ブギーマン | 2005 アメリカ 角川ヘラルド BOOGEYMAN |
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ストーリー | 8歳の頃、クローゼットの中から現れたブギーマンに父親を連れ去られというトラウマを持つティム。23歳になり出版社に勤めるティムは恋人の家に行ったときに母が急死したと知らせを受け、15年ぶりに故郷へ帰るのだったが・・・ | |||
監督 | スティーヴン・ケイ | |||
出演 | バリー・ワトソン | エミリー・デシャネル | ルーシー・ローレス | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★ | ★★★★★ |
コメント | ブギーマンと言っても『ハロウィーン』とは関係ないし、東京ブギウギとも関係がない。ましてやドギーマンとは全く縁もない・・・ ブギーマンとはクローゼットから現れる怪物である。幼少時代、その怪物に父親を連れていかれ、その時の恐怖がずっとトラウマになってしまった青年トミー(ガエルガルシアくんに似てる)。しかし、実生活においては出版社の副編集長を務め、恋人とも順調に交際している。その恋人の両親に挨拶に行ったときから事件は再発してしまうのです。恋人の家族とディナーを済ませ彼女の家に泊まるのですが、お約束どおりベッドで彼女を待っているティム。家族にバレないようにベッドに忍び込んでくる彼女・・・のはずが実は・・・だった。恋人の姉ちゃんだったらエロティックホラーになるだろうなぁという甘い幻想も吹っ飛んでしまいます。 このシーンで、もう鳥肌が立ちっぱなし。うわ〜〜やめてくれ〜と心の中で叫んでしまいました。単なる驚かせるテクニックだけではありません。意外ではあるけど、実際にこんなこともあるだろうなと想像させるだけで凄い。どうせ主人公の妄想だろうとか、モーテルは『サイコ』のパクリだろうとか、ケチをつけることくらいいくらでも出来そうなんですけど、そんなツッコミを忘れさせるくらい怖かった・・・ 終盤、扉を開けると異次元のトンネルを通ったのか、巨大なドラえもんポケットだったのかはわからないのですが、思わぬ所に出てしまう。このシークエンスがスピーディで楽しい。製作がサム・ライミなので『死霊のはらわた2』や『キャプテン・スーパーマッケット』にも見られる摩訶不思議ワールドの連続なのです(『呪怨2』はこのパクリだと思う)。やり直しムービーとしては『バタフライ・エフェクト』も思い出させてくれました。 「ベッドの下も危険だ!」といった伏線も効いているし、謎も残してくれたようですけど、後から考えるとまた楽しかったりします。また、エンドロール後にもサービス映像があるのですが、これでブギーマンとは誰だったのか、またわからなくなります。ふ、ふ、ふ、実は俺だったのさ・・・と肩をいからせて劇場をあとにした貴方は、もう立派なブギーマンです。 (2006.6)
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武器なき斗い | 1960 日本 大東映画 |
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ストーリー | 1929年。生物学者として京大、同志社大で教鞭をとっていた山本宣治が労働農民党の代議士となるも、治安維持法改悪に立ち向かったため右翼の狂刀に倒れた。 | |||
監督 | 山本薩夫 | |||
出演 | 下元勉 | 渡辺美佐子 | 東野英治郎 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 普通選挙法と抱き合わせの形で成り立った治安維持法。党の演説のみならず性教育の講座などには必ず憲兵が立会い、「中止!」の号令で打ち切られてしまう。戦前の殺伐とした世でありながら、性教育のシーンは和やかでユニーク。wikiを紐解いてみると、オナニーの訳語として“自慰”という言葉を充てた人物でもあるらしい(それ以前は“手淫”と言われ忌み嫌われる行為だったのだ)。そして産児制限運動。夫から毎晩求められる妻たちが興味津津だったエピソードも微笑ましい。コンドームを洗って何回も使用するとか・・・ 共産主義寄りの自由思想のため大学を追われることになった経緯、そして労農党の指導者としての道を決意する山宣。その人物像はなんとも穏やかで優しく病的で、とても政治家には似合わない雰囲気。しかし、無産者に対する思いやりや治安維持法反対の信念には、彼自身からにじみ出る強さが感じられるのだ。 山宣を慕い、のぶ(谷育子)を取られるのではと嫉妬もする本田(中谷一郎)が最後には「ブルジョア的だ」と批判し離れていくも、戦後墓碑の前に片足を失った復員兵姿で登場するところには思わず涙。山宣が刺されたシーンも痛々しかったが、それ以上に泣けた。結婚していた2人だったのに、投獄され、別れてしまったようであり、他の同志との間に出来た子供たちを見るところも・・・ 刑事役の田中邦衛や共産党員役の宇野重吉など、脇を固める俳優も印象的。 (2008.7)
