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エリザベス 1998 イギリス
ヘラルド
ELIZABETH
ストーリー  1545年、イギリス王朝はカトリックのメアリーが女王となるが、次の王位継承者がプロテスタントのエリザベスとなった。
監督 シェカール・カプール
出演 ケイト・ブランシェット ジョセフ・ファインズ ジェフリー・ラッシュ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★ ★★★★ ★★★ ★★★
コメント  ホラーっぽいのか?と思わせる冒頭シーン。スコットランドの虐殺現場はかなりグロかったりするなぁ。
 エリザベス本人に感情移入できれば評価は高くできるんだろうけど、客観的に見てしまう映画です。しかもジョセフ・ファインズが同年の『恋におちたシェイクスピア』でも主役をやっていて違和感があるから・・・・
 処女になって、英国と結婚する・・・このラストの台詞だけがいいのかも。

1998年アカデミー賞メイクアップ賞
同作品賞、主演女優賞、撮影賞、音楽賞、美術賞、衣装デザイン賞ノミネート
その他いっぱい
(2005.1)

エリザベス:ゴールデン・エイジ 2007 イギリス/フランス
東宝東和
ELIZABETH: THE GOLDEN AGE
ストーリー  1585年、プロテスタント女王としてイングランドを治めるエリザベス1世。国内外でカトリック信者の謀略が渦巻き、特にスペイン王フェリペ2世と従妹のスコットランド女王メアリーが画策する・・・エリザベスの前に海賊のウォルター・ローリーが現れる。
監督 シェカール・カプール
出演 ケイト・ブランシェット ジェフリー・ラッシュ クライブ・オーウェン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★
コメント  わたしの名前はエリザベスよ!と言ったのは山田花子・・・
 16世紀のイギリス史はややこしい。なにしろメアリー女王が他にもいるからなのです。この映画に登場するのはスコットランド女王メアリー(サマンサ・モートン)であって、エリザベス1世のの先王ではない。プロテスタントの指導者を次々と処刑した性格は“血まみれのメアリー”とも呼ばれ、カクテルのブラッディ・マリーの語源ともなったほど。
 そしてこの時期の歴史は宗教上の対立なくして語れない。イギリスにおいては、エリザベスの父であるヘンリー8世の離婚問題を機に、法王から独立してイギリス国教会を作ったのが最初であり、ルター派やカルビン派のような庶民に受け入れられる新派ではなく絶対王政を確立するためのキリスト教だった(エリザベス時代にカルビン派の儀式を取り入れたようです)。トマス・モアの処刑にまで発展した王の離婚。そして新しく迎え入れられた王妃こそエリザベスの母親アン・ブーリンだったのだ。この辺りは映画『わが命つきるとも』を観るとよくわかる。
 とにかく国内にも国外にも敵が多いイングランド。しかし絶対王政を築きあげるためには「イギリスと結婚する」と宣言して、ヴァージン・クイーンを名乗らなければならなかった。求婚相手にも動ぜぬ態度をみせつつも、家臣の頭をポカンと殴ったりするところに、彼女の焦りさえ見えるところが面白い。格調高く、威厳を保つ姿。そして華やかな衣装や腹にまで響くような演説をするケイト・ブランシェットは魅力的に映るのですが、ヴァージン・クイーンは嘘だろ・・・などと、前作でジョセフ・ファインズが演じたロバード・ダドリーを思い出す。
 全体的にエリザベス1世が美化されすぎてるような気もするけど、常に暗殺の危険に晒されてるところには感情移入してしまう。ウォルター・ローリー(クライヴ・オーウェン)に惹かれたのも、殺伐とした宮廷で彼ならば守ってくれるんじゃないかと本能的に感じ取っていたのだろうか。ネットで調べてみると、このローリーは探検家として有名な実在の人物ですが、スペイン無敵艦隊で活躍したわけじゃないし、海賊としてスペイン船から略奪を繰り返していたのもドレークという人物。ややこしくなりすぎるので、一緒にしてしまったかもしれません。
 期待していた無敵艦隊との壮大な海戦スペクタクルはいつのまにか終わっていたました。実はエリザベスが魔女で、嵐を呼び寄せたのか?などと想像する暇もなく、エピローグでおしまい。もしかするとトマスによる暗殺シーンが最もスリリングだったのかも・・・
(2008.2)

