーを盛り上げてくれました。科挙を目指す夢龍、歴史の勉強にもなります。この頃はまだハングル文字が完成してない時代なんですよね。暗行御史ってのがわからなかったけど・・・。芸妓さんの唄の中で、「自分の肉を食べさせ夫の病気を治す」なんてのがありましたが、ちょっと怖いです。それにしても新長官・・・許せないよなぁ。
 BS2で観たのですが、ゴールデンタイムにこんなにヌード満載の映画を・・・時代の流れを感じますね。それにしても、『ラブストーリー』でいい演技をしていたチョ・スンウのデビュー作、それほど演技は上手く感じられない。むしろ周りの俳優の演技に助けられ、パンソリの効果でカバーされてます。

2000年カンヌ国際映画祭コンペティション
(2004.7)

情婦 1957 アメリカ
UA=松竹
WITNESS FOR THE PROSECUTION
ストーリー  1952年、ロンドン。金持ちの未亡人エミリー・フレンチを殺したという容疑のレナードは敏腕弁護士ウィルフリッド・ロバーツ(ロートン)に依頼する。しかし、検察側の証言に立ったレナードの妻クリスティーヌからは思いもよらぬ証言が飛び出した。。。
監督 ビリー・ワイルダー 原作:アガサ・クリスティ「検察側の証人」
出演 タイロン・パワー マレーネ・ディートリッヒ チャールズ・ロートン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  前半がとてもコミカル。退院したばかりのロバーツ弁護士が階段のエレベーターで遊んでる姿が可愛かった。法廷もの映画を観すぎているせいか、大体の結末は想像ついたのだが、あそこまですごい展開があるとは・・・やはりディートリッヒは女優だ(笑)。ラスト数分が全てなのだが、ちょっとテンポが速すぎかもしれない。
 しかし、「まだ観ていない人のために結末を言わないでください」というラストのコメントが素晴らしい。よって、ネタバレなし。

1957年アカデミー賞作品賞、主演男優賞(ロートン)、助演女優賞(エルザ・ランチェスター)、監督賞、編集賞、録音賞ノミネート
1957年ゴールデングローブ賞助演女優賞
(2004.7)

勝利への脱出 1980 アメリカ
富士
ESCAPE TO VICTORY
ストーリー  脱出映画とスポーツ映画の融合!連合軍捕虜のチームとナチスチームとのサッカー試合。ハーフタイムに地下水路を通って脱出させる手筈となっていたが・・・
監督 ジョン・ヒューストン
出演 シルヴェスター・スタローン マイケル・ケイン カロル・ローレ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  ドイツ将校も捕虜のコルビーも戦争は無意味だと言っていました。国家の争いをスポーツで解決できたら・・・と。難しいものですね。そのサッカーの試合の流れはペレ本人が組み立てたもので、かなりリアルな展開となっています。けが人続出の連合軍、圧倒的な強さのドイツ軍。前半を4対1とリードされ・・・しかし3点ビハインドで「勝てる」と信じるところがすごいかな・・
 途中脱走して、レジスタントと連絡をとるハッチ(スタローン)はカッコいいですなぁ。一人で脱走するならいくらでも出来そうだ。『大脱走』のマックイーンそっくりな設定も面白いし、音楽だってそっくりなフレーズがあった。
 腕を骨折させるシーンは痛すぎ!音がしたぞ。。。
(2004.10)

少林寺 1982 中国/香港
東宝東和
少林寺 THE SHAOLIN TEMPLE
ストーリー  唐王朝前の混乱期の中国。将軍に父親を殺された主人公が少林寺の師範に拾われ、修行を積む。。。
監督 チャン・シン・イェン
出演 リー・リンチェイ(ジェット・リー) フー・チェンチャン ティン・ナン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  公開当時、観にいきたいのに行けなかった。予告編だけでもすごい迫力があり、実際の少林寺内部や練習風景に心惹かれてしまいました。ストーリーは単純明快、設定やキャラも平凡なのだが、ドキュメンタリー風に始まる手法と武術に妥協を許さない姿勢に圧倒されまくりです。TVで観ると大したことないのですが、当時観たスクリーンでの予告編とダブらせると妄想に入り込みますよ。
 娯楽映画というよりは教育・文化映画といったイメージが強いかもしれない。血は香港アクションのように噴出すんだけど・・・
(2004.10)

少林寺2 1983 中国/香港
東宝東和
少林小子  SHAOLIN TEMPLE 2
ストーリー  村を焼かれ男ばかりになった少林寺拳法の使い手一家と、対岸にある女だらけの武当剣を伝承する一家。両家は対立しているが、長女と長兄が駆け落ちし・・・
監督 チャン・シン・イェン
出演 リー・リンチェイ(ジェット・リー) フー・チェンチャン ティン・ナン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★ ★★ ★★
コメント  ミュージカル風な場面もあったり、アニメもあったり、かなりコミカルな内容。しかも悪役が最後まで登場してこない。前作が真剣に作ってあっただけに残念だ。
 ラストの大乱闘だけは見ごたえあるけど、他は女の子が可愛いというだけだった。
(2004.10)

