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イナフ 2002 アメリカ
SPE
ENOUGH
ストーリー  ウェイトレスのスリム(J・ロペス)はミッチ(キャンベル)という親切な男と知り合い結婚する。娘グレイシーが誕生してから、夫の浮気が発覚し、次第に暴力を振るうようになっていく。
監督 マイケル・アプテッド
出演 ジェニファー・ロペス ビリー・キャンベル ジュリエット・ルイス
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★
コメント  暴力には暴力・・・こういう解決法しか考えられなかったのでしょうか。何となく大国主義のアメリカをイメージさせる内容でした。DVを扱った内容と母娘の逃亡が始まってからの夫の執拗な追跡劇を描写した前半は良かった。それでも、前半の暴力が1回だけであったり、被害妄想が大きすぎたりして、何故逃亡を?と不自然であったことは歪められない。
 後半の実父の対応もドラマ全体としては解決していないし、力には力という単純過ぎる展開には呆れ返ってしまった。

2003年ラジー賞主演女優賞ノミネート
(2004.4)

頭文字[イニシャル]D THE MOVIE 2005 香港/中国
ギャガ・コミュニケーションズ
INITIAL D
ストーリー  豆腐屋を営む酒浸りの父と息子藤原拓海。拓海はGSでバイトする一方、豆腐の配達を毎日続けていたが、いつも通る秋名坂を下っている途中で走り屋の車を追い抜いてしまう・・・
監督 アンドリュー・ラウ、アラン・マック
出演 ジェイ・チョウ 鈴木杏 エディソン・チャン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★★ ★★ ★★
コメント  『インファナル・アフェア』で儲けたスタッフ、キャストが日本進出!
 藤原家の内部、階段踊り場にあるサッポロビールのポスターが印象的。時代設定はいつなんだと、藤原家の映像に切り替わると突然タイムトリップしてしまいそうです。拓海の父親が茶の間で寝ている傍らには少年マガジンと週刊夕日が雑然と置いてある。電話はプッシュホンだが、かなり古い。もしやこの一角だけがトレノAE86に合わせてタイムトリップしているかのようだった。
 秋名坂をメインとしたストリートレースの迫力はかなりのもの。できるだけCG、VFXを使わずに本物の走りと追及しただけのことはある。原作(コミックス1巻しか読んでない)に忠実にミゾ走りなどもしっかり描写し、コーナーをインから抜くスリリングな展開には手に汗握ってしまうのです。しかし、このレースの印象が薄い。せっかく実写化したのに、パラパラ漫画のコマ送り風映像という、目に悪影響を与えそうなリュック・ベッソン風編集。「ボールが止まって見える」という王貞治氏の名言のごとく、拓海にはレース相手の車さえ止まって見えるのであるが、観客もそれらの景色が止まって見えてしまっては勘違いする輩も生まれてしまう。したがって、最もスピード臨場感があったのは親父が拓海に運転テクニックを教えるシーンだったことは言うまでもない。
 この映画は、原作を離れて、別の視点で観ると面白いのかもしれない。特に『インファナル・アフェア』のファンが観ると、中里毅(ショーン・ユー)が立花樹(チャップマン・トウ)がマッサージへ行った帰りの運転中に事故を起こし殺害してしまうとか、高橋涼介(エディソン・チャン)が藤原文太(アンソニー・ウォン)を殺してしまうとか、ストリートレースを影で操っているのは実はサム(エリック・ツァン)だった!等々、色々妄想できてしまうのだ。原作は知らないのですが、ヤンとラウ中里と高橋って、親友だったのでしょうか?どうも二人とも潜入捜査官や潜入ヤクザじゃないかと疑ってしまった(峠族を取り締まる警官とか・・・)。
 この映画の評価を思いっきり下げてしまうのは、やはり不自然な吹替え。鈴木杏の吹替えを本人がやっているので、彼女だけが妙に合っていて、他の役者の口が全く合ってないことに違和感を感じまくります(後半には慣れてきましたけど)。これは、鈴木杏が中国語でしゃべり、日本では字幕にて公開するのがベストでしょう。そして音楽が最低。なぜ演歌風にしなければいけないのだ?・・・
(2005.9)

