ダラスの熱い日 | 1973 アメリカ WB EXECUTIVE ACTION |
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ストーリー | ケネディ大統領暗殺事件を、CIAや政府高官などの呼びかけにより集まったタカ派集団が組織的にやったものだとするドラマ。 | |||
監督 | デヴィッド・ミラー 脚本:ダルトン・トランボ | |||
出演 | バート・ランカスター | ロバート・ライアン | ギルバート・グリーン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★★ |
コメント | 綿密な訓練の様子。他国に比べても甘い警備であるパレードで狙撃するのが理想的で、時速を30キロから25キロに落として欲しいなど、凄すぎる。最初から、じわじわと暗殺計画を立てるという珍しい展開を見せる映画なのです。やがて、首謀者としてオズワルドをでっちあげるという出来すぎたシナリオ。実際のJ・F・ケネディの演説映像を取り入れ、緊迫感も充分だ。 オズワルドだけではない。混乱させる目的で、架空のキューバ支援委員会を作ったり、全て反共主義団体やFBIの名前を借りるのだ。そうした計画とともにフォスター(ライアン)の話す台詞が恐ろしいことばかり。WASP以外、黒人、有色人種、プエルトリコ、メキシコの人間を全て排除し、地球上の人口を世紀末までに5億に抑えたいという理想を持っているのだ。 これほどまでに悪意に満ちた陰謀があったのか。この説がほぼ現実に近いんじゃないかと思われるのは泥沼化したベトナム戦争をみても明らかだ。撤兵させる方針だったケネディを嫌うネオコンは多かっただろうし、映画で言われていることが実際にあるとねぇ・・・この映画を観た後じゃ『JFK』もかすんでしまいそう・・・ (2007.2)
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ダーリング | 1965 イギリス ヘラルド DARLING |
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ストーリー | ダーリンと呼ばれていた甘ったれの少女がモデルから映画スターへと上りつめた物語。 | |||
監督 | ジョン・シュレシンジャー | |||
出演 | ジュリー・クリスティ | ダーク・ボガード | ローレンス・ハーヴェイ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★ |
コメント | 男との関係を感情なしに続け、全てを利用する女。「セックスは私にとってはたいしたことないの」と冷めた男性観を持っている。映像で見るとコケティッシュでもあるが、実際にこんな女がいたら、ただただヤリたくなるだけなのかもしれない。 まぁ、こちとら地位も財力もないので、こう迫られることもないでしょうけどね・・・(泣) だから、何だってんだ・・・といった映画。女優が魅力的なだけ。 1965年アカデミー賞主演女優賞、脚本賞、衣装デザイン賞 同作品賞、監督賞ノミネート 1965年ゴールデングローブ賞外国映画賞 1965年英国アカデミー賞男優賞、女優賞、脚本賞 (2005.11)
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誰にでも秘密がある | 2004 韓国 東芝エンタテイメント EVERYBODY HAS SECRETS |
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ストーリー | ジャズシンガーの女子大生ミヨンは金持ちの好青年スヒョンに一目ぼれする。結婚にまで発展するが、産婦人科医の夫を持つ長女ジニョン、本ばかり読む次女のソニョンとも水面下で関係を持ち・・・ | |||
監督 | チャン・ヒョンス | |||
出演 | イ・ビョンホン | チェ・ジウ | チュ・サンミ | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★ | ★★ | ★★★ | ★★ |
コメント | 笑える箇所というのが、昔のドリフのネタのような気がした。ブラックであったり、痛いだけだったり、下品でしょうがなかったり・・・と。観客は圧倒的に女性客が多かった。どうせなら女性限定とかの回を作ってあげたほうがいいんじゃない? 『ブラザーフッド』にも出演していた末の弟チョン・デヒョンが中々よかった!ゲイになるかと思ったって所・・・もうちょっとハデにやってくれたら良かったかなぁ。 (2004.9)
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誰も知らない | 2004 日本 シネカノン |
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ストーリー | 1988年、実際に起こった子供置き去り事件をモチーフにドキュメンタリータッチで描く物語。 | |||
監督 | 是枝裕和 | |||