エリザベスタウン 2005 アメリカ
UIP
ELIZABETHTOWN
ストーリー  シューズ会社のデザイナー、ドリューは開発した商品が大失敗に終わり10億ドルの損失のためクビになってしまう。追い打ちをかけるように父が死亡。失意の中、父の故郷へ向かう途中、フライト・アテンダントのクレアと知り合う。
監督 キャメロン・クロウ
出演 オーランド・ブルーム キルスティン・ダンスト スーザン・サランドン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  レーナード・スキナードの「フリーバード」。スーザン・サランドンのムーン・リバー・ダンス。さりげなく映る『ローマの休日』・・・涙が出るほど嬉しい音楽と映像の数々だが、極めつけはKISSの骨壷だった!
 『あの頃ペニー・レインと』でもそうだったけど、選曲のセンスが良すぎるキャメロン・クロウ。あの映画でもローリング・ストーン誌スタッフとして働いていた彼の経験が活かされていたけど、今回も監督自身の経験から作られた映画だ。
 デザイナーとして勤めていた会社に大損させ解雇されたドリュー(オーランド・ブルーム)は、自ら死を選ぼうとしていた矢先、父が死んだという知らせで追い討ちをかけられた。父が死んだ父の故郷エリザベスタウンへ向かうと、無慈悲なビジネス社会とは対照的に人々が彼を温かく受け入れてくれる。ドリューはその父の故郷で暮らしたこともなく、従妹や叔父がかろうじてわかる程度。父の葬儀も湿っぽいものではなく、思い出とともに明るく送り出しそうと計画する親戚たちに心を洗われる思いとなり、知り合った客室乗務員のクレア(キルスティン・ダンスト)と語り合い、かすかに生きる希望も見出すのだが・・・
 現代アメリカの風習、とくに葬儀に関してはかなり変化しているようだ。それは宗教に関係なく火葬率が増えてきていること。映画の中の台詞では、「カリフォルニアでは8割が火葬」と言っている。映画で見るアメリカの葬式というと、神父の言葉と墓に埋葬する棺、参列者の涙というイメージしかなかったのだが、この映画によって日本の葬儀観との差がかなり縮まってきているように思えました。ただ、結婚式と対比させてあるのは行き過ぎかもしれないが・・・
 終盤、クレアから渡された“地図”によってドリューはドライブする。出会いのときにも60Bがキーワードとなった地図によって行動するのですが、このクレアの選曲したCDと各地の観光案内が絶妙。42時間の旅なのでCDは何枚あるのかなぁ・・・これ、欲しい♪
 アカデミー賞候補という記事もちょっとだけ見かけたのですが、可能性があるとすれば、脚本賞、助演女優賞(スーザン・サランドン)でしょう。アレックス・ボールドウィンも脇役ながらいい演技。ジェシカ・ビールはどうだろう・・・やばい方か・・・

2005年放送映画批評家協会賞 歌曲賞、サウンドトラック賞、音楽賞ノミネート
(2005.11)

エリン・ブロコビッチ 2000 アメリカ
SPE
ERIN BROCKOVICH
ストーリー  交通事故の裁判に負けたことがきっかけで弁護士事務所に居座るエリン。町の環境汚染問題に関して巨大企業PG&E社を相手取り、無謀にも法律の素人が立ち向かう。
監督 スティーヴン・ソダーバーグ
出演 ジュリア・ロバーツ アルバート・フィニー アーロン・エッカート
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★ ★★★ ★★★★★ ★★★★
コメント  本物のエリン・ブロコビッチがウェートレス役で登場。ジュリア・ロバーツとは若干顔も似ているなぁ。最初に見たのがTVの吹替え版だったのでイマイチだったが、やはり字幕はいいですね。難しい言葉を使っていたかと思ったら、いきなりFで始まる台詞ですもん♪
 実話ということもあって、スカーッとする話ではあるが、時間は長すぎる。個人的にはジュリア・ロバーツよりもアルバート・フィニーの演技を買いたい!