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武器よさらば | 1957 アメリカ 大映 A FAREWELL TO ARMS |
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ストーリー | 第一次世界大戦。イタリア軍に志願したアメリカ人青年ヘンリーは従軍看護婦のイギリス女性キャサリンと恋に落ちる。 | |||
監督 | チャールズ・ヴィダー 原作:アーネスト・ヘミングウェイ | |||
出演 | ロック・ハドソン | ジェニファー・ジョーンズ | ヴィットリオ・デ・シーカ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | 書きかけ |
コメント | せっかく怪我をして入院。彼女との蜜月のような生活。酒も浴びるほど飲んだヘンリーだったが、いよいよ前線に送られることとなった。 1957年アカデミー賞助演男優賞(デ・シーカ)ノミネート (2006.6)
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復讐のプレリュード | 1995 香港 ツイン THE ADVENTURES 大冒険家 |
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ストーリー | 空軍パイロットのマンディ(ラウ)は20年前に両親を殺したレイに復讐しようと、彼の娘クリスタルと結婚した。その前にレイの愛人モナと関係を持っていたため話がこじれ・・・ | |||
監督 | リンゴ・ラム | |||
出演 | アンディ・ラウ | チェン・ブイ | ウー・チェンリン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★ | ★★★ | ★★ | ★ |
コメント | なぜだかカンボジア人のアンディ・ラウ。タイ人と偽って生活し、裏切り者のレイが香港の裏社会で成功したことを知って、突如狂ったように復讐に走るが失敗・・・どこでおかしくなったんだろう。その後ヤクザをやっつけて娘クリスタルを誘拐することになり、気が合った二人はそのまま結婚。婿が自分を狙うなんてことは夢にも思わないレイ?「レイを殺さないと私が殺される」とマンディを誘うモナ。CIAなどアメリカも絡んでいるけど、そうした政治状況などの話はさっぱり見えない・・・ (2009.1)
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復讐者に憐れみを | 2002 韓国 シネカノン SYMPATHY FOR MR. VENGEANCE |
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ストーリー | 聴覚障害者であるリュウは腎臓病の姉のために臓器売買の闇組織に腎臓を提供し、解雇された溶接工場からもらった退職金をも騙し取られてしまう。皮肉にもドナーが見つかり姉の手術が決まってしまうが金はない。困った彼は左翼活動をするユンミとも相談した上で、金持ちの娘を誘拐することを思いつき・・・ | |||
監督 | パク・チャヌク | |||
出演 | ソン・ガンホ | シン・ハギュン | ペ・ドゥナ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 『オールドボーイ』の衝撃がかすんでしまうほど重い。そして、帰りのエレベーターの中では思わずわき腹を押さえてしまった・・・ 普段なら、DVDがまもなく発売されるので観ないところだったけど、ペ・ドゥナをスクリーンいっぱいに感じたいため観てまいりました。彼女はひとりっきりの革命家。こういう風変わりな役がピタリとはまるのです。しかも彼女のヌードもあるので、見逃すわけにはいきませんよね。しかしまぁ、いきなり臓器売買で腎臓を取られちゃいますので、最初から痛い、重い、悲しいと三拍子揃った凄まじい映画でした。 