出演 | 柳楽優弥 | 韓英恵 | YOU | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 現実の事件は単なるモチーフに過ぎない。 映画の根本的なコンセプトはドキュメンタリータッチに求めて、子供たちが持つ素直な笑顔や自然に出てくる会話。台本を渡さずに演技を説明しただけという監督の勝利。しかも撮影までに2ヶ月間、子供たちとスタッフが心打解けあうまで徹底したということだ。映像にも監督独自のこだわりが見られ、つぶやいている光景を引いて撮ったり、あくまでも自然さを求めた演技内容。どれもこれも新鮮でした。 長男の柳楽くんはカンヌ映画祭の男優賞という輝かしい実績を作ったのであるが、個人的には長男より、次男や末っ子のゆきちゃんの笑顔の方が好きです。 これだけ評価の高い映画ではあるが、メッセージも社会性もこの映画では訴えていない事実(監督談)に引っかかり、観客の感じ方が様々であることを利用した問題提起の映画に過ぎないような気がしてならない。 ちょっと引いてしまったのは、中途半端な優しさで接する偽善的な大人たちだ。映画の中では、いい人間に描かれているような気がして疑問符が打たれる。見て見ぬ振りをする都会ならではの一見冷たい人間関係の方が温かく感じられることもある・・・(謎) 2004年カンヌ国際映画祭男優賞 (2004.9)
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誰も守れない | 2009 日本 TVM(フジ) |
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ストーリー | 『誰も守ってくれない』の連動ドラマ。右手の痺れのためカウンセリングを受けた勝浦(佐藤)が通り魔事件の被害者家族を訪問すると、娘令子がそのクリニックの医師だった・・・被害者家族の保護を描く。 | |||
監督 | 杉山泰一 脚本:君塚良一 | |||
出演 | 佐藤浩市 | 松田龍平 | 木村佳乃 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 学校の教師が生徒たちにシャブを売っている・・・ひどい世の中。そんな物騒な中でも勝浦刑事と三島刑事(松田)のコンビが笑わせてくれる。 襲われ入院した尾上社長(山本圭)の意識が回復。おぼろげながら、犯人が「家族も覚悟しろ」と言い残したことが蘇ってきたため、警察は家族の保護も検討する。命ぜられた勝浦は「泳がせて犯人逮捕」を主張したが医師を保護することになった。しばらくすると、ネットの書き込みにより、会社の黒い情報が浮かび上がってきた。しかし、厳重な警護に怖気づいたのか、今度もまた娘の借金地獄というデマの書き込みが・・・ 保護3日目。単独で怪しい患者(成宮)を尾行中、暴漢に殴られ拉致される三島・・・シャブ漬けにされ放り出されてしまう。患者情報の提供を拒み続けてきた医師だったが、三島のこともあって漸く怪しい人物について語り、逮捕される。 しかし、実行犯は携帯の裏サイトで「復讐を5万円で請け負う」などと非道なことをしていたのだ。誹謗中傷や裏サイトの存在。ネット社会の悪を暴くような内容もあるのだけど、むしろ映画のための序章のような扱い。勝浦が妻と別居中で娘にプレゼントを買おうとしていることや、三島が捕えた犯人の同棲相手と付き合おうとして振られるとか・・・ それにしても、守るとは言っても「事件が起こってからでないと捜査できない」現実。交通事故にしたって、死人が出ないと改善されないこともあるし・・・ (2009.1)
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誰も守ってくれない | 2009 日本 東宝 Nobody to watch over me |
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ストーリー | 未成年の長男が小学生姉妹殺人事件の容疑者として逮捕されてしまった船村家。状況もわからぬままマスコミの好奇の目に晒され、バッシングに追い詰められていく・・・勝浦刑事は加害者家族の保護を命ぜられるのだが・・・ | |||
監督 | 君塚良一 | |||
出演 | 佐藤浩市 | 松田龍平 | 志田未来 | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★★ |
コメント | 「お茶漬けにしてやってください」「筋子が凍ってるな」 背筋が凍る・・・なんども飛び出す勝浦刑事(佐藤浩市)と三島刑事(松田龍平)のやりとり。1月24日に放送された連動ドラマ『誰も守れない』を事前に見ておくと、“シャブ漬け”という言葉につい噴いてしまいましたが、三島の自虐的とも言える性格など彼らの性格、迷コンビぶりが楽しめる。その上、「背筋が凍る」という言葉の重みも過剰で執拗なマスコミ取材のいやらしさ、それに情報過多のネット社会の存在が被害者家族をおびやかす顛末を象徴していたかと思う。 事件の4ヶ月前を描いたTVドラマ『誰も守れない』では被害者家族の許へ検察庁の被害者相談室の支援員が即日訪れるのですが、この映画では加害者家族を守るために区役所職員や教育委員会までが家族宅へ駆けつけてくるのだ。