少林寺木人拳 1977 香港
東映セントラル
SHAOLIN WOODEN MEN
ストーリー  父の仇を撃つため木を相手に修行するジャッキー。口が聞けなく、酔拳使いのような老人のマネをする。
監督 チェン・チー・ホワ 総監督:ロー・ウェイ
出演 ジャッキー・チェン ルン・ユァン クム・カン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  鶴豹虎蛇竜、とタイトルバックでの型を見せてくれた。違いはよくわかりませんけど・・・(汗)しかし、ジャッキー初期の映画だけあって、コミカルな部分が無いのです。とにかくジャッキーが若い!しかも一重まぶただ。この後に整形でもしたのかな?
 禁地の牢獄に囚われた老人から密かに教えてもらい、木人間と稽古するほどになる。木人間って不気味だ。ずっとしゃべれないフリをしてきたジャッキー、しゃべるときにはカッコよかった。父の仇が分かりにくかったのはこういう理由だったのかと・・・けど、声が違うような気がしてならない。
(2004.10)

精霊流し 2003 日本
日活=東北新社
ストーリー  さだまさしの自伝的小説。バイオリンを習うため故郷長崎を離れ、鎌倉の叔母の元で暮らす少年、櫻井雅彦。
監督 田中光敏
出演 内田朝陽 酒井美紀 池内博之
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  何気に松坂慶子と高島礼子は似ている。献身的な母と奔放な叔母、いいキャスティングだ。ジャズ・バーで葬式というのが自由奔放な節子を象徴しているなぁ。
 しかし、納得できないのは、雅彦は大学生なのに学生生活が全く描かれていない。どんな大学へ行っているかもわからないが、バイオリンを習っていたのだから音楽大学なのだろう。すると、莫大な授業料が必要なはずだが、滞納しているという事実がわかるシーンが一ヶ所だけ。それなのに長崎へ戻るということはかなり親不孝であると思ってしまったのだが、髪を洗うシーンで許してしまえました(実際はどうだったのだろう?)。
 長崎にて被爆という悲しい事実をモチーフにして、出生の秘密という味付け加えたため美談という印象にはなるのだが、雅彦は家庭の経済事情に疎すぎである。やはり、味付けをしすぎて、ありふれた日本的なストーリーとなった感は否めない。
 観終わってからダイジェストのトレーラーを見ると、かなりのエピソードが詰め込まれていたことがわかります。余計な部分をカットして感情移入できる作品に出来たはずなのに、残念に思う。
(2004.8)

ジョニーは戦場へ行った 1971 アメリカ
ヘラルド
JOHNNY GOT HIS GUN
ストーリー  第一次世界大戦。ジョーは病院のベッドの上で横たわっていた。釣り好きの父や出征前に恋人カリーンと一夜を共にした思い出、夢と妄想、そして現実と区別がつかなくなったとき、自分の腕、脚、顎、鼻、目と何もかも無くなっていることに気付いた。
監督 ダルトン・トランボ
出演 ティモシー・ボトムズ キャシー・フィールズ ドナルド・サザーランド
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★★
コメント  WOWOWにて初めて観た。すごい、これほどまで衝撃を与える映画だとは思ってなかった。病院で寝ているジョニーが白黒映像、夢・妄想・回想シーンがカラー映像となり、正義と民主主義を取り戻すという大儀の下に行った戦争を完膚なきまでに皮肉った映画だ。お涙頂戴の反戦映画では決してなく、観る者にズシリと鉛を乗せるくらいの衝撃を与える映画だと思う。また、反戦映画だけではなく、医療問題・安楽死といった人間の尊厳に関わるような問題をも提起している。
 江戸川乱歩の小説にも出てくる芋虫人間。まさしくそれを映像化し、ヘレン・ケラーの三重苦よりも上をいく悲惨な状況。顔にはガーゼをかぶせられ、全く状況がわからないが、腕や脚の無い描写がシーツ越しにわかる。昼の夢(妄想?)は支配できるが、夜の夢に支配されてしまい、自分をコントロールできずにいるが、太陽を感じたり、日数を数えることができるようになっていくジョー。夢に出てくるキリストだって何の役にも立たない状況で、マリアのような看護婦に出会えて、ようやく意思の疎通を行う。が、自分の願いがかなわないと知ったジョーは・・・
 自殺さえも出来ない状況なのに、自分が生きることによって国税が使われることまで心配する彼に涙がこぼれた。。。
 原題のgunが意味するものは性器なのか?
 
1971年カンヌ映画祭審査員特別グランプリ、国際映画批評家連盟賞、国際エヴァンジェリ映画委員会賞
(2004.11)



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