主人公リュウ(シン・ハギュン)は聴覚障害者。腎臓病を患う姉のために移植手術を嘱望するものの自分の腎臓では血液型が合わない。落ちこんでいた彼に追い打ちをかけるように溶接工場から解雇され、闇組織に自分の腎臓を売り金も騙し取られてしまう。皮肉なことに、直後にドナーが見つかり、姉の手術日が決まったのだ。しかし、騙し取られて金はない。そこでヨンミ(ペ・ドゥナ)の助言により金持ちの娘を誘拐することに・・・ この物語では、「皮肉なことに・・・」と思われるシチュエーションに何度も遭遇する。「手術費用を得たと思ったら、皮肉にも・・・」「誘拐した娘を返そうと思ったら、皮肉にも・・・」等々、運命のいたずらに翻弄される本当は優しい主人公が徐々に暴力性を帯びた復讐者へと変貌を遂げていくのです。そして、暴力の連鎖、因果応報といった避けられない命題によって、タイトルが示す「復讐者へ同情」することさえも虚しくも否定され、暴力への嫌悪感だけが残る・・・ 全体の構図としては、娘を誘拐された電気会社社長ドンジン(ソン・ガンホ)というもう一方の復讐者をも生み出し、感情線が入り乱れることになるのですが、労働者と資本家、障害者と健常者といった図も対照的に描いています。しかも、設定や小物の伏線に無駄が一切感じられないのです(あるとすれば、下ネタ過ぎるコミカルなシーン)。また、音響効果やカメラアングルに凝っていて、スクリーンの迫力に圧倒されっぱなしでした。 ラストには、「ヨンミの仲間のテロリストだ」と思わせる台詞がありましたけど、ぎこちないナイフの持ち方を見ると、とてもテロリストには見えません。多分、ドンジンに不当解雇された労働者たちなのだろうと妄想しています・・・ (2005.6)
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復讐するは我にあり | 1979 日本 松竹 |
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ストーリー | 5人を殺害し、全国を逃走した男、榎津巌を描いた映画。 | |||
監督 | 今村昌平 原作:佐木隆三(ノンフィクション) | |||
出演 | 緒方拳 | 三國連太郎 | 倍賞美津子 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★ |
コメント | 映画館で観た初めての犯罪映画となった。そして、倍賞美津子、小川真由美のヌードシーンという話題もあって、ヌードという話題の映画も大したことないなぁと感じた初めての映画ともなった。 殺人を犯して、さらに図々しく詐欺で・・・という異常な性格には呆れ果てて唖然としながら観ていたような気がする。凶悪な犯行と知能犯との二面性。騙される人間の哀愁がにじみ出ています。そして、嫁と舅の異常な愛情を見せつけられると、家族で見るべき映画じゃないなぁと感じてしまった(笑)タイトルの言葉がずっと意味がわからなかったが、自分の罪に対する言葉だったのですね。 1979年日本アカデミー賞作品賞、助演女優賞(小川真由美)、監督賞、脚本賞、撮影賞 1979年ブルーリボン賞作品賞、助演男優賞、助演女優賞、監督賞 (2004.10)
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福耳 | 2003 日本 アルゴ・ピクチャーズ=シネマ・クロッキオ |
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ストーリー | 浅草にある老人用高級マンション・東京パティオ。里中高志はその中のレストラン“タイムマシン”で働くことに。到着するや、死んだばかりの老人・藤原富士郎の幽霊に憑りつかれてしまう。藤原は生前好きだった神崎千鳥(司葉子)を諦めきれずにいたのだ・・・ | |||
監督 | 瀧川治水 | |||
出演 | 宮藤官九郎 | 田中邦衛 | 高野志穂 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★ | ★★ | ★ | ★★ |
コメント | 谷啓が出てることもあって『死に花』と同じく、高級老人ホームのような雰囲気になっている。どちらの設定も、やる気のない若者が老人たちと触れ合うといったもの。この映画では主人公里中(宮藤)が病院に入院していたときに憧れだった看護師の信長(高野)が働いていることを突き止めたためでもあったが・・・ 幽霊のほうは老人のマドンナに惚れていて、里中は看護婦に惚れている。乗り移って一心同体の彼は、お互いの長所をいかして交互にアタックするが、鉢合わせや一人芝居などといった失敗の連続。 俳優がイマイチ。特に坂上二郎。 (2005.12)