いぬ 1963 フランス
東和
LE DOULOS
ストーリー  出所直後のモーリス(レジアニ)は妻を殺したと疑われていた宝石商を殺す。シリアン(ベルモント)の紹介で金庫を狙うが、相棒レミーが殺される。
監督 ジャン=ピエール・メルヴィル
出演 ジャン=ポール・ベルモンド セルジュ・レジアニ ミシェル・ピッコリ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  doulosとは帽子のこと。警察などで使われると、隠語で“密告者”の意味になる。前置きからはシリアンが“いぬ”なのかどうか、モーリスが疑うところがテーマなのだろう。しかし、会話に出てくる登場人物、地名、噂話が多過ぎて、人物関係がさっぱり掴めない。深く考えずに、シリアンとモーリスを中心に映像で楽しめばいいのだろう。
 意外な人物が“いぬ”だった。それならそれで、途中の話をややこしくしないでくれ・・・ただでさえわかりにくいのに。で、やっぱり男の友情は大切ってことですね。
 強烈なまでの白と黒の陰影が明かにフィルム・ノワールの特徴をしめしているのだが、代表作のなかにこの『いぬ』は入ってないようだ。
(2005.10)

狗神 2001 日本
東宝
ストーリー  四国の山奥尾峰。坊之宮一族の女が代々受け継いできた狗神様。教師として赴任してきた晃と美希が恋に落ちる。事件が起こってからは平和な村に坊之宮バッシングが起こる。。。
監督 原田眞人
出演 天海祐希 渡部篤郎 深浦加奈子
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★
コメント  四国における和紙工房ドキュメンタリーにすれば、いい映画になるかもしれない。ヌードと濡れ場、そして自然。それ以外に見所があるのだろうか。。。
 近親相姦と堕胎、母親の霊と一途な愛。ラストの白黒祭りもよくわからん。しかし子どもだというネタは最初からバレバレだ。

2001年ブルーリボン賞主演女優賞
(2004.9)

犬猫 2004 日本
ビターズエンド
ストーリー  アベチャン(小池栄子)が中国へ留学することになり、一軒家の留守を預かることになったヨーコ(榎本)。そこへ彼氏の家を飛び出してきたスズ(藤田)が頼ってきて、ヨーコと同居することになった。
監督 井口奈己
出演 榎本加奈子 藤田陽子 西島秀俊
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★ ★★ ★★★ ★★ ★★
コメント  女流監督井口奈己が自らの作品をリメイクした映画らしい。
 男の好みは一緒だが性格の全く違うヨーコとスズが奇妙な同居生活するのだが、実は二人は幼なじみ。フリーターの日常生活を淡々と脱力的に描き、時折笑える会話もあるが、眠くなるような内容。学生やフリーターの貧乏生活映像は、よほど魅力のあるストーリーじゃないと溶け込むことができない。女性心理の揺れを見事に描いてはいるけど、男の描き方が足りなさ過ぎるように思う。榎本加奈子はダメダメ女優だと思ってたけど、この映画ではまぁまぁ良い。

2004年日本映画プロフェッショナル大賞7位
(2005.12)

いぬのえいが 2004 日本
ザナドゥ
ストーリー  全11エピソードからなる犬の物語。
監督 犬童一心 佐藤信介 真田敦 ほか
出演 中村獅童 伊東美咲 天海祐希
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  オムニバスだと聞いていたので、期待せずに観たのがよかった。基本骨格となるストーリーは山田賢太郎(中村獅童)と柴犬ポチの物語で、全11エピソードの構成。これが普通のオムニバスとは違い、見事な編集(並べ方)だった。
 ストーリーはどこかで聞いたことのあるかのような忠犬モノ。しかし、泣かせるエピソードの直前に大笑いできる話をもってきて、観客の感情を揺さぶる作戦で攻めてくるのです。笑いと涙のバランスが絶妙だった。そしてエピローグとしてボーダー・コリーの「ねぇ、マリモ」。犬好きの人ならば必見の映画だと思います。家の飼犬に対して優しくならなきゃという気持ちになりました・・・
 見所は、田中要次!!!大爆笑注意。
(2005.3)