2000年アカデミー賞主演女優賞
同作品賞、助演男優賞(アルバート・フィニー)、監督賞、脚本賞ノミネート
その他多数
(2004.6)

L.A.コンフィデンシャル 1997 アメリカ
ヘラルド
L.A.CONFIDENTIAL
ストーリー  依然マフィアが台頭する50年代ロス。あるコーヒーショップで元警官を含む6人が惨殺された事件に、警官エリートコースを歩むエドが手柄を立てるために挑む。。。
監督 カーティス・ハンソン
出演 ラッセル・クロウ ガイ・ピアース ケヴィン・スペイシー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★
コメント  展開が早く、登場人物が多く、途中までは理解できないところが多かった。とりあえずガイ・ピアースが武勲章を受けたあたりからつかめてきた。序盤の登場人物が活かされてきました。登場人物を覚えておいてよかったぁ〜〜
 それにしても、ラッセル・クロウのすぐ切れてしまう暴力的悪徳警官役、はまりまくりです。『ビューティフル・マインド』のイメージが未だつきまとっているので、『グラデュエーター』の役柄も納得できなかったが、この映画で解決した。
 社会派サスペンスとして、当時の腐敗した警察・法曹界がうまく風刺されていた。残念なのは、エドとバド二人とも感情移入しにくい人物設定なので自然と評価が下がってしまいますね。ストーリーとしては最高ですが・・・

1997年アカデミー賞助演女優賞(キム・ベーシンガー)、脚色賞
同作品賞、監督賞、撮影賞、音楽賞、美術賞、音響賞、編集賞ノミネート
1997年カンヌ国際映画祭コンペティション
(2003.12)

エルヴィス・オン・ツアー 1972 アメリカ
MGM
ELVIS ON TOUR
ストーリー  1972年、15都市を回ったエルヴィス・プレスリーのドキュメンタリー。
監督 ピエール・アディジ ロバート・アベル
出演 エルヴィス・プレスリー ジェームス・バートン エディ・サマーカルテット
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ 評価できない ★★★ 評価できない ★★★
コメント  若い頃のロカビリー白黒映像もある。かなりスタイルもいい。「ラブ・ミー・テンダー」では主演映画のキスシーンが散りばめられてエルヴィスファンにとってはたまらない映像。しかし、他人の曲ばかり選んでるなぁ。
(2005.5)

エル・シド 1961 アメリカ
COL
EL CID
ストーリー  11世紀、スペインはムーア人の侵略に脅えていた。若き剣士のエル・シドは恋人シメンの父を誤って殺してしまい、王位継承の争いに巻き込まれ、王に恥をかかせたため国外追放の身になってしまう・・・
監督 アンソニー・マン
出演 チャールトン・ヘストン ソフィア・ローレン ラフ・ヴァローネ
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  国外追放されても国を愛する心は変わらない。国が存亡の危機とあらば戦わねばならないのだ。といっても、妻と子どものためだという理由が大きかった。
 ラストの戦争はすごい人数だ。圧倒されました。出陣前の王との確執を解いて、士気を高めるため矢が刺さったまま陣頭指揮をとるシド。凄まじい死に様だ。

1961年アカデミー賞音楽賞、歌曲賞、美術監督・装置賞ノミネート
(2005.4)