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袋小路 | 1965 イギリス ATG CUL-DE-SAC |
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ストーリー | 凶悪犯らしき男が島の古城に住む夫婦のもとに押し入る。ボスに連絡するがなかなか来ない・・・ | |||
監督 | ロマン・ポランスキー | |||
出演 | ドナルド・プレザンス | フランソワーズ・ドルレアック | ライオネル・スタンザー | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 序盤がとにかく引き込まれる映像。島の海岸近く、故障した車を押す男リチャード(スタンザー)。腕は怪我しているようで、車の中にはもう一人のメガネの男。そしてリチャードはへとへとになり、民家に食べ物を求めるのだ。カニがなぜか印象的。 古城のような家には若い妻とスキンヘッドのプレザンス。しかも変態チックに幼児プレイをしているのだ。そこで勝手に電話を借りていたリチャードと遭遇する。強盗がたまたまやってきたというシチュエーション。 白黒のため風光明媚な舞台も冷たい印象がある。そして鶏小屋。カラーで映すと違った印象になるのだろうけど・・・ 心理描写が面白く、『水の中のナイフ』とは違い、主人のプレザンスが弱々しいところがいい。相棒の男が死んで、穴を掘るところ。妻の客人がやってきてしまい、リチャードが執事の振りをさせられるとか、3人の心理的優劣が変化する。 1966年イタリア批評家賞 1966年ヴェネチア国際映画祭金熊賞 1966年英国アカデミー賞撮影賞ノミネート (2008.4)
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ふくろう | 2004 日本 近代映画協会=シネマ・クロッキオ |
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ストーリー | 1980年頃のとある開拓村。20軒入植したが、皆逃げていって残るは1軒の母娘。夫に逃げられ、生活に困り、次々と男を引き込んで体を売り、殺してしまう。。。 | |||
監督 | 新藤兼人 | |||
出演 | 大竹しのぶ | 伊藤歩 | 木場勝己 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★ | ★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | ダム工事人、電気屋、水道屋と次々とやってくる男たち、みんな金を払ってユミエを買う。男って、こうもスケベなのか・・・女を買うことに躊躇しない。冥土の土産のつもりなのか、最後まで男の欲望を満たしてやってから毒入り焼酎を飲ませて殺してしまう。 同じことの繰り返しなのに、大竹しのぶと「客」との会話がすべて違う。世相を反映させたり、国、自治体による入植政策のお粗末さなど、色々なことを考えてしまう。特に、巡査や同級生がやってきたときには部落問題を想像させる内容だったし、脚本に上手く取り入れてあるなぁと感心してしまった。 最後の人間模様は本当に面白い。舞台劇向きなのかな〜とも思ってしまいました。なんといっても、伊藤歩のヌードがよかった・・・それかよ。 (2005.3)
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ブコウスキー:オールドパンク | 2002 アメリカ ザジフィルムズ BUKOWSKI: BORN INTO THIS |
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ストーリー | ブコウスキのドキュメンタリ。 | |||
監督 | ジョン・ダラガン | |||
出演 | チャールズ・ブコウスキ | リンダ・ブコウスキ | トム・ウェイツ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★ | ★★ | ★★ | |
コメント | 半分ほど寝てた。毒舌のビートたけしに通ずるような人間像。 (2006.2)
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