犬の生活 1918 アメリカ
A DOG'S LIFE
ストーリー  職業安定所からも力負けして、犬同然の文無し生活。酒場へ行っても追い出されるが、犬のおかげで・・・
監督 チャールズ・チャップリン
出演 チャップリン エドナ・バービアンス チャック・ライスナー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
コメント  職安での締め出され方と犬同士のケンカ。同じような境遇のため、どうにも助け出したくなってしまう。偶然にもその犬がギャングが隠した財布を掘り出して、生活費にするかと思えば、そのまま酒場へ。
 貧困生活の中にも笑いを織り交ぜたチャップリンならではの世界。ヒロインである新人歌手とのラブロマンスもあるが、これがその後のチャップリン映画の中核をなす元の形なのかもしれない。また、屋台のおっさんがチャップリンがどれだけつまみ食いしても暖かく見守ってるような気もしたが、彼もまた雇われの身なのであろう。
 それにしても「悪銭身につかず」といった格言は、この映画では通用しない。本来なら、束の間の幸せといった形のほうがチャップリンらしいと思うのだが・・・
(2006.7)

イノセンス 2004 日本
東宝
ストーリー  2032年、ロボットと人間が共存する時代。巷では少女型のセクサロイドが人間を殺し、自殺を遂げるという事件が多発していた。。。
攻殻機動隊』の続編。
監督 押井守
出演 大塚明夫 田中敦子 山寺宏一
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★★★ ★★ ★★★★
コメント  セル画とCGを巧みに組み合わせて映像美を追求したアニメに感動します。これはリアリティ追求し過ぎて、実写をも凌ぐほどの徹底ぶり・・・脱帽。アンドロイド、ガイノイド、セクサロイドといっぱい用語が出てきますが全てロボット(ゴーストを持たない電脳ロボット)だ。
 ストーリーの根底はいたって単純で、ロボットが殺人、自殺するという前代未聞の事件を公安9課のバトーたちが捜査するというもの。しかし何故か肉付け部分がかなりのウェイトを占めてこの作品を複雑化しているのだ。特に登場人物の台詞の中には孔子の言葉や哲学者の名言を引用して比喩表現を多用。真剣に考えるとついていけなくなります。また、検査官ハラウェイとハッカー・キムが「何故人間は人間の姿をした人形を作りたがるのか」のようなニュアンスの問いかけをするものだから、観ている側は真剣に悩んでしまいます。
 伏線として、「ロボット3原則」なるものがいつ破られてもおかしくない状況への警鐘・・・ロボットを作りすぎるなというメッセージが感じられます。また、バトーの電脳がハックされることの恐ろしさ、警察等の国家権力のネットワークが漏洩すると恐ろしいよ!なんてことも感じました。
 見所は、とにかく絵に酔ってください!
(2004.3)