エルフ 〜サンタの国からやってきた〜 2003 アメリカ
劇場未公開
ELF
ストーリー  靴を作ること、木の中でお菓子作り、サンタ工房でのおもちゃ作りしか仕事ができないエルフ。そのエルフの世界に30年前人間が足を踏み入れた。
監督 ジョン・ファヴロー
出演 ウィル・フェレル ジェームズ・カーン ボブ・ニューハート
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★ ★★★★
コメント  サンタが仕事を終え、サンタ工房へ戻ると施設にいた赤ん坊が紛れこんでいた。バディは急成長。エルフの倍の大きさに育ち、やっと自分が人間であることに気づく。彼の母親は他界し、父親は子供の存在を知らない。その上、パパは“悪い子リスト”に載っていたのだ。
 出版社に勤める忙しい父ウォルターに足蹴にされ、デパートのクリスマスコーナーで働き、そこでジョビ(ズーイー・デシャネル)に出会う。純粋過ぎるバディはあちこちで騒動を起こすが、実父の愛情を求めていただけ。父の妻エミリー(メアリー・スティーンバージェン)や弟マイケルもいい味出してます。児童文学出版のミスでウォルターは窮地に立たされ、バディも家を飛び出して、イブの夜にサンタが墜落する・・・
 クリスマスを信じる心がテーマであるけど、普遍的な純粋な心を訴えていて、ほんのり涙が出てくる。巨大なエンジンよりも人間の心が大切なんだなぁ・・・
 しかし、タクシーにぶつかってもなんともないエルフ!強いぞ!雪合戦も・・・

2004MTVムービーアワード コメディ演技賞ノミネート
(2005.12)

エルマー・ガントリー 1960 アメリカ
UA
ELMER GANTRY
ストーリー  伝道師の女性シャロンと出会ったガントリーは自らも伝道師を志すが、かつて彼のせいで身を持ち崩した女性が現れる・・・
監督 リチャード・ブルックス
出演 バート・ランカスター ジーン・シモンズ ディーン・ジャガー
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★ ★★★ ★★★★ ★★★
コメント  大晦日の夜、酔ったガントリーは一人の女とホテルにしけこむが、翌朝さっさと旅に出る。部屋の鏡に女の口紅を使ってメリー・クリスマスと書いたまま・・・
 エルマー・ガントリーはキリスト教を信仰してるように見えるが詐欺師っぽい商売とギャンブルなどで破天荒な生き方をしていたが、シスター・シャロン(シモンズ)と出会い、一目ボレ。伝道師としての説教も詐欺っぽいのだが、何人も騙されているような気がする。“悪魔”“地獄”と“進化論”という言葉を巧みに操って信仰させる手腕。明かにシスター・シャロンや普通の説教とは違う、まるでカルト教団のような雰囲気だ。「信仰復興運動」という名の下に都会へ伝道活動することになって大成功。シャロンもモノにできて、有頂天になっていたところへ、売春婦を街から追い出せと発言したことでツキが一気に落ちてしまう。
 人気者になってから醜聞が涌き出てくる。過去に捨てた女ルルは密会現場を写真に撮らせ脅迫してくる。ハデな預言者という演出をしたツケもまわってきたのだろう。しかし、その後はルルが釈明記事を流したり、シャロンが聴覚障害者を治したり、テントが火事になったりと蛇足気味の陳腐な展開。
 シャロンをモノにした時の音楽が仰々しくびっくり(笑)

1960年アカデミー賞主演男優賞、助演女優賞(シャーリー・ジョーンズ)、脚色賞
同作品賞、音楽賞ノミネート
1960年ゴールデングローブ賞男優賞
その他
(2006.2)

