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ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一髪 2008 日本
トルネードフィルム
The Monster X Strikes Back / Attack the G8 Summit
ストーリー  洞爺湖サミットにG8の各国首脳が集まっている最中、札幌に怪獣ギララが出現。サミットは中止、G8はそのまま怪獣対策本部と化し、地球防衛軍とともにギララ退治に乗り出す。
監督 河崎実
出演 加藤夏希 加藤和樹 井上純一
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★ ★★
コメント  ネチコマ!
 1967年の松竹映画『宇宙大怪獣ギララ』へのオマージュ。低予算なりにCGを使わずギララの造型や格闘シーンに特撮技術が映えているのですが、いかんせんテンポの悪さ、脚本の悪さが災いしてるように思える。
 洞爺湖サミットの開催時期に合わせて作ったことは評価できるものの、各国首脳の風刺だとか、サミットそのものへの風刺はパンチ力を欠き、最も辛辣な情報操作などを東京スポーツの記者(加藤夏希、加藤和樹)に直接喋らせているのが残念でならない。環境問題が重要なテーマであるサミットだけに、アメリカ大統領への皮肉が全くないこともいただけないのだ。そんな政治的な風刺を楽しもうと思っていたけど、、今日のニュース「ブッシュ大統領が竹島問題に介入」が強烈すぎたため、日本首脳・伊部首相の弱腰外交がさらに痛く感じられた。
 さすがにそれぞれの国の思惑は控えめであるけど、各国の日本に対する考え方や国民性などをおちょくった部分は面白い。ただ、同じ河崎実監督の『日本以外全部沈没』でも感じたことに、北方領土問題とか北の問題なんかは風刺というより監督自身の主張に過ぎず、笑うに笑えないのです。ザ・ニュースペーパーの大泉元首相の発言なんてのもドキリとはさせられるが、どんでん返しによって引いてしまうし・・・むしろ、どんでん返しの無いほうが面白いのに。
 どうしようもない映画のようですが、これでもヴェネチア国際映画祭の公式招待作品となっています。まさかビートたけし効果?と、ビートたけしが『大日本人』の松本人志のように大暴れするかと思っていたら、スーツアクターに徹していたのでしょうか・・・素顔が見えないのでわかりません。声だけは本物っぽかったです。
 なんだかんだ言っても河崎実監督の努力や熱意は買いたい。それに東京スポーツの編集長(井上純一)の演技が熱入ってるし、タケ魔人を崇拝する村人たちの踊りが真面目すぎるので涙が出てくるほど。それにウルトラマンのハヤタ隊員(黒部進)やウルトラセブンのアマギ隊員(古谷敏:ウルトラマンの中の人でもある)も出ずっぱりなので嬉しくなってくる。ゲストの水野晴郎だって・・・シベ超のTシャツ着てたし。
(2008.7)

キリクと魔女 1998 フランス
アルバトロス
KIRIKOU ET LA SORCIERE
ストーリー  アフリカの村。母親の胎内から自ら生まれてきたキリク。魔女カラバと戦う母親の末弟を助けるために早速でかけた。帽子に隠れたキリクのおかげで、魔法の帽子と勘違いした魔女だったが・・・・
監督 ミシェル・オスロ  日本版演出:高畑勲
出演 浅野温子 神木龍之介  
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  どうして魔女カラバはいじわるなの?と訊くキリク。なにしろ金や女を差し出さなければならないのだ。本人の前でも言ってのけるのだ・・・
 映像的にはさすがに『アズールとアスマール』には適わないが、内容は大変興味深いものだった。いきなり胎内で喋り出し、自力で生まれるというとんでもない設定だけど、ファンタジックでいいのです。村の子供達が次々と魔女の策略に引っ掛かりそうになるところを幼いキリクが救う。そして魔女に捕らわれているおじいさんを探し、魔女の背中に刺さった棘を抜くことが解放することだと教えられる。
 なんだか、いきなり大人になったりしてビックリだったけど、悪というものについて考えさせられる。いじわるする原因を取り除くこと。力があることを示すことが必要だったなんて、今の悪政を行う奴らにも通ずるなぁ・・・特にアメリカという国を。
(2007.11)

キリクと魔女2 4つのちっちゃな冒険 2005 フランス
劇場未公開
KIRIKOU ET LES BETES SAUVAGES
ストーリー  キリクにはもう少し勇敢な活躍があった。
監督 ミシェル・オスロ  日本版演出:高畑勲
出演 小林由美子 唐沢潤 三木敏彦
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★ ★★
コメント  村に水が戻ってきたエピソードの後日談。実は魔女カラバが水を堰き止めていたのではなかったことは前作でも明らかになっていたが、村人たちはまだ魔女を憎んでいたんだな。作物が荒らされたときにも恨んでしまったけど、犯人は黒ハイエナだった。とにかく足が速いキリク。機転も利くし、頭も良すぎ。
 魔女は水牛を操り、村人が作った売り物の土器を壊してしまう。しかし、自分で運んだキリクの小物の土器が売れるというエピソード。商売上手なのだ・・・
 三つ足の鳥の足跡を追っていたら小鬼どもに囲まれてしまったキリク。木の上に昇って難を逃れるものの、小鬼は動かない・・・それを救ってくれたのがキリン。
 酒を造った村人たち。それを飲んだキリクの母が倒れてしまう。村の女たちはみんな病気になってしまったのだ。酒ツボの中に毒の花があったのが原因で、毒消しの花を手に入れるためには魔女の住処のそばまで行かなければならない。そこで小鬼に変装して近づくことを思いつくのだ。
 前作の設定をそのまま利用した子供向けのアニメと変わっていた。民衆の疑心暗鬼に陥る姿を皮肉ってるのかと思えば、次のエピソードで崩されてしまうし、風刺といった面が全くないところが残念だ。ファンタジーというよりは、リアルな面も重視してたのかなぁ・・・
(2007.11)



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