イノセント・ボイス 12歳の戦場 2004 メキシコ
アルバトロス・フィルム
VOCES INOCENTES
ストーリー  1980年代、エルサルバドルでは政府軍と貧しい農民を中心に組織されたFMLNによる内戦が起こっていた。父親がアメリカに逃げ、一家の大黒柱となっていた11歳の少年チャバにも危険が迫っていた・・・
監督 ルイス・マンドーキ
出演 カルロス・パディジャ レオノア・ヴァレラ ホセ・マリア・ヤスピク
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★★
コメント  文部科学省特別選定作品。教育基本法が変わったら選ばれることもなくなるかもしれない。
 「愛国心を教育してやる!12歳になれば徴兵は当然だ。国を守りたくないのか?ゲリラは国を破壊しようとしてるんだぜ。奴らは虫けら同然なんだよ。こんな無駄な戦いを終わらせるためにも奴らを皆殺しにしてやるんだ。銃も撃たせてやるよ。武器なら豊富にあるんだ。なんたってアメリカが全て援助してくれてるからな。アメリカの言うことを聞いていりゃ間違いねーよ。どうだ、入隊する気になったか?よーし、ついてこい。そのかわり、ゲリラに少しでも情けをかけたら、お前等を撃ち殺すからな!」などと政府軍兵士の言葉の続きを脳内補完しながら鑑賞しました。
 世界中あちこちの地域で起こっている内戦。ほとんどの内戦にはアメリカが絡んでいる。この映画にも米軍兵士がちょっとだけ出てきましたけど、犬にエサを与えるような仕草で子どもたちにチューインガムを与えていました。「アメリカっていいな。チューインガムをいっぱい食べられるんだ。チューイングボンじゃないよ。ガムだよ。」と思ったかどうかは窺い知る余地もありませんが、少年チャバはバスの燃料まで飲んでしまってアメリカ嫌いに拍車がかかりました。
 主人公たちの住まいは政府軍とゲリラの境界に閉じ込められた小さな町。夜になると外出禁止。銃撃戦は日常茶飯事だった。そんな中でも『小さな恋のメロディ』や『リトル・ロマンス』風の淡い恋心は芽生え、“紙のホタル”で幻想的なデートを楽しむ子供たち。星だって23万個まで数えられちゃうのです。だけど、戦争はいつでもやってくる。近所の友達は銃撃戦の犠牲となり、楽しみだった学校も登校停止。一時の平穏も奪われてしまう・・・
 内戦の悲しさは、親しい仲であっても敵・味方に分かれてしまうこと。友達は徴兵され政府軍へ、ベト叔父さんはゲリラ軍。憎みあってるわけでもないのに殺しあうなんて・・・安全な地域まで逃げるしかない。人を殺すなんて嫌だ!自己防衛のために銃を構えたチャバが最後まで撃つことをためらったことに反戦への祈りがが見えました。
(2006.4)

イノセント・ボーイズ 2002 アメリカ
ギャガ=ヒューマックス
THE DANGEROUS LIVES OF ALTAR BOYS
ストーリー  カトリック・スクールの悪ガキ4人組はコミック・ヒーローに夢中だったが、コミック好きがシスター(ジョディ・フォスター)にばれたことにより小さな復讐を思いつく。
監督 ピーター・ケア 製作:ジョディ・フォスター
出演 エミール・ハーシュ キーラン・カルキン ジェナ・マローン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★ ★★ ★★
コメント  アニメが上手く実写にリンクしていない箇所が多い。その中でも少年達の思いが反映されていて仕方がないのだが、悪役がコロコロと変化し雰囲気を掴みにくい。
 ティムが車に轢かれた犬を抱いて歩くシーンによってクーガーを捕まえる計画を諦めるのかと思ったら、全く懲りていなかった。ここが理解不能。フランシスの心の動きは理解できるのに、狂気とも思えるティムの行動の説明がされていない。結局ティムは、少々頭がおかしかったということで片付けていいのだろうか・・・
(2004.3)

2000 日本
東映
ストーリー  妻帯者との不倫の果てに子を宿した柳美里は、かつての恋人でもある劇団主宰者の東由多加を訪ねる。しかし、彼はすでに手術もできないほどの癌に冒されていたのだ。
監督 篠原哲雄 原作:柳美里
出演 江角マキコ 豊川悦司 筧利夫
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★ ★★
コメント  つまらない。大体において柳美里という作家は他人をモデルにして稼いでしまおうという性格の持ち主だ。自殺願望あり、不倫ありで、結局のところ子供を産むことによって自殺願望を無くすというものだ。確かに、死のうと思ったことのある人間が描く命の重さというのはよく伝わるのであるが、その重大テーマを軽い女優江角が演じる事自体、バランスが取れていない。逆に、豊川の演技が中々良いものであるためにキャスティングミスがもったいない作品となった。トヨエツの癌が進行してやせ細り、頭髪が抜け落ちる様はすごい迫力がありました。
 公式サイトにある柳美里のインタビュー記事を見て笑ってしまった。「俺が死んだらあんたも死ぬでしょ」ってところに感動したと書いてあった・・・自分で書いたんじゃないんかい・・・

2002年日本アカデミー賞主演男優賞、主演女優賞、録音賞ノミネート
(2004.6)







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