エレニの旅 2004 フランス/ギリシア/イタリア
フランス映画社
TRILOGIA I: TO LIVADI POU DAKRYZEI
ストーリー  ロシア革命で生まれた難民エレニがスピロに拾われ、家族として育て上げられた。
監督 テオ・アンゲロプロス
出演 アレクサンドラ・アイディニ ニコス・プルサディニス ヴァシリス・コロヴォス
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  砲弾1発はいくらですか?命ひとつはいくらですか?
 冒頭から難民の集団映像、劇場を住居とする難民、カタリーナクラスの大雨で水没してしまう村。そして海岸で大量のシーツを干し、銃弾に倒れる男・・・衝撃的なほど悲しくも美しい映像によって3時間弱の映画が短くさえ感じられた。
 この映画のために、『シテール島のへの船出』、『ユリシーズの瞳』、『永遠と一日』の3本でテオ・アンゲロプロス監督を予習しました。アンゲロプロスの代表作『旅芸人の記録』さえ見てないのに、偉そうなことは何も言えないのですが、上記3本とは明かに違いがありました。彼独特のフィルム長回しは健在ですが、観客に行間を埋めさせる技法とでもいうのでしょうか、静かな展開が続くので、余計なカットは必要ないとバランス優先で作ってあると思われるのです。例えば、ニコスがアレクシスをバンドに誘う台詞、空爆(集落が焼け焦げたシーン)、不当逮捕の原因、アレクシスと恋に落ち双子を出産するエピソード等々は存在しません。すべて観客に想像させるのです。
 そして、人々の歩調の相違。上記3本はいずれも老人が主人公なので、歩く速度が微妙な不自然さを保っているのに対し、この『エレニの旅』では若者が主体となるので通常スピードなのです。言いかえれば、上記3本はロメロゾンビ、この映画は走るゾンビ。そのくらいの差があります。
 もう一つの相違点は回想シーンや幻想的なシーンの排除。むしろ戦争の悲惨さを現実問題として提起するため、現実描写に力を注いだのではないでしょうか。公式サイトで知ったのですが、ギリシア神話をモチーフにした壮大なドラマの予定を3部作として分割したこと。これが今までの彼のスタイルを若干変化させたような気がするのです。また、水の引いた湖に実際の村を建造するという大掛かりなセッティング。迫力ありすぎです。
 エレニから見たギリシア現代史のはずだが、実際の視点は恋人アレクシス中心。アコーディオンの腕を買われて音楽家としてアメリカに旅立つまでが印象的です。そしてヨーロッパ全土に広がるファシズムによって、一般庶民が戦争の犠牲となる姿。戦火の中でも音楽を愛し、海岸でアレクシスの作った曲ををバンド仲間が演奏するシーンには涙いたしました。
 終盤の二人の息子が兵士として敵味方に分かれてしまうところなどはちょっと急ぎ足でした。もっと描いてあったら最高の映画になったと思います。反戦映画にはしたくなかったのでしょうか?ちょっと残念。
(2005.9)

エレファント 2003 アメリカ
東京テアトル=エレファント・ピクチャー
ELEPHANT
ストーリー  オレゴン州のワット高校。ジョンは二日酔いの父のおかげで遅刻、イーライはポートレイトに夢中、仲良し女子3人はダイエットの話題で盛り上がる中、アレックスとエリックは完全武装で登校する。
監督 ガス・ヴァン・サント
出演 ジョン・ロビンソン アレックス・フロスト エリック・デューレン
音楽 ストーリー 映像・演出 俳優 総合評
★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★ ★★★★
コメント  ごく日常の高校生活の一幕。役者もわざとらしい演技をすることもなく自然に高校生を演じている。数人にスポットを当てて同時刻を違う角度で撮影していて、背後から彼らを撮っているのだ。イーライがジョンにポーズをとってもらうシーンが何度も出てきて印象に残りました。
 おなじみ『ボーリング・フォー・コロンバイン』で衝撃を受けた実際の事件をモチーフにしているのだが、様々な意見を読んでしまった後で観ると、この映画の衝撃度が薄くなってしまった。しかも、前日に戦争映画を4本観たせいもあるのだろうか、残酷で血なまぐさいリアリズムに対し感覚がマヒしてしまったようだ。それでもネット・ショッピングで簡単に手に入る銃の描写はゾッとしてしまった。
 観終わってからしばらくすると、恐れを知らぬベニーの不可解な行動と、イーライの写真はちゃんと撮れたのかどうかが気になってしょうがない。

2003年カンヌ国際映画祭パルムドール、監督賞
2003年NY批評家協会賞撮影賞
(2004.8)










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