なぜ区役所?などと首を傾げていると、いきなり離婚届と婚姻届の判を捺させ、容疑者家族の姓を変えてしまうという荒療治を施してしまう・・・驚きだ。 勝浦目線で追いつつも、やがて困惑しっぱなしの加害者の妹沙織(志田未来)目線へと見方も変わり、家族が犯罪を犯すことが周りに与える影響の凄まじさにのめり込んでしまうこと間違いなし。『手紙』という映画も加害者家族を扱っていましたが、同じ殺人事件であっても貧しさからくる古風な事件でした。その点、今作では直情的(状況は説明されてない)な現代的な犯行。発達した情報社会の中にあって、身につまされる内容だ。 それにしても佐々木蔵之介(佐々木とはいえ、だいまじんではない)が演ずる新聞記者はとても怖い。自身の息子が不登校になったということもあって、犯罪を憎みすぎ。たしかに被害者遺族の気持ちを考えてみると糾弾したくなるのもわかりますが、その標的が犯人の妹というのも・・・頭がおかしいだろ!人間はなぜか弱い者を攻撃したくなることの表れなのでしょうけど、執拗なカーチェイスをやってのけるパパラッチのようなマスコミにしても、それこそ背筋が凍るぞ。 その新聞記者が言い放った「家族は死んで償え!」という言葉にしろ、TVドラマでの「犯罪が起こらない限り捜査できない」といった印象に残る言葉も多い。3年前の事件の被害者であるペンション経営者夫婦(柳葉敏郎、石田ゆり子)の悲しさも目の当たりにし、しきりに反省する勝浦。沙織には他人の痛みをわかれば人として成長できる、これからは家族を守れと説くシーンもいい。。殺人犯人の家族という事実は一生ついてまわるのだが、彼女の人生は何度も壁を乗り越えなきゃならないんだろうなぁ。 なんとなくダルデンヌ兄弟の映画を参考にしたんじゃないかと思えるセミ・ドキュメンタリー手法。君塚監督は『マイティ・ハート』を参考にしたと述べていたので、ウィンターボトムだったんですね。 (2009.1)
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タロットカード殺人事件 | 2006 イギリス ワイズポリシー SCOOP |
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ストーリー | ジャーナリスト志望の女子大生サンドラ(ヨハンソン)はマジックショーで箱に入れられ、死んだばかりの敏腕記者ジョン・ストロンベル(イアン・マクシェーン)の幽霊に遭遇。タロットカード連続殺人事件は英国貴族ピーター・ライモン(ジャックマン)が怪しいと、スクープ意欲を駆り立てられた・・・ | |||
監督 | ウディ・アレン | |||
出演 | スカーレット・ヨハンソン | ヒュー・ジャックマン | ウディ・アレン | |
音楽 | ストーリー | 映像・演出 | 俳優 | 総合評 |
★★★ | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ |
コメント | 16-21-12も覚えられないの? ウディ・アレンの毒牙にかかってしまったスカーレット・ヨハンソン。彼に気に入られたら危険だと思いつつも、ウディ・アレンも72歳。爺さんと孫のような関係であってくれと願いつつの鑑賞でした。 ウディ・アレンがマジシャン役というのは別に不思議でもなかったのですが、スカーレット・ヨハンソンが女子大生でジャーナリスト志望という設定がとても不思議。と感じたのも束の間、エロ可愛いスカーレットは映画監督に取材中、酒を飲んで彼と関係を持ってしまうというプロローグ。ウディに対して「頭が悪い」と罵倒するも、切り裂きジャック(JACK THE RIPPER)を大文字で書くかどうか悩んでしまうお茶目なところもあるのです。 本当は歯科衛生士になりたかったんだろうけど、敏腕記者の幽霊に遭遇したおかげでジャーナリスト魂に火がついた。ウディをお父ちゃんにしてしまい、タロットカード殺人事件の犯人と思しき人物に近づくのです。その人物は英国貴族(ヒュー・ジャックマン)。何も証拠がないゴシップ記事にすると名誉棄損で訴えられるし、自分で証拠を見つけなければならないのだ。 久しぶりにユダヤ人を強調している映画となっていましたが、おかげで早口トークの面白さも爆発。すっかりウディの早口テクニックも伝授させられたかのようなスカーレット・ヨハンソンでした。そんな雰囲気の中、ミステリーよりもコメディ色が強くなっていて、捜査・推理よりも肉弾戦だと言わんばかりに彼女が活躍する。最初はヒューを疑っていなかった彼女は一時的に疑いの目で見るも、徐々に恋が発展し結婚まで考えるように・・・ 伏線も効いているし、ミステリーとしての完成度はまずまずといったところ。なにしろ、ストーリーよりもオチがとても面白い(もちろんウディ・アレンの)。音楽も馴染みのあるクラシックが全編に流れ、ジャズが聴けない寂しさもあるのですが、「車の左側通行に慣れない」としきりに訴えてるウディ・アレンはそろそろニューヨークに帰りたいんじゃないかと思わせるところも自虐的で興味深いところです。中国料理のためにロンドンに住むってのも・・・ (